『龍が如く7外伝 名を消した男』開発者インタビュー! 桐生一馬・単独主人公最終作の見どころは?【特集第3回】

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『龍が如く7外伝 名を消した男』開発者インタビュー! 桐生一馬・単独主人公最終作の見どころは?【特集第3回】

11月9日(木)に発売されたPlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『龍が如く7外伝 名を消した男』(以下『龍が如く7外伝』)。本作は、桐生一馬の視点から『龍が如く6 命の詩。』以降の空白の物語を描く完全新作だ。クリア後には、2024年1月26日(金)発売予定の『龍が如く8』オリジナル体験版もプレイできる。

愛する者たちを守るため自分の死を偽装し、人生を捨てた伝説の元極道・桐生一馬。現在は、かつて日本のフィクサーとして暗躍した組織「大道寺一派」に身を寄せ、「浄龍」というコードネームでエージェントとして任務をこなしている。大道寺以外の人間に生存が知られることは決して許されず、飼い殺しの日々を送る桐生。だが、その静寂を破ろうとする存在はすぐ近くへと迫っていた……。

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特集第3回では、「龍が如くスタジオ」代表であり、「龍が如く」シリーズの制作総指揮を執る横山昌義氏にインタビュー。桐生一馬の単独主人公最終作となる本作について、制作の経緯、バトルシステムやプレイスポットの見どころをうかがうとともに、『龍が如く8』についても語っていただいた。

セガ「龍が如くスタジオ」代表
「龍が如く」シリーズ制作総指揮

横山 昌義

新たなファンに、桐生一馬を知ってもらう名刺代わりの作品

──『龍が如く7外伝』は、『龍が如く8』の制作がスタートしたあとに企画が立ち上がったそうですが、本作が生まれた経緯についてお聞かせください。

「龍が如く」シリーズは、『龍が如く7 光と闇の行方』(以下『龍が如く7』)から主人公を春日一番に交代しました。『龍が如く7』を入り口にシリーズに触れたユーザーの中には、以前の主人公・桐生一馬をご存じない方もいます。特に『龍が如く7』はワールドワイドでヒットしたので、海外にそういった方が多いんですね。そのため、桐生を知っていただくための名刺代わりに『龍が如く7外伝』を企画しました。

『龍が如く8』にも桐生一馬が登場しますが、『龍が如く6 命の詩。』から『龍が如く8』に至るまでに彼に何があったのか、語るべきエピソードはたくさんあります。当初は、『龍が如く8』本編に春日一番に向かって過去の回想を語るシーンを入れようかと思いましたが、長くなりそうですし、追加エピソードとしてダウンロードコンテンツ(DLC)を配信するのもしっくりきません。そこで、「龍が如くスタジオ」のメインスタッフを会議室に集めてストーリーを説明し、「これをゲームにして発売したいんだけれど、どうだろう?」と提案したのが、昨年8月ごろのことでした。

──開発チームの皆さんは、どのような反応でしたか?

「ああ、できますよ」というあっさりした反応でした。あまり驚くこともなかったですね。

──とはいえ、すでに『龍が如く8』の開発も始まっています。『龍が如く7外伝』の開発メンバーはどのようにして集めたのでしょうか。

『龍が如く 維新! 極』を開発したチームの手が空いていたので、まずはゲームの基礎となる部分を作ってもらいました。『龍が如く8』の開発チームも、海外言語への翻訳が始まるころになると数ヵ月間は手が空きます。その期間に合流し、一気に作ろうという計画でした。ただ、いざ開発してみたら思ったよりも大変でしたね。

──当初考えていた企画よりも、規模が大きくなっていったからでしょうか。

そうです。当初は俳優をキャスティングするつもりもなく、オリジナルキャラクターを制作しようと考えていたんです。ですが、開発チームからは「鶴野や獅子堂は当然キャスティングしますよね」という声が上がりました。

ちょうどそのころ、僕は任侠もののVシネマ『日本統一』を観ていた時期でした。俳優陣の演技に惹かれましたし、『龍が如く7外伝』も任侠もののストーリーなので、合いそうだなと思ったんです。そこで『龍が如く0 誓いの場所』(以下『龍が如く0』)、『龍が如く 維新! 極』に出演していただいた中野英雄さんに「本宮奏風さん、山口祥行さんに出演していただきたいのですが」と電話で相談したところ、奇遇にも中野さんはその時『日本統一』の撮影現場にいらしたんですね。「本人たちも喜ぶと思いますよ」と言ってくださったことに背中を押され、おふたりに正式にオファーしました。『日本統一』という有名な作品に出演されているため悩まれたようですが、最終的にご快諾いただきました。

