PlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『Maneater(マンイーター)』は、サメになってオープンワールドで暴れまわるアクションRPG。プレイヤーはハンターによって母ザメを殺された小ザメになり、海洋生物や人間を喰らいながら生態系の頂点を目指していく。アリゲーターやシャチなどの海洋生物、サメを狙うハンターたちとの激闘に打ち勝ち、母の復讐を果たそう。
PlayStation®Plus加入者は2021年1月5日(火) ~ 2月1日(月)まで、「フリープレイ」対象タイトルとしてPS5版を無料で楽しむことができる。
※フリープレイの対象はPS5向けのみになります。PS4向け『Maneater』はフリープレイの対象ではありません。
なお、このゲームは日本語字幕に対応しているが、スタート時には字幕がオフになっている。設定画面で字幕をオンにしてからプレイしよう。
【注目ポイント】
①プレイヤーは人喰いザメ! 海面に姿を現わせば人々がパニックに!!
②海洋生物やハンターとの壮絶な死闘!
③7つの海域を自由に泳ぎまわる爽快感!
『Maneater』プレイ動画
※本映像には過激な表現が含まれます。視聴にはご注意ください。
パニック映画を”襲う側”のサメ視点で体験できるこの異色作を、ふたりのPS.Blogスタッフがプレイ。人や魚を喰い散らかす楽しさを語る直球レビューと、サメ映画との比較による考察を交えた変化球レビュー。ふたつのレビューをお届けしよう。
【レビュー①】
浮かれた人間どもを恐怖のどん底に叩き込む! サメになって暴れるほの暗い悦び
『ジョーズ』や『ディープ・ブルー』など、パニック映画の定番と言えばやっぱりサメ! 映画ではサメに追われる恐怖、なすすべもなく喰われる無力感が人間視点で描かれるが、このゲームの場合はプレイヤー=サメである。つまり人喰いザメの視点で、大海原を存分に暴れまわれるというわけだ。
冒頭のチュートリアルで、噛みつき、尾びれで敵をはたく”テールウィップ”などの操作を練習したら、いざ大海へ……と行きたいところだが、ここでいきなり衝撃的な展開が待っている。実はこのサメ、主人公ではなくその母親。ハンターのスケイリー・ピートに捕獲され、船上に吊るされたあげく、腹を捌かれてしまうのだ。そんな母ザメのお腹から現れた赤ちゃんザメこそ、本編の主人公。ピートの手を食いちぎって難を逃れた赤ちゃんザメは、海洋生物を捕食しながら厳しい海の世界を生きていくことになる。人間からすればサメは人命を脅かす存在であり、サメを倒すハンターはヒーロー。だが、サメの視点になってみれば、人間は憎き仇敵となる。そんな立場の違いをまざまざと見せつけるオープニングだ。
オープンワールドの大海原に泳ぎ出したサメは、経験値の代わりに”栄養”を蓄えることに。「アリゲーターを退治する」などのクエストをクリアしたり、魚やカメなどを食べたりすると栄養を得られ、ワニなどの攻撃を受けて失った体力も手近な魚を捕食することで回復できる。小さな魚たちも懸命に生きているのだろうが、そこは食物連鎖の厳しさ。魚をバクバク喰ったかと思えば、強敵に喰われ……の繰り返しに、生命の無常を感じずにいられない。ドキュメンタリー番組風のナレーションも、雰囲気を盛り上げてくれる。
ビーチなど人間が集まるエリアに来たら、いよいよ人喰いタイム(!)のスタートだ。海面に背びれを覗かせて人間たちに忍び寄れば、気分は『ジョーズ』。脳内に「デーデンデーデン」という例のサウンドが鳴り響き、テンションが一気に高まってくる。泳いでいる人間をいきなりガブッといくもよし、ボートを尾びれで攻撃して沈めるもよし。一定時間なら陸地も移動できるので、浜辺に上がって人々を襲うこともできる。浜辺でのんきにくつろぐ人々を「ほれほれ」と追い回し、パニックに陥れるのは何とも言えない快感! 自分の指先ひとつで人間たちの運命を左右する、ゾクゾクするような愉悦を味わえる。
暴れすぎにご用心!? 悪名が高まるとハンターに命を狙われるはめに!
