『FINAL FANTASY VII REBIRTH』植松伸夫×ローレン・オルレッド特別対談! 珠玉の名バラードはいかにして生まれたか?

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『FINAL FANTASY VII REBIRTH』植松伸夫×ローレン・オルレッド特別対談! 珠玉の名バラードはいかにして生まれたか?

好評発売中のPlayStation®5用ソフトウェア『FINAL FANTASY VII REBIRTH(ファイナルファンタジーVII リバース)』は、1997年に発売されたRPG『FINAL FANTASY VII』を現代の技術で蘇らせる、リメイクプロジェクト三部作の第2作目にあたるタイトルだ。

ゲーム中でも印象的なシーンで歌われているテーマソング「No Promises to Keep」は、前作『FINAL FANTASY VII REMAKE』に引き続き「FINAL FANTASY」シリーズの楽曲を多数手がける植松伸夫さんが作曲を担当。そしてグラミー賞を受賞した映画でも麗しい歌声を披露したローレン・オルレッドさんをヴォーカルに迎え、『FINAL FANTASY VII REBIRTH』で描かれる美しくも切ない壮大な物語の世界をより一層盛り上げる。

エアリスをイメージしたこの名バラードはいかにして生まれたか?──植松さんとローレンさんのスペシャル対談をお届けしよう。

『FINAL FANTASY VII REBIRTH』テーマソング発表記念トレーラー

『FINAL FANTASY VII REBIRTH』植松伸夫×ローレン・オルレッド特別対談! 珠玉の名バラードはいかにして生まれたか?

植松 伸夫

作曲家。1986年スクウェア入社。ゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズ、『魔界塔士Sa・Ga』『クロノ・トリガー』などのBGMを担当。2004年に退社後、SMILE PLEASE、Dog Ear Recordsを設立。数多くのゲーム音楽を手がけ、2020年リリースの『FINAL FANTASY VII REMAKE』では新たにテーマソングの作曲を担当。収録されたアルバムが「日本ゴールドディスク大賞・サウンドトラック・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受賞。ゲーム音楽の作曲活動以外にもオーケストラによる世界ツアーを制作総指揮し、グローバルに活動の場を広げている。近年では、ソロおよびバンド演奏をはじめ、自身がストーリーと音楽を担当した「ブリコの物語」の朗読ライブなど、さまざまな形式での演奏を盛り込んだ「植松伸夫 conTIKI SHOW」を開催し、演奏活動も注目されている。

ローレン・オルレッド

オスカー賞ノミネート、グラミー賞受賞の映画「グレイテスト・ショーマン」のサウンドトラック、マルチ・プラチナ・ソング「Never Enough」の驚異的なボーカル・パフォーマンスで賞賛を得たシンガーソングライター。2022年4月、「ブリテンズ・ゴット・タレント」に出演、「Never Enough」を披露しゴールデン・ブザーを獲得、業界に衝撃を走らせるまでは世間的に知られる存在ではなかった。業界屈指の歌声として広く認められており、マイケル・ブーブレとコラボレーションを行なったほか、レコード界のレジェンドであるアンドレア・ボチェッリやデイヴィッド・フォスターのワールド・ツアーに参加している。

植松さんが「完璧」と感じたローレンさんの歌声

──植松さんは前作『REMAKE』と今作『REBIRTH』でテーマソングの作曲を担当されていますが、現代にリメイクされる『FFVII』の曲を手掛けるのはどのようなお気持ちでしょうか。

植松:原作はもう27年前の作品ですからね。僕がまだ30代のころに作った作品が、今の若いファンに支持されているのは奇跡に近いし、そこでまた呼んでいただけるのは幸せです。ラッキーだと思います。

──「No Promises to Keep」を作曲するにあたり、クリエイティブ・ディレクターの野村哲也さんやシナリオ担当の野島一成さんとは、どのようなやり取りがあったのでしょうか。

植松:バラードでいこうというのは、最初のアイデアからあったと思います。3人みんながそう思っていたんじゃないかな。基本的に僕はバラードを書きたいタイプなので、好きなようにバラードのメロディが作れると嬉しいから、バラードでいけるといいなと思っていましたが、みんなもその路線でいきたい感じでした。まだざっくりとした状態でしたがエアリスが歌うシーンも見せてもらって、これだったら典型的な歌いあげるバラードでいいねと、3人で話していました。

──その段階で、野村さんから具体的なオーダーはありましたか?

植松:バラードでいこうと方向性がすぐに決まったので、細かく彼から言われることはなかったです。ただ、ローレンさんでいきたいというのは言っていましたね。

──最初にローレンさんの歌声をお聞きになった時には、どのように感じたでしょうか。

植松:まさにうってつけだと思いました。僕はその時、ローレンさんの名前を知らなかったんです。「グレイテスト・ショーマン」の曲も聴かせてもらって、「この人、いいじゃん。完璧!」と。でも、まだ歌ってもらえるか決まっていなかったので、これから交渉してみますという感じでした。

──「No Promises to Keep」はどのようなイメージで作曲されたのでしょうか。

植松:バラードですから、徹底的に盛り上げようかなと。この時、キーワードを何度も繰り返して歌えるような曲にしてほしいというリクエストがありました。ニルソンの「Without You」という曲が思い浮かんで、あの感じでキーワードをサビで何度も何度も歌えるようにしようと思って作りました。

ローレン:「Without You」は大好きな曲のひとつです。

植松:僕も大好き。でも、蓋を開けてみたら、誰も歌詞を繰り返してくれないんですよ(笑)。

──野島さんの歌詞がない状態で作曲を始めているということですよね?