──おふたりの役柄も、『日本統一』とはイメージが違いますよね。

確かに、『日本統一』では本宮さんがインテリで、山口さんは武闘派という役柄です。ですが、本宮さんは体格が良く、武闘派も似合うんですよね。逆に、山口さんの魅力もアクションだけではないので、鶴野役にふさわしいと判断しました。

──ほかの要素についても、後から付け足していったのでしょうか。

そうですね。『龍が如く7外伝』のストーリーはシンプルなんです。『龍が如く8』につながる物語ですから、桐生が生き延びることも確定しています。それをただ描くだけでは、ボリュームも感動も物足りません。そのため、どんどん要素を加えていきました。

「キャッスル」というコンテナ船もそのひとつです。開発中、「舞台が大阪だけではつまらないな」と思ったものの、今から新しい街をもうひとつ作るのは難しい。なおかつ、公権力が及ばない不可侵領域と言えば、地下闘技場をはじめ、大体地下にありますよね。似たような設定ばかりではつまらないので、洋上に浮かぶ巨大コンテナ船を登場させると面白いのではないかと考えました。「そこに大阪城を建てよう」「それなら名前はキャッスルにすればいい」と考えていき、デザイナーチームが約1週間で「キャッスル」の原型を作ってくれました。

──開発スタッフの皆さんも、「こうしたほうが面白い」とどんどん付け足していき、ノリノリで作っているのが素晴らしいですね。

まさにノリノリで作っていますね。ただ、これができるのも現代劇だからだと思います。これまでのシリーズで作った街のビル、看板などの構成パーツがたくさんあるので、それを改良すれば「キャッスル」を作れるんですよ。これが時代劇だと、ゼロから作らなければならないので無理だと思います。僕が「巨大コンテナ船を作ろう」と突然言い出しても、スタッフはすぐに「それならあの素材を使える」と頭の中で計算できる。そこが、長年シリーズを作ってきた「龍が如くスタジオ」の強みだと思います。

桐生一馬を格好よく見せつつ、空白を埋めるストーリーを描く

──企画当初から規模は大きくなりましたが、最初から変わらないコンセプト、ブレない軸としていたことはありますか?

『龍が如く7』からRPGになり、桐生一馬というひとりの人間を追い続けるシリーズから、春日一番とその仲間たちを追う話に変わったことで、遊び方もシリーズの方向性も大きく変わりました。僕らはそれを成功と捉えています。ですから、桐生一馬の単独主人公でアクションゲームを制作するのは、おそらく『龍が如く7外伝』が最後です。そのため、桐生一馬をいかに格好よく見せ、間をつなぐストーリーを描くかが基本コンセプトでした。こうした考えに基づき、今まで入れたくても入れられなかったアクションを採用したり、アクション性を際立たせるために闘技場を導入したりと、新たなアイデアや挑戦を加えていきました。

──『龍が如く7』をもう一度プレイしてから『龍が如く7外伝』を始めると、仲間とともに行動する春日一番との対比が際立ち、桐生の深い孤独を感じました。

そうなんです。彼が孤独な道を歩んでいるのは、これまで桐生がしてきたことの報いでもあります。それが『龍が如く8』になると、桐生が孤独ではなくなるんですよね。彼がどんな人生を歩んでいくのか、『龍が如く7外伝』をプレイするとより興味を持っていただけると思います。僕としては、『龍が如く7外伝』と『龍が如く8』はふたつセットと捉えています。

──『龍が如く7』でRPGにしたことは成功だったと話されていましたが、新しい一歩を踏み出したことによるプラスの効果をどのように捉えていますか?

