こんにちは。ヨッピーです(写真右)。
「PlayStation™Nowを遊び尽くす」をテーマに続けておりますこの「ヨッピーのPS Now日記」ですが、本日のテーマは現在PS Nowで配信中の『ペルソナ5』ということで、「ペルソナ」シリーズを異常に愛している友人をお呼びしました。
世界中で大人気! 『ペルソナ5』は2020年2月3日(月)までPS Nowで配信中!
【登場人物紹介】
山口くん
おもしろサイト「オモコロ」を運営する株式会社バーグハンバーグバーグの社員。「ペルソナ」シリーズを心から愛しており、新作が出るたびに「ヨッピーさん、「ペルソナ」シリーズやりましたか」と聞いてくるのでヨッピーがいい加減うんざりしている。
ヨッピー
「ゲームはまあまあやってる」ぐらいのライター。PlayStation®4ユーザーのくせにPS NowやPlayStation®Plusでゲームがお得に遊べることを全然知らなくて「プレイステーション」の中の人にびっくりされたことがある。
山口くんから「ペルソナ」シリーズを毎回勧められるので、それが面白くて逆にやりたくなくなっているらしい。
そんなわけで今回は「ペルソナ」シリーズを心から愛しているこの男、山口くんに思う存分その魅力を語っていただこうと思います。
まず、「ペルソナ」シリーズも「真・女神転生」シリーズもやったことがないんですよね?
はい。山口くんがペルソナペルソナってうるさいから、「逆に、絶対やらんとこ」って誓ってたぐらいです。
完全に舐められてる……。
そもそも、この「ペルソナ」シリーズっていうゲームは「真・女神転生」シリーズっていうゲームの派生作品なんですね。いわゆる「メガテン」です。
それは知ってる!
で、これが「プレイステーション」で発売された初代『女神異聞録ペルソナ』なんですね。
で、これが『ペルソナ2 罪』で、
ほんでこっちが『ペルソナ2 罰』です。パッケージを見ればわかるとおり、ちょっとオカルティックというか、怖い感じで作ってあるんですよ。
確かに。僕怖いゲーム苦手だからな……。
なるほど。「バイオハザード」シリーズとかも怖くてできない、みたいな?
いや、完全に逆で、中学生ぐらいの時は確かに怖かってんけど、成長するにしたがってオバケとか幽霊とか一切信じなくなって完全に克服したんよね。だからホラーテイストのゲームが怖くなさ過ぎて緊張感に欠けるし、なんなら怖いシーンで爆笑してしまうっていう……。
どういう性格してるんですか。でね、このホラーテイストのゲームが『ペルソナ3』でガラッと変わるんですよ。
ね、ほら。
ホンマや! なんかスタイリッシュになっとる!
実は、僕が「ペルソナ」シリーズにハマったのもこの『ペルソナ3』からなんですよね。だから僕ヨッピーさんに『ペルソナ3』は絶対にやったほうがいいですよって何回も言うたじゃないですか。なんでやってないんですか。
いや、さっきも言った通り「しつこく言われても絶対にやらん」っていう関係性が逆に面白くなってしまいましてね……。
性格が曲がりすぎですよ……。でね、僕もハマりましたし、実際この『ペルソナ3』から一気に人気が出るんですよね。メディアミックスとかも生まれてアニメ映画化されたり舞台化されたり
ほうほう。
実はね、『女神異聞録ペルソナ』と『ペルソナ2 罪』『ペルソナ2 罰』って、もちろん熱烈なファンがいたことは間違いないんですが、一般的に受け入れられていたかというとなかなか厳しかったんちゃうかな、と。
まあ、ちょっとダークな感じだしね。
そう。それで、『ペルソナ3』から一気にスタイリッシュ路線に変わって、それがすごい当たったっていう。
ライト層にも受け入れられるようにしよう、と。
そう! ただね、確かに見た目とかはスタイリッシュになってるんですけど、じゃあゲーム部分もライトになってるかっていうと実はそうじゃなくて、かなり作り込まれてるんですよね。例えば「プレスターンバトル」っていうシステムがこのシリーズの特色なんですけど、ちゃんと戦略とか相性を考えて戦わないと、雑魚キャラにもボッコボコにシバかれます。
頭を使うんだ。
そう。RPGの雑魚戦って、わりと作業になりがちじゃないですか。攻撃ボタン連打するだけ、とか。
ターン制のやつなんかはそうよね。海外から「JRPG」とか言われてて。
そう。いわゆる日本のRPGって、フィールドを歩いてると敵とエンカウントして、ターン制のバトルがはじまる、みたいなシステムが多いじゃないですか。実際、この『ペルソナ5』もそういうシステムなんですけど、戦うときにあれこれ考えながらやるから戦闘が作業じゃないんですよね。今回の『ペルソナ5』なんかは日本の街や学校を舞台にしたゲームでありながらも、海外からの人気もめちゃくちゃ高いんですよ。
へー、そうなんだ!
