SE/ボイスの制作秘話盛り沢山のサウンド特集:後編 セリフ聴き取れていますか?【トモチルウォーカー第11回】

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SE/ボイスの制作秘話盛り沢山のサウンド特集:後編 セリフ聴き取れていますか?【トモチルウォーカー第11回】

PlayStation®4オンライン配信専用タイトル『The Tomorrow Children (トゥモロー チルドレン)』の魅力を開発目線でご紹介する「トモチルウォーカー」特別編! 先日、残念ながらサービス終了が発表されましたが、この「トモチルウォーカー」では引き続き変わらぬ熱量で『トモチル』の世界をお伝えしてまいりますので、10月までどうぞお付き合いくださいませ!

今回のテーマは「サウンド特集:後編~SE・ボイス編~」です。第10回に引き続き、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのサウンドデザイナーである井村氏に、裏話をたくさん教えていただきました。

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サウンドデザイナー井村氏インタビュー

<SE編>

Q1. 本作のSEについて、Q-Gamesからはどのようなイメージが提案されたのでしょう? 制作の流れについても教えてください。

A1. 爆発音や砲撃音などはリアルに、また非現実音はシンセサイザーなどを使ってレトロでシュールな音にしたいというオーダーでした。リアル系の音は決して珍しくはありませんが、シンセの音は特に個性的になるよう試行錯誤しました。制作フローは、
【1】Q-Gamesさんで必要な音をリストアップ、
【2】ゲームとサウンドの仕様をすり合わせる、
【3】JAPAN StudioのサウンドチームがSEを制作、
【4】Q-Gamesさんでゲームに実装、
という流れでした。

【3】のプロセスでは、社内のスタジオを使用して一部効果音の収録を行ないました。最終的には没になりましたが、怪獣の咆哮を録音するために濡れた指でガラスを擦ったり、ピッケルで岩を叩いたりもしました。掘削はプレイヤーがゲーム中何度も繰り返す動作のため、特に気を遣った部分でもあります。ピッケルの音は、最終的にさまざまな音を加工して作った音が採用されています。これはリアルな音よりも、ゲームで再生された際の「音としての気持ちよさ」を優先した結果です。

20170728-thetomorrowchildren-02.jpg実際にピッケルを使って収録された音は残念ながらボツになってしまったそうですが、結果的にあの気持ちいい掘削音になったのですね!

Q2. SE制作全体を通して、苦労した点、またやりがいを感じたのはどのような点でしょうか。

A2. 効果音全体を通して、繰り返し聞くことが前提ですので、アクが強くなりすぎないようバランスに配慮しました。中でもプロジェクションクローンの足音や出現・消失の音はQ-Gamesさんのチェックも念入りに行なわれ、数十回の試行錯誤を繰り返しました。

ハロウィーンの際のパンプキンボールを蹴った音は、慎重に調整しつつも遊び心を持って作りました(蹴ると老若男女の笑い声や叫び声が響きます)。変わった世界観なので、さまざまな解釈を持って挑戦的な音作りができました。

Q3. ユーザーの皆さんにぜひ聴いて欲しいと思うこだわりのSEがあれば教えてください!

A3. ボイドパワーの発動音は当初もっとシンプルな音だったのですが、次第に音の面で特別感や価値を盛り込みたいという考えが生まれ、時間をかけて作り直しました。ほかの音と差別化するため、コントローラースピーカーからも音が出るようになっています。

マトリョーシカの効果音は都内のロシア民芸品店で購入した「起き上がり小法師(こぼし)」の音を元に作成しました。マトリョーシカのように中を開けることはできませんが、揺らすと内部にぶら下げられたコインが金属の棒と衝突し、音が出るようになっています。マトリョーシカの持ち運び中はコントローラーのスピーカーから音が出ますので、手に持っている感覚が伝われば嬉しいです。

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優しい表情と、コロコロという音色が、かわいいです。

<ボイス編>

Q4. プロジェクションクローンや町の住人たちがセリフを喋っていますが、本作のボイスはどのように制作されたものか教えてください。

A4. ゲームのストーリー設定に沿い、単純にロシア語を採用するのではなく、言語も変化を遂げてロシア語風の造語としました。造語はQ-Gamesの皆さんがさまざまな工夫を凝らして作成しました。できあがった造語の発声テストをしてみると、欧米人の方がそれっぽいニュアンスを得られたため、欧米人をアクターとして起用することが決まりました。

ステージの状況を伝える公共放送に限っては、セリフをプレイヤーに理解してもらうため、各リージョンの言語としていますが、英語においては「ロシアなまりの英語」を収録しています。このようにさまざまな特徴を持つボイスが必要となったため、SIEE(ソニー・インタラクティブエンタテインメントヨーロッパ)の協力を得てロンドンでの収録が実現しました。

Q5. ボイス収録時のエピソードを教えてください。

A5. 収録はロンドン近郊のスタジオで行なわれ、スタジオに所属するGlen Gathard(グレン・ギャザード)さんがレコーディングディレクターを担当してくださいました。この収録の目的はロシア語のニュアンスを含んだ音を得ることでしたが、グレンさんはさまざまな映画やゲームの音響制作に携わっており、またヨーロッパの言語に慣れてらっしゃるので、こちらの希望をすぐに理解して求める音を演出してくださいました。プレイヤーの中には造語を本物のロシア語と勘違いされた方もいらっしゃったので、理想としていた音作りを実現できたと思います。

