『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』の制作陣にインタビュー!

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『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』の制作陣にインタビュー!

※本記事は英語版PlayStation®.Blogの日本語翻訳記事です。

先月公開された『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』トレーラー第三弾「AMBITION」。その公開にともないPlayStation®.Blogの記事では、プロデューサー吉田直樹氏とディレクター髙井浩氏に、最新作の世界観や新たに明らかとなったふたりのキャラクターについて紹介していただきました。

それらの新情報を受け、私たちにはさらに多くの疑問や質問が生じました。そこで今回は、ヴァリスゼアの世界、ドミナント、召喚獣について、もう少し掘り下げて解説していただいています。インタビューには、クリエイティブディレクターの前廣和豊氏、ローカライゼーションディレクターのマイケル・クリストファー コージ フォックス氏にも参加していただき、本作のストーリー、世界観、メインキャラクターたちの動機など、クリエイターの皆さん目線のお話しを伺いました。


「今作はあまり優しい世界ではないかもしれません。ですが、それでも希望を捨てず、抗い踏ん張って生きていくさまは表現できていると思います」

ディレクター、髙井浩氏

PS Blog:これまでの「FINAL FANTASY」作品のストーリーにおいて描かれなかった要素のなかで、どういったものを本作で描きたいと考えましたか?

『FINAL FANTASY XVI』ディレクター、髙井浩氏:「FINAL FANTASY」というシリーズは最初に純粋なファンタジー世界を作り上げ、そのなかで生きている人々の物語をしっかり描くということをしてきたと思っています。そこからシリーズは積み重ねられ、SF的なアプローチを試みたり、少年少女の成長物語をより深く描いたりとしてきました。そして『FINAL FANTASY XVI』ですが、プレイヤーの皆さんも大人になってきたように開発者である我々も年を重ねてしまいました。そのなかでこの世界そこまで優しくないですし、自分の都合のいいようになることは当たり前ではないとわかってしまっています。ヴァリスゼアの世界も色々な意味で都合の良い世界ではなく、そこに暮らす人々もそれぞれが何かを背負って生きている、そんな世界が描ければと思いました。そのため今作はあまり優しい世界ではないかもしれません。ですが、それでも希望を捨てず、抗い踏ん張って生きていくさまは表現できていると思います。ですのでなるべく多くの方にこの世界を体験して欲しいです。(でも辛いことばっかでもないですからね!)

『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』の制作陣にインタビュー!

PS Blog:本作の世界をどのように作り上げたかについて、初期段階の構想からお聞かせください。クリスタルや召喚獣など、印象的な要素から始めていき、そこからドミナントのユニークな解釈、そして国家間の争いなどへと自然に繋がっていったのでしょうか?

『FINAL FANTASY XVI』クリエイティブディレクター&原作・脚本、前廣和豊氏:プロジェクトが発足した段階で、本作では召喚獣にフォーカスすることが決まっていました。「FINAL FANTASY」のシリーズにおいても召喚獣は重要なファクターですから、召喚獣を出すのであれば、単なる魔法やアクションではなく、しっかりとストーリーに組み込むべきだと思いました。

そこで、“召喚獣が実際に存在している世界とはどういう世界なのか”というところから考え始めたのです。巨大な召喚獣が目の前にいることが不自然ではない世界と、その歴史というわけです。

ここからは、私のストーリー構築のやり方になるのですが、まず世界の地図を作り、風や川の流れ、海流、都市の位置など、世界の環境を構築しました。そこに、クリスタルなど「FINAL FANTASY」シリーズの代表的な要素や、構築するうえに生じた『FINAL FANTASY XVI』のユニークな要素を入れながら、世界の歴史を作りました。これで初めてストーリーのスタート地点に立ちます。その後、主人公であるクライヴ(=プレイヤーのアバター)がつねに中心にいるように、ストーリーを作りました。群像劇のように物語のひとつの要素ではなく、しっかりと主人公になるように気をつけています。

「吉田Pが当初より重視している『FINAL FANTASY XVI』の開発のコンセプト“ジェットコースター”のたとえが適切かと思います。ゆっくりと、溜めをつくりながら登っていくパートと、それに続くスリル満点の急降下パートの絶妙なバランスで物語を展開させることを我々は意識しています」

ローカライゼーションディレクター、マイケル・クリストファー コージ フォックス氏

PS Blog:『FINAL FANTASY XVI』の開発にあたり、『FINAL FANTASY XIV(ファイナルファンタジー14)』の『蒼天のイシュガルド』のストーリーラインやキャラクターの構成で得た教訓などが活かされた部分はあったのでしょうか?

