プレイステーション®の2023年を盛り上げてくれたタイトルとクリエイターの祭典「PlayStation® Partner Awards」レポート

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プレイステーション®の2023年を盛り上げてくれたタイトルとクリエイターの祭典「PlayStation® Partner Awards」レポート

◆2023年12月6日(水)更新 『ホグワーツ・レガシー』『ソニックフロンティア』のインタビューを追加いたしました。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は「PlayStation® Partner Awards 2023 Japan Asia」(以下「PlayStation Partner Awards」)を12月1日(金)に開催し、ここ1年でヒットしたPlayStation®5、PlayStation®4フォーマットの各タイトルから受賞作品を表彰しました。

「PlayStation Partner Awards」は、クリエイターの皆様の創作活動に敬意を表して、PlayStation向けに発売されたヒットタイトルに賞を贈呈するPlayStationの祭典です。1994年、初代のPlayStation誕生翌年から「PlayStation Awards」として始まった本祭典は、今年で通算29回目の開催となりました。

2023年の「PlayStation Partner Awards」では、GRAND AWARD(グランドアワード)を3タイトルへ、PARTNER AWARD(パートナーアワード)を7タイトルへ、SPECIAL AWARD(スペシャルアワード)を3タイトルへ、ユーザー投票で選ばれたUSERS’ CHOICE AWARD(ユーザーズチョイスアワード)を5タイトルへ贈呈しました。

今回は表彰式の模様をお伝えするとともに、表彰式に先駆けて行なわれたクリエイターの方々へのインタビューも紹介します。

各賞の受賞タイトルやクリエイターの方々のコメントはこちらもチェック!

「PlayStation® Partner Awards 2023 Japan Asia」受賞タイトル発表!

「PlayStation Partner Awards 2023」オフィシャルサイトはこちら

表彰式はジム・ライアンの挨拶からスタート

松嶋初音さんが司会を務める表彰式は、SIE社長 兼 CEOのジム・ライアンの挨拶によって幕を開けました。ジムはパートナー各社様に深く感謝するとともに、次のように述べています。

「本日はPlayStation Partner Awards 2023 Japan Asiaにお越しいただき誠にありがとうございます。今年はエキサイティングな日本とアジアのタイトルがたくさん発売されました。皆様が作るゲームはPlayStationの歴史を通して常に最先端を走り、プレイヤーの皆さんを約30年もの間楽しませてきました。継続的な弊社との協業を心から感謝しております。この場を借りてパートナーである皆様にお礼申し上げます。

今夜は皆様のゲームとそれぞれの成功を祝う日です。今年は、PlayStationのプレイヤーコミュニティの投票によって決まるUSERS’ CHOICE AWARDに加え、PlayStation®VR2に素晴らしい体験を提供してくださったタイトル、アクセシビリティに配慮されたタイトルなど、PlayStation 5で素晴らしいマイルストーンを達成したさまざまなゲームを表彰いたします。2023年はPS5とPS VR2にとって、とても大きな1年となりました。コンソールの販売台数、発売されたサードパーティーゲームの高いクオリティとその多さ、また世界中のプレイヤーの情熱から、とても大きな勢いを感じる年でした。パートナー様とクリエイター様はPlayStationの中心的存在で、われわれは皆様をサポートできることを光栄に感じています。

PlayStationはすべてのプレイヤーとクリエイターにとって”Best Place to Play”であり、また”Best Place to Publish”であることを目指し続けます。本日はどうぞお楽しみください。ありがとうございます」

ユーザー投票によって選ばれた5作品が「USERS’ CHOICE AWARD」を受賞

最初は「USERS’ CHOICE AWARD(ユーザーズチョイスアワード)」の発表です。日本およびアジア地域で2022年10月1日から2023年9月30日の間に発売され、同期間の総ゲームプレイ時間が多かった上位30タイトルのうち、日本およびアジア地域のユーザー投票によって選ばれた上位5作品に贈られました。SIE取締役 SVP 兼 ジャパン・アジアパートナー デベロップメント&リレーションズ部門 部門長の浦田樹一郎よりトロフィーを授与させていただきました。

※以下、登壇者はすべて敬称略。
※日本のPlayStation®Storeでの発売元を記載。

●ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON

株式会社フロム・ソフトウェア 山村 優

株式会社バンダイナムコエンターテインメント 吉村 篤雄

●バイオハザード RE:4

株式会社カプコン 安保 康弘

●FINAL FANTASY XVI

株式会社スクウェア・エニックス 髙井 浩

●ペルソナ5 ザ・ロイヤル

株式会社アトラス 和田 和久

●ホグワーツ・レガシー

ワーナー ブラザース ジャパン合同会社 早稲田 誠

株式会社セガ 田中 大喜

「SPECIAL AWARD」として3タイトルが受賞

続いては「SPECIAL AWARD(スペシャルアワード)」の発表です。日本・アジア以外の地域で開発されたソフトウェアメーカー各社様のタイトルにおいて、2022年10月から2023年9月の日本・アジア地域におけるPS5での売上(※1)最上位作品、同期間に日本・アジア地域で開発されたソフトウェアメーカー各社様のタイトルにおいて、さまざまな障がいへ配慮されたアクセシビリティに優れた作品、およびPlayStation VR2の全世界売上(※1)上位にランクインした作品に贈られました。プレゼンターは「USERS’ CHOICE AWARD」に続いて浦田が務めました。

※1 パッケージ版の売上、およびPlayStation®Storeにおけるデジタル売上(追加コンテンツ、ゲーム内通貨を含む)を基準に算出。

●ホグワーツ・レガシー

ワーナー ブラザース ジャパン合同会社 早稲田 誠

株式会社セガ 田中 大喜

●ストリートファイター6

株式会社カプコン 松本 脩平

●バイオハザード ヴィレッジ VRモード

株式会社カプコン 神田 剛

「PARTNER AWARD」は7タイトルが受賞

続いては「PARTNER AWARD(パートナーアワード)」です。日本・アジア地域で開発されたソフトウェアメーカー各社様のタイトルにおいて、2022年10月から2023年9月の全世界売上(※1)上位にランクインし、特に注目すべき活動成果を残した作品(※2)に贈られました。SIE LLC SVP兼 グローバルパートナーデベロップメント&リレーション統括責任者のフィル・ローゼンバーグよりトロフィーを授与させていただきました。

