
『零 ~濡鴉ノ巫女~』と『零 ~月蝕の仮面~』のリマスターは、あくまで始まりに過ぎません。コーエーテクモゲームスとTeam NINJAが、サバイバルホラーの名作『零 ~紅い蝶~』のフルリメイクに着手した際、その使命は明確でした。それは、PlayStation®2版で多くの支持を集めた要素を大切に守りつつ、現代のプレイヤーに向けて進化させることです。

今回は、ディレクターの中島秀彦氏(アクションゲームプレイ担当)と柴田誠氏(ストーリー担当)にインタビューを行ない、『零 ~紅い蝶~』の不気味な雰囲気をどのように再構築したのか、新要素の数々、そしてPlayStation®5向けに3月12日(木)に発売される本作を完成させるまでに直面した課題について語っていただきました。
オリジナル版が長年愛されてきた理由はどこにあると考えますか。

柴田:オリジナル版の『零 ~紅い蝶~』が受け入れられた理由は、1作目『零~zero~』のシステムを進化させつつ、ストーリーに注力した点だと思います。怖いけど先が見たくなるようにしたことで、美しくも恐ろしい世界観を最後まで楽しむことができたプレイヤーが多かったと感じました。
PS2の性能は、『零 ~紅い蝶~』オリジナル版のデザインやビジュアルに、どのような形で貢献したのでしょうか。
柴田:PS2の描画性能は、ゲームデザインやビジュアルに大きく貢献しました。霊が半透明で歪んでいる描写は、PS2のハードの特性を生かして作られたものです。また、画面全体にノイズやコントラストなど色味の調整を施すフィルタが低負荷でかけられたことも、古いフィルムのような絵を作る際に有用でした。
本リメイクにおいて、オリジナル版から必ず継承すべきと考えた、ビジュアル面およびゲームプレイ面で最も重要な要素は何ですか?
柴田:主人公のアクションと射影機バトルです。世界観やストーリーは踏襲するので、その世界にどうインタラクトするかを考えていました。
ビジュアル面では、空気感です。陰影やフォグ、エフェクトを調整し、霊が出そうな湿度や雰囲気を作り上げています。そのなかを探索することがこのシリーズの大事なところなのです。もちろん、聞こえるか聞こえないかわからない音を多く入れたBGMも重要な要素です。

中島:“射影機で撮影して戦う・探索する”という体験です。バトルではリメイクで機能追加やルールの変更は行なっておりますが、核である“怖いものをしっかり見て、撮影して倒す”という部分は変わっておりません。見て撮影するシンプルな操作はそのままに、怨霊の攻撃を待つだけでなく、撮影テクニックを活かして積極的に戦うこともできるように拡張しています。探索でも“射影機を使って周囲を見回したくなる・撮影したくなる”ようになっております。
ゲームプレイシステムがどのように現代化されているのか、新たな具体例があれば教えてください。
中島:操作しやすく、遊びやすくなるような改善をしております。オリジナル版では、固定されたカメラの視界でプレイヤーキャラクターを操作していましたが、今回はプレイヤーキャラクターに近いカメラで自由に見まわし、自由に皆神村のなかを移動することができます。プレイヤーキャラクターに近くなったことで、より没入感が高まりました。もちろん、ただカメラと操作を変えただけでなく、ゲーム内容もそれに合わせて再構成しています。
柴田:このシリーズは操作性があまり良くないと指摘をいただいていましたので、TeamNINJAで作ることもあり、そこを大きく改善することは最初に決めました。特に時間を要した要素は、モーションマッチングですね。操作の手触りを良くすると同時に、動きに多彩さや説得力を出すために、試行錯誤しました。
追加された射影機の新機能について、さらに詳しい情報をいくつか教えてください。
中島:射影機については、より“カメラ”というガジェットで遊ぶような体験ができるよう、“ピント”、“ズーム”、“フィルター”という要素を導入しました。ピントやズームは通常のカメラと同じです。フィルターは、切り替えることで攻撃性能が変わります。

例えば戦闘では“霊視フィルター”は、“攻撃射程が長い”、“相手の視界を奪う撮影ができる”という特徴があり、“露出フィルター”は、“素早く撮影できる”、“相手の動きを遅くする撮影ができる”という特徴があります。また射影機を使った探索では、“探し人の影を追いかける”、“消えてしまったものを元に戻す”などができます。
新要素である“霊力システム”について、詳しく教えてください。
柴田:霊力は戦闘中に走ったり霊から攻撃を受けたりすると減っていきます。霊と接触するだけでも減ってしまいます。霊力がなくなると主人公は倒れ、霊が覆いかぶさってきて、危機的な状況となります。霊力は繭と手を繋いだり、アイテムを使ったりすることで回復していきます。
キャラクターが環境と相互作用できるようになった新しい要素にはどのようなものがありますか。

中島:今回、物理挙動や背景とのインタラクションを導入いたしました。プレイヤーキャラクターの移動などで背景オブジェクトに触れたり、触れたものが崩れたり揺れたりし、よりリアリティある没入感が得られるようになりました。霊が触れ、動くこともあるかもしれません。
PS5の機能をどのように活用し、本リメイク作の雰囲気をより高めているのでしょうか。
柴田:ホラーゲームでは緊張感が途切れないことが重要です。SSDでの高速なデータロードは怖さを維持するために効果を発揮しています。また、「零」シリーズでは、霊の位置から霊固有の音が鳴っています。7.1.4chの3Dオーディオは霊の位置を実感できると同時に、ざわめく木々の音や低く流れる風の音など皆神村の独特の雰囲気を感じさせることができました。
そのほか、ファンの皆さんにぜひ知っておいてほしい新情報や補足があれば教えてください。
中島:今回のリメイクでは、オリジナルの魅力をそのまま再現するだけでなく、サイドストーリーや新エリアなどを追加し、さらに深く掘り下げています。原作の『零 ~紅い蝶~』のエンディングだけでなく、特別なエンディングが追加されています。また追加エンディングでは、天野月氏による書き下ろし楽曲「うつし絵」が使用されています。

本作は、新たに興味を持ってくださったプレイヤーの皆さんにも遊びやすく、オリジナル版を遊んだ皆さんも新しい体験をお楽しみいただけます。ぜひ新たなエンディングとともにお楽しみください。
『零 ~紅い蝶~ REMAKE』は、3月12日(木)にPS5で発売。新たな“レンズ”を通して、呪われた皆神村の姿を目にすることができるまで、あと少しです。
零 ~紅い蝶~ REMAKE
・発売元:株式会社コーエーテクモゲームス
・フォーマット:PlayStation®5
・ジャンル:和風ホラーアドベンチャー
・発売日:2026年3月12日(木)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 通常版 6,380円(税込)
パッケージ版 希望小売価格 プレミアムボックス 12,100円(税込)
パッケージ版 希望小売価格 スペシャルコレクションボックス 23,100円(税込)
ダウンロード版 販売価格 通常版 6,380円(税込)
ダウンロード版 販売価格 Digital Deluxe Edition 8,580円(税込)
ダウンロード版 販売価格 Digital Deluxe Upgrade 2,420円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:D(17才以上対象)
©コーエーテクモゲームス









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