※本記事は英語版PlayStation®.Blogの日本語翻訳記事です。
今回は、『THE DARK PICTURES: HOUSE OF ASHES (ハウス・オブ・アッシュ)』およびシリーズ全体の音楽に対する映画的な表現手法について紹介したいと思います――恐怖や衝撃、そして時空を超えたシグネチャーサウンドはどのように作成されたのか、ぜひチェックしてみてください。
「THE DARK PICTURES」シリーズの作品は、それぞれが全く異なるストーリーを持っており、それに伴ってサウンドトラックの内容も全く違うものになっています。キャラクターのテーマ、ロケーションのテーマ、意識下の手がかり、あるいは意図的な表現など、音楽はストーリーを展開するにあたって、影響度の高い要素です。
映画音楽とゲーム音楽のテクニックを両方使用したシステムを採用することで、プレイヤーは「THE DARK PICTURES」シリーズの映画的な体験に深く入り浸ることができます。また、各シーンでは、アクション、サスペンス、好奇心、恐怖や恐れといったものを正確にシンクロさせるための音楽を鳴らし始めるサインが用意されています――また、前述したような特定のイベントだけでなく、より幅広い物語のなかで関連する各イベントにも対応しています。私たちは、物語のすべての選択肢、道筋、ジレンマ、重要なターニングポイントを通して、映画のような音楽の旅をシームレスに表現する必要がありました。
音楽のスタイルは、ストーリーと関係しています。『THE DARK PICTURES: MAN OF MEDAN(マン・オブ・メダン)』では”若さ”――つまり、リズムを決定づける海の波の揺れ、そしてこれから起こる出来事の激しく暴力的な残虐性に注目しました。『THE DARK PICTURES: LITTLE HOPE(リトル・ホープ)』では、歴史的なアプローチを取り、1692年のニューイングランドの楽器を研究しました。この孤独な独奏楽器は、セイラム魔女裁判の暗い時代を嘆くように演奏され、こういった薄くて制約のある楽曲でホラーゲームの映画的な仕組みを表現することは大きな挑戦となりました。また『LITTLE HOPE』の主人公のテーマも例外ではありません。シリーズの作曲家であるJason Graves氏は、年季の入ったピアノでシンプルな6音のモチーフを作曲し、それだけで主人公の物語での役割や結末への手がかりを深く説明しています。
魅力的な楽曲を作成するには、Jason氏と可能な限り早い段階で密接に協力することが必要不可欠でした。『HOUSE OF ASHES』に関してはこれまで経験したことのないようなタイムゾーンや文化、場所を超えて、物語の重要な要素が繰り返し発生することを表現する特徴的なサウンドが欲しいと考えていました。シンプルなフレーズ、驚き、警告、さらには複数の楽器、異なるキー、異なるテンポで演奏できるもの…。重ねたり、変化させたり、繰り返したりしても、決して同じものにはならず、”シグネチャーサウンド”として表現されるものが必要でした。
シグネチャーサウンドは、鳩が出す「クゥクゥ」という鳴き声をピッチダウンした生物的な音から始まり、シュメール文化の代名詞ともいえる楽器で演奏される要素、オーケストラホラー、そしてテクノロジーの進歩を暗示するシンセサイザーのアレンジへと、曲が進むにつれて技術が発展する様を表現しています。本作は約2000年前が舞台であり、ゲーム内で恐怖が芽生え始めると時代を超えたオーケストラ楽器に移行します。その後、物語が新たな展開を見せるとシンセサイザーに移行し、プレイヤーが違いを認識できるように強調しています。
それぞれの音楽が始まるサインと同じように、ひとつひとつのジャンプスケア(驚かせるための曲の変化)は、その場の状況や喚起したい感情に合わせて、誘導、恐怖、刺激のレベルやインパクトなどを調整しています。『HOUSE OF ASHES』では、PlayStation®5のDualSense™ ワイヤレスコントローラーに搭載されているハプティックフィードバック機能から着想を得て、こういった恐怖をプレイヤーがより肌身で感じられるようにしました。私たちは映画のような体験を提供するために、プレイヤーの没入感を壊さないように努力しました。また、本作ではDualSense ワイヤレスコントローラーに搭載されたハプティックフィードバックにより、触覚という新たな感覚でプレイヤーに衝撃を与えることができました! ジャンプスケアの恐怖がピークに達したわずかな時間、強烈な刺激の瞬間とハプティックフィードバックを組み合わせることで、恐怖を高められるのです。これは私たちにとって大きな進歩であり、この重要なホラーメカニックに新たな感覚を加えたことは、プレイヤーからのフィードバックでも大変好評でした。
またドラマ、爆発、銃声、時間制限などを強調するためにもハプティックフィードバックを使用しています。ゲームのなかであれ、ゲームプレイのフィードバックを向上させるためであれ、それはアクションを伴うものであり、不安感を煽るものです。ドラマがあるところにハプティックフィードバックがあるのです。
プレイヤーに恐怖をもたらす音や楽曲の裏話など、「THE DARK PICTURES」シリーズのオーディオの世界に着目した本記事を楽しんでいただけたでしょうか? 『THE DARK PICTURES: HOUSE OF ASHES (ハウス・オブ・アッシュ)』は発売中です。ぜひ私たちのホラーゲームを体験してみてください!
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『THE DARK PICTURES: HOUSE OF ASHES (ハウス・オブ・アッシュ)』
・発売元:バンダイナムコエンターテインメント
・フォーマット:PlayStation®5 / PlayStation®4
・ジャンル:アドベンチャー, ホラー
・発売日:好評配信中
・価格:ダウンロード版 販売価格 3,520円(税込)
・プレイ人数:1~5人(オンライン時:1~2人)
・CERO:D(17才以上対象)
※ダウンロード専用タイトル
「THE DARK PICTURES: HOUSE OF ASHES」公式サイトはこちら
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