※1 パッケージ版の売上、およびPlayStation®Storeにおけるデジタル売上(追加コンテンツ、ゲーム内通貨を含む)を基準に算出。
※2 選考にあたっては、プレイヤー数などのSIE独自指標も採用。

●ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON

株式会社フロム・ソフトウェア 山村 優

株式会社バンダイナムコエンターテインメント 吉村 篤雄

●eFootball™ 2023

株式会社コナミデジタルエンタテインメント 中西 宏

●Wo Long: Fallen Dynasty

株式会社コーエーテクモゲームス 平山 正和

●ELDEN RING

株式会社フロム・ソフトウェア 北尾 泰大

株式会社バンダイナムコエンターテインメント 井上 卯月

●クライシス コア –ファイナルファンタジーVII– リユニオン

株式会社スクウェア・エニックス 佐藤 万里子

●ストリートファイター6

株式会社カプコン 松本 脩平

●ソニックフロンティア

株式会社セガ 岸本 守央

全世界売上の上位3作品に贈られる「GRAND AWARD」

「GRAND AWARD(グランドアワード)」は、日本・アジア地域で開発されたソフトウェアメーカー各社様のタイトルにおいて、2022年10月から2023年9月の全世界売上(※1)上位3作品に贈られました。プレゼンターは引き続き、フィル・ローゼンバーグが務めました。受賞者のスピーチと合わせて紹介します。

※1 パッケージ版の売上、およびPlayStation Storeにおけるデジタル売上(追加コンテンツ、ゲーム内通貨を含む)を基準に算出。

●原神

HoYoverse/ホヨバース Wenyi Jin

Wenyi Jin:このたびはHoYoverseチームの全員を代表して「PlayStation Partner Awards」の授賞式に参加できることを、とても光栄に思っています。2020年に『原神』がリリースして以来、3年連続でのGRAND AWARD受賞となり、PlayStationチーム、そして世界中のプレイヤーの皆様が『原神』を応援してくださっていることに、心から感謝しています。2023年はとてもエキサイティングな1年でした。成長と発展を目指し続ける中で、われわれ開発チームは『原神』の新しい地域「フォンテーヌ」をリリースし、初めて水中探索モードを実装しました。同時に、ゲームのスムーズさや没入感をさらに向上させるため、PlayStation 4、そしてPlayStation 5における表現についても改善いたしました。これからもより面白く、そして皆様の予想を超えるハイクオリティなコンテンツを世界中のプレイヤーの皆様にお届けしていきたいと思っております。

●バイオハザード RE:4

株式会社カプコン 平林 良章
株式会社カプコン 安保 康弘

安保:このように名誉ある賞を受賞させていただき、大変光栄に思います。本作は2005年に登場した『バイオハザード4』のリメイクです。原作は大変人気が高くファンの思い入れも強いタイトルでしたので、どのようにリメイクすればいいのかとプレッシャーを感じながら、試行錯誤を繰り返して作っていったタイトルとなります。さまざまなアレンジによってユーザーの皆様が楽しんでいる姿を発売後に拝見でき、チーム一同とても喜んでいます。どうもありがとうございました。

平林:本作を手に取っていただいた皆様や本作を伝えてくれた皆様に、チームを代表して感謝を述べさせていただきます。12月8日(金)には、PS VR2に対応した無料の追加DLC『バイオハザード RE:4 VRモード』が配信されます。新たな没入感を楽しんでいただけるようにチーム一同がんばりましたので、遊んでいただけると幸いです。

●FINAL FANTASY XVI

株式会社スクウェア・エニックス 髙井 浩
株式会社スクウェア・エニックス 前廣 和豊

前廣:このたびは栄えある賞をいただきまして、誠にありがとうございます。この素晴らしい場に立たせていただいているのも、プレイヤーの皆様のおかげでございます。開発チーム、開発関係者を代表してお礼を申し上げます。ありがとうございます。私とディレクターの髙井と、プロデューサーの吉田(直樹)の3人で開発を始めましたが、最終的に数百名規模の大プロジェクトとなったわけですが、そんなわれわれが作った『FINAL FANTASY XVI』が、大変多くのプレイヤーの方々に受け入れていただいて、本当にうれしく思っています。この先も引き続き皆様の心に残るようなゲームを作っていきますので、応援のほどよろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました。

髙井:この場で言いたいことを、今全部言われてしまいましたが、開発者一同、思いを込めて作ったタイトルが、こうして皆さんにプレイしていただいて、このような場に立たせていただけたことに、本当に感激しております。とくにわれわれは、ひとりでも多くのプレイヤーの皆さんに遊んでいただきたいという思いで開発してきたソフトなので、USERS’ CHOICE AWARDと合わせて非常に感激しております。『FINAL FANTASY XVI』は、これからダウンロードコンテンツにまだまだ続いていくところですので、そちらも楽しみにお待ちいただきたいと思います。本日は本当にありがとうございました。

最後は受賞者全員がステージに上がり、「PlayStation Partner Awards 2023」を締め括りました。

受賞タイトルのクリエイターへのインタビュー

「SPECIAL AWARD」「PARTNER AWARD」「GRAND AWARD」を受賞したタイトルの中から、クリエイターの方々へのインタビューも行ないました。SIE浦田からのご挨拶と合わせて紹介します。

SIE浦田樹一郎よりご挨拶

SIE取締役 SVP 兼 ジャパン・アジアパートナー デベロップメント&リレーションズ部門 部門長
浦田 樹一郎

1994年12月3日にプレイステーションを発売してから29年が経ち、来年は30年という節目の年となります。毎年この時期に再び皆様とプレイステーションの誕生日を迎えられることは大変うれしく、また皆様の日頃のご協力に心から感謝いたします。「PlayStation Partner Awards」は今年で29回目となりますが、本年もさまざまなジャンルの素晴らしいタイトルがノミネートされました。パブリッシャー、デベロッパーの皆様のご尽力の賜物だと感じております。

