『ファイナルファンタジータクティクス - イヴァリース クロニクルズ』開発チームにインタビュー! 傑作を蘇らせた舞台裏や序盤のおすすめパーティについて語る!

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『ファイナルファンタジータクティクス - イヴァリース クロニクルズ』開発チームにインタビュー! 傑作を蘇らせた舞台裏や序盤のおすすめパーティについて語る!

1997年にPlayStation®で発売された名作シミュレーションRPGが、アップデート版『ファイナルファンタジータクティクス – イヴァリース クロニクルズ』(以下『イヴァリース クロニクルズ』)として生まれ変わります。そして嬉しいことに、制作陣にはオリジナル版を手掛けた一部の開発スタッフも名を連ねています。

『ファイナルファンタジータクティクス - イヴァリース クロニクルズ』開発チームにインタビュー! 傑作を蘇らせた舞台裏や序盤のおすすめパーティについて語る!

本作には、オリジナル版でイベントプランナーを務め、今作でディレクターを務める前廣和豊氏や、オリジナル版で脚本・シナリオ・編集を手掛けた松野泰己氏をはじめ、オリジナルのPlayStation版の制作陣が多数参加しており、そのクオリティに疑いの余地はありません。また初めて『ファイナルファンタジータクティクス』に触れる方は、戦乱に揺れる地を舞台に繰り広げられる重厚で魅力的な物語を、加筆・追加されたセリフやボイス演出、さらに最適化され洗練されたユーザーインターフェースなど、さまざまな新機能とともに体験することができます。

今回は、開発チームに“クラシック”と“エンハンスド”のふたつのバージョンに込めたこだわりや、快適性の向上やストーリーの強化、名作を今に届ける工夫など、傑作を蘇らせる舞台裏についてお聞きしました。また、プレイヤーへのアドバイスも教えていただきました!

PlayStation®.Blog: オリジナル版『ファイナルファンタジータクティクス』は、ご自身にとってどのような思いや感情がありますか。『イヴァリース クロニクルズ』の開発に至ったきっかけを教えてください。

前廣氏:オリジナル版の『ファイナルファンタジータクティクス』は、私がゲームデザイナーとして生きていくきっかけとなったゲームです。私はオリジナル版にもゲームデザイナーとして携わっていたのですが、当時はプロとしてのゲーム制作経験のない新人で、何をするにも試行錯誤の連続でしたが、その経験があったからこそ、今もこうして第一線でゲームデザイナーとして活躍することができています。『ファイナルファンタジータクティクス』のゲームデザインやストーリーは、今の私のゲームデザイナーとしての礎となっている、いわば私の心の支えでもあり、とても大切にしているゲームなのです。

『ファイナルファンタジータクティクス』の開発を終えたあとはさまざまなタイトルに携わってきましたが、その流れで、数年前にオリジナル版の『ファイナルファンタジータクティクス』をプレイする機会がありました。オリジナル版の発売から久しぶりにプレイしたのですが、現在のゲームと比べても何ら遜色のない優れたゲームデザインと、奥深いストーリーに、改めて『ファイナルファンタジータクティクス』の素晴らしさを体感しました。一方で、コンソール環境においては、現行のプラットフォームでプレイできる環境がない状態が長く続いていましたから、この素晴らしいゲームを何としてでも蘇らせ、今の世代の新しいプレイヤーにも遊んでほしいと強く思いました。そこで、本作の開発をスタートさせたのです。

イヴァリースの再構築

PS Blog:『イヴァリース クロニクルズ』の開発で、最大の課題は何でしたか?

前廣氏:課題はいくつかあったのですが、最も大きな課題は、”オリジナル版のマスターデータやソースコードが存在しなかった”ことでしょう。これは、扱いが雑だったとか、管理不足だとか、そういう類のものではなく、当時はそれが当たり前だったのです。現在ほど優れたリソース管理ツールは存在しなく、ひとつのバグ修正や、ひとつの言語に対応するごとに、それ以前のコードを上書きする形で制作していったのです。オンラインによるパッチやアップデートも存在していなかったので、よほどのことがない限り、一度作ればそれで終わりでした。ですので、本作は複数のマスターデータやソースコードを解析し、オリジナル版を再構築することで”クラシック”バージョンを制作し、さらにそこから”エンハンスド”バージョンにアップデートしていきました。この難しく根気が必要な業務に対応してくれたスタッフには、感謝の言葉しかありません。

PS Blog:『イヴァリース クロニクルズ』とオリジナル版の両方の開発に携われたそうですが、どのような違いがありましたか。28年経過しても、大きく変わらないと感じた部分はありますか?

