『蒼き革命のヴァルキュリア』RPGとしての評価は? レビューでわかった"蒼ヴァル"の魅力【特集第4回】

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『蒼き革命のヴァルキュリア』RPGとしての評価は? レビューでわかった"蒼ヴァル"の魅力【特集第4回】

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本日1月19日(木)、待望の発売日を迎えたPlayStation®4/PlayStation®Vita用ソフトウェア『蒼き革命のヴァルキュリア』。

“戦争という極限状態の中での人間ドラマ”を描き切るという、一貫したコンセプトを持つ「ヴァルキュリアプロジェクト」作品であり、レギュラーRPGの手触りでありながら、大軍戦を実現した戦闘システムや、主人公を含む主要人物たちが「大罪人」と呼ばれる存在であるなど、独創的かつ挑戦的な要素が多々盛り込まれているのが特徴だ。

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特集最終回となる今回は、PS.BlogスタッフによるPS4®版『蒼き革命のヴァルキュリア』のプレイインプレッションをお届けしよう。

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前回までの特集記事はこちら

『蒼き革命のヴァルキュリア』無料体験版で革命への第一歩を踏み出そう!【特集第1回】

なぜ蒼き革命を冠したのか? その真意を『蒼き革命のヴァルキュリア』開発スタッフへ聞く!【特集第2回】

『蒼き革命のヴァルキュリア』復讐の物語を人物相関図とともに説く【特集第3回】

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戦況を優位にしつつ、自軍を押し上げていく快感! 『蒼き革命のヴァルキュリア』プレイインプレッション

ついに「蒼き革命」が起こるその日を迎えた『蒼き革命のヴァルキュリア』。

名作と名高いシミュレーションRPG「戦場のヴァルキュリア」シリーズからなる「ヴァルキュリアプロジェクト」の一環ではあるものの、こちらは純粋にRPG色が濃く、かつ独自のシステムを多く導入しているため、その中身はまったくの別物だ。

まずは、『蒼き革命のヴァルキュリア』がどのように進むゲームなのか、大まかな流れを説明しておこう。

プレイヤーは主人公であるアムレートを操り、ユトランド王国首都のエルシノアを拠点に、後に「奇跡の解放戦争」と呼ばれる戦争を戦い抜くことになる。

街中は自由に歩き回ることができ、住人からの情報収集、アイテムや装備の購入などが可能なほか、「A・V部隊本部」でミッションを選択することで、各戦地へ赴くことができる。

基本的にはストーリーミッションをこなすとゲームが進行するが、時に街中などで重要なイベントが発生することも。

また、ミッションにはゲーム進行とは直接関係しない「フリーミッション」も用意されており、これをこなすことで資金調達、及び部隊員たちのレベルアップが図れるようになっている。

ストーリーミッションは強力なボスが出現したり、かなり限定的なシチュエーションでの戦いを強いられたりと、難度が高めに設定されているため、フリーミッションで十分な育成を行なってから挑むようにするといいだろう。

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なお、本作のストーリーは、「奇跡の解放戦争後の世界」にて、語り部たる歴史学者リシェールが自分の生徒に真実を語り聞かせるという形で進んでいく。特定のイベント後のほか、プレイヤーが任意でリシェールパートへ移行した際は、「歴史書」でゲーム中に見たエピソードの再閲覧、「事典」で専門用語の確認などが行なえる。

また、「歴史書」や「手帳」には「断章」と呼ばれるサイドストーリーが追加されることもあり、これらの閲覧によって、より深くストーリーが楽しめる仕組みだ。

登場人物たちの意外な一面を垣間見られる貴重なイベントが多いので、余さずチェックすることを推奨したい。その後に聞く何気ないひと言のセリフも、感じられ方がまるで変わってくるはずだ。

【戦況ゲージの増減が何よりも重視されるバトルシーン】

プレイヤーが操作するのは、”死神”と畏れられる「ヴァルキュリア」に対抗するために結成された「アンチ・ヴァルキュリア部隊」の面々。

前述した通り、街中などで操作するのは主人公のアムレートだが、戦場ではパーティーメンバーを切り換えることで(特定のミッションを除き、パーティーメンバーも自由に編成できる)、隊員たち全員を自分の手で操作できるようになっている。

なお、プレイヤーキャラクター以外のメンバーは、各々自分の意思で動くので、逐一プレイヤーが切り替えて操作する必要はない。

ミッションはリアルタイムで進行し、プレイヤーがどういった行動を取るかによっても目まぐるしく変化していく。

最も重要になるのは、自軍の有利、不利を表す「戦況ゲージ」だ。単純に敵を倒すことのほか、強力な技を使って敵兵士を一撃で倒す、敵部隊に奇襲を仕掛けて混乱を与えるといった行動などで増えていく。要は、「うまく立ち回ること」で自軍側が優勢になっていくというわけ。

