大人気御礼!『魔女と百騎兵2』の魅力に迫る特別ディレクター対談・後編をお届け!!【特集第5回/電撃PS】

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大人気御礼!『魔女と百騎兵2』の魅力に迫る特別ディレクター対談・後編をお届け!!【特集第5回/電撃PS】

電撃PlayStation編集部がお届けする特集の第5回は、前回に引き続き『魔女と百騎兵2』と『蒼き革命のヴァルキュリア』のディレクター同士の対談記事を掲載。ディレクターという役職ならではの着眼点や、作品へのこだわりを思う存分語り合っていただいたので、お見逃しなく!!

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日本一ソフトウェア
『魔女と百騎兵2』ディレクター
浅野健太氏

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セガゲームス
『蒼き革命のヴァルキュリア』ディレクター
小澤 武氏

――死が身近にある”戦争”をテーマにしている『蒼き革命のヴァルキュリア』ですが、作品の雰囲気から、ユーザーが悲惨なシーンを受け入れにくいこともあると思うのですが……?

小澤 武氏(以下敬称略):“戦争”がテーマであるからといって、過度に悲惨なシーンを描こうというわけではありません。悲惨ななかでも人は生きているわけで、生きていれば笑顔もある。戦争と日常の対比によって、「戦争してでも勝ち取りたいものがある」ということを感じていただけたらと思います。それと今回は「GOUACHE(ガッシュ)」という絵画的な表現を取り入れていて、そちらで物語の凄惨さもある程度緩和できているのではないかと思っています。戦況が悪化したりすると彩度が落ちるなど、演出にもグラフィックが影響するようになっています。また、戦争は政治の一環であるということを表現するために、経済面や情報戦などの要素もしっかり描いています。

――『蒼き革命のヴァルキュリア』では、まずテーマが先にあって、そこからキャラクターや世界観が生み出されたということでしょうか?

小澤:そうですね。まずは描きたいものが先にあって、そこに合ったキャラクターを作るという形が、自分の作品には多いです。

浅野健太氏(以下敬称略):自分の場合は逆で、『魔女と百騎兵2』ではキャラクターを先行させていますね。”病”というテーマはあっても、やはりキャラクターさえいれば、物語を勝手に動かしてくれるものなので。

――『蒼き革命のヴァルキュリア』では、発売前から主人公たちの処刑が明示されているのがショッキングですが、あえてそうされた理由はなんでしょうか?

小澤:プロモーションの一環として狙った面もありますが、”歴史の伝わり方”というのも、1つのテーマとして扱いたいという狙いがありました。例えば三国志でも、「正史」と「三國志演義」とでは伝わり方が違いますよね? 本作のメインキャラクターである「五人の大罪人」は、実際には国を救う活躍をしますが、歴史上は大罪人として刑に処されます。その理由を、大河ドラマ的に描けたらなと。メインキャラクター5人に集中的にスポットを当てることで、ゲームならではの物語を追体験していただけたらと思います。

――分岐によってハッピーエンドになることなどはないのでしょうか?

小澤:ルート分岐に関してはかなり悩んで、実際、開発当初はルート分岐を実装していた時期もあったのですが、描くテーマとのズレを感じたので、最終的には取りやめています。”死”をテーマにしているのに、ユーザーの選択しだいで”死”を回避できてしまっては、何か違うだろうと。その代わり、断章ではエンディング後の世界が描かれますので、そこで救いを感じていただければと思います。

浅野:それを聞いて、自分ももっと先までプレイしたくなりました(笑)。自分も『蒼き革命のヴァルキュリア』をプレイさせてもらいましたが、よく練られたシナリオだなと感じました。

小澤:逆に『魔女と百騎兵2』はマルチエンディングですよね。あれにはどんな狙いが?

浅野:マルチエンディングにするかどうかは、こちらもすごく悩みました。本作の主人公は百騎兵なので、ユーザーが百騎兵として選択することで、物語の結末も変化するという、双方向的な感動を追体験してほしいと思って、最終的にマルチエンディングを採用しました。

――『魔女と百騎兵2』で、前作から登場キャラクターを一新させた狙いとは?

浅野:やはり前作(『魔女と百騎兵』)のキャラクターは前作のディレクターの生んだものなので、そこで勝負しても勝てないのではという意識がありました。そこで、百騎兵を除くキャラクターを一新したほうがいいのではないかという判断に至ったわけです。それでも、ダークファンタジーとしての世界観や、システムなどの根幹部分だけは、しっかり受け継いでいます。

小澤:“病”をテーマに描く際の参考として、実在の病気なども調べられたのでしょうか?

浅野:そうですね。あとは、ゾンビ映画なども参考にしました。それほど感染力が高くないですが、病気が広がっていく恐怖みたいなものが参考になればいいかなと。

小澤:ゲーム中で描写する”文化水準”にも気を使われていますよね?

浅野:そうですね、通信機などは出していますが、空を飛んでしまうとシナリオに支障が出るので、飛行機などの飛行技術は無しにしています。高度な文明に関しては、だいたいテオドールの錬金術によるものとしていますね(笑)。

――『魔女と百騎兵2』では、チェルカとアマリエの2人をメインキャラクターに据えていますが、そうした際に工夫された点や苦労された点はありますか?