調子に乗って人間たちを襲っていると「脅威」ゲージが上昇し、今度はハンターに命を狙われることに。ボートの上から銃を向けてくるので、回避しながら船上のハンターたちを倒さねばならない。複数のボートが出現するうえ、海中からもハンターがサメの命を狙ってくるため、これがなかなか厄介。ジャンプで船に飛び乗ったり、ボートを破壊してハンターを海中に引きずり込んだりしながら、激闘を繰り広げることになる。
こうしてハンターを倒し続けていくと、サメの「悪名レベル」が上がり、名うてのハンターが登場。彼らを倒していくうちに、母の仇であるスケイリー・ピートにたどり着く……というストーリーだ。
人間だけでなく、格上の海洋生物や各エリアに巣食う「頂点捕食者」とのバトルも歯ごたえ十分。鋭い歯と強靭な尾びれを持つサメとはいえ、上位レベルの生物と闘えば力及ばず倒されてしまうこともある。特に序盤はアリゲーター1匹倒すのも難しく、自然の過酷さを思い知らされることに。「サメの世界も大変だな」と、いつのまにかサメに肩入れしている自分に気づくはずだ。
赤ちゃんから大人へ! サメを成長させる楽しみも
捕食と戦いを繰り返すうち、栄養を蓄えたサメは赤ちゃんから子供、大人、長老へと成長を遂げていく。探索エリアも徐々に広がり、最終的に7つの海域を自由に泳ぎまわれるようになる。リゾートビーチ、産業地帯などさまざまな景色が広がるだけでなく、海域によってはゴミが舞って水が濁っていたり、透明度が高かったり、水質が違うあたりも興味深い。昼夜の概念もあるため、同じエリアでも時間帯によって異なる風景を見せてくれるのも楽しい。
もちろん、成長すればするほどバトルも有利に。体長2mにも満たない赤ちゃんザメが大きく育てば、苦戦を強いられていた天敵も一撃で大ダメージを与えられるようになる。さらに、内臓やあご、ボディなどにはパーツを取り付けることも可能。栄養素を消費して、各パーツをアップグレードすることもできる。海中探索に便利なソナー、敵を喰いちぎる歯などを強化すれば、冒険やバトルもより快適に。噛みつくと敵に電気ショックを与える歯からいかつい外骨格装備まで、バラエティ豊かなパーツを集める楽しさも待っている。
ほかにも、サブクエスト、ランドマークやナンバープレートのコレクションなど、やりこみ要素が充実。「サメになれるゲーム」と言うとインパクト勝負の一発ネタのようだが、しっかり遊べるゲームに仕上がっている。のんびり泳げば癒しのひと時、人を喰らえばストレス解消。さあ、あなたもサメになろう!
【レビュー②】
往年の名作はもちろん近年の珍作まで、”サメ映画”の魅力を凝縮!
恐ろしいサメとなって人間を襲いまくる──本作を知った多くの人は、スティーヴン・スピルバーグ監督が手掛けたパニック映画の金字塔『ジョーズ』を思い浮かべるだろう。懸賞金目当てのシャークハンターたちが次々とやってくるというのも、おなじみの展開だ。水面から背びれだけを出して海を泳ぐ「背びれモード」が存在するのも、サメ映画には欠かせない演出でたまらない。
しかし、映画『ジョーズ』に登場したサメとプレイヤーが操作する本作のサメ(主人公)には、大きく異なるポイントがふたつある。そのひとつが、人を襲う目的だ。
舞台装置ではなく、悲壮な復讐者として描かれるサメ
映画『ジョーズ』のサメの目的は、自分の腹を満たすことのみ。人間の味を覚えてしまったことで人類を襲うようになってしまったものの、ただ生存本能に従っているだけ。悪魔や怪物といった想像上のクリーチャーではなく、実在の生物に人間が捕食されるという生々しさが恐ろしかった。
それに対して、本作の主人公の目的は”母親を殺した人間への復讐”だ。主人公は、シャークハンターに捕まった母ザメの腹から取り出された赤子のサメ。辛くも逃げ出した主人公が海の生物や人間を食べて成長し、母ザメを殺したシャークハンターに牙をむくという、壮大な復讐劇が描かれる。
舞台装置としての役割に徹した無慈悲な捕食者である映画『ジョーズ』のサメも恐ろしいが、人間への憎しみを秘めた悲壮な復讐者がサメという本作もインパクトは十分。もちろん復讐に関してはサメである主人公の口から語られることはないものの、それを感じさせる映像や展開がとてもうまい。人間の敵であるはずの人食いザメに感情移入してしまい、赤子から成長していく姿に一喜一憂してしまうのが面白いところだ。
鎧に電撃、そして猛毒!? 突然変異によって獲得した力で海の覇者へ!
