『バイオハザード レクイエム』インタビュー! 主人公ふたりのプレイフィールの違いによる緊張と弛緩のリズム

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『バイオハザード レクイエム』インタビュー! 主人公ふたりのプレイフィールの違いによる緊張と弛緩のリズム

2月27日(金)に発売される、PlayStation®5用ソフトウェア『バイオハザード レクイエム』。本作はサバイバルホラー「バイオハザード」シリーズのナンバリングタイトル第9作に相当する最新作だ。

物語は、アメリカ各地で発生する連続変死事件によって幕を開ける。FBIの分析官グレース・アッシュクロフトは、その捜査でとある廃ホテルを訪れることに。ときを同じくして、対バイオテロ組織に所属する歴戦のエージェントであるレオン・S・ケネディも、同ホテルで警官が失踪したと連絡を受けて現場へ急行するのだった。ひとつの事件を通してふたりの主人公の運命は交錯し、やがて世界を震撼させた生物災害「ラクーン事件」に隠された真実へとつながっていく……。

今回はグレースとレオンのパートをプレイできるメディア向け体験会の一環として行なわれた、『バイオハザード レクイエム』の中西晃史ディレクターによるインタビューをお届けしよう。開発の経緯や新たに挑戦したホラー表現、本作の特徴となる視点の切り替え機能、そして試遊で明らかになったグレースとレオンとで異なるプレイフィールなどについて語っていただいた。

中西晃史

カプコン『バイオハザード レクイエム』ディレクター

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『バイオハザード レクイエム』ではシリーズの本流の続きが描かれる

──本作の開発はいつ頃スタートしたのでしょうか。開発に至った経緯もあらためてお聞かせください。

開発自体は6年前から小規模でスタートしていました。ただ、皆さんに試遊いただいた現在のような形になったのは3年前になります。開発の経緯としては、『バイオハザード7 レジデント イービル』とナンバリングタイトル第8作に相当する『バイオハザード ヴィレッジ』によって、イーサンの物語は一応の完結を迎えたことがきっかけです。おかげさまで『バイオハザード7』と『バイオハザード ヴィレッジ』は高い評価をいただきましたが、『バイオハザード6』までの物語からは少し外れたところを描いていました。そのため、そろそろ物語の流れを戻そうかなと考えたところから企画がスタートしています。

──今回プレイさせていただいたのは試遊用だったので、物語が唐突に始まったような印象でした。製品版ではこれまでの作品をプレイしていない人でも理解しやすい構成になっているのでしょうか?

製品版は「ラクーン事件」についてはもちろん、「バイオハザード」について何も知らない人でも理解できるようにつくっています。主人公のひとりはシリーズを遊んでいる方にはおなじみのレオンなのですが、もうひとりの主人公であるグレースは初登場のキャラクターです。彼女はゾンビを見るのも初めてであり、「ラクーン事件」についても母親が絡んでいたことくらいしか知りません。シリーズに初めて触れる人は、グレースと一緒に初めての「バイオハザード」体験を楽しんでいただければと思います。

また、レオンはナンバリングタイトルでは『バイオハザード6』以来の登場となっており、その当時は30歳を過ぎた年齢でした。本作では、さらに成長を遂げたレオンについて深堀りすることもテーマのひとつとなっています。今回の舞台となるラクーンシティは、レオンがバイオテロ事件に関わるきっかけとなった場所です。若かった頃に悩み、悲しい思いをした場所に戻ってくる。年を経た彼が何を感じ、想うのか、ぜひ注目してください。

──現在はさまざまなホラーゲームがありますが、「バイオハザード」ならではの魅力はどこにあるとお考えですか?