植松:歌詞はないです。僕がメロディを作って、それを彼らに渡してから歌詞をつけてくれます。キーワードを何度も何度も繰り返して、頭にこびりついて印象的になるような曲にしたい。メロディを作る時はそんなイメージでした。

ローレン:植松さんは実際に歌詞を書いていなくても、サビが何度も繰り返されるようなポップ的な構成を想像されていたんですね。

植松:そう。キーワードを繰り返すことで印象的になると思っていました。

ローレン:クール! それは面白いですね。

レコーディングのトラブルを乗り越えた互いの信頼

──それではローレンさん、今回のオファーを受けたときのお気持ちを教えてください。

ローレン:2年前にスクウェア・エニックスさんからメールが届いたのですが、あまりはっきりしない内容でした。すぐにリサーチを始めて、それがゲームの仕事であり、そして植松さんが関係していることを知りました。植松さんのことはもちろん存じ上げていましたし、「FINAL FANTASY」の物語に関係していることがわかってきてビックリしました。子供のころからエアリスも知っていたので、とても感動しました。

──「FINAL FANTASY」というゲームにどのような印象をお持ちだったでしょうか。

ローレン:想像力豊かなゲームであり、感情豊かで複雑な人物が登場します。もちろん、植松さんが関係していることも知っていましたし、ストーリーとともに音楽も重要なゲームですよね。

植松:そう言ってもらえるのは嬉しいですね。

──「No Promises to Keep」を最初に聴いたとき、どのように感じたでしょうか。

ローレン:やはりメロディが際立っていると感じました。甘くて、壮大な瞬間があることを想像できましたし、曲がどんどん大きく成長する感じも伝わってきて、それをゲームで体験できたらすごいな、と。あと、エアリスはこれまで歌ったことがないので、歌詞を通じて彼女の心情をファンの皆さんがより深く知るきっかけになると思いました。

植松:こういう感想を聞くのは初めてですが、狙いどおりに感じてもらえたと思います。ラブソングですから、甘い感じは出したかったし、自分の思いを吐露する感じも出したかったし、でもうまくいかない気持ちもある。それを最後に向かって広げていきたいとも思っていたので、まさにローレンさんが感じてくれたとおりです。

ローレン:曲の第一印象としてもうひとつ、これは歌うのが大変そうだなと思いました。ヴォーカリストとして、高音を歌う時は口の形が「アー」のほうが歌いやすいのですが、「イー」で終わる歌詞が多くて(笑)。

植松:それは英詞の方に文句を言ってもらわないとね(笑)。

──「No Promises to Keep」を歌うにあたり、どのようなことを意識したでしょうか。

ローレン:エアリスのこともよく知りたかったですし、クラウドとの関係もうまく出したいと思いました。彼女の壊れそうな脆さのようなところと、純粋さも出していきたい。そのためには、私自身がいつもやっている素のパフォーマンスは置いておいて、彼女のキャラクターに入っていきたいと思って歌いました。

ローレン:でも、バンド・ヴァージョン(※)で自分らしく歌うのも楽しかったです。
※「No Promises to Keep」シングル盤にカップリングとして収録。

植松:僕もそうだと思う。バンド・ヴァージョンのほうが気持ちよさそうに歌っていましたよね。ゲームで使われるオーケストラ・ヴァージョンもちゃんと完璧に歌っているけど、バンド・ヴァージョンを歌っている時はとても表情豊かで、ふたつのヴァージョンで面白い違いが見られてハッピーでした。

ローレン:「グレイテスト・ショーマン」でも声だけを提供した経験があって、ある意味で演技に近いです。ただ、実世界の私は自分流の歌い方をするので、それを気に入ってもらえて嬉しいです。

──植松さんはレコーディングに同席されていましたか?

植松:あの時は東京チームとアメリカチームがリモートでやっていたんです。ローレンさんはアメリカでレコーディングして、僕は東京にいたので、直接お会いしていないんです。

──レコーディングで何か印象に残ったことはありますか?