まず、『龍が如く7』の発売後、ワールドワイドでユーザーが一気に増えました。それはRPGにしたからというよりも、主人公を新しくしたからだと思います。こうして新たなファンが増えたことにより、過去のシリーズ作品が数百万本も売上を伸ばしました。特に世界各国では『龍が如く』『龍が如く2』『龍が如く0』がよく売れています。

こうした流れの中、ここ数年で「龍が如く」シリーズのプレゼンスも高まりました。そこで『龍が如く7』の進化形として、春日一番が主人公の『龍が如く8』を発表したのです。その一方で、「今までのオールドスタイルな『龍が如く』が好きだった」という方もいらっしゃいます。そういった方に向けてお届けするのが、今回の『龍が如く7外伝』です。歴史の長いチェーン店では、よく創業当時の味を復刻版として販売しますよね。「そうそう、これが好きだった」というものを、最新技術で楽しんでいただけたらという思いで制作しました。

“街で暴れる”ことを意識し、新たなワイヤーアクションを導入

──バトルアクションでは、今回「応龍」「エージェント」というふたつのバトルスタイルを採用しています。こちらの見どころをお聞かせください。

バトルスタイルの切り替えを初めて導入したのは、スピンオフ作品『龍が如く 見参!』でした。その後は、ひとりで複数のバトルスタイルを使い分けるよりも、キャラクターを複数にしてそれぞれ違ったスタイルで戦えるようにしてきました。そこから、少数の主人公がバトルスタイルを切り替えるようにしたのは『龍が如く0』から。どのようなバトルスタイルが適しているかは、ストーリーやキャラクターの職業に基づいて考えていきました。

今回で言うと、「応龍」のような王道の喧嘩アクションは必須です。さらに、桐生が大道寺一派のスパイとして行動しているという設定から、「エージェント」スタイルが生まれました。ただ、僕としてあそこまで振り切ったアクションになるとは思っていませんでした。開発スタッフが「これはやりすぎだと思うんですけど……」と見せてきたアクションをもとに、「エージェント」のバトルスタイルは作り上げられたんです。

──「エージェント」では4つのガジェットを使って戦うことができます。最初に考えたのは、どのガジェットですか?

ワイヤーを使って戦う「蜘蛛」です。遠くの敵や武器を引き寄せて、近接攻撃に持ち込めるのが新しいですよね。そもそも「龍が如く」シリーズのバトルでもっとも大切にしているのは、”街で暴れる”ことなんです。看板や自転車など、街なかに落ちているものを武器にしたり、ブッ壊したりしながら戦う爽快感が大事。ストリートで喧嘩するフルコンタクトアクションは、世界を見渡しても稀有だと思います。ですから、”街で遊ぶ”という点を常に意識し、システムを発展させていくのがわれわれの至上命題です。今回、ワイヤーアクション「蜘蛛」が最初に生まれたのも、スタッフの間にそういう意識が根付いていたからでしょうね。

技術の進歩により、実写キャバクラのリアリティが向上

──先ほども話に挙がった「キャッスル」には、女性が実写で登場するキャバクラ、チームバトルに挑める闘技場などが用意されています。まず、キャバクラの見どころをお聞かせください。

実は、もう数年前から「キャバクラは二度と作りません」と宣言していたんです。というのも、「龍が如く」シリーズは今を切り取るゲームだからです。『龍が如く』が発売された2005年当時、キャバクラはまだ一部の最先端の人たちが楽しむ遊びでした。そんな旬の遊びをゲームで楽しめるというのが、ひとつの魅力になっていました。

ですが、『龍が如く3』のころにキャバクラが絶頂期を迎え、以降は下降線をたどっていきます。一度や二度はキャバクラに行ったことのある方も増え、あえてゲームで遊ぶ必要もなくなりました。それもあって『龍が如く7』では、女性と会話を楽しむプレイスポットというより、パーティーメンバーとの士気を高める場所になりました。

こうした歴史を踏まえて、もう二度とキャバクラを作るつもりはありませんでした。ただ、ちょうどわれわれのチームで、実写とCGを融合してどこまで自然に見せることができるのか、技術的な検証をしていたんですね。いつか実写の人間とCGキャラクターが同じ場面に立っても違和感がない時代が来るかもしれないと思いましたし、『龍が如く7外伝』のオープニングムービーでも実写を一部取り入れてみました。

そんな中、もしかしたらキャバクラも実写のキャバ嬢にしたら面白くなるかもしれないと思いついたんです。そこで、「生キャバ嬢オーディション」を開催し、実写のキャバ嬢を取り入れることに。その結果、これまでのシリーズでもっともリアルになりました。

──プレイしましたが、生々しさ、艶めかしさがこれまでとはまったく違いますね。

もっとも驚いたのは、海外での反響です。これまで海外では、プレイスポットの中でもキャバクラの人気は高くありませんでした。日本独特のシステムですし、女性が接待してくれる理由もわかりませんから。ですが、『龍が如く7外伝』のプレイアブル版を世界各地のゲームショウで出展したところ、もっともプレイされているのがキャバクラだったんです。見せ方ひとつでこれだけ印象が変わるのかと、あらためて実感しました。