昨年はUSERS’ CHOICE AWARDが復活しましたが、今年は新たに、さまざまな障がいに配慮されたアクセシビリティに優れたタイトルを「PlayStation Partner Awards」内で表彰いたします。すでにパブリッシャー、デベロッパーの皆様は、これまでのアクセシビリティに配慮したタイトル開発に積極的に取り組まれており、ゲーム業界では必要不可欠なテーマのひとつとなっています。SIEとしては、世界中のすべての人に革新的なゲーム体験をお楽しみいただくという想いのもと、ハードウェアとソフトウェアの両方で、アクセシビリティの推進に取り組んできました。アクセシビリティはゲーム業界の大きな指標のひとつとなり、業界全体の取り組みのなかで業界のアクセシビリティへの取り組みが、本日の表彰によって一層加速されると思います。

SIEは12月6日(水)にPS5用のアクセシビリティコントローラーキット「Access™ コントローラー」の提供を開始いたします。コンソールやゲームタイトルだけでなく、コントローラーの面からもサードパーティー各社の素晴らしいゲームを、より多くの方に自由に楽しんでいただけるよう支援し、ゲームのアクセシビリティをさらに推進していきます。魅力的なゲームタイトルをユーザーの皆様それぞれのニーズに合わせ、快適にお楽しみいただきたいと考えています。

昨年の「PlayStation Partner Awards」におきましては、PS5の供給、拡充についてご説明させていただきました。この一年を経てユーザーの皆様がPS5を手に取り、パートナーの皆様の多彩なタイトルでお楽しみいただける状況を作れたことをうれしく思います。PS5は発売から4年目に突入し、豊富なコンテンツとともに順調にユーザーの皆様からご指示をいただいております。11月には新しいデザインのPS5と、Wi-Fi経由でPS5のリモートプレイを手元で気軽に楽しめる「PlayStation Portal リモートプレーヤー」を発売し、すでに多くのお客様からご好評をいただいております。多様なニーズに合わせたプラットフォームを、お客様にフィットした場所、時間、スタイルで、ぜひお楽しみいただきたいと思います。

「PlayStation Partner Awards」は毎年開催させていただいておりますが、受賞タイトルに完全新規の作品や海外で開発された作品が加わり、ラインナップが時代とともに変化していると実感しています。1994年に日本で誕生したプレイステーションが30年目を迎えられること。プレイステーションが全世界で多くのユーザーの皆様に遊んでいただいていること。ここにお集まりの皆様と時間をともにできていること。すべてに感謝を申し上げたいと思います。私たちは今後も努力を惜しまずに、日本、アジア、そして世界の皆様に、最高の遊びを提供いたします。

【「SPECIAL AWARD」受賞タイトル インタビュー】

『バイオハザード ヴィレッジ VRモード』

株式会社カプコン プロデューサー 神田 剛

──SPECIAL AWARD受賞について、コメントをお願いします。

このたびはSPECIAL AWARDを受賞いたしまして、とてもうれしく、そして誇りに思っています。『バイオハザード ヴィレッジ』は、今回で3回目の受賞となります。多くの方に長い間遊んでいただき、ありがたく思います。

──本作はPS VR2対応ということで、開発環境は前作『バイオハザード7 レジデント イービル』のVRモードから大きく変わったと思います。PS VR2に対応するなかでのこだわりや苦労したことを教えてください。

PlayStation VR2 Sense®コントローラーに対応させることで苦労もありましたが、ゲームプレイに反映されることもあり、開発過程は充実していたなと感じています。特にガンアクションにはこだわりました。銃のマガジンを入れ替え、コッキングして撃つという動作をそれとなく手を動かして行なえば、イーサンのカッコいいアクションを感じることができます。難しいところではありますが、達成感を得られる部分だとも思います。

──VRモードでは、人気キャラクターのドミトレスク夫人と実際に対峙する感覚を味わえるので、多くのファンが喜んだことと思います。ドミトレスク夫人は、何らかの形で今後も登場する予定はあるのでしょうか。

ドミトレスク夫人は『バイオハザード ヴィレッジ』のアイコン的なキャラクターとなっており、VRモードではメインビジュアルに登場しています。今後も可能な限り彼女を活用したいという気持ちはあるのですが、今のところ予定はありません。VRモードをまだ体験したことのない方は、ぜひVR空間でドミトレスク夫人と対面していただきたいと思います。

──PS VR2に対応したことで気づいた、PS VR2のポテンシャルや独自性などがあれば教えてください。

初代PS VRから解像度が上がったことにより、スケール感や距離感がとてもリアルになったと思います。それがPlayStation VR2 Senseコントローラーによるゲームプレイとマッチすれば、とても価値の高いゲーム体験を作り出せると感じました。

──今後のシリーズ作品でも、VRモードの実装は期待していいでしょうか。

ホラーゲームとVRの相性はとてもよく、前作のVRモードも好評をいただいています。開発期間やリソースによる部分もありますが、可能な限りそういった声にはお応えしたいと思っています。

『ホグワーツ・レガシー』

Avalanche Software シニア・デザイナー ケリー・マーフィー ほか制作チーム一同

──「ハリー・ポッター」シリーズの世界観を再現するうえで最も注力したことを教えてください。

「ハリー・ポッター」の世界を再現する上で、私たちが最も重視したことのひとつは、魔法の本物らしさと感触でした。魔法ワールドはアイコニックなフランチャイズであるため、何か違和感があればファンならすぐにわかります。そのため、本や映画でファンであれば誰もがよく知っている本物の息吹を、可能な限りすべての要素に吹き込む必要がありました。ただ魔法ワールドのように見えるだけでなく、感じられなければなりませんでした。『ホグワーツ・レガシー』で魔女や魔法使いになってホグワーツに通い、その世界で暮らすというファンタジーを満たしてくれることを、ファンは期待していました。それが私たちの中心的なビジョンとなり、魔法ワールドに今までにない生命を吹き込んだのです。