ホラーゲームと聞くと、敵からずっと逃げ続けるようなものを想像する人がいるかもしれません。しかし「バイオハザード」はそういったゲームではないんです。「バイオハザード」は恐怖の対象であるクリーチャーを、最終的には物理で倒すゲームなんですよ。最初は苦戦していても、ゲームを進めていくと武器や体術などによって撃破でき、逆転のカタルシスを味わえることができる、その緊張と弛緩こそが、「バイオハザード」の魅力だと思っています。

そういった意味では、今回の試遊版は緊張感が高めのシーンでしたね。特にグレースパートはかなりストイックなつくりになっていて、弾薬は足りないし持ち歩けるアイテムは少ない。そしてすぐにやられてしまうなど、皆さんもひどい目にあわされたと思います。ですが、そのあとのレオンパートではグレースパートで苦しめられた敵を豪快に倒すことができ、溜まったストレスを発散できたのではないでしょうか。本作では主人公がふたりいることによって、これまでのシリーズ作品よりも緊張と弛緩のリズムをさらに強調することができました。

通常は、ゲームを進めていくと新たに入手した武器などによって敵を倒す手段が増えると同時に、敵の強さがインフレしてしまうんです。こいつには勝てない……と思える敵を登場させるのが難しくなっていく。ですが、本作ではグレースとレオンで分かれているため、その抑制ができています。レオンがいるので、グレースをそこまで強くする必要がない。なので、グレースパートに戻ったときに、レオンでは楽勝だったけどグレースでは大丈夫かな……という気持ちでプレイできるのが大きな特徴です。

──ホラー表現として初めてチャレンジしたアプローチはありますか?

ゾンビをどう新しくするかという点です。もはやゾンビという存在はさまざまなゲームに登場しているので、「ゾンビ? 頭が弱点なんでしょ?」などと弱点や行動がだいたい予測がつきます。ですが、ホラーゲームの敵は想像でわかっちゃうと面白くないんですよ。何をしてくるかわからない、油断ならないという緊張感を維持してもらう必要があるんです。そのため、本作のゾンビは、人間だったころの知性や習性がわずかに残っています。なかには生前の行動に執着して奇怪な行動を取り続けるものがいたり、ほかの敵が落とした武器を拾って襲い掛かってきたりといった、これまでにはない行動をするゾンビがいます。ゾンビたちを、プレイヤーの想像を裏切る油断できない存在にすることが、新たなチャレンジでした。

──『バイオハザード7』はかなり怖いという意見があったため、『バイオハザード ヴィレッジ』では恐怖の具合を調整したというお話がありました。本作『バイオハザード レクイエム』の恐怖レベルはどれくらいなのでしょうか?

怖すぎて『バイオハザード7』を最後までプレイできなかった人がいたのは事実であり、『バイオハザード ヴィレッジ』では恐怖感を少し薄めました。しかし、本作はレオンのパートで爽快感を味わえるので、グレースのパートは遠慮せずに怖くしています。もちろんレオンのパートも怖いのですが、ハラハラドキドキのスリルあるシチュエーションが多いです。総合的に見ると『バイオハザード ヴィレッジ』より怖いかもしれません。しかし、息が詰まる恐怖がずっと続くのではなく、メリハリの効いた構成になっているのが『バイオハザード レクイエム』の特徴です。

グレースとレオン、それぞれのパートで異なるプレイフィールや互いの影響とは

──試遊版の舞台は怪しげな療養所でしたが、さらなる場所へ広がっていくのでしょうか。

トレーラーなどでお見せしてるように、ゲームを進めていくと現在のラクーンシティも舞台となります。「バイオハザード」シリーズにはさまざまなスタイルがありますが、多くの場合はゲームの進行によってロケーションが変化するように、本作のロケーションも移り変わっていきます。また、今回の試遊版ではグレースパートとレオンパートは同じ療養所が舞台でしたが、互いのパートがずっと同じ場所というわけではありません。

──それぞれのパートで行なった行動が異なる主人公のパートに影響を及ぼすことはありますか?