映画『ジョーズ』と異なるもうひとつの大きなポイントが、成長した主人公であるサメの姿や能力。赤子や子供の頃は愛らしい雰囲気も漂わせる主人公だが、海の生物や人間を食べて成長していくにつれ、海の頂点捕食者と呼ばれるにふさわしい精悍な姿になっていく。
攻撃手段は、鋭い歯を使った噛みつきや、尾びれを振り回す”テールウィップ”。もちろん水面から勢いよくジャンプして地上や船上の人間を襲うという、サメ映画ではお約束の攻撃も可能だ。陸上を跳ねたり這いまわったりして、呼吸が続く限り陸上の人間を蹂躙し続けることもできてしまう。のんびりと道を歩いていたら9mを超えるサイズのメガ・シャークが目の前に迫ってくるなんて、考えたくもない……。
そんな悪夢すらも映画『ジョーズ』などで見られる一般的(?)なサメの姿だが、獲得した進化(特殊能力)を装備させることで、容姿が激変! 鎧のような外骨格を身にまとったり、電撃や毒を放出することができるようになったりと、外見だけでなく攻撃手段もハチャメチャに進化していくのが本作の特徴だ。
これはまさに、どんどん破天荒になっていくサメの設定や、衝撃のシチュエーションなどでカルトな人気を集めている、近年のサメ映画を彷彿とさせるシステム。竜巻の中を多数のサメが飛び回る「シャークネード」シリーズや、サメがメカや巨人などと戦う「メガ・シャーク VS」シリーズ、続編が出るたびにサメの頭が増えていく「ダブルヘッド・ジョーズ」シリーズなど、トンデモなサメ映画の話を聞いたことがある人もいるのではないだろうか。
本作はそれらの映画ほど無茶苦茶ではないものの、特殊能力を得てからのバトルは一気にパワーアップ! 電撃で敵を気絶させ、まき散らした猛毒で敵を弱体化することさえ可能に。そして回転しながら体当たりし、身体にまとった外骨格で敵を切り裂くことなんかもできてしまう。現実のサメでは考えられない攻撃手段に驚くと同時に、特殊能力を身につけるまでは少し地味だったバトルが爽快かつ派手になり、テンションも上がっていく。
さらには、噛みつくたびに自分の体力が回復したり、シャークハンターが操るボートへのダメージが上がったりといった、特殊な歯も登場。さまざまな特殊能力を組み合わせ、それらを駆使して挑むバトルがとても楽しい。
とはいえ、それに対するシャークハンターも負けじとパワーアップ。序盤に登場するのは、主人公の悪名を高めてくれるかませ犬のような奴らだが、電気のシールド発生装置を装備したボートで襲ってくる者や、ロケットランチャーを持った軍人なんかも現われ、バトルは激化していく。
そして海にも、別種のサメやシャチといった強力な捕食者や、巨大なマッコウクジラも出現! 大きな身体をぶつけてくる突進攻撃や強力な噛みつきは、特殊能力を得た主人公にとっても脅威となる。シャークハンターとの激しいバトルだけでなく、海の頂点捕食者を決める弱肉強食の戦いも、まさに水面下で繰り広げられるというわけだ。
名作映画『ジョーズ』のような世界観と、おバカなサメ映画のようなバトルが融合した『Maneater』。主人公は母ザメの仇を討てるのか? それともやられてフカヒレに!? 恐ろしいモンスターへ進化を遂げてまで果たそうとする、孤独なサメによる復讐劇の結末を、ぜひあなたの目で見届けてほしい。
Maneater
・発売元:TRIPWIRE INTERACTIVE
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:オープンワールドアクションRPG(ShaRkPG)
・発売日:好評発売中
・価格:PS5 パッケージ版 希望小売価格 5,480円+税
PS5 ダウンロード版 販売価格 5,478円(税込)
PS4 パッケージ版 希望小売価格 5,480円+税
PS4 ダウンロード版 販売価格 5,478円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:Z(18才以上対象)
※PlayStation®Plus加入者は2021年1月5日(火) ~ 2月1日(月)まで、「フリープレイ」対象タイトルとしてPS5版を無料で楽しむことができます。
※フリープレイの対象はPS5向けのみになります。PS4向け『Maneater』はフリープレイの対象ではありません。
※PS PlusでCEROレーティング Z区分(対象年齢18才以上)のタイトルを入手される場合は、年齢確認のためお客様のアカウントにクレジットカード情報の登録が必要です。
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