ローレン:日本の皆さんとリモートでつながっていたのですが、回線の状態が悪くて何度も途切れてしまいました。誰かの発言を通訳さんが訳してくれるタイミングで回線が落ちてしまって、「こういうことを言おうとしていたのかな」と想像するのですが、回線が復旧した時に伝えようとするとまた落ちる。時間だけが過ぎていくような状態でしたので、「信頼していただけるのなら、私の思うように歌って、一番よかったものをお送りするのはいかがでしょうか」と提案したところ、快く承諾していただけました。ここで信頼してもらえたことが、強く心に残っています。その日はロンドンからビデオクルーも来ていて、最後に撮影が終わったのは午前2時になっていましたが、とてもいい経験になりました(笑)。

植松:はじめから勝手に歌ってくれと言ったわけではなくて、「ここはこう歌ってほしい」というのは最後まで全部伝えてありました。そういう確認をしたあと、この回線状態で続けるのはダメだとなって。そのうえで信頼して歌ってもらったわけで、丸投げはしていませんよ(笑)。だから実際に歌っているところは見ることができなくて、あとで全体が出来上がったものを聴きました。

──ローレンさんの歌声が入った「No Promises to Keep」を聴いた印象はいかがでしたか?

植松:こりゃあスゴイと。忘れられないですね。スクウェア・エニックスのいろいろな関係者から「あの曲、ヤバくないですか!?」というメールがたくさん届くんですよ。野島くんも「これは、ひょっとしたらひょっとするかもしれませんね」と。僕はこれまで何曲も「FF」の曲を書いてきましたが、あれほどの反応があったのは初めてです。やはり彼女の歌声に何か感じるものがあったのでしょう。

ローレン:すごく嬉しい言葉です。ありがとうございます。

──ローレンさんはゲームの音楽を歌うことについて、ほかの歌とは違う思いは何かあったでしょうか。

ローレン:全然違います。まず、エアリス本人と相談することができないので、個人的にいろいろとリサーチする必要がありました。また、歴史のあるゲームなので、何年もずっとファンであり続けている方がたくさんいます。その意味では、真新しい映画作品の歌とはまるで違います。ゲームの世界は特殊でもあるので、そこで新しい体験ができたのは私にとって非常によかったと思います。

植松:エアリスと相談できないというのは、まさにそのとおりですね。僕の場合はディレクターとか相談できる相手がいますが、日本とアメリカで離れていると細かいところも聞けないだろうし、『REBIRTH』の世界に入り込むのは大変だったと思います。

ローレン:YouTubeやウィキペディア、いろいろな記事を見て、たくさんリサーチしました。

──それでは最後に『FFVII REBIRTH』のファンに向けて、おふたりからメッセージをお願いします。

ローレン:これだけ愛されているキャラクターとゲームに関わることができて、本当に光栄です。世界中の皆さんに実際にゲームを遊んで、この曲を聴いてほしいと思います。たくさんの方がこの作品を待ち望んでいたでしょうし、エアリスが歌っている姿は皆さんに感動を与えると思います。

植松:「FINAL FANTASY」シリーズで、自分の中でまたひとつ納得できる曲を書けたことを嬉しく思います。オーケストラ・ヴァージョンもバンド・ヴァージョンも、両方ともすごく満足しています。みんなに早く聴いていただきたいですし、エアリスの思い出とともに「No Promises to Keep」が長いあいだ愛される曲になるといいなと思います。

ローレンさんが歌う「No Promises to Keep」が「THE FIRST TAKE」で配信! コラボ映像も公開中!

アーティストによる一発撮りのパフォーマンスを切り取るYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」では、ローレンさんが歌う「No Promises to Keep」を配信中! 植松さんによるキーボード演奏は必聴!

「THE FIRST TAKE」の「No Promises to Keep」はこちら

さらに、スクウェア・エニックス公式YouTubeチャンネルでは、中村倫也さんの『FINAL FANTASY VII REBIRTH』「初プレイ体験」から未公開の映像と、ローレンさんと植松伸夫 conTIKIによる「THE FIRST TAKE」の「No Promises to Keep」パフォーマンス映像を編集した特別なコラボレーション映像も公開中!

『FINAL FANTASY VII REBIRTH × THE FIRST TAKE』SPECIAL MOVIE

『FINAL FANTASY VII REBIRTH』植松伸夫×ローレン・オルレッド特別対談! 珠玉の名バラードはいかにして生まれたか?

3月20日(水)よりPS5/PS4のSpotifyとApple Musicで配信開始! シリーズの名曲プレイリストもSpotifyで公開中!

ローレンさんが歌う「No Promises to Keep (FINAL FANTASY VII REBIRTH THEME SONG)」は、3月20日(水)よりPS5/PlayStation®4のSpotify、Apple Musicでも聴くことができる。

また、歴代のシリーズの名曲が楽しめる「FINAL FANTASY」のプレイリストがSpotifyで公開中。「FINAL FANTASY VII REBIRTH」のテーマソング・サウンドトラックの追加を楽しみに待とう。

Spotifyの「FINAL FANTASY」のプレイリストはこちら


FINAL FANTASY VII REBIRTH(ファイナルファンタジーVII リバース)

・発売元:スクウェア・エニックス
・フォーマット:PlayStation 5
・ジャンル:RPG
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 希望小売価格 通常版 9,878円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 Digital Standard Edition 9,878円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 Digital Deluxe Edition 11,501円(税込)
・CERO:C(15才以上対象)


PS Blogの『FINAL FANTASY VII REBIRTH』記事はこちら


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© SQUARE ENIX
CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA / ROBERTO FERRARI
LOGO ILLUSTRATION:© YOSHITAKA AMANO

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