前廣氏:”クラシック”バージョンはオリジナル版の再現を目的としていましたから、エミュレータを用いて実装する手もありましたが、いくら当時を再現するとはいえ、それでは細かい調整をすることができません。オリジナル版を再現しつつも、今プレイしてもしっかり遊んでいただける状態にするには、解析したあとに、再構築する方法が良いと感じました。その成果もあり、”クラシック”バージョンは、オリジナル版をできる限り再現しながらもオートセーブ機能など一部改良を行なうことができ、現行のプラットフォームでも、当時の雰囲気そのままに、快適に遊んでいただけると思います。(※英語版の”クラシック”バージョンでは「獅子戦争(2007)」の翻訳をベースにしたスクリプトになっています)

一方で”エンハンスド”バージョンは、再構築した”クラシック”バージョンを元に、UIの刷新や新規要素の追加、ボイス再生に対応していきました。特にUIに関しては、オリジナル版から28年が経過したことによる古臭さや、当時のプラットフォームへの依存箇所もありましたから、現行のプラットフォームに沿って新しいプレイヤーの方も違和感なく操作できるようにしたほか、ゲーム内の重要な要素でもあるブレイブストーリーでは、物語を俯瞰して理解できる”情勢”や、キーアイテムである聖石を管理する”聖石”、攻略のヒントをまとめた”戦術指南”を追加したりと、ゲームをプレイするうえでのわかりやすさと遊びやすさを重視して、多くの新機能に対応しました。また、ボイス再生により、キャラクターの台詞に感情が生まれ、『ファイナルファンタジータクティクス』の奥深いストーリーをより楽しめるようになっています。

28年前と現在では、プログラムの方法も、データの持ち方も、ゲームの作り方自体も大きく異なっていますが、一方で、ゲームデザインやストーリー、BGMなど、『ファイナルファンタジータクティクス』を象徴する要素は当時で完成しており、その完成度の高さを改めて実感しました。

PS Blog:オリジナル版ではセリフが少なかったキャラクターの会話を追加したそうですが、どのように実現しましたか。

前廣氏:オリジナル版の開発当時は作業期間の都合上、どうしてもカットしなければならない部分がありました。その一部がキャラクターの会話です。私も心残りでしたし、本作でシナリオの加筆調整を行なっていただいた松野泰己さん(本作にて脚本、加筆修正及び監修を担当)もその点は同じでした。ですので、今回、ストーリーの全般的な加筆調整を行なうと同時に、多くの箇所に会話を追加していただきました。たとえばオリジナル版では、特定のキャラクターが仲間になったあとはほとんど喋りませんでしたが、今回は戦闘中の会話が追加され、特定の戦闘に出撃させることで、アグリアスやシド、ムスタディオなども、仲間になったあとかなり喋るようになっています。これらのなかには、単にキャラクター同士の掛け合いだけではなく、”エルムドア侯爵が、なぜその道を選んだのか”という、物語の核心に触れたり、物語を補完したりする会話もありますので、いろいろとキャラクターを戦闘に出撃させて、追加された会話を探してみてください。

PS Blog:UIの刷新において、最も重視された点を教えてください。

前廣氏:”エンハンスド”バージョンは、パーティの編成から戦闘、ショップやブレイブストーリーに至るまで全面的なUI刷新を行ないましたが、これらは”いま『ファイナルファンタジータクティクス』をプレイするときの最適解”を目標としました。優れたゲームデザインであっても、操作性が悪いと楽しむことはできません。『ファイナルファンタジータクティクス』を最大限に楽しんでいただくために、現行のプラットフォームでゲームをプレイする時に、快適に、違和感なく操作できることを最も重視して制作しました。