ボイスアクターたちは読みにくい造語のセリフにもかかわらず、楽しみながら個性的なキャラクターを演じてくれました。実はチュートリアルに出てくるテレビの中の人物とブラックマーケットや、各配給所(ショップ)のスタッフは同じアクターが演じています。これはストーリー設定上、意図してそのようにしています。あの人物は何者なのか想像してみてください。

Q6. ボイス制作について、やりがいを感じた点やこだわった点があればお聞かせください。

A6. ロシア語風の造語と決まった時には、さてどうしたものか……、と相当悩みましたが、国を超えて多くのスタッフが力を合わせた結果、個性的な音を作ることができました。

こだわり、とは少し違うかもしれませんが、例えばジェスチャーを送った際に「ゴルゴルゴル~」という音声が流れますが、これは収録台本には「Goru Goru Goru」と記載されています。実は英語の「Go Go Go!」から派生させており、造語といえどボイスアクターさんが意味を把握し、気持ちを込めて発声できるようにしています。

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貴重な収録台本を本邦初公開! 「このセリフは、こう言っていたのかー!」という新たな発見が。

Q7. 最後に、ユーザーの皆さんへメッセージをお願いいたします。

A7. 『The Tomorrow Children』をプレイしていただきありがとうございます! さまざまな国のスタッフがサウンド制作に携わり、個性的な音がたくさん詰まったタイトルとなりました。この記事をきっかけに、サウンドも隅々まで楽しんでいただければ嬉しいです!


世界中のスタッフの個性や才能が凝縮されたサウンドになっていることに改めて気づくことができました。井村さん、ご協力ありがとうございました!

「#トモチルメモリアル」のツイッター投稿企画を実施中!

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『The Tomorrow Children (トゥモロー チルドレン)』 公式アカウント

9月28日(木)まで、PlayStation™Storeにて大感謝セールを実施中!

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▼PlayStation™Store 購入ページはこちら

※PlayStation™Storeにて販売、配信中のゲーム本編および外貨は、2017年9月28日(木)まで販売、配信を行います。
※2017年11月1日(水)17時のサービス終了後、『The Tomorrow Children』のゲーム本編はプレイできなくなります。
※ゲーム内で使用することのできる有料商品につきましては、2017年11月1日(水)17時までに全てご使用ください。サービス終了後の返金は致しかねますので、ご注意ください。

<オリジナルサウンドトラック好評配信中!>

【PS Store】

【iTunes】
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【mora】
通常版の配信ページはこちら

ハイレゾ版の配信ページはこちら

【Sportify】
配信ページはこちら

<プレイヤーズインフォメーション>

サーバーのメンテナンスやイベントについての情報は、プレイヤーズインフォメーションページをご確認ください。

『The Tomorrow Children (トゥモロー チルドレン)』プレイヤーズインフォメーションはこちら

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町の発展のために欠かすことのできない「万能工作台」のパズルをスマホで手軽にプレイできる基本無料アプリ『The Tomorrow Children The App』。パズルの腕を磨いて、人類復興のために技術向上を目指しましょう!!

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PS.Blogの紹介記事はこちら

<オンラインマニュアル>

プレイされている時に迷うことがあったら、ぜひオンラインマニュアルをご確認ください。プレイに慣れている同志の皆さんも、改めて見直すときっと新しい発見がありますよ!

『The Tomorrow Children』オンラインマニュアルはこちら

【「トモチルウォーカー」のバックナンバーはこちら】

第1回:『The Tomorrow Children』を開発目線でご紹介!

第2回:新米同志の皆さんにレクチャーします!

第3回:ユーザーの皆さんによる『The Tomorrow Children』名シーン・珍風景をご紹介!

第4回:「いいね」して(もらって)ますか? 12月8日のアップデート後の変化を振り返る

第5回:これから始めるプレイヤー必見! 序盤に押さえておきたい7つのポイントをご紹介

第6回:キャラクターを彩り独特の世界観を構成する”衣装デザイン”へのこだわりとは?

第7回:本邦初公開! 「島」誕生の秘密をご紹介!

第8回:個性的な「建築物」のデザイン誕生秘話と未公開アート!

第9回:憎たらしくも可愛い!? AIキャラクターたちの、ちょっと切ない裏設定を初公開!

第10回:音楽の魅力に迫るサウンド特集:前編 アビーロードスタジオでの収録秘話も!

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The Tomorrow Children(トゥモロー チルドレン)

・発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
・フォーマット:PlayStation®4
・ジャンル:ソーシャルアクション
・配信日:建国者パック 好評配信中
     入植者版 好評配信中
・価格:建国者パック 販売価格 2,700円(税込)
    入植者版 基本プレイ無料(一部アイテム等課金あり)
・プレイ人数:1人(オンライン専用)
・CERO:B(12才以上対象)

※ダウンロード専用タイトル

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『The Tomorrow Children (トゥモロー チルドレン)』公式サイトはこちら

『The Tomorrow Children』プレイヤーズインフォメーションはこちら

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