──実写になったことで、そこまで反応が変わるとは驚きです。

そこには、技術の進歩も大きく関わっています。かつての実写ゲームは、ムービーのロード時間を挟むため会話のテンポが悪かったですよね。ですが、今はロード時間がほとんどないため、すぐにリアクションが返ってきます。それによってリアリティが生まれたのだと思います。ムービーをたくさん用意し、選択肢に応じて再生するという手法はアナログですが、技術の進歩によってリアルな生々しさが生じる。そこが面白いですよね。

──「キャッスル」の闘技場では、さまざまなキャラクターを操作してチームバトルを楽しむこともできます。こちらには、どのような新しい試みを取り入れているのでしょうか。

闘技場では、桐生以外のキャラクターも操作できます。そこが最大のポイントですね。

「龍が如く」シリーズは、ストーリーを表現するうえでもっとも適したシステムを採用しています。『龍が如く7』では、仲間とともにストーリーを進めるならどのシステムが適しているか考えRPGにしましたし、『龍が如く8』も同様です。ですが、今回の闘技場開発を経たことで、違う未来も見えてきたように思います。AIが進化したことで、各キャラクターがそれぞれの考えに基づいて多彩な攻撃をしたり、仲間を助けたりできるようになっています。アクションゲームという形式でも、仲間と一緒に戦っている雰囲気を出せるようになってきました。

しかも、闘技場ではそういったキャラクターを自分の手で操作することができます。デジタル版予約特典の「レジェンダリーファイターパック」を入手すると、闘技場で真島吾朗、堂島大吾、冴島大河も操作可能に。彼らのアクションも進歩しているので、楽しんでいただけると思います。

熱いストーリーを支える、俳優とモーションアクター渾身の演技

──そのほかに、今回力を入れたポイント、注目してほしい点がありましたら教えてください。

シンプルですが熱いストーリーが、とても気に入っています。俳優陣の演技も素晴らしいですよ。声をあてているキャストだけでなく、体の動きをつけるモーションアクターの芝居も極まっています。中でも、『龍が如く2』から17年にわたって桐生の体の動きを担当している三元(雅芸)さんは、こちらの想像を超えた喜怒哀楽を表現してくれました。しかも、それこそが”素”の桐生一馬の反応なんです。

例えば『龍が如く7外伝』セカンドトレーラーに、桐生が泣いているシーンがあります。あの場面を演じる時、三元さんは僕らの予想を超えて「そこまで泣くか」という泣き方をしていました。序盤から泣き崩れ、それを見た撮影現場のスタッフもみんな泣いてしまったほどです。でも、確かに桐生がこの場面に立ち会ったら、こういう反応になるだろうという泣き方なんですよね。冷静に考えると、モーションキャプチャースーツを着たおじさんが泣いているなんてちょっと笑ってしまいますが、それでも桐生一馬という人間を感じたんです。

しかもその後、桐生一馬役を長年演じている黒田崇矢さんの声を収録したら、三元さんと同じタイミングから泣き始めたので驚きました。桐生を演じているふたりは、僕らスタッフよりも桐生を知っている。「あ、すごいシリーズを作っているんだ」とあらためて実感しましたし、「龍が如く」チームの集大成と言えるゲームになりました。

──これだけシリーズを重ねると、スタッフや俳優の中でも「龍が如く」像ができあがっていきますし、歴史の重みも感じます。その思いが、ゲームの完成度につながっているように思いましたが、いかがでしょう。

みんな「龍が如く」シリーズ、そして「龍が如く」チームのことが好きなんですよね。そういうチームを維持し続けること、つまりゲームをヒットさせることが僕の仕事です。売れなくなれば、このチームを維持できませんし、次の作品も作れません。チームを守るためにも常にネタを考え続け、守りに入らないことが大事だと思っています。

──「チームを守るために、守りに入らない」というのは面白いですね。

保守的になったら、そのシリーズは終わりますから。ユーザーが望むようなストーリーを作っているだけなら、必ず終わってしまいます。誰も思いつかない話を作っていかないと、何も始まらないと思っています。

桐生一馬は、ともに人生を歩んできた”親戚のおじさん”