世界中で300万本以上売れてますからね。だから、スタイリッシュなデザインと西洋ファンタジーではない現代日本の身近な世界観を舞台にしたムービーで新しい人の興味を引いて、その上で奥深いバトルシステムでのめり込ませるっていう戦略が見事にハマった作品なんです。
ゲーム中のムービーはめちゃくちゃ綺麗!
でね、気になるストーリーなんですけど、基本的に10代の男女が活躍する学園モノなんですね。でも、ヨッピーさんが10代のころは、大阪の下町でインターネットとゲームばっかりやってて、彼女もできたことがない、しょうもない青春時代を送ってたわけじゃないですか。
それ、普通に悪口なのでは?
でも、このゲームの主人公はクールなんだけどときには熱くて、めちゃくちゃ女の子にモテるんですよ。だから、ヨッピーさんが失った青春がこのゲームには詰まってるんです。
そんなん言われたら逆にやる気なくすわ。
まあまあ。キャラクターの描き方がめちゃくちゃ上手くて、気づいたら没頭してるんですよね。やっているうちにお気に入りのキャラクターができたりして。
あとは、舞台が実在する場所をモチーフにしているんですよね。四軒茶屋という名前の三軒茶屋とか渋谷とか。「あー!ここかー!」ってなります。
なるほどなるほど。
つまり、実在する舞台、失った青春、奥深い戦闘システム、そしてジワジワと全貌が見えてくる骨太なストーリー展開で、もう一撃でハマっちゃうんですよ……! もうのっけから物語の核心部分からはじまりますからね。
海外ドラマみたい。
そうそう。そんな感じかも。ちなみに僕はこの『ペルソナ5』にハマったせいでメガネ女子がめちゃくちゃ好きになりました。あとは「青春時代をもう一回やり直したい」っていう。
だから、今度こそ、この機会に絶対にやってください!
顔が怖い。
そんなわけで山口くんに言われるがまま、『ペルソナ5』をスタートする僕。
昼間は普通の高校生、しかし放課後は怪盗として活躍する主人公たち!
とりあえず一章的なやつをクリアするところまで進めてみました。なるほど……。こういうゲームか……! 確かに、これは「あのころの僕が憧れていた青春」なのかもしれない……!
