『クロステイルズ』プレイレビュー! 犬族と猫族、選んだ陣営によって物語や戦略が変化するシミュレーションRPG

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『クロステイルズ』プレイレビュー! 犬族と猫族、選んだ陣営によって物語や戦略が変化するシミュレーションRPG

PlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『クロステイルズ』は、犬族の国と猫族の国との争いを描くタクティカルシミュレーションRPG。さまざまなジョブやスキルを使いこなし、戦略的なバトルが待ち受ける数々のミッションに挑んで、自軍を勝利へ導こう。

『クロステイルズ』紹介トレーラー

『クロステイルズ』プレイレビュー! 犬族と猫族、選んだ陣営によって物語や戦略が変化するシミュレーションRPG

【STORY】

犬族の国「ランヴェルフルト王国」と、猫族の国「ヒディーク共和国」。両国の間で勃発した戦争は、どちらの陣営も決め手に欠けたため長期にわたって続き、今となってはその発端はわからなくなっていた。ただ、時が流れるにつれて戦争の気勢も徐々に薄れ、現在は国境付近で小競り合いが発生する程度となっている。しかし、互いの民族は記憶に刷り込まれたかのように、意味もなく憎しみ合っていた──。

CHECK POINT①
犬族と猫族、好きな陣営の主人公を選択して物語を楽しめる

本作の大きな特徴が、犬族の視点の「ランヴェルフルト王国編」と猫族の視点の「ヒディーク共和国編」という、ふたつの物語が楽しめることだ。どちらの陣営で物語を進めるかは、ゲーム開始時に選択できる。また、その際にゲームの難易度を「Easy」「Normal」「Hard」「Maniac」の4つから選択可能。難易度はゲームの途中で変更することもできるので、難しいと感じたら下げてみるといいだろう。

「ランヴェルフルト王国編」の主人公は、フェリクス・アレンスという犬族の青年。士官学校卒業後に小隊長として軍に配属され、初任務として近くの街道に出没する盗賊退治を任されることになる。幾多の任務と試練を隊の仲間とともに乗り越え、軍人として成長していく物語が描かれる。

「ヒディーク共和国編」の主人公は、シャイマー・ジャービーという猫族の女性だ。ヒディーク共和国の名家のひとつ「ジャービー家」のひとり娘で、剣聖と呼ばれる厳格な父との対立や、厳しい戦いのなかで領主の娘として成長していく物語が描かれる。幼なじみの少年、ニスリーンとともに盗賊退治へ出かけるのだが、その現場にいたのは思わぬ敵だった。

選択した陣営によって物語はもちろん、仲間になるキャラクターやステータスの傾向が異なるので、バトルでも違う立ち回りを楽しめる。もちろんゲーム中では、選択しなかった陣営の主人公と顔を合わせることも。もうひとりの主人公は、どういった経緯でその場にやってきたのか、そして何を考えていたのだろう……と気になって、ゲームを一度クリアしても、もう片方の陣営でプレイしたくなってしまうだろう。

CHECK POINT②
スキルや行動の順番、地形などを考慮して挑む戦略的なバトル

本作は選択した陣営の主人公とその仲間たち(ユニット)を操作して、さまざまなミッションに挑むタクティカルシミュレーションRPG。ワールドマップに表示されるミッションを選択するとミッションがスタートし、会話イベントやバトルが始まる。ミッションを無事にクリアすると物語が進行し、ワールドマップに次のミッションが表示されるという流れだ。ミッション開始前のメニュー画面では、ユニットのステータスを確認したり、ジョブやスキル、装備の変更や強化をしたり、アイテムを購入したりといった準備ができる。

バトルは、味方と敵のターンが交互にやってくるのではなく、敵味方で行動順番が入り乱れる形で進行する。「俊敏」のステータスが高いユニットから順番に行動でき、すべてのユニットが行動を終えるとターンが終了となる。画面の上部に行動の順番が表示されるので、優先的に狙う敵はどれか? 味方の回復は間に合うのか? といった戦略が立てやすい。

順番が回ってきたユニットは、移動や攻撃、スキルやアイテムの使用などの行動が可能だ。移動できる距離や攻撃の射程は、ユニットのジョブや装備している武器などによって異なる。敵を攻撃する際も、正面、側面、背後のどこから攻撃するのか、そして高低差などの地形効果によって、与えられるダメージが変化する。さまざまな要素が絡み合うため複雑に思うかもしれないが、攻撃やスキルを実行したり、アイテムなどを使用したりする際は、それらの状況を反映した命中率やクリティカル率、予測ダメージ値などの情報が表示されるので便利だ。

また、各ユニットには敵からの狙われやすさを示す「ヘイト」という数値がある。ヘイトは敵にダメージを与えたり味方を回復したりすると上昇し、この数値が高いユニットほど敵の標的になりやすい。

「挑発」などのスキルを使うと、意図的にヘイトを上昇させることが可能だ。防御力の高い前衛系のユニットが「挑発」を使って敵の攻撃が集中するように仕向ければ、HPや防御力が低い後衛系のユニットへの攻撃を未然に防ぐことができる。敵の数が多かったり、回復役の順番が悪かったりして、「挑発」を使ったユニットが一気にやられてしまうこともあったが、敵の攻撃を上手にしのいだときのうれしさはひとしお。スキルやアイテムなどを駆使した立ち回りや、さまざまな情報を考慮した戦略の立案は、本作の醍醐味だ。

仲間のHPがゼロになってもまだ間に合う!