例えば、グレースパートからレオンパートへと切り替わる際に同じ場所が舞台の場合は、先にグレースが倒した敵はレオンパートでも倒されたことになっています。落ちているアイテムも同様です。ただし、弾薬の乏しいグレースで敵を全滅させるのは難しい。先ほど少しお伝えしましたが、グレースでは逃げていた敵をレオンで倒すことができるのは、本作ならではの面白さだと思います。

──周回プレイでは、そういったことも考えて効率的に行動する楽しみもありそうです。

そうですね。プレイを重ねるとどんな行動が互いのパートに影響を及ぼすのかわかってくるので、これまでのシリーズ作品とは違った遊び応えもあると思います。

──ホラー体験に特化したグレース、戦闘の爽快感を味わえるレオンといったこと以外にも、それぞれのパートによる違いはありますか? 強敵との戦いはレオンのみで、グレースではボスと戦うシーンはないのでしょうか。

レオンでは戦闘が主題になっており、探索やパズルは比較的多くはないです。地形や、武器、体術、敵の武器まで考慮して、どこでどの敵をどう倒すかに主眼が置かれています。その一方で、グレースの場合は敵を全滅させるだけのリソースはないので、どうにかして生き残るためには、クラフトでなにを作るかとか、ゾンビの特徴を利用した対処などを知恵をしぼって攻略していくことになります。今回の試遊版ではグレースが強敵との戦いを余儀なくされるシーンはありませんでしたが、想像は超えられて予想は裏切られるのがホラーゲームの醍醐味です。もちろんわれわれもそこには注力しているので、どのような展開になるのかご期待ください。

──グレースパートでは拾えたアンティークコインを、レオンパートでは「必要なさそうだ」といった感じで拾うことができませんでした。アンティークコインを集めて行なう強化はグレース限定なのでしょうか。

療養所のアンティークコインで可能な強化はグレースのみなので、レオンでは拾えないようになっています。レオンに関しても、武器の強化や改造などといった、シリーズではおなじみの成長要素を用意しています。今回プレイしていただいたのはレオンで暴れられる発散パートの役割が強いのですが、ゲームを進めていくとそんなに強いレオンでも苦戦を強いられる状況に遭遇します。そのため、レオンもしっかり強化していくことが重要です。

──『バイオハザード RE:4』に登場したレオンでは可能でしたが、本作にもしゃがむことで回避できる攻撃はありますか?

もちろんです。敵が高めの位置を横に薙ぎ払うような攻撃などを見せたときは、ぜひ試してもらえればと思います。ちなみにレオンだけでなくグレースでも可能ですが、どちらかというとグレースはアクションではなく、アイテムを使って生き残るといったデザインにしています。

──今回の試遊版の中で特に力を入れたシーンやシチュエーションがあれば教えてください。

最初のレオンパートで、チェーンソーを持った医師のゾンビが襲い掛かってくるところです。「バイオハザード」シリーズにおいてチェーンソーは象徴的な存在です。各タイトルでいろいろなチェーンソーを作ってきたので、インパクトを出すために毎回かなり悩んでいます。本作の、「みんなでチェーンソー」というコンセプトは、いままでにないアプローチだったのでやれることも多く、例えば、非力な看護師のゾンビがチェーンソーを拾った場合は、振り回すとすっぽ抜けてチェーンソーが飛んできます。そういった細かいところも、チームがこだわってくれています。

異なる視点を盛り込むことによって発見できた新たな恐怖

── 一人称視点と三人称視点との切り替えを採用した理由をお聞かせください。また、ふたつの視点を盛り込むことにより、開発するうえでどのような苦労や発見がありましたか?