──発売後の「ハリー・ポッター」ファンからの反応を見た感想を教えてください。

『ホグワーツ・レガシー』に対する皆さんの反応にとても感謝しています。私たちの使命は「ハリー・ポッター」と魔法ワールドのファンのためのゲームを作ることでしたが、ファンの皆さんの反応が、その目標を達成したことを証明してくれました。魔法ワールドで新しいものを作る機会をいただけただけで、身が引き締まる思いでした。また、フランチャイズのファンからこれほど好評を得たことは、プロジェクト開始時には夢見ることしかできなかったことです。これは、 Avalanche Software全員が、ファンのみんなにも愛してもらえるようなものを作るために、自らの情熱を注ぐことができた努力の賜物です。

──本作は日本でも実況プレイが盛んに行なわれていました。開発チームで視聴して、印象的だった実況プレイはありましたか?(国内外は問いません)

『ホグワーツ・レガシー』のゲームプレイ動画を見て、私たちが作ったものに皆さんがどう関わっているかを見るのは、Avalanche Softwareの誰もが大好きなことでした。素晴らしいゲームプレイ動画はたくさんあるので、特定のものを選ぶのは難しいのですが、オープンワールドの探索であれ、ホグワーツやその周辺でリラックスしているものであれ、皆さんが新しい方法で世界を発見するのを見るのが大好きでした。また、ホグワーツを初めて見たり、セバスチャン・サロウのクエストラインで難しい決断をしたりと、ゲームに感情移入しているプレイヤーの動画を見るのも大好きでした。何年もの開発期間を経て、私たちは皆さんがゲームをプレイしている姿を見るのが本当に大好きになりました。

──「ハリー・ポッター」IPの膨大なロア(伝承・知識)と整合性を取る作業は非常に困難だったと思われますが、特に苦心した点や、特に上手くできたと感じている点についてお聞かせください。

『ホグワーツ・レガシー』は1800年代後半が舞台なので、魔法ワールドと「ハリー・ポッター」のロアについて、これまで見たことのない要素を自由に探求することができました。最大の挑戦は、ファンがすでに知っていることを単に蒸し返すことなく、親しみを感じられる世界を作ることでした。『ホグワーツ・レガシー』は、伝承を通した既存のキャラクターや物語に埋もれることなく、ホグワーツに通い、魔法ワールドで暮らすというプレイヤー自身のファンタジーを実現する、プレイヤーの物語であり、プレイヤーの体験でありたかったのです。そのバランスをうまくとることは、開発する中で絶えず変化する目標でした。そのような状況で魔法ワールド特有のルック&フィールから外れることがなかったのは、チームの情熱の賜物です。スタジオ自体がこのフランチャイズのファンであることが、私たち自身がプレイしたいと思う魔法ワールドのゲームを開発するための素晴らしい出発点になりました。

──ユーザーの反響で印象に残っているものがあれば教えてください。

『ホグワーツ・レガシー』に対する私たちのお気に入りの反応は、私たちが作ったものに対するファンの感動的な反応です。『ホグワーツ・レガシー』が発売される前から、公開されたトレーラーに対するファンの反応にとても勇気づけられました。こうした反応こそが、ファンが長い間待ち望んでいたゲームを作るためにAvalanche Software全員が注ぎ込んだ膨大な情熱と努力を証明してくれました。

【「PARTNER AWARD」受賞タイトル インタビュー】

『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』

株式会社フロム・ソフトウェア プロデューサー 小倉 康敬

株式会社フロム・ソフトウェア ディレクター 山村 優

──PARTNER AWARD受賞について、コメントをお願いします。

山村:このような素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。

小倉:本当に感謝しております。ありがとうございます。

──シリーズとしては10年ぶりの新作となりましたが、海外での反応はいかがでしたか?

小倉:海外の反響については、まだ詳細なレポートを見ていないのですが、弊社の新しいアクションゲームということでご支持をいただけたのかなと思います。より多くの方に手に取っていただくことができて感謝しています。

──開発の際に難しく感じたことや、こだわりがあれば教えてください。

山村:一番難しかったのは「アーマード・コア」を現代風にするために、直感的な操作を目指したことです。面白さが伝わる前に投げ出されてしまうのは悲しいので、操作にはこだわりました。

──本作は発売後もアップデートによって調整されています。最終的に目指しているプレイフィールや、理想の「アーマード・コア」についてお聞かせください。

山村:発売後のアップデートに関しては、なるべくすべてのパーツに光が当たるように調整しています。理想としては、ユーザーの皆様ひとりひとりの機体が異なる、多様性のある状態を産み出したいと思っています。

──シリーズのファンと新規プレイヤーのそれぞれに支持されたと思うポイントを教えてください。

山村:シリーズのファンに対しては”「アーマード・コア」はここが面白いよね”というところを現代風にアップデートし、遊びやすくしようと挑戦したことが受け入れていただけたのかなと思っています。新規プレイヤーに対しては、われわれの近年におけるゲーム開発で培ってきたバトルデザインと、もともと「アーマード・コア」が持っていた”三次元の立体戦闘”とのシナジーが、新たな刺激としてご好評をいただけたのかなと思います。

──御社の代表取締役であり、本作ではイニシャルディレクターを務めた宮崎英高氏から言われた、印象的な言葉はありますか?

山村:本作で宮崎は、基本的な世界観や物語の骨子などの原案にあたる部分を担当しています。それをベースとして、われわれは開発を進めていました。開発後は「魅力的なものにしてくれてうれしかったよ」という、ねぎらいの言葉をもらいました。

小倉:宮崎は「アーマード・コア」の方向性や目指すものを、われわれに託してくれたと思っています。開発の途中でも宮崎は「困ったらそこに立ち戻るんだよ」とアドバイスをくれました。

──「アーマード・コア」はプレイヤーの極まった戦い方を見るのが面白いところでもあります。印象に残っているプレイや想定外のプレイなどはありますか?