浅野:基本的に百騎兵はアマリエについていくようになっているので、自然とユーザーもアマリエの視点に近くなってしまうんです。場をかき乱す存在であるチェルカにも、しっかり感情移入してもらうようにするのは大変でしたね。

――プライベートではどんなジャンルのゲームを遊ばれているのでしょうか?

小澤:ふだんはRPGやシミュレーションゲーム、アドベンチャーなどをプレイしています。元々ゲームはそれほどうまくはないので、『魔女と百騎兵2』もなかなか時間がかかりましたね。

浅野:僕はスポーツゲームと、RPGやアクションRPGもプレイします。元々ラグビーをしていたので。

小澤:そこからゲーム業界に入ったんですね。ラグビーはけっこうキツイと聞きます。同僚にも経験者がいますが、2度とやりたくないと言ってました。

浅野:死と隣り合わせになるくらい、キツかったです!

小澤:その経験があれば、デスマーチも乗り切れそうですね。ちなみに、プログラマーとディレクターではどちらが大変ですか?

浅野:それはもう、ディレクターです(笑)。自分だけではどうにもならない部分が多くて……。プログラマー時代のほうが、自分の頑張りしだいで仕事が速くなっていたんですが、ディレクターはプログラマーやデザイナーとのやり取りや会社との調整など、とにかく考えなければならないことが多くて大変です。

小澤:でも、ご自分で志願されたんですよね?

浅野:傍で見ているぶんには、ディレクターってラクそうだな、って思ってたんですけどね。次はプロデューサーが簡単そうなのでやってみたいです!(笑)

――2016年のゲーム業界を振り返って、一番気になったタイトルは?

浅野:『龍が如く6 命の詩。』ですね。セガゲームスさんとの対談だからというわけではなく。

小澤:私は『人喰いの大鷲トリコ』です。ゲーム内の誘導が素晴らしく、開発者としても参考になるタイトルだと思っています。ずっと待った甲斐がありました(笑)。

――無事に発売日を迎えて休みができたら、してみたいことはありますか?(※インタビュー時点ではどちらのタイトルも発売前でした)

小澤:まずは『蒼き革命のヴァルキュリア』をしっかりシリーズ展開していきたいなと考えています。もし開発チームを外れた場合は、アドベンチャーゲームを開発してみたいですね。PlayStation®VRの一人称視点をうまく使ったトリックなんかを考えられないかなぁと。

浅野:まず休みたいですね(笑)。それは置いておいて、こちらも、ぜひ『魔女と百騎兵2』の続編を出していきたいですね。それ以外では、男性キャラクターを扱えるタイトルも作りたいかなと。女性キャラばかりは流石に少し飽きたので(笑)。

――それぞれのタイトルのダウンロードコンテンツ(以下、DLC)の配信予定はありますか?

小澤:『蒼き革命のヴァルキュリア』では、本編で語りきれなかった部分を描く追加DLCの配信を考えています。

浅野:『魔女と百騎兵2』では検討中ではありますが、自分としてはぜひ作っていきたいですね。まだまだできることもあると思っています。

――最後に、ユーザーのみなさんへのメッセージをお願いいたします。

小澤:さまざまな人の思惑が複雑に絡み合った、”戦争”における人間ドラマに、ぜひ注目してほしいです。まだ『蒼き革命のヴァルキュリア』の世界は始まったばかりですので、今後もミリタリーとファンタジーが融合した独特の世界を、お楽しみいただければと思います。

浅野:“魔女病”に立ち向かうアマリエやそれに仕える百騎兵、”魔女病”になってしまったミルム/チェルカなどの多彩な人物が織りなす『魔女と百騎兵2』の世界観を、ぜひとも楽しんでいただけたらと思います。バトルシステムも前作から大幅に改善していますので、そちらにもご注目ください!!

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魔女と百騎兵2

・発売元:日本一ソフトウェア
・フォーマット:PlayStation®4
・ジャンル:ダークファンタジー・アクションRPG
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 希望小売価格 7,200円+税
    初回限定版版 希望小売価格 10,200円+税
    ダウンロード版 販売価格 6,171円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:C(15才以上対象)

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『魔女と百騎兵2』公式サイトはこちら

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蒼き革命のヴァルキュリア

・発売元:セガゲームス
・フォーマット:PlayStation®4/PlayStation®Vita
・ジャンル:死に抗うRPG
・発売日:好評発売中
・価格:PS4® パッケージ版 希望小売価格 7,990円+税
    PS4® ダウンロード版 販売価格 8,629円(税込)
    PS Vita パッケージ版 希望小売価格 6,990円+税
    PS Vita ダウンロード版 販売価格 7,549円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:C(15才以上対象)

※クロスセーブ対応(PS4®、PS Vita間でセーブデータを共有可能)

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『蒼き革命のヴァルキュリア』公式サイトはこちら

電撃PlayStation公式サイトはこちら

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