『バイオハザード RE:4』プレイレビュー! 原作の幅広い戦略サバイバルを際立たせる新要素の融合【特集第1回】

2 0
『バイオハザード RE:4』プレイレビュー! 原作の幅広い戦略サバイバルを際立たせる新要素の融合【特集第1回】

3月24日(金)の発売が迫る、PlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『バイオハザード RE:4』。本作は、2005年に登場した『バイオハザード4』のリメイク作品。現代のプレイフィール、再構成されたストーリー、最新のグラフィックにより、生と死、恐怖とカタルシスが刹那に交錯していく最新のサバイバルホラーとして再誕する。

特集第1回では、PS5版のプレイレビューをお届けする。物語の詳細やパズルの解き方などには触れていないので、発売を楽しみにしている人は安心してほしい。

進化を遂げた最新のグラフィックが、極上の緊張感と没入感を演出

『バイオハザード RE:4』の舞台となるのは、ヨーロッパの閑村。周囲を取り囲む鬱蒼とした森はもちろん、生活の痕跡を残しながらも朽ちかけた家屋やその内部、暗くよどんだ湖、そびえ立つ古城といった印象的な景色が、最新のグラフィック表現で実写さながらに描かれており、外界と隔絶された村を歩く恐怖を存分に味わえる。

原作である『バイオハザード4』は、シリーズではじめてビハインドビューを採用した作品。もちろん本作もビハインドビューを採用しているため、原作をプレイしていた人にはおなじみのカメラアングルと進化を遂げたグラフィックにより、”懐かしいのに新しい”という感覚が味わえるかもしれない。

ゲームの進行によって時間帯が変わるため、同じ場所でも異なる景色を楽しませてくれるのも見どころのひとつ。光と影の描写がとても巧みで、明るい場所から暗闇へと足を進めた際の心細さや、暗闇から明るい場所へ出た際の安心感などを自ずと体感できる構成はさすがだ。また、あまりに暗い地下などでは懐中電灯を頼りに進むことになるのだが、埃や塵などがわずかな光に照らされて見える空気感もたまらない。

また、本作には「青い依頼書」というサブクエストが用意されている。その内容は「指定されたアイテムの売却」「指定されたエリアにある青いメダリオンの破壊」など、依頼書によってさまざま。依頼をこなすと報酬が手に入ることもあり、より美しく、そして恐ろしくなった舞台をすみずみまで探索するモチベーションの一助となっている。

臨場感あふれるサウンドも必聴! 静寂もまた恐ろしい……

PS5版は3Dオーディオに対応しているのも、さらなる恐怖を掻き立てるエッセンスだ。3Dオーディオ対応ヘッドセットを装着してプレイしていると、敵の声や足音、揺れる草木や吹きすさぶ風の音といった環境音をより体感できるのはもちろん、レオンの操作に合わせて聞こえる方向や距離感が変化するため、臨場感は抜群。ヘッドセットによってリアルの音から隔絶されていることもあり、静寂がより際立つのもポイントだろう。

背後から突然物音がしたときの驚きはもちろん強烈だが、ビクビクしながら耳を澄まして家屋へ侵入すると、ドアが閉まると同時にそれまで聞こえていた外の環境音が聞こえなくなる、という突然の静寂も印象深い。現実と照らし合わせれば当たり前の出来事ではあるものの、そんなことにさえ静かな恐怖を覚えるほどの没入感は格別だ。

なお、ヘッドセットを使用していない場合はDualSense™ ワイヤレスコントローラーから無線の音声が流れたり、銃の変更や構える際の動作音などが流れたりするといった要素も楽しめる。自身の環境や好みに合わせて、ぜひ遊び比べてみてほしい。

プレイフィールの現代化によって攻略の幅広さがさらにアップ

本作の注目ポイントのひとつは、プレイフィールの現代化にある。操作は『バイオハザード RE:2』や『バイオハザード RE:3』、そして『バイオハザード ヴィレッジ』の感覚に近いため、それらをプレイしたことのある人なら違和感なく遊ぶことができるだろう。なお、原作の『バイオハザード4』に慣れた人向けの操作タイプも用意されている。

本作は最新のサバイバルホラーということもあり、初めてシリーズに触れる人でも、FPSやTPSといったジャンルのゲームをプレイしたことがあれば、操作に慣れるまでにさほど時間はかからないはずだ。

多彩なナイフアクションは敵との攻防で大活躍!