山村:マニュアルエイムによる完全な手動プレイを貫いているユーザーを見ました。そこには熟練傭兵の凄みや意地みたいなものがあり、カッコいいなと思いました。マニュアルエイムはほとんどのユーザーが使いこなせないと思い、実装にあたって議論もありましたが、「要ります」と言ってくれたスタッフがいてよかったです。

小倉:武器のパージや、パンチ、キックなどは使われると思っていましたが、実際に武器を使用せずに戦っているところを見たときは「さすがだな」と感服しました。熱い想いや愛のある方々にプレイしていただけて、とてもうれしいです。

『eFootball 2023』

株式会社コナミデジタルエンタテインメント シニアディレクター 中西 宏

株式会社コナミデジタルエンタテインメント シニアディレクター 木村 征太郎

──PARTNER AWARD受賞について、コメントをお願いします。

中西:このたびは栄えある賞をいただき、誠にうれしく思っております。「eFootball」は、2021年に「ウイニングイレブン」から名前を変えて、同時に完全なFree to Playへとビジネス形態も変更して生まれたタイトルです。そのようなチャレンジのあとに大きな賞をいただきまして、非常にうれしく思います。

木村:「ウイニングイレブン」時代から、ずっとPlayStation Awardsをいただいておりましたが、「eFootball」にリブランドしたタイミングで、残念ながら良い成績を残せず、非常に悔しい思いをしました。そこから今年、いただくことができて、大変うれしく思っております。それも応援いただいたユーザーのおかげだと思いますので、引き続き遊んでいただければと思います。

──基本プレイ無料のタイトルには運営の難しさがあると思いますが、高収益を継続できている秘訣はどのようなところにあるとお考えでしょうか。

中西:以前、パッケージで販売していたときはサッカーシーズンに合わせる形で発売をしていまして、そこに向けて制作のすべてが動いていました。今はその制限がなくなり、年に3回から4回の大きなアップデートを行なっているので、開発のサイクルは自然と短く、回転が早くなったという実感があります。新しいアップデートが出ると、すぐに次のアップデートの締め切りが迫ってくるので、開発のサイクルや体勢を変えるというところにおいて、現在進行形で取り組んでいます。あと、今まで以上にお客様の声に耳を傾けるようになったと思います。お客様の声があり、次のアップデートに間に合うように1週間後に実装しようと動いたこともありますし、そうした速度も非常に上がっていると思います。

──本作は「AFC eアジアカップ 2023」の競技タイトルに採用されました。eスポーツが盛り上がる中で、eアジアカップにどのような期待をしていますか?

木村:日本だけでなくアジア全域においても、われわれの「eFootball」が浸透した表われかと思います。eアジアカップは来年2月に開催されますが、アジア全域のお客様やファンが熱く盛り上がってほしいと思っています。

──サッカーを題材にしたゲームは幅広いファンがいると思いますが、日本のユーザーからはどのような反応があったでしょうか。

中西:日本のお客様からは、毎回大きな反響をいただいております。新しいアップデートについて発表しましたが、やはりたくさんの反響をいただいてありがたく思います。さきほど述べましたとおり、お客様の声に応えていこうとしていますので、ともに作っていくようなところは以前よりも出てきていますし、今後もこのような形でいければと考えています。

『Wo Long: Fallen Dynasty』

株式会社コーエーテクモゲームス プロデューサー兼ディレクター 平山 正和

──PARTNER AWARD受賞について、コメントをお願いします。

PARTNER AWARDという素晴らしい賞を受賞できたことを、心からうれしく思っております。また、今日の受賞に際して、プレイしていただいたすべてのユーザーの皆様に、この場を借りて感謝申し上げます。『Wo Long: Fallen Dynasty』は、12月12日(火)にDLC第3弾をリリースします。より皆様に楽しんでいただけるよう、これからもチーム一同がんばってまいりますので、応援のほどよろしくお願いいたします。

──三国志全体を考えると、ストーリーはまだまだこれからという地点にあると思います。次回作や今後の展望についてお聞かせください。

現段階で続編の制作について言えることはありませんが、『Wo Long』のあとの時代に関しては、諸葛孔明の活躍など『Wo Long』とは違う魅力ある時代なので、作るチャンスがあればぜひ、と思っています。

──本作は戦闘システムが高く評価されていると思いますが、開発者視点ではこの手応えをどのように感じていましたか?

開発当初から、中国を舞台にすることもあって、スピーディに攻防が入れ替わる中華アクションに力を入れてきまして、そこに関しては今作である程度実現できたと思っています。ただ、アップデートを通じて調整を継続しているように、もっとよくしたい、もっとこういうことをやりたいといった部分はありますし、チャンスがあれば次回作を含め、戦闘システムは引き続き磨いていきたいです。

──本作は三国志の世界が舞台の高難度アクションということで、「無双」シリーズや「仁王」シリーズとは異なる立ち位置のタイトルだと思います。この2シリーズとはとくに違う反応のあった国や地域はありましたか?

三国志を題材にしていることもあって、中国を中心としたアジア圏で強い反響がありました。北米や欧州に関しては、三国志が題材のIPというよりは、アクションゲームとして興味を持っていただいたという傾向があります。

──Team NINJA作品には高難度アクションというイメージがありますが、本作をプレイしたユーザーの受け止め方をどのように感じていますか?

リリース後の反応で印象的だったのは、簡単だというユーザーと難しいというユーザーが分かれていたことです。「仁王」シリーズと比較して、アクションで乗り越える比率が高いタイトルだったかと思います。もちろん、幅広い方に楽しんでいただきたいので、アップデートではただ数値として簡単にするのではなく、ボスでいえばアクションやAIを調整する、プレイヤーサイドの攻略しやすさでいえばプレイヤーアクションの改善やRPG要素の広がりを強化するといったところを意識したアップデートになっています。

『ELDEN RING』

株式会社フロム・ソフトウェア プロデューサー 北尾 泰大

──PARTNER AWARD受賞について、コメントをお願いします。

『ELDEN RING』は2022年2月に発売して、昨年たくさんの賞をいただきましたが、今年も賞をいただけたのは、実際に遊んでくださったユーザーの皆様が、さまざまな形で活動し話題にしてくれたからだと思います。この場を借りて、あらためてユーザーの皆様にお礼申し上げます。ありがとうございます。

──世界中で高い評価とセールスを記録し、名実ともにフロム・ソフトウェアを代表するタイトルのひとつになっていると思います。ユーザーからの支持への感想をお聞かせください。

