『神業 盗来 -KAMIWAZA TOURAI-』プレイレビュー! 娘のために義賊となって盗みを働くステルス泥棒アクション!

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『神業 盗来 -KAMIWAZA TOURAI-』プレイレビュー! 娘のために義賊となって盗みを働くステルス泥棒アクション!

2006年にPlayStation®2で登場した『神業 -KAMIWAZA-』が、HDリマスターで華麗に復活! 10月13日(木)に発売されたPlayStation®4用ソフトウェア『神業 盗来 -KAMIWAZA TOURAI-』は、娘の病を治すために義賊となって盗みを働く、粋で痛快なステルス泥棒アクションだ。

『神業 盗来 -KAMIWAZA TOURAI-』PVはこちら

【物語】

江戸末期、地方では飢餓が頻発。そんな時代に、金持ちから金品を奪い、貧しい民に分け与える「銀鴉衆(ぎんがらす)」という義賊が東北地方で活躍していた。

ある夜、銀鴉衆の盗人見習いである「海老三(えびぞう)」は、初仕事の際にその姿を屋敷の幼い娘に見られてしまう。海老三は屋敷の家人を集めた部屋へ娘を連れていこうとするのだが、義賊であるはずの銀鴉衆たちが家人を殺害している現場を目撃してしまうのだった。

このままでは娘も殺されてしまう……。海老三は娘を抱え、追っ手から逃れ逃れて数十里、とある城下の港町へ辿り着く。そして時は過ぎ、海老三は大工として、娘は「すずな」と名乗り、ふたりは親子のように暮らしていた。貧しいながらも平穏な暮らし。しかし、そんな幸せも長くは続かず、すずなは重い病にかかってしまうのだった。そして治療には、とても高価な薬が必要だという。

娘の命と金の工面……葛藤する海老三は決断する。再び盗人として、そして今度こそ義賊として、娘を守るために日陰者となることを──。

CHECK POINT①
粋で痛快なステルス泥棒アクション! 多彩な技を駆使し、華麗に隠れて素敵に盗め!

本作の特徴のひとつは、主人公の海老三が使用できる多彩なアクション! 大きく分けて「隠れ技」「盗み技」「風呂敷技」という3つのカテゴリから、盗人らしさあふれるさまざまなアクションを駆使できる。ただし、海老三は見習いの段階で盗人稼業から一度足を洗ったためか、最初のうちは使用できるアクションはさほど多くない。新たなアクションはゲームを進めながら身につけていくことになるのだが、一人前の盗人として成長していく海老三と、操作に慣れていくプレイヤー自身が重なるような感覚を味わえた。

見つからずに仕事をこなすための「隠れ技」

人に見つからないように行動するためのアクションが「隠れ技」だ。身を低くすることで物陰などに隠れる「しゃがみ」をはじめ、音を立てずにゆっくりと移動する「忍び足」、壁に張り付きながら横に移動する「壁・張り付き」、柱や人の背後に張り付いて視線を避ける「柱・張り付き」など、基本となる「隠れ技」だけでも多種多様だ。

さらに、壁の穴を通り抜けたり低い隙間に忍び込んだりできる「土竜もぐり」、狭い隙間に入り込む「十寸狭間」、階段や段差と一体になって身を隠す「踏み段の心」、狭い通路で両手両足をつっぱって体を支える「つっぱり棒」といったアクションも。なかには「本当にそれで見つからないの!?」というトンデモな「隠れ技」があるのも面白い。

金品を盗む際に役人や警備の者である敵に見つかると襲われてしまうし、指名手配されてしまう。追っ手の視界から外れて身を隠せば手配は免れないものの、再びステルス状態で挑むことが可能だ。追われながら金品を盗むこともできるのだが、そうすると金品の価値が下がってしまうし、何よりスマートな仕事とは言えないだろう。誰にも見つからずに金品を盗み、人知れず立ち去る……そんな盗みの美学を追究したくなってしまうはずだ。

ちなみに、手拭いで変装しておけば、敵に見つかっても簡単には手配されない。ただし、町中で変装していると住人の注目を集めて、盗人だと気づかれてしまうことがあるので気をつけたい。

金品の窃盗やスリを行なう「盗み技」

「盗み技」は、実際に金品を盗んだり、人からスリを行なったりするためのアクション。□ボタンを連打するとパンチやキックを繰り出すのだが、「不殺」の義賊を掲げる海老三らしく、攻撃ではなく窃盗やスリを行なう「スティールアクション」となっている。とはいえ変わった操作は必要なく、モノを盗る際は盗みたい金品にパンチやキックをぶちかますだけ。盗めるモノにはゲージが設定されており、パンチやキックを当ててゲージをゼロにすると盗むことができる。

最初のうちはゲージをなかなか減らせないものの、盗人稼業を続けて「腕前」が上がると、一度の「スティールアクション」で減らせるゲージの量が増加。よりスピーディに盗みの仕事を終えることができるようになる。

人から金品をスリ盗る際も、同じく□ボタンの「スティールアクション」を使用。ただし背後からは不可能となっており、スリ盗る人の正面で実行しなくてはならないのが難しい。「スティールアクション」のパンチやキックがギリギリ当たらない絶妙な間合いで繰り出せば、気づかれずにスリ盗ることが可能! パンチやキックを当ててしまってもスリ盗ることはできるが、もちろん気づかれてしまうのでスリルは満点だ。