タクティクスに声を

PS Blog:ストーリーの加筆修正をされたそうですが、その内容と理由についてお聞かせください。

前廣氏:ストーリーの加筆修正を行なった大きな理由のひとつは、本作でボイス再生に対応したためです。オリジナル版はボイスが入っていなかったため、各キャラクターの台詞は、表示されたテキストを”読む台詞”となっていました。そのままボイスを入れたのでは、かえって不自然な台詞になっていまいます。そこで、ボイスを”聴く台詞”に調整することで、キャラクターたちの台詞が会話として成り立つようになって臨場感も大幅に増し、台詞のひとつひとつからキャラクターの感情がプレイヤーにダイレクトに伝わるようになっています。また、オリジナル版にはなかった、折々のキャラクターの心情や、目的、そこに至る経緯などが、加筆によって明確化されたため、よりストーリーに没入できるようになっています。

PS Blog:開発中で特に思い出に残る瞬間があれば教えてください。

前廣氏:やはり、キャラクターに声が入った瞬間でしょうか。当然、ボイス再生できることを前提に開発し、ボイス収録にも立ち会っていたのですが、いざゲーム画面からボイスが再生されると、声優さんの迫真の演技により、キャラクターに命が吹き込まれたことを実感しました。ただのゲームのセリフではなく、言葉ひとつひとつに感情が宿っていたのです。この感想は、オリジナル版の開発に携わっていたからこそだとは思いますが、オリジナル版のファンの方も、今回始めてプレイする方にも、きっと共感していただけると思っています。

PS Blog:物語の情報をプレイヤーに提供する”情勢”という機能は、『FINAL FANTASY XVI』からインスピレーションを受けて実装されたものでしょうか? 実装に至ったきっかけを教えてください。また、オリジナル版と同様に”酒場”でも情報を得られるのでしょうか?

前廣氏:『ファイナルファンタジータクティクス』は、舞台となる”イヴァリース”の各地でそれぞれの勢力が動き、かつそれが複雑に絡み合っており、また、それらはメインストーリー上ですべてが語られるのではなく、酒場の噂話や、ブレイブストーリーなど、ゲーム内の要素全般に情報があるため、物語の全貌を認識するのは難しいところがあります。そこで、より物語を楽しんでもらうために、情報を整理する機能が必要だと考え、ブレイブストーリーの機能のひとつとして”情勢”を組み込みました。ただ、ゲーム内の情報を単にまとめると情報過多となり、かえって分かりづらくなっていまします。そのため、プレイヤーの行動=主人公ラムザの行動に沿って、時系列に流れを確認できるようにしました。物語の大きな流れを確認するのであれば”情勢”で、もっと詳しく知りたければ、酒場の噂話やブレイブストーリーの別機能から知ることができるので、ゲームの進行を阻害することなく、より一層物語を楽しんでいただけると思います。なお、『FINAL FANTASY XVI』は”ヴィヴィアンレポート”のことだと思いますが、あれも私が設計しているので、似てしまうのは仕方ないかもしれません(笑)。

PS Blog:オリジナル版でお気に入りだったコンテンツを『イヴァリース クロニクルズ』で再現したエピソードがあれば教えてください。また、そのコンテンツに、何かしらの変更を加えましたか?

前廣氏:オリジナル版には、”儲け話”というコンテンツがあります。当時、新人ながら私がディレクションを任されて必死に実装したため、とても思い入れがあります。オリジナル版で酒場のUIを担当した際に、当初は”噂話”だけだったのですが、ストーリーの情報を得るだけではもったいないと思ったのです。そこで、ちょっとしたミニゲーム感覚でユニットの育成を楽しめる、”儲け話”を提案しました。イヴァリースの人々のちょっとした悩みをクエスト感覚で受けられるようにし、ストーリーの合間のいい息抜き要素として共存できるものができたと思います。その”儲け話”も、”クラシック”バージョンでは、当時ものをそのまま遊ぶことができますし、”エンハンスド”バージョンではオリジナル版を再現しながらも、財宝や秘境などを高画質化し、UIを刷新して遊びやすくしてありますので、ぜひ楽しんでいただきたいです。