われわれが予想していなかったほど、たくさんのユーザーの皆様から支持され、率直にいって驚いていますし、ありがたく思っています。感謝しかありません。

──リリースから2年近く経とうとしていますが、振り返ってみて制作の考え方に変化などがあればお聞かせください。

セールスの結果やこんなにたくさんの方が遊んでくださった理由の分析は全然できていなくて、全くわからないままですが、開発に対するスタンスは変わっていません。面白い、価値があるゲームを一生懸命作ることが昔からのスタンスです。スローガンのようなものがあるわけではありませんが、社長でありディレクターの宮崎(英高)の考えは、開発チーム全体に自然と注入されていると思います。

──DLCについて、開発の進捗やユーザーがどのような体験ができるかお聞かせください。

DLCについては、また別の機会にお伝えさせていただきますが、それはまだ少し先になります。開発は順調です。「DARK SOULS」シリーズや『Bloodborne』と同じ形式のDLCになりますので、新たな舞台などにご期待ください。

──人気が持続していることについて、どのような部分がユーザーに受け入れられたとお考えでしょうか。

持続という意味でいうと、やはりたくさんの方が話題にしてくれているからで、その理由のひとつは攻略の自由度の高さだと思います。もともと開発のテーマとしていたことですが、ユーザーさんによって体験が異なり、遊び方が違ったりするので、長く楽しんでいただけていると思います。

『クライシス コア –ファイナルファンタジーVII– リユニオン』

株式会社スクウェア・エニックス プロデューサー 佐藤 万里子

──PARTNER AWARD受賞について、コメントをお願いします。

このたびは、このような素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。来年には『FINAL FANTASY VII REBIRTH』の発売を予定していますので、『クライシス コア –ファイナルファンタジーVII– リユニオン』と合わせて楽しんでいただければと思います。

──オリジナル版はPSP®「プレイステーション・ポータブル」で発売されましたが、海外では日本ほど携帯ゲーム機が普及していなかったこともあり、今作で初めてプレイする海外ファンは多かったのではないかと思います。海外ユーザーの反応はいかがだったでしょうか。

まさに海外のファンの方から多くの声をいただき、うれしく思いました。当時、海外でPSPがあまり普及していなくて、今回やっと遊ぶことができたという声も多くありましたし、ストーリーは知っていたけれど、実際に体験できて本当によかったという声もあったので、『リユニオン』を発売できてうれしかったです。

──『FFVII REBIRTH』と『リユニオン』をプレイする方に向けて、注目してほしいところはありますか?

『クライシスコア』はオリジナル版『FINAL FANTASY VII』の前のお話になっていることがポイントです。『FFVII』に登場するザックスはもちろん、クラウドやエアリス、セフィロスといった重要キャラクターの過去が描かれています。そこで何があったのかを『リユニオン』で体験していただいて、『FFVII REBIRTH』をプレイすると、「こういうことだったのか」という発見があると思います。ただ、『FFVII REMAKE』をプレイした方はおわかりかと思いますが、オリジナル版『FFVII』や『クライシスコア』と合致しない部分もあるかと思うので、その謎も楽しみつつ『FFVII REBIRTH』の発売を楽しみにしていただきたいです。

──『FFVII』の世界観には多くのファンがいて、海外でも人気が高いと思います。今作でとくに印象的だったファンの声があれば教えてください。

本当にたくさんの声をいただきましたが、とくに印象に残っているのは、ストーリーを知っていたけれど「泣けた」「感動した」という方が多かったことです。オリジナル版『クライシスコア』の発売から15年経っていますが、この年月を経ても、色褪せずに人を感動させることができるのはすごいと感じました。さらに、これから10年後、20年後も人を感動させる作品なのかなとも思ったので、その点が印象深かったです。

──『クライシスコア』という『FFVII』スピンオフ群の中でもとくに人気が高い作品を、現代によみがえらせるうえで大切にしたところをお聞かせください。

ひとつは、ストーリーを変えないことです。さきほどもお伝えしたように、ストーリーの人気がある作品なので、ストーリーを大事にしました。また、この『リユニオン』は『FFVII REMAKE』をプレイしたお客様が手にしてくださると考えていたので、『FFVII REMAKE』のお客様がプレイしても違和感がないように、こだわって調整に調整を重ねました。

『ソニックフロンティア』

株式会社セガ ディレクター 岸本 守央

──5年ぶりの完全新作として、ファンから広く受け入れられたことをどのように感じていますか?

『ソニックフロンティア』は、ソニックゲームに潜在するポテンシャルをどこまで引き出すことができるか? ということに挑戦するために制作したタイトルです。それが皆さんに受け入れられたことは、とても嬉しく思っています。

──新要素の追加とシステムの改善、ともに精力的に行なわれたタイトルだったという印象です。後者についてはどのような基準で修正すべき点を定めていったのでしょう?

ソニックゲームが、世界のトップゲームを目指すために必要な要素をまず決めて、それが形になったらユーザープレイテストを通して課題を洗い出すことをこれまでのタイトル以上に徹底的に行ないました。絶対的な基準としたのはユーザーさんが楽しんでいるか? 否か? です。

──本作を作る上で、“ソニックらしさ”としてこだわった点はありますか。

プラットフォームアクションとして世界的に大ヒットしているさまざまなタイトルは、時代を超える普遍的な王道スタイルを極限まで磨き上げた素晴らしいモノです。それに対してソニックゲームだけが持つ「ソニックらしさ」とは、その王道スタイルに対するカウンタータイトルだと考えています。時代に寄り添いながら王道ではできないことにプラットフォームアクションでありながらチャレンジすることができるのが「ソニックらしさ」であり、最大の魅力であると考えています。それをどうやってソニックゲーム未経験の方や離脱した方に響くものにするかにいちばんこだわりました。

──広大な世界をソニックで走り回るという初の試みを行なった作品となりましたが、反響はどうでしたか?