【ヨッピーの青春時代の話】
僕が育った街、大阪。
僕が通っていたのは近畿大学付属高校という学校である。その中でも「理数科」という、特進クラスみたいな所に在籍していたので、大阪のスラム街みたいな所の公立中学出身だった僕は高校入学当時、クラスメイトの圧倒的なメガネ率の高さに驚愕したことを覚えている。
近畿大学付属高校は1学年平均1,000人、25クラスというとんでもないマンモス校なのだけど、僕がいた理数科は当時80人程度しかおらず、校舎も普通科とは離れていて、ある意味では隔離された環境で「勉強しろ勉強しろ」と朝から晩まで日がな一日煽られるのである。
普通科の授業は6時限目までしかないのに、テスト前とかになると理数科はなぜか普通に8時限とかまであって「マジで全員頭おかしい」と憤激していた。ちなみに僕は勉強が心の底から嫌いである。
そんな高校に入るまでの僕はまあまあ厨二病をこじらせていたので、「俺、高校に入ったらサッカー部に入って、可愛いマネージャーとプラトニックな純愛をはぐくむんだ……!」みたいな妄想をしていた。しかしながら入学直後のオリエンテーションの日、壇上に立った担任の先生から「理数科は全員、部活動禁止」というルールを宣告されるのである。完全に意味不明。「サッカー部に入ってマネージャーとよろしくやる」という僕の夢は簡単に潰えた。要するに「部活をやる時間があるなら勉強しろ」ということなのだろう。今でもそのルールが存在するのかどうかは知らない。
そして、「理数科」というだけあってクラスメイトの5分の4くらいが男子であったことも想定外だった。これではロマンスが生まれるわけもない。「ワシは、なんで理数科なんて受けたんや……!」と入学初日にめちゃくちゃ後悔したことを覚えている。高校受験の時、願書を出すときになんとなく「理数科が一番偏差値高いからとりあえず理数科で出しとこ」くらいのテンションで願書を出したせいである。後先考えずに、カンで適当に行動する癖は今も変わってない。ちなみに当時の僕の得意科目は英語、国語であって数学はめちゃくちゃ苦手だった。細かい数字をあれこれいじくりまわすのが本当に苦手で、それだって大人になった今も変わらない。請求書を出すたびに「ゼロがひとつ多いです」「ゼロがひとつ少ないです」などといって取引先の経理から請求書を突き返されたりすることがたくさんあるくらいだ。
そんなわけで、
・クラスの5分の4が男子
・部活動禁止
・授業は8時間目まで
という摩訶不思議な環境下で僕の高校生活はスタートしたのだけど、結論から言うと簡単に落ちこぼれた。「理数科」というだけあって理系の授業がやたらと多く、数学の「サインコサインタンジェント」くらいのところで落ちこぼれた僕はその後の授業に全くついていけなくなったのである。LogとかLimitとか言われるたびに「頼むから日本語で話してくれ」と思っていた。そんなわけで僕は早々に「真面目に授業を受ける」という責務を放棄するのである。具体的にはこうだ。
・デカいバスタオルを家から持参し、それを枕にして1限目と2限目はぶっ通しで寝る
・2限目の休み時間に持参したお弁当を食べる
・3限目と4限目はお腹いっぱいになって眠いので寝る
・お昼休みは食堂でご飯を食べる
・5限目以降はさすがに目覚めて、図書館で借りてきた司馬遼太郎の本を読みふける
といったていたらくぶりである。ちなみにこの生活を送っているうち、学校で寝すぎて家で眠れなくなった。夜中ぶっ通しでゲームする僕を見て親が「この子、昼間は学校なのに、いつ寝てるんだろう……?」といぶかしがったぐらいである。当時の僕は学校で睡眠時間を確保していたのだ。
ちなみに、「流石にそんなに寝てたら先生に怒られるんじゃないの?」と思う人もたくさん居ると思うのだけど、「怒られても怒られても懲りずに寝まくる」というメソッドを1年かけて実行し続けたらそのうち「もうあいつはどうしようもない」という感じで先生もあきらめて何も言われなくなった。「やると決めたら最後までやり抜く」という僕の意思の強さを象徴するエピソードである。たぶん違うけど。
女の子と甘酸っぱい放課後を過ごす、みたいな経験はマジで皆無でした。
そんな風な学校生活を送っていると当然クラスから浮く。浮きまくる。クラスの5分の4が男子とは言え、それなりにクラスメイト同士で仲良くなって付き合うカップルなんかもいたりするのだけど、男子からも浮いている僕が女子と仲良くなれるはずもないし、そもそもそういう浮いた話の情報も寝てばっかりの僕にまわって来ることがないため、「〇〇と××さんがカップルで~」みたいな話を小耳にはさんで「え! あの二人付き合ってんの!?」「今更!? もう三か月も前から付き合ってるやん!」みたいな例も多発した。そんな情報がまわってすら来ない程度に、僕はクラス内で孤立していたのである。