原作にはない新規要素として発表されていた「パリィ」や「奇襲」といった新たなナイフアクションや、静かに移動したり攻撃を回避したりもできる「しゃがみ」動作の追加は、やはり気になるところだろう。

パリィは、弾き返せる敵の攻撃に合わせてL1ボタンを押すことで発動する。うまくいけば、敵の攻撃を弾いて防ぐことができる。タイミングはさほどシビアではなく、早めにボタンを押していても発動する。ただし、タイミングよくボタンを押すと敵を一度のパリィでひるませることができるので、つい狙いたくなってしまう。パリィで華麗に攻撃を弾き、ひるんだ相手に近接戦闘の「メレー」を叩き込むという一連の動作が気持ちいい。

すべての攻撃を弾き返せるわけではないものの、対応できる攻撃は多い印象だ。敵が投げてくる斧やチェーンソーの一撃はもちろん、「えっ、こんなものまで弾き返せるの?」という攻撃もあるので、ぜひいろいろ試してみてほしい。

また、ナイフを持って敵の背後へこっそり忍び寄ると、物音を立てずに一撃で倒せる「ステルスキル」が可能。新たに追加されたしゃがみながらの移動は、これを狙う際にとてもマッチしている。突然振り向かれて見つかるんじゃないか……という不安はあるが、成功すれば他の敵に気づかれないうえに弾薬を節約できるのは魅力的だ。

加えて、倒れた敵にとどめをさしたり、掴んできた敵に突き刺して押し返したりといったこともできるので、ナイフは攻撃と防御を兼ね備えた頼れる存在だ。ただし、ナイフには耐久値が設定されているのが悩みどころ。使用することで耐久値が減少し、最終的には壊れてしまう。とはいえ、ナイフは複数入手できるうえに、最初から所持しているナイフはショップで修理できる。弾薬や回復薬だけでなく、ナイフのリソースマネジメントも本作の醍醐味だ。

しゃがみ動作を活用できると、さらに気持ちいい!

新たに追加されたしゃがみ動作は、さまざまな活用法があるのがポイントだ。身をかがめるという行為によって、天井の低い場所を通り抜けられるのはもちろん、あまり足音を立てずに移動したり、一部の攻撃をかわしたりすることもできる。

ナイフによるステルスキルの紹介でお伝えしたように、しゃがみ移動は敵に気づかれずに行動する際にはとても便利だが、オブジェクトにうっかり触れてしまい、音に敏感な敵に気づかれてしまったことも。しゃがみ移動中でも過信せず、周囲をよく観察することが大切だと思い知らされた。

しゃがむことによる回避の、決まったときのうれしさと爽快感はひとしおだ。すべての攻撃を回避できるわけではないのだが、敵の攻撃パターンをじっくり観察しながら「これは避けられるかな?」と戦略を練るのが楽しい。ネタバレを避けるために公開済みの情報を例にあげると、敵が投げてくる斧や横に薙ぎ払う攻撃など、主にレオンの上半身だけを狙ってくるような攻撃は、しゃがみ動作で避けることができるようだ。

うまく回避できればピンチがチャンスへと変わるうえに、何だかすごいことをしたような気分になれるのが、しゃがみ回避のいいところ。本作が発売されたらぜひさまざまな敵を相手に試して、華麗に攻撃を避ける達成感を味わってほしい。

原作の魅力を際立たせる、従来のアクションと新規アクションの融合

本作で新たに追加されたナイフアクションやしゃがみ動作は、最新のサバイバルホラーとして再誕する本作の確かな魅力になっている。とはいえ、それらは本作を攻略するうえで可能となった要素の一部だ。

多彩な武器の使い分けや好評を博した近接戦闘のメレー、逃げ道も考慮した立ち回り、地形やオブジェクトを利用した戦略など、原作で可能だった従来のアクションに新規アクションを組み合わせて立ち回ることで、攻略の幅広さがさらにアップ。プレイヤーによってさまざまな戦略を練ることができた原作のゲームデザインが、さらに際立つものになっている。知恵と技術を駆使しながら過酷な状況を切り抜けていると、「死を逸し(かわし)、倒す快感」という本作のテーマを実感できるはずだ。