制作中も、ソニックの移動する速さでは広大なフィールドは狭く感じてしまうんじゃないかと心配の声がありました。広大なフィールド、そこにいるような臨場感やリアリティを、シナリオによって先が気になるゲームデザインではなく、広大なフィールドの気になるところに行くことが楽しい、と思ってほしかったのです。楽しいことが終わったらまた気になるところが出てくる、という循環による、あくまでソニックゲームとして広大なフィールドを消化することで「オープンゾーン」が生まれました。「オープンゾーン」は生まれたばかりなので、さまざまなご指摘をいただきながらも、ソニックゲームの未来に向けて高いポテンシャルを持っているとご期待いただいています。

──約1年にわたり、無料でのアップデートを行なわれていました。この意図と、反響についてお聞かせください。

無料アップデート施策は比較的早い段階で決定しましたが、本編でやれるだけのことはやった、と考えていたので、あくまでファンサービスとして取り組むつもりでした。ところが発売後にたくさんのユーザー様からのご感想やご意見など、とても熱のこもったメッセージをいただき、無料アップデートによって製品版を超えることを目標にふたたび情熱を注いで制作することができました。これが無料だなんて有料の価値がある、ともったいないお言葉をいただいています。

──本作が初めての3Dソニックのプレイだったプレイヤーも多かったかと思います。“初めての人でも楽しいソニックのポイント”を挙げるとしたらどのような点でしょう。

おそらくほとんどの方が、3Dソニックが初めてでも、他の3Dゲームで遊んだ経験はあると思います。もし『ソニックフロンティア』を気にかけていただけたなら、『ソニックフロンティア』はあなたがいままでプレイしなかった3Dソニックに持つイメージとは全然違う体験、そして広大なフィールドを持つゲームとしても唯一無二の体験をご用意しています。初めての方ほどソニックゲームだけが持つ魅力に気付くように準備してあります。また、もし初めて遊ぶテレビゲームが『ソニックフロンティア』でしたら、テレビゲームの魅力の一部を十分に体験できるように発売から一年かけて磨き上げていますので、無料アップデートもあわせて存分に楽しんでください。遊んでいただけるのを心よりお待ちしております!

【「PARTNER AWARD」&「SPECIAL AWARD」受賞タイトル インタビュー】

『ストリートファイター6』

株式会社カプコン プロデューサー 松本 脩平

──PARTNER AWARDとSPECIAL AWARDのダブル受賞について、コメントをお願いします。

本作は”格闘ゲームではなく、新しい「ストリートファイター」を作ろう”とチャレンジしてきました。それが皆様に評価され、このような賞をいただけたことをうれしく思います。

──シングルプレイヤー用のストーリーモード「ワールドツアー」は、まさにふだんは格闘ゲームをプレイしていない方にも遊んでもらう意図があったと思います。実際にプレイした方からはどのような反応がありましたか?

本作は、これまでのシリーズを遊んでいたファンはもちろん、新規プレイヤーに向けても全力を尽くしたいと考えていました。そのひとつが「ワールドツアー」です。往年のファンはリュウやチュンリーの物語をあらためて理解できますし、新規プレイヤーは格闘ゲームのイロハを学ぶことができます。「ワールドツアー」をクリアするとリュウの好物がわかったり、必殺技の波動拳が出せるようになったりすることを狙っていました。「キャラクターのことがもっと好きになった」という声もいただきました。

──本作のメディアミックスについての展望はありますか。

「ストリートファイター」シリーズには、音楽やアニメ、コミックなど、さまざまなメディアミックス展開をしてきた歴史があり、それらがきっかけでファンになった方もいると思います。対戦することだけでなく、キャラクターやストーリーが好きだという方もいますので、メディアミックスは引き続きやりたいと思っています。

──本作はアクセシビリティへの対応によってSPECIAL AWARDも受賞され、格闘ゲームの裾野を広げた作品だと思います。制作サイドとしてはどのように感じていますか?

アクセシビリティに関しては前作『ストリートファイターV』からチャレンジしており、さまざまな意見をいただいています。そして『ストリートファイターV』では実現できなかったことを、本作では改善しようと取り組んできました。本作は全人類に遊んでもらおうという想いがありますので、操作タイプも従来の「クラシック」、手軽に楽しめる「モダン」、AIが自動的にアクションや爽快なコンボを繰り出してくれる「ダイナミック」も用意しています。結果的にさまざまな人にプレイしていただくことができてうれしいですし、まだまた改善できる余地があると思っています。

──本作は格闘ゲーマーだけでなく、多くの初心者やストリーマーによる配信も行なわれており、広がりを見せていると感じます。この反響は予想していましたか? また、印象に残っているイベントなどはありますか。

2018年1月の『ストリートファイターV アーケードエディション』くらいのタイミングから、ストリーマーやYouTuberの方などによる配信が増えたと感じています。しかし、それを見て「自分もプレイしてみたい」と思った方がいても、操作が難しくて続かないんだろうなとも思っていました。ですが、本作も2018年から開発がスタートし、その時点で「モダン」操作を導入すると決めていたんです。本作では配信を見て触れた方も、「モダン」操作があるから継続して遊んでくれます。そういった大事なことがバッチリとハマり、「よしっ!」と思いました。

イベントに関しては「Crazy Raccoon Cup(CRカップ)」はインパクトがありましたね。もともとはシューター系のゲームが多い大会なのですが、かなりの反響がありました。本作で初登場となる新キャラクターの名前をストリーマーの方々が使っているので、知っているという方が増えたのも面白いところです。開催してよかったと思いますし、これからも続けていきたいと思います。

【「GRAND AWARD」受賞タイトル インタビュー】

『バイオハザード RE:4』

株式会社カプコン プロデューサー 平林 良章

株式会社カプコン ディレクター 安保 康弘

──GRAND AWARD受賞について、コメントをお願いします。

平林:このような賞をいただき、大変うれしく思います。

安保:開発チーム一同、感謝しかありません。

──原作の”核”を大切にして開発されたとのことですが、本作でそれを実現できたと感じた大きなポイントを教えてください。

平林:「原作を楽しんでいた思い出を本作から感じることができた」と、多くの方からコメントいただきました。われわれが思っていた原作の”核”というものを、実際に体験していただけたのだと思っています。

──エイダを主人公とした追加DLC「セパレート ウェイズ」の反響はいかがでしたか?