HPがゼロになったユニットは即座に戦場から離脱するのではなく、「戦闘不能状態」となって一定のターン数は戦場に残るようになっている。「戦闘不能状態」でいられるターン数は選択した難易度によって変化し、「Normal」の場合は4ターンだ。そのターン数が経過すると「戦闘不能状態」のユニットはバトルから撤退してしまうが、その前にアイテムやスキルなどで蘇生すれば、再び戦場で活躍できる。

本作のバトルは歯応えがあるため、ひとつのミスでユニットがやられてしまうことも珍しくないのでとても助かる。とはいえ、撤退してしまったユニットも死亡扱いにはならず、次のミッションで使用することは可能だ。ただし、撤退したユニットはミッションクリア時のボーナス経験値といった報酬を得られないので、なるべく撤退させないように立ち回りたい。

「フリーバトル」で経験値やお金稼ぎという手も

本作はストーリーが進行する通常のミッションとは別に、ストーリーに影響をおよぼさない「フリーバトル」というミッションにも挑戦できる。このフリーバトルのミッションは、ストーリーを進めることで増えていく。

クリア時のボーナス経験値やジョブのボーナス経験値が多い育成向きのものから、報酬金や敵のドロップが多い金策向きのものなど、フリーバトルにはさまざまな傾向のミッションが用意されている。繰り返し挑戦できるので、通常のミッションがクリアできなかったときなどは、フリーバトルでユニットの育成や金策に励むという選択肢も用意されているのはうれしい。

CHECK POINT③
ジョブチェンジやスキルツリーによる、自由度の高いキャラビルドが可能

本作のさらなる特徴が、自由度の高いキャラビルドだ。主人公を含めた各ユニットには、そのユニットごとの固有ジョブと、自由に設定できるメインジョブとサブジョブが存在し、バトルではそれらのジョブのスキルが使用できる。例えば犬族の主人公であるフェリクスなら固有ジョブが「小隊長」で、最初のメインジョブは「戦士」といった感じだ。なお、サブジョブはバトルで経験値を獲得してユニットのレベルが上がると解放される。

さらに、ジョブの経験値を獲得することでジョブのランクが上昇し、新たなジョブが解放されることも。例えば、「戦士」のランクを4まで上げると「騎士」と「弓士」が、「騎士」と「魔術士」のランクを3まで上げると「魔剣士」が解放される。「弓士」となって遠距離から攻撃するか? それとも「騎士」となって鉄壁の守りを固めるか? メインジョブを「戦士」にしてサブジョブを「神官」にすれば、攻撃と回復ができるユニットにすることもできる。

戦闘系、支援系、術士系など、それぞれの系統に特化して強化していくのが基本となるだろうが、別の系統にもジョブチェンジしてオールラウンダーを目指すのもひとつの手だ。挑むミッションやプレイスタイルなど、状況や好みに合わせて自由にジョブを育成&設定できるのが楽しい。

また、ジョブごとにスキルツリーが用意されており、バトルで手に入れたお金を用いてスキルの習得や訓練(強化)が可能だ。常時効果を発揮する「パッシブスキル」は、習得したジョブ以外のジョブを設定していてもセットすることが可能。ジョブとスキルの組み合わせを考慮して、強力なユニットを育成しよう。

装備品を改造して長所を伸ばしたり、短所を補完することもできる

ショップで購入したりバトルで手に入れたりした「ルーン石」を使用すれば、装備品を改造することもできる。装備品には追加能力のスロットがふたつあり、これにルーン石を入れることで装備品を自分好みに強化できる。最大HPを上げる「体力石」や、物理攻撃力を上げる「攻撃石」、病毒の耐性を上げる「病毒耐性石」、武器を火属性にする「火属性付与石」など、ルーン石の種類はさまざまだ。

命中力の高い弓に「命中石」をつけてさらに命中を上げたり、攻撃力の低いナイフに「攻撃石」をつけて物理攻撃力を底上げしたりするのはもちろん、スキルの消費MPが多いジョブの装備品に消費MPを軽減する「消費魔力低下石」をつけたりなど、さまざまな用途に応じた改造が可能だ。改造済みの武器からルーン石を外すこともできるので、気軽につけることができるのもうれしい。

本作はバトルや育成においてできることがとても多いうえに、さまざまな要素が詰め込まれているので、覚えるまでは少し大変かもしれない。とはいえ、プレイしているうちに慣れてくるうえに、メニュー画面の「システム」には詳細なマニュアルが用意されているので、理解はしやすいはずだ。シミュレーションRPGが好きな人や、犬族と猫族の戦いという設定に興味がある人は、ぜひこの夏にじっくりとプレイしてみてほしい。

『クロステイルズ』プレイ動画

『クロステイルズ』プレイレビュー! 犬族と猫族、選んだ陣営によって物語や戦略が変化するシミュレーションRPG

クロステイルズ

・発売元:ケムコ
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:シミュレーションRPG
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 希望小売価格 3,600円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 2,999円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:B(12才以上対象)


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