なお、町の住人や役人、警護の者たちには、それぞれ所持金が設定されている。そしてスリによって所持金がゼロになった人物は、なんとショックで気絶してしまうのだ。敵に見つかって襲われた際は逃げ隠れるだけでなく、攻撃を避けながらスリで所持金をゼロにして気絶させるという手もある。

盗品を持ち運ぶ風呂敷を活用する「風呂敷技」

「風呂敷技」は、盗人稼業には欠かせない仕事道具である風呂敷を用いたアクションのこと。盗品を持ち運ぶためだけでなく、地面に置いた風呂敷を蹴り飛ばして敵に当てて気絶させたり、敵の注目を集めてその隙に背後や側面を通り抜けたりすることができる。

また、手の届かない場所にある金品に当てると落ちてくるので、□ボタンの「スティールアクション」で盗ることが可能。他のゲームではクエストや依頼などにあたる「ネタ」を達成するための金品が見つからないときは、手の届かない場所にあることもあるので覚えておきたい。

CHECK POINT②
姿を見られても奥義「ジャストステルス」で強引に視界から離脱!

敵の視界を気にしながら隠れ潜み、見つからないよう慎重に行動する……そんなステルスアクションの常識をぶった切るのが、本作の大きな特徴となる「ジャストステルス」システムだ。本作では敵の視界に入るとスローになる演出があるのだが、その最中にR1ボタンを押すと「ジャストステルス」が発動! 残像が残るほどの素早い動きで敵を惑わし、認識される前に姿をくらますことができる。

スロー演出になってからR1ボタンを押すのが遅れると敵に見つかってしまうのだが、うまく使えば立ちはだかる役人や警護の者を正面から華麗に突破できるのが気持ちいい! 赤い残像が出た際は敵が違和感を覚えて周囲を警戒するものの、認識されずに視界から逃れる時間は十分にある。また、完璧なタイミングで「ジャストステルス」を行なうと青い残像となり、その際の相手は反応することすらできない。

これは便利だと思ってガンガン進んでいたら、予期せぬタイミングで敵の視界に入り、R1ボタンを押すのが遅れてしまったことも……。自ら敵の視界に入る際はタイミングを計りやすいが、想定外のタイミングでスロー演出が入ると反応がどうしても遅れがちに。便利だからといって過信せず、敵の位置や動きを把握しておくのが重要だと感じた。

「素敵スティール」でどんな金品も”一盗両断”!

「ジャストステルス」が発動すると、一定時間「隠」状態となる。その間は□ボタンの「スティールアクション」が「素敵スティール」となり、どんなにゲージがある金品でも一撃で盗むことが可能だ。「素敵スティール」が成功すると「隠」状態の時間が延長されるので、盗めるものが周囲にたくさんある場合は、連続で「素敵スティール」を発動できる。

これまた便利なアクションのため、わざと敵の視界に入って「ジャストステルス」を発動し、大量の金品を「素敵スティール」で一気に盗むといったこともできる。最初のうちは敵を邪魔な存在だと思っていたが、慣れてくると海老三の盗人稼業を手伝ってくれる助っ人のような存在だと感じていることに気づき、苦笑いしてしまった。

なお、「素敵スティール」を成功させると入手できる「素敵点」は、新たなアクションを習得したり、変装に使う手拭いや盗んだ金品を収納する風呂敷などを入手したりする際に必要となる。

CHECK POINT③
物語の結末はプレイヤーの行動次第! 心優しき義賊、海老三の盗人稼業の行方やいかに?

一度は足を洗った盗人稼業に海老三が再び手を染めたのは、重い病に倒れた娘である、すずなのため。盗んだ金品を換金し、高価な薬を購入して、すずなの病が治るまで与え続けなければならない。しかし、盗品を換金したり、盗みのネタを仕入れたりするには、盗人たちの組合である「盗人之湯」の協力が必要不可欠。そしてその元締めには銭を貢ぐ必要がある。

また、義賊として行動するならば町の住人からの人気も重要だ。住人のためになるネタをこなしたり、盗んだ金品を換金せずに分け与えたりすると人気が高まり、さまざまな助けが得られるようになる。また、新たな手拭いや風呂敷に加えて、持っていると有利な効果がある「お守り」などのアイテムを購入する際にも銭は必要だ。

銭の使い道は多岐に渡り、どうやってやりくりするかはプレイヤーに委ねられている。娘のために再び手を染めたはずの盗人稼業だが、その稼ぎを彼女のためだけに使っていては立ちゆかない。しかし、ゲーム内の時間は海老三の行動によって経過し、すずなの容態は薬を与えないと悪化してしまうのだ……。それに対してもどかしさはあるものの、ゲームとしての遊び応えを感じさせてくれる部分でもあるのが心憎い。

果たして海老三は、すずなを救うことができるのか? そして役人に捕まらずに逃げ切ることができるのか……? 仮面の兄貴や謎の女盗賊、圧倒的な力を持つ火付盗賊改の頭など、多彩な登場人物たちが織りなす物語も波瀾万丈。海老三の盗人稼業がどのような結末を迎えるのか、ぜひ見届けてほしい。

『神業 盗来 -KAMIWAZA TOURAI-』プレイ動画

『神業 盗来 -KAMIWAZA TOURAI-』プレイレビュー! 娘のために義賊となって盗みを働くステルス泥棒アクション!

神業 盗来 -KAMIWAZA TOURAI-

・発売元:アクワイア
・フォーマット:PlayStation 4
・ジャンル:ステルス泥棒アクション
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 希望小売価格 4,400円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 3,981円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:B(12才以上対象)


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