「戦況ゲージ」の増加で得られる恩恵は多々あるが、大きいのは「行動ゲージ」の増加速度上昇。戦場では、敵味方問わず、一度攻撃を行なった後は「行動ゲージ」が溜まるまで待つ必要があるのだが、「戦況ゲージ」が満タン付近まで上昇していると、「行動ゲージ」がほぼ一瞬で溜まり切るほど増加速度が上昇する。

状況にもよるが、敵に何もさせずに一部隊を壊滅に追い込むこともできるほどで、これがたまらなく気持ちいい。

しかし、これは逆も言えるのが難儀なところ。敵側が優勢な場合は袋叩きにあうので、地形や敵の配置も見つつ、慎重にことを進めなければならない。

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通常攻撃(コンボ)以外の攻撃を行なう際は、「バトルパレット」と呼ばれるメニュー画面を開いてから行なうことになるが、これがとにかく便利なのも注目ポイント。開いている間は時間の流れが止まるが、視点は動かせるので、落ち着いてじっくりと戦術を練ることができる。

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また、銃火器(サイドアーム)による攻撃、「咒術」による攻撃は、選択してから発動するまでが確実に実行されるため、(あえて狙いを外さない限り)外してしまったり、発動前に敵から反撃を受けるといったことがない。

とにかく「まずい!」と思ったときは「バトルパレット」を開くことが大切だ。そこから必ず反撃に移れるということでもあるため、これを利用しない手はない。

とはいえ、あまりに万能過ぎるようなことはなく、それでどうにかなるのはせいぜい敵兵士くらいのもの。ボス格の敵は、逆に「バトルパレット」を駆使しないと厳しい戦いを強いられる場合もあり、かなりの手応えを感じた。

特にマクシムやヴァルキュリア辺りは戦慄するほど強かったので、ぜひとも予備知識など仕入れずに真正面から戦ってみてほしい。

育成に関しては、ミッションクリア時に貰える経験値でレベルアップさせる以外にも、武器の強化、開発、強力な効果を持つ「ラグナイト」を「バトルパレット」にセットするなどでキャラクターを強化できる。

「ラグナイト」は店での購入やミッションクリア時に報酬として貰うのが主な入手手段だが、後者の場合は「威力アップ」「範囲アップ」などの特殊効果がランダムで3つまで付くことがあるのでお得。

さらに、店での購入ではランクが最低のものしか入手できないが、報酬では「効果範囲」や「効果持続時間」が高まる高ランクの物も出現。それぞれの効果がうまく噛み合えば、技の威力を何倍にも跳ね上げてくれる。

この辺は、いわゆるハック&スラッシュ的な楽しみ方もできておもしろい。

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【魅力あるキャラクターたちが紡ぐ、先が読みたくてたまらなくなるストーリー】

ストーリーに関しては、不用意に語ると間違いなくネタバレに繋がってしまうため、ほとんど書けないのがもどかしいが、章立て&脚本がアニメ畑の人ということもあってか、とにかく先が気になる作りになっている。

ユトランド王国側の人間はもちろん、ルーシ帝国側の人間にもきちんと焦点を当て、丁寧に描かれているため、ともすれば多過ぎるきらいのある登場人物の数も気にならず、スムーズに物語に入り込んでいける。

ストーリーが進む中で、プレイヤー側が疑問に思うような点が出てくると、リシェールの語りによって補完される点もうまいと感じた(あれっ? と思うようなことを、リシェールの生徒が質問してくれる)。

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【ちゃんとRPGとしての楽しみ方が満喫できる作品】

一風変わった要素が多く盛り込んであり、断片的な情報だけだと戸惑いがちだが、RPGとしての楽しみ方がしっかり満喫できる作品に仕上がっているため、その辺が気になっている人は安心していい。

ミッションに何度も挑戦し、レベルを上げたり、装備を強化することで、手強かった敵も倒せるようになるあたり、RPGとしての普遍的なおもしろさが十二分に味わえると感じた。

加えて、ストーリーも読み進めるほどに人を惹き込む魅力に溢れたものになっている。独特な世界観やキャラクターなどに、少しでも”刺さる”ものがあったならば、ぜひ手に取ってみてほしい。間違いなく、あなたの中で「蒼き革命」が起こるはずだ。

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▼PS4®/PS Vita『蒼き革命のヴァルキュリア』のPS Storeでの購入はこちらから

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蒼き革命のヴァルキュリア

・発売元:セガゲームス
・フォーマット:PlayStation®4/PlayStation®Vita
・ジャンル:死に抗うRPG
・発売日:好評発売中
・価格:PS4® パッケージ版 希望小売価格 7,990円+税
    PS4® ダウンロード版 販売価格 8,629円(税込)
    PS Vita パッケージ版 希望小売価格 6,990円+税
    PS Vita ダウンロード版 販売価格 7,549円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:C(15才以上対象)

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『蒼き革命のヴァルキュリア』公式サイトはこちら

「ヴァルキュリアプロジェクト」ポータルサイトはこちら

©SEGA
※画面写真はPS4®版のものです。

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