『FINAL FANTASY XVI』ローカライゼーションディレクター、マイケル・クリストファー コージ フォックス氏:お答えとしては、“はい”とも“いいえ”とも言えます。

『FINAL FANTASY XVI』においては、クライヴが各会話に主体的に関わっているので、プレイヤーの皆様への情報伝達方法としては、『FINAL FANTASY XIV 』と大きく異なる手法をとることもできます。その点で、各カットシーンがよりダイナミックなものとなっております。加えて、多くのシーンで高品質のフェイシャル撮影を導入したことで、会話を使わずとも、表情によって感情や意図を伝達することができます。第一に、『FINAL FANTASY XIV 』では主人公に発言がないことが各シーンの構成に大きく影響を与えております。主人公が発言しないので、結果的に『FINAL FANTASY XIV 』のカットシーンでは、その他のNPCがその分多く話す必要があり、ほぼすべての重要情報が、その他NPC経由での伝達となっております。

ジャンルの違いも我々のアプローチの仕方に大きく影響しております。

『FINAL FANTASY XIV 』のようなMMOの場合、2年プラスαの拡張スパンのなかでさらに展開させていくことができるようなストーリーを描くことが肝心ですが、オフラインのスタンドアローンゲームでは、よりコンパクトでシンプルなストーリーにする必要があります。

スタンドアローンゲームのなかでも、『FINAL FANTASY XVI』のようなアップテンポアクションを売りにしているものである場合は(従来のようなスローペースのRPGと比べて)、物語のテンポの良さがより一層重要となります。政治的要素を加えると、面白味を持たせることができる一方で、複雑化させる傾向もあるので、解説を増やすことを余儀なくされ、ペースを落とすことにもなります。面白味や複雑さに頼りすぎると、大局を見失い、ゲームにとって損失となり得ます。

我々が創っているのは、インタラクティブなゲームなので、そこのバランスは取っていきたいと考えております。吉田Pが当初より重視している『FINAL FANTASY XVI』の開発のコンセプト“ジェットコースター”のたとえが適切かと思います。ゆっくりと、溜めをつくりながら登っていくパートと、それに続くスリル満点の急降下パートの絶妙なバランスで物語を展開させることを我々は意識しています。

PS Blog:ドミナントは国ごとによってどのように扱われているかが異なっています。敬意を表されるドミナントもいれば、戦争の道具として使われることを強制されるドミナントもいます。こういった題材は濃密なストーリーテリングが展開される可能性を秘めていますが、各国家のドミナントに対する異なる思想や扱い方はどのようにして決められたのでしょうか?

コージ フォックス氏:何もかも白黒つけたがる、善悪に区別したがる昨今の世のなかだからこそ、各国のドミナントに対する扱い・思想に違いをもたせることで、人や国によってものの見方・捉え方が大きく異なる、ということを見せる良い機会だと思っています。

結局のところは、ドミナントも皆、単なる道具・武器ではなく、意思ある人間・生ある人間なので、各国のドミナントに対する扱い方をみることで、その国が自国民をどのように扱っているかがだいたいわかります。ドミナントを駒扱いする国は、自国民のことも単なる駒として扱い、より重要な存在を守るための犠牲とするでしょうし、ドミナントを恐れる国は、魔法を扱うことができるすべての人々(ドミナントとベアラー)を恐れ、迫害するでしょう。一方で、ドミナントを崇敬する国は、国民のことも対等な人間として捉えるでしょう。

「召喚獣に顕現しても人としての意思を持って行動する部分が描かれているのは何気に今作ならではの特徴なのかもしれませんね」

ディレクター、髙井浩氏

PS Blog:バハムートとオーディンは「FINAL FANTASY」シリーズのなかでも印象的なキャラクター(召喚獣)であり、過去作では異なる描かれ方もされてきました。『FINAL FANTASY XVI』ではどのようにして過去作での描かれ方との差別化を図っていますか?

髙井氏:バハムートとオーディンに限らずですが、今作では人間(ドミナント)が自ら召喚獣に顕現しますのでこの時点で過去作との違いはあると思っています。バハムートであるディオンもオーディンであるバルナバスもお話し的に背負っているものがありますので、それらに顕現したモンスターの姿を見ていても人間の姿のキャラクター達に見えてくるのも今作の面白い所だと思います。召喚獣そのものの見た目のデザイン的に全く新しい何かを創造するというよりはむしろ過去のイメージから想像しやすい形にしたつもりです。考えてみると、召喚獣に顕現しても人としての意思を持って行動する部分が描かれているのは何気に今作ならではの特徴なのかもしれませんね。

PS Blog:召喚獣は非常に強力ですが、行動をそれぞれのドミナント(そしてその延長線上として、各国家)によってコントロールされています。彼らは皆、自分たちがしていることが正義だと信じています。本作のキャラクター全員(ドミナント以外のキャラクターも含む)は自らの行動が正しいと信じていますが、モラル(道徳)についての複雑さ、そしてそれに葛藤するキャラクター達にはどのようなアプローチを取っているのでしょうか?