平林:レオンで本編をクリアしたうえで、もう一度プレイしたくなると言っていただける方が多くいらっしゃいました。「エイダらしくワイヤーを使ったアクションに新鮮さを感じることができた」「原作以上に本編との関係がクリアになった」といった、ポジティブなコメントをいただいています。

──「RE:」というリメイク作品のブランドは、今後も続けていきたいとお考えでしょうか?

安保:これまでに「RE:」というリメイクシリーズは3タイトルを発売し、好評をいただいている手応えを感じております。われわれのように昔の作品を愛する側としても、今の時代の方々に遊んでいただけるということはうれしく思っていますので、続けたいです。今後についても、ぜひご期待いただければと思います。

──ユーザーからの声で、特に印象的なものを教えてください。

平林:われわれとしても本作の開発は非常に難易度の高いミッションだと思っていましたし、ユーザーの皆様に喜んでもらえるのかという不安を抱えたまま邁進していました。しかし、発売後に見た「原作と同じくらい楽しめた」というシンプルなひとことが救いになりましたし、印象深かったです。

――ワールドワイドで好評を博している「RE:」シリーズですが、なぜこれほどのクオリティを実現でき、かつ定期的に発売できるのでしょうか。

安保:新作は、皆様が受け入れてくれるかわからない状態で作るという難しさがあります。それに対してリメイクはまず原作があり、それを遊んだ方がいるという状態からスタートするので、ある種、有利な面はあります。原作を遊んだユーザーの声を拾うことができるのは、とてもありがたいことです。そういった声を真摯に受け止めてユーザー目線で開発しているので、高評価をいただけているのかなと思っています。

平林:定期的に開発できるのは、チーム一同がとてもがんばっていることもありますが、自社製のゲームエンジン「REエンジン」の情報共有と経験の積み上げも、時間的な助けになっています。

『FINAL FANTASY XVI』

株式会社スクウェア・エニックス メインディレクター 髙井 浩

株式会社スクウェア・エニックス クリエイティブディレクター&原作・脚本 前廣 和豊

──GRAND AWARD受賞について、コメントをお願いします。

髙井:『FINAL FANTASY XVI』は、PS5専用ソフトとして開発を進めてリリースすることができました。そのうえでGRAND AWARDという権威ある賞をいただけて非常にうれしく思っています。

前廣:このたびは栄えある賞をいただきまして、非常にうれしく思っています。開発に時間はかかりましたが、スタッフ一同、誠心誠意作ったものがプレイヤーの皆さんに受け入れられたことをうれしく思っています。

──本作のどのようなところが高い評価につながったとお考えでしょうか。

髙井:まず、世界観やストーリーをこだわり抜いて作ってきましたが、そういった部分を体験していただいて、心が揺さぶられるようなプレイ体験をしてもらえたのは大きかったと思います。また、召喚獣合戦と呼んでいる大型モンスターと戦う大規模なバトルが適度な驚きを与えられたところかと。あとは今回、フルアクションバトルに舵を切りましたが、そうはいってもプレイした皆さんが、苦手だと思うアクションであってもプレイできたり、想像していたよりも「FINAL FANTASY」というものを体験できたと思ってもらえたり、そういったところが受け入れてもらえたのではないかと思っています。

──制作において最も大事にしたポリシーをお聞かせください。

前廣:プレイ中に、世界観に没入させることを大事に考えていました。一度パッドを握ったら、クリアするまで放せないくらいに没入していただけるようにするのは、ゲームデザインに関してもストーリーに関してもそうです。細かなところについても、とにかくストレスのないように。これだけコンテンツが多いので、ゲーム中にちょっとでも違和感がないようにと心がけていたのはポリシーのひとつです。

──「FINAL FANTASY」シリーズのナンバリング最新作として、世界的に注目される中でプレッシャーがあったかと思います。開発中やリリース後に、プレッシャーをどのように感じていたでしょうか。

髙井:もちろんスクウェア・エニックスとして「FINAL FANTASY」は大きなタイトルなので、プレッシャーの欠片もなかったということはありませんでしたが、じつは開発中にそこまでプレッシャーを感じていませんでした。いよいよリリースが近づいて、メディアの皆さんにお話しする機会が増えてきたあたりから、だんだんと心臓がバクバクしてきたのが正直なところで、リリース日は眠れないくらい緊張しました。ただ、体験版を先にリリースして、その評判がよかったので一度安心しましたが、評判がよすぎて「これは、このままいかないだろう」と逆の不安が出てきて(笑)。製品版が出てプレイした皆さんがエンディングを迎えて、賛否両論ありながらも楽しんでもらえて、世界中の多くの方からよかったという声をいただき、そこでようやく安心したというか……。そんな気持ちの動きでした。

──本作の「アクティブタイムロア」は非常に画期的なシステムで、実装するのはとても大変だったのではないかと思いました。このシステムで苦労した点や、やってよかったと思えた点をお聞かせください。

前廣:「アクティブタイムロア」は、吉田(直樹)のツルの一声で始まりました。メインのストーリー導線には、いわゆるシナリオの鍵が2,000くらいあって、その時々で、プレイヤーが何を求めていて、どんな情報を提供すればより理解していただけるかという部分を、全部手作業でやっていました。なおかつ、ひとつひとつの項目を見たときに、長々と書いてあっても読んでもらえないので、一呼吸で読める分量にまとめるのも手作業です。ローテクの塊なので、組み込むことじたい苦労しました。発売してプレイヤーの皆さんからご好評をいただけたので、やってよかったと思っていますし、物語の理解がかなり深まったという意見も多くありましたが、あまりに手作業がすぎるので二度とやりたくないです(笑)。

──現在、ふたつのDLCが発表されていますが、目指しているところや、ユーザーにどんな体験を与えたいと考えているかなど、お答えできる範囲でお聞かせください。

髙井:まずは『FINAL FANTASY XVI』の世界を、より詳しく知っていただくという点。あと、ふたつのエピソードはクライヴの物語に組み込まれるものではありますが、隠された闇の部分や謎の部分をさらに体験できるようなコンテンツ、そして新たな強敵や戦闘を楽しむための要素をお届けするDLCとなっています。まだ詳しくは言えませんが、ぜひ楽しみにお待ちください。


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