もちろんアシュリーを連れながらの行動も、原作から受け継がれた大きな特徴のひとつだ。彼女が死んでしまったり、遠くへ連れ去られてしまったりするとゲームオーバーとなるので、一緒に行動する際は細心の注意が求められる。レオンの背後にぴったりついてくる「TIGHT」と、レオンから少し離れて行動する「LOOSE」という、ふたつの指示の切り替えが、ともに生き抜く鍵になるだろう。「LOOSE」状態のアシュリーは敵の攻撃を避けようとしてくれるのもありがたい。ときには、自分が操作するレオンよりも巧みに敵の攻撃を回避していることがあって驚いた。

キャラの掘り下げやテーマの強化が、再構成された物語を彩る

ここまでは最新のグラフィック表現で描写される舞台や、サバイバルホラーとしてのアクションを中心に紹介してきたが、レオンをはじめとする個性的なキャラクターたちが織りなす物語も、本作の大きな魅力である。

「ラクーン事件」の頃は新米警官だったレオンは、今や大統領直属のエージェントに。本作の物語は『バイオハザード2』ではなく『バイオハザード RE:2』の世界線での出来事として描かれるため、原作の『バイオハザード4』をプレイしたことのある人は、どのように再構成されているのか気になるはず。ゲーム中の会話や探索中に手に入るファイルなど、さまざまな形でキャラクターたちのエピソードが深掘りされ、ドラマの厚みが増している。

また、本作ではさまざまなエリアで、探索、戦闘、物語の進行といったシチュエーションが進行する。原作ではそれぞれのシチュエーションごとに目指していた”意図”の表現が、本作ではさらに強化されている。プレイしていると、不気味な場所はより不穏に、恐ろしい状況はさらに危機的に、爽快なアクションシーンはますますダイナミックになっていると感じるだろう。ひとつひとつのシチュエーションにインパクトがあり、そして濃厚なのだ。

最新のグラフィック、現代のプレイフィール、そして再構成されたストーリーにより、最新のサバイバルホラーとして再誕しながらも、原作である『バイオハザード4』の本質を受け継いでいる『バイオハザード RE:4』。今なお高い人気を誇るサバイバルホラーのマスターピース、そのゴージャスなリメイク作品に、ぜひ触れてほしい。

不穏な村への訪れを体験できる『バイオハザード RE:4 Chainsaw Demo』が配信中!

PlayStation®Storeでは、本作の体験版『バイオハザード RE:4 Chainsaw Demo』が配信されている。レオンがまず足を踏み入れることになる”不穏な村”を舞台に、プレイ回数、プレイ時間ともに制限なく楽しむことが可能だ。『バイオハザード RE:4』ではパリィなどのナイフアクションを中心に、さまざまなアクションが追加されており、幅広いプレイスタイルでの攻略が可能となっている。その手に汗握る楽しさを、発売に先駆けて存分に味わおう。

『バイオハザード RE:4』体験版『Chainsaw Demo』をPS Storeでダウンロードする

こちらの記事もチェック!

『バイオハザード RE:4』へと至る3つの事件──「ラクーン事件」「洋館事件」「黄道特急事件」とは?【特集第2回】
『バイオハザード RE:4』発売直前インタビュー! 原作の”核”を大切にして目指した懐かしくも新しい体験【特集第3回】
『バイオハザード RE:4』本日発売! 生と死、恐怖とカタルシスが交錯する最新のサバイバルホラー!【特集第4回】

バイオハザード RE:4

・発売元:カプコン
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:サバイバルホラー
・発売日:2023年3月24日(金)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 通常版 8,789円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 通常版 7,990円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 デラックス エディション 8,990円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:Z(18才以上のみ対象)


PS Blogの『バイオハザード RE:4』記事はこちら


『バイオハザード RE:4』公式サイトはこちら

「バイオハザード」ポータルサイトはこちら

『バイオハザード RE:4』をPS Storeで予約購入する

© CAPCOM CO., LTD. 2005, 2023 ALL RIGHTS RESERVED.

コメントの受付は終了しました。

2 コメント


    Loading More Comments

    お客様の生年月日を入力してください。

    Date of birth fields