前廣氏:ドミナントの扱いは、ひとつではありませんし、同じ人間ですから、いろいろな考えを持っています。ある国では国賓のように丁重に扱われ、ある国では奴隷のような扱いを受けています。また、正義のために戦う者もいれば、己の利益のためだけに行動する者もいるし、何らかの理由で無理やり従わされている者もいます。召喚獣という強大な力を持っていれば、自分の好きなようにできると思うかもしれませんが、その力を使うには、身体の石化というデメリットがあり、そのために好きに行動できないドミナントの葛藤や、ドミナントが所属する国や、取り巻く人々との関係性が生まれていきます。ひとりひとりにそういった“状況”と“個人の意思/思想”と、そこから生まれる“葛藤”を描くことで、ドミナントというキャラクターを作っています。

「唄ったバージョンを聞いた祖堅(『FINAL FANTASY XVI』コンポーザー)と、彼が率いるチームの皆さんが各パートに伴奏をつける決意をしてくれました。アカペラ、テンポ、ピッチがバラバラの唄の収録しかなかったので、この決意は、大変な作業を意味していたにも関わらずです」

ローカライゼーションディレクター、マイケル・クリストファー コージ フォックス氏

PS Blog:『FINAL FANTASY XVI』で描かれているキャラクターのなかで個人的なお気に入りと、その理由についてお聞かせください。

『FINAL FANTASY XVI』プロデューサー、吉田直樹氏:多数のキャラクターが登場し、それぞれに人生や運命があるので、なかなかに決めづらい、というのはありますが……。脚本を担当してくれた前廣と同じになりそうですが、やはり主人公のクライヴは別格です。開発チームが全力でプッシュするクライヴという主人公ですので、どうやって彼を引き立たせるか、言葉に重みを持たせるか、脚本の前廣と一言ずつ確認と調整リクエストを繰り返してきたので、思い入れは強いです。

髙井氏:まだ未発表ではありますが、物語の途中から登場してくるバイロンです。性格的に非常に好感が持てるキャラクターですし、性格的にも明るく大らかなので、自分と同じように好きになってもらえるプレイヤーの方が多いのではないかな? と予想していたりします。ネタバレになるので詳しく書けないのが残念ですが、登場シーンでは非常にグッときます。自分が最初にカットシーンチェックでこの登場シーンを見た時には不覚にも涙ぐみました。今後のPRで紹介されていくと思いますので、ぜひ、ゲーム中で彼を観たら、このインタビュー記事を思い出してください(笑)

前廣氏:一番のお気に入りは、やはり主人公のクライヴです。これまで書いてきたキャラクターのなかで、もうこれ以上のキャラクターをかけないと思うくらい、最も感情を注ぐことができました。好きなキャラクター自体はゲーム中にも数多くいるのですが、今はまだ言えないため、発売してからインタビューの機会があれば答えます(笑)

コージ フォックス氏:『FINAL FANTASY XVI』にはユニークなキャラクターが本当に多いので、選ぶのが難しいですね。(しかも、その大部分がネタバレになるので、この場で話せないことがつらいですね……)

では、○○、○○、と○○のトップスリーのすぐ後に続く4番目のお気に入り、「吟遊詩人」でいきます!

当初このNPCは、クライヴのメインシナリオ上の動向に沿って短い詩を詠む存在だったのですが、せっかくなので本来の吟遊詩人らしく、韻を踏みながら唄うようにしたら面白いかもしれないと思い、才能ある声優に声をかけ(彼はたまたま吟遊詩人のトレーニングを受けた吟遊詩人のプロでもあったのですが)セリフを、語りのバージョンとプロ吟遊詩人らしく唄ってもらったバージョンの2通りで収録しました。

おそらく結局使うのは前者の語りバージョンだろうなとは思いつつの収録だったのですが、唄ったバージョンを聞いた祖堅(『FINAL FANTASY XVI』コンポーザー)と、彼が率いるチームの皆さんが各パートに伴奏をつける決意をしてくれました。

アカペラ、テンポ、ピッチがバラバラの唄の収録しかなかったので、この決意は、大変な作業を意味していたにも関わらずです。その結果が、あまりに上出来だったので、日本を含めたすべてのボイス対応言語がこれに倣い、伴奏に合わせて歌詞を再編し、才能ある歌手を採用し、これを彼らは完璧にやり遂げました。

プレイヤーによっては、全く交流がないかもしれないような名もなきNPCのためにここまでやるか? というところも『FINAL FANTASY XVI』ならではのことかと思います。

『FINAL FANTASY XVI』はPlayStation®5で2023年に発売予定です。


FINAL FANTASY XVI

・発売元:スクウェア・エニックス
・フォーマット:PlayStation®5
・ジャンル:アクションRPG
・発売日:2023年夏予定
・価格:未定
・CERO:審査予定


PS Blogの『FINAL FANTASY XVI』記事はこちら


『FINAL FANTASY XVI』公式サイトはこちら

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