そんな僕でも、やはり高校生という多感な時期だけあって、人並みには女性に興味があり、具体的には「俺も、彼女が欲しい!」という欲求が生まれていた。しかし学校は前述のとおり期待できないため、他の高校に進学した、中学校時代の同級生に「女の子を紹介しろ」とゴネまくって女性を紹介してもらうことに成功したのである。「あかねちゃん」という、ほかの女子高に通う同い年の女の子である。
最初は確か、高校生らしく2対2でびっくりドンキーなんかのファミレスで一緒にご飯を食べたとかそういう感じだったと思うのだけど、奇跡的にも「また遊ぼう」となって人生で初めて、女性と2人でのデートに漕ぎつけた。集合場所は大阪の繁華街、難波である。
難波は東京で言うところの渋谷みたいなポジションなのだけど、とにかく僕は精一杯におしゃれをして、集合場所に向かった。そこに時間どおり現れたあかねちゃんは相変わらず可愛かった。一発で好きになったし、「わざわざデートに来てくれるなんてあかねちゃんは僕のことが好きに違いない!」などと舞い上がった。しかし、残念なことに僕は「デートプラン」というものも何ひとつ、これっぽっちも考えていなかった。
「どこ行く?」「どこでもええよ」そんなやりとりを続けているうち、何故か「梅田まで歩こう」ということになった。東京で言えば「渋谷から新宿まで歩く」みたいなノリである。完全に意味不明。当時の僕が目の前にいたら「最低でもコジャレた雰囲気のカフェくらいは抑えておけ」「女性を連れて長時間歩くなんて愚の骨頂」「しかも真冬やんけ」「殺すぞ」くらいのことを言うと思う。でもそのころの僕は右も左もよくわかっていない、そもそもクラスの女子とも全く話すことがない綺麗な綺麗な童貞である。そんな恋愛のルールなんてわかるはずもない。
結局その日はあかねちゃんが文句も言わずに梅田まで一緒に歩いてくれた。難波から梅田に向かう、御堂筋はそれなりに整備されているし、歩いていてわりと気持ちの良い通りであることも救いになったかもしれない。そんなわけでその日のデートは僕なりには「楽しかったし大成功だ!」くらいに思っていた。そしてその日の晩からあかねちゃんからメールの返事が来なくなった。初デートで難波から梅田まで歩かされたら「無いわ」の一択である。
そんな風に「無」でしかなかった高校生活だったのだけど、僕の理想の高校生活はこの『ペルソナ5』の中にあるのかも知れない。熱い友達が居て、やさしい女の子が居て、汚い大人達が居て……、でもそれこそが、僕が決して得ることのできなかった本当の青春……。あの日の僕に戻れるのなら……、、、
あかねちゃんへ
こんにちは。お久しぶりです。覚えてらっしゃるかどうかはわかりませんが、近大付属高校に通っていた、布施近辺に住んでいた豊田です。僕のことは「よっちゃん」と呼んでくれていましたね。お元気でしょうか。
あの日、難波から梅田まで歩かせるという、常軌を逸したデートプランを実行してしまい、本当にすいませんでした。言い訳にはなりますが、あの日の僕は本当に女性というもの、デートというものを理解していなかったのです。むしろ「デートプランなんて考えるのは軟弱もののやることだ」みたいに、無駄な反発心を持っていたような記憶がありますし、「コジャレたカフェなんて、どうせスケベなやつが行くところでしょ!?」なんて被害者意識を持っていたことも事実です。この場を借りて、当時の僕のふるまいについて改めて謝罪させていただきたく存じます。本当にすいませんでした。
この文章が、もし仮にご本人に届くことがあれば、お詫びの気持ちとしてAmazonのギフトカード1万円分を送らせていただきます。『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』というゲームが大変面白いのでぜひ購入してプレイしてみてください。風が冷たい季節ではありますが、ご自愛いただくよう離れた場所から祈っております。
そんな風に甘酸っぱい青春の古傷をえぐってくれる『ペルソナ5』は現在、PS Nowで絶賛配信中! 12ヶ月利用権なら1ヶ月あたり581円という常軌を逸した価格で400タイトル以上の名作ゲームが遊び放題!
みんなも『ペルソナ5』ぜひやってね~~!
『ペルソナ5』にハマったせいで全然仕事できないんですけど。
それは知りませんよ。
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