──「東京ゲームショウ2023」をはじめ、国内外で体験の場を設けています。ファンの皆さんの反響はいかがでしょうか。

来場者数もファンの熱も、過去に類がないくらい盛り上がっています。新しいファンも増えましたね。それは、毎月継続的に配信番組「龍スタTV」を配信したり、「RGG SUMMIT」という発表会を開催したりしてきた成果だと思います。タクシーに乗れば、運転手さんから「『龍が如く』の新作、予約しました」と言われますし、街でも「期待しています」「『龍が如く』のファンです」と言われる機会も増えました。そのため、外であまり悪いことはできなくなりましたが(笑)。

先日も大阪で体験会を開催しましたが、配布スタートから僅かな時間で整理券がなくなりました。ファンミーティングのように僕らと写真を撮ったりサインをしたりと触れ合える場なので、整理券をもらえなかった方も1日中会場にいらっしゃるんですよね。そういったファンの数が、今までに比べて大幅に増えています。とはいえ、それが売上に結び付くかどうかは半信半疑です。やはり人の興味を持続させるのは、とても難しいですから。

特に『龍が如く8』は、2024年1月の発売タイトルです。クリスマスやお正月を挟んでも興味を持続していただくために、いろいろな施策を打つ必要があると考えました。『龍が如く7外伝』に『龍が如く8』の体験版をつけたのもその一環です。

──『龍が如く8』の発売も、思いのほか早くて驚きました。それも、熱が冷めないうちに発売したいという意図があったのでしょうか。

『龍が如く7外伝』から『龍が如く8』の発売まで約2ヵ月半ですが、僕はそんなに短い期間だと思っていません。そもそもゲームって、始めたらすぐにクリアしませんか? 特に『龍が如く7外伝』はアクションアドベンチャーなので、メインストーリーを追うだけならそれほど日数をかけずにクリアできます。「早く次を遊びたい」と思ったら、すぐに購入できるほうがいいと思いました。それもあって、実は『龍が如く8』の発売日も、若干早めたほどです。

──『龍が如く7外伝』は、「桐生一馬の単独主人公最終作」と銘打たれています。あらためて、その意気込みをお聞かせください。

「桐生一馬単独主人公の最終作」と、CMなどで銘打てるだけでもすごいことですよね。普通なら、ゲームキャラクターの名前を出しても「誰だよ」となりそうなものです。僕自身、自分たちが作ったキャラクターをあたかも有名人であるかのように謳うのは、恥ずかしいと感じるタイプです。でも、桐生ならそう謳ってもいいのではないかと思いました。彼には、それだけの価値がありますから。

──横山さんご自身にとっては、桐生はどのような存在ですか。

何でしょう……。親戚のおじさんのような存在ですね。なにしろ、20数年間ずっと一緒にいますから。こうしたインタビューを受けても、架空のキャラクターというより、実在する人間について話しているような感覚なんです。

──桐生の人生がどうなっていくのか、シリーズが始まった当初から考えていたわけではありませんよね。ともに年齢を重ねていくにつれて、「次はこうなるだろう」と人生を思い描いていくのでしょうか。

人生においては、結婚、離婚、出産など、いくつか大きなイベントが起きますよね。そういう出来事が、桐生の人生にも普通に起きているだけなんです。その中には、病気も含まれます。『龍が如く8』では、桐生ががんを患っていることが明かされますが、「桐生が大病をしたらどうなるだろう。何を望むんだろう。今までと変わらないかな。いや、少しは変わるんじゃないか。急に誰かに会いたくなったりするかもしれない。突然、釣りやゴルフにハマるかもしれない」といろいろな想像をめぐらせながら、ストーリーを作っていきました。

──最後に、『龍が如く8』についてもコメントをお願いします。

『龍が如く8』は、”バケモノ”です。かつて『龍が如く5』を作った時にも「これ以上のボリューム、規模感のものは作れない」と思いましたが、それを上回り、遊び尽くせないほどのボリュームになっています。そのうえ、ひと言では言い表わせないくらい”人生”が詰め込まれたストーリーになっています。シリーズ史上、もっとも心に残る人間ドラマだと自負しています。

ストーリートレーラーの最後に「良き旅を! BON VOYAGE」というメッセージを入れましたが、それも裏テーマです。コロナ禍で外に出られずにいた数年間の鬱屈を、このゲームで晴らしていただきたいですね。外に出て遊びたい、人と交わりたいという人間の本能を満たす作品になっていますので、ぜひ『龍が如く8』で良き旅に出かけてください。

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龍が如く7外伝 名を消した男

・発売元:セガ
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:アクションアドベンチャー
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 希望小売価格 5,940円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 5,940円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:D(17才以上対象)


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