戦略的なアドバイス

PS Blog:おすすめのパーティ編成やジョブの組み合わせを教えてください。

前廣氏:『ファイナルファンタジータクティクス』はキャラクターのビルドの方向性が多岐にわたり、本当にプレイヤーそれぞれにパーティがあるので、一口におすすめと言っても難しいところがありますね(笑)。多くの戦闘で出撃できるキャラクターは5人までなので、モンクや忍者、竜騎士といった近接ダメージディーラーを2名、黒魔道士や弓使いといった遠隔ダメージディーラーを2名、白魔道士やアイテム士といったヒーラーを1名というのが、全般的に遊びやすいとは思いますが、『ファイナルファンタジータクティクス』では、習得したアビリティを付け替えることで、回復できるダメージディーラーや、遠隔攻撃できるヒーラーなども作ることができます。そのため、戦闘ごとに敵を把握して、それに適した構成にすることが攻略への近道かもしれません。いずれにしても、最初のうちは何にでも手を出すのではなく、キャラクターごとにダメージディーラーやヒーラーなど、それぞれの道を極めるとよいでしょう。基本的なジョブから始まり、ジョブのレベルを上げると上位のジョブになることができるため、ジョブ画面のジョブツリーでフローを確認すると、目指す道がわかりやすいと思います。

攻略とは関係なく、私の好みの話をすれば、私は話術でパラメータを上下したり、敵を寝返らせたりして、その場で戦術を作っていくプレイが好みです(笑)。これは知識とアドリブ力を求められるので、タクティカルRPGの上級者の方にもやってみてほしいですね。

松澤祥一氏(プロデューサー):前廣のほうで包括的なまとめをしているので、いくつか序盤のオススメを紹介させていただきますね。序盤は”弓使い”+ナイトの”戦技”、とくにウェポンブレイクとの組み合わせがオススメです。高台などから接敵される前に相手の武器を壊してしまいましょう。あとサブのアクションアビリティに迷ったら、とりあえず”アイテム”を付けておくとよいと思います。”ポーション”や”フェニックスの尾”を覚えさせておくだけで即自実行できるので、きっと助けになってくれるはずです。それとここであまり多くは語れませんが、今回いくつかのアビリティに調整が入ったこともあり、また少し戦術の幅が広がっています。いろいろ試してみていただければと思います。

PS Blog:『イヴァリース クロニクルズ』の開発において、もっとも誇りに思っていることは何でしょうか。

前廣氏:オリジナル版の発売から28年が経った今でも、多くのファンの方に愛されていることこそ、最大の誇りと言えるでしょう。それほどの魅力に満ちたゲームのオリジナル版、そして本作に携われたことは、私自身の誇りでもあります。

PS Blog:『ファイナルファンタジータクティクス』、または「FINAL FANTASY」シリーズに触ったことのない方へのメッセージをお願いします!

松澤氏:『ファイナルファンタジータクティクス』は「FINAL FANTASY」シリーズに登場する特徴的なジョブや召喚獣などの要素がたくさん盛り込まれていますが、物語としては完全に独立した形になっています。もしまだ「FINAL FANTASY」シリーズに触れたことがないという方がいれば、最初にプレイするのに最適な一本だと思いますので、ぜひお手に取ってみてください!

もちろん「FINAL FANTASY」シリーズを遊ばれているという方は、思い入れのあるジョブがクォータービューのステージで活躍するのを、よりいっそう楽しめること請け合いです。タクティカルRPGだから避けていたという方もいるかもしれませんが、今回”エンハンスド”では難易度選択も行なえるようになり遊びやすくなっていますので、この機会に奥深いイヴァリースの魅力に触れていただければと思います。

私たちの夢が現実になる日は、もうすぐそこに迫っています。『ファイナルファンタジータクティクス – イヴァリース クロニクルズ』はPlayStation®5およびPlayStation®4向けに9月30日(火)発売です。


ファイナルファンタジータクティクス – イヴァリース クロニクルズ

・発売元:スクウェア・エニックス
・フォーマット:PlayStation®5 / PlayStation®4
・ジャンル:タクティカルRPG
・発売日:2025年9月30日(火)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 デラックスエディション 6,800円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 通常版 5,800円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 デラックスエディション 6,800円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:C(15才以上対象)


PS Blogの『ファイナルファンタジータクティクス – イヴァリース クロニクルズ』記事はこちら


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