ご存じのとおりナンバリングタイトルの「バイオハザード」は、『バイオハザード4』から『バイオハザード6』までが三人称視点、『バイオハザード7』と『バイオハザード ヴィレッジ』が一人称視点となっていました。ですが、一人称視点が苦手という人も一定数はいらっしゃるんです。『バイオハザード ヴィレッジ』のダウンロードコンテンツ(DLC)で三人称視点にも対応したところ、これでやっと遊ぶことができたという人もいました。それなら最初から選べるようにしようと思ったのがきっかけです。『バイオハザード ヴィレッジ』のDLCによって開発のノウハウはあったので、そこまで苦労せずに組み込むことができました。

怖さの点でも「一人称視点は無理!」という方でも三人称視点なら遊べる、という認識がありました。ですが、画面に映るグレースがおびえたり、パニックになる様子を見てプレイヤーも怖くなってしまうという、いい意味での誤算もありました。

一人称視点では銃を構えた際にレオンとグレースの手が見えるのですが、戦闘に不慣れなグレースは手が震えていたり銃を撃った際の反動が大きかったりなど、それぞれの視点だからこそ伝わるキャラクターの感情には力を入れています。周回プレイをする人は、ぜひ最初とは違う視点でプレイしてみてください。

PS5ならではの機能を活用した演出や、PlayStation®5 Proで強化される要素とは?

──ナンバリングタイトルとしての前作『バイオハザード ヴィレッジ』や、2023年発売の『バイオハザード RE:4』はPS5とPS4での発売でしたが、本作はPS5のみとなっています。DualSense® ワイヤレスコントローラーのハプティックフィードバックやアダプティブトリガーなど、PS5ならではの機能を用いた演出や表現があれば教えてください。

やはり「バイオハザード」は怖くてナンボだと考えているので、そういった機能はホラー感を演出するために活用しています。例えば、ゾンビにやられると最後に噛みつかれたりするのですが、腕をつかまれた質感や、噛まれた感触をハプティックフィードバックによってコントローラーを持つ手で感じられるようにこだわりました。

もちろん、銃を撃つ際のトリガーの重さも、アダプティブトリガーによって銃ごとに変化します。銃をリロードする際にも振動したり、コントローラーのマイクから音が鳴ったりします。また、宝石が入った箱をクルクルと回しながら調べる謎解きでは、中の宝石がカラカラと動いている感触を、振動とコントローラーからの音によって再現しており、よりゲーム世界がリアルに感じられ、没入感を得られるのではないでしょうか。

──3Dオーディオによる臨場感あふれるサウンドも、最新の恐怖演出を目指すうえで欠かせない要素だと思います。本作ではさらなる恐怖をサウンドで演出するために、どのような工夫をされているのでしょうか。

本作の環境音は、上下を含めた12チャンネルで収録しています。単純なモノラルやステレオで作られているIR波形とは空間の残響の表現力が違っており、実際にその場にいるような感覚をこれまでになく高められています。

──PS5 Proでプレイした際に強化される機能についてお聞かせください。

PS5 Proで遊ぶとレイトレーシングのオン、オフ機能を活用できます。オンにした場合は、4K出力、60fps、フルレイトレースで遊ぶことができます。オフにすると高フレームレート対応モニターをお持ちの人は、最大120fps、アベレージは90fpsで遊べます。最適化にはかなり時間をかけています。

個人的にPS5 Proで印象深いのは、高フレームレートですね。そんなに違いがわかるの? と思われるかもしれないのですが、いざ60fpsに戻るとやはり物足りないなと感じますね。なんというか、情報量の差で世界の説得力が違っています。

──待望の発売まであと1ヵ月と迫りました。楽しみにしているファンに向けてメッセージをお願いします。

ファンの盛り上がりによる熱気を感じて、われわれも熱くさせられています。皆さんの期待に応えられるのではと思いますので、発売までもう少しお待ちください。私も皆さんに遊んでもらえるのを楽しみにしています。

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バイオハザード レクイエム

・発売元:カプコン
・フォーマット:PlayStation 5
・ジャンル:サバイバルホラー
・発売日:2026年2月27日(金)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 通常版 8,990円(税込)
    パッケージ版 希望小売価格 デラックスエディション 9,990円(税込)
    パッケージ版 希望小売価格 コレクターズエディション 12,500円(税込)
    パッケージ版 希望小売価格 バイオハザード 30th Special Pack 15,389円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 通常版 8,990円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 デラックスエディション 9,990円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:Z(18才以上のみ対象)


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