スクウェア・エニックスの完全新作タイトル『DUNGEON ENCOUNTERS / ダンジョンエンカウンターズ』が、PlayStation®4ダウンロード専用タイトルとして10月14日(木)に配信!
※2021年10月28日(木)までの早期購入で、PlayStation®Plus加入者を対象に20%OFFのセールを実施。
本作は、シンプルなゲームデザインを突き詰めたダンジョン探索RPG。プリミティブな設計思想に基づき、あえて過度なビジュアル表現や演出は抑えられており、ゲームシステムそのものの面白さを体験できる。スクウェア・エニックスといえば、美麗なグラフィックや壮大な物語のゲームが一般的に知られているため、飾り気のない本作は珍しいタイプの作品といえるだろう。
『ダンジョンエンカウンターズ』TGS2021トレーラーはこちら
今回は、2週間後の発売日が楽しみな本作の概要を紹介するとともに、先日行なわれたメディア向け体験会でのプレイレビューもお届けしよう。
ダンジョンを探索し、マップを踏破して最深部を目指せ!
舞台となるダンジョンは、縦横のグリッドで区切られた正方形のマスで構成されており、画面左上に現在の階層や座標が表示される。ダンジョンの各所には「01」や「1A」など、16進数で表示されるさまざまなイベントが配置されており、番号の上に乗るとイベントが発生。敵とのバトルもイベントに含まれ、ひと癖もふた癖もある敵とのスリリングな戦闘が展開する。深い階層まで進むには試行錯誤を繰り返す必要があり、自分自身で「考える」という本質的な楽しさを味わえるのが、本作最大の魅力だ。
もちろん、マップの踏破自体もゲームの主な目的のひとつ。ダンジョン内には、珍しいアイテムや取り残されてしまった仲間、出現率の低いレアな敵なども存在し、それらを探し求めるコレクション要素も充実している。数多くの困難を乗り越えた先に、最深部でプレイヤーを待ち受けるものとは?
戦闘は「FINAL FANTASY」シリーズでおなじみの「アクティブ・タイム・バトル」!
戦闘は、各キャラクターの素早さに基づいてリアルタイムで敵味方の攻防が行なわれる「アクティブ・タイム・バトル(ATB)」システムを採用。コマンド選択時には時間が止まる「ウェイト」設定も可能だ。このシステムそのものの考案者である伊藤裕之氏が本作のディレクターを務めているため、高度に研ぎ澄まされたATBを楽しめるのも本作のポイントとなる。
【開発者からのメッセージ】
プロデューサー:加藤弘彰
伊藤裕之さんから「お話や演出含め全体的にシンプルなデザインで、システムそのものが面白いRPG」の企画書を見せてもらったときの感想は「システムが面白いのであれば、凝ったデザインにしたほうがより売れるのでは?」でした(笑)。何度か話し合う中で、シンプルなデザインだからこそ状況を把握しやすくなり、ゲーム内の情報をヒントにどう攻略していくかを試行錯誤する「考えることが楽しい、ありそうでなかったプレイ体験になりそうだ」という想いに変わりました。そうして完成したのが『ダンジョンエンカウンターズ』です。「RPGは特にシステムを楽しみたい」という方にはピッタリのゲームになっています!
ディレクター:伊藤裕之
数年ぶりに「RPG」の制作に携わることになりました。作り方、必要要素をなんとか思い出し、どうにか完成に辿り着きました。謎解き、塗りつぶし、倍速プレーなどを盛り込んで、なかなか面白い仕上がりになったと思っています。「ちょっと気になるなぁ」と思ったらぜひプレイしてみてください。
キャラクターデザイン:伊藤龍馬
今回、キャラクターデザインを担当させてもらった伊藤龍馬です。遊んでくれる方に気に入ってもらえるキャラクターがひとつでも多くあってほしいと、どのキャラクターもデザインしました。また、キャラクターを3Dにしてくれた開発会社のキャトルコールさんが、モデリング、モーションと素晴らしく仕上げてくれて、ゲームと合わせて遊んでくれた方に、気に入ってもらえたら嬉しいです。
ミュージックディレクター:植松伸夫
(作曲家/株式会社ドッグイヤー・レコーズ代表/有限会社スマイルプリーズ代表)
シンセサイザーを使って演奏されたクラシック音楽はこれまでにも数多く存在します。しかし、それがシンセサイザーではなくすべてエレキギターの多重録音で作られたものとなると非常に数少ないのではないでしょうか? しかも、ゲームのBGMとしてはおそらく初の試みではないかと思います。「エレキギターでクラシック音楽を奏でる」と聞くと中には眉をひそめる方もいらっしゃるかもしれません。けれどもご安心ください。これはクラシック音楽ではありません。これはクラシック音楽を素材に使わせてもらった「ロック音楽」なのです。
地下10階を目指すタイムアタックでダンジョン探索を体験! 『ダンジョンエンカウンターズ』プレイレビュー
本来『ダンジョンエンカウンターズ』は、試行錯誤を重ねながらじっくりと進めていくタイプのゲーム。しかし、体験会でのプレイ時間は限られているため、45分という制限時間内に地下10階を目指すタイムアタック形式で行なわれた。操作やシステムの説明を受け、拠点となる00階で準備を整えて、いざタイムアタックスタート!
敵の居場所がわからない? そんな不安はアビリティで解決!
始まったばかりの地下1階ならそれほど強い敵は出現しないはずとわかっていても、敵がどこにいるかわからないため、一歩ずつ恐る恐る進んでしまう。舞台となるダンジョンはシンプルな見た目だが、それゆえに不安と想像力をかき立てられる印象だ。しかし、少し進んだところに見えた「71」という番号に乗ってみると、「バトル番号表示」というアビリティを入手できた。
「バトル番号表示」は、セットすると敵がいる場所を黒い番号で表示してくれるアビリティ。実は、アイテムやアビリティの入手、HP回復、ショップといった、プレイヤーにとって害のない番号は白い番号で表示されており、敵が出現するのは黒い番号に乗ったときのみ。黒い番号は基本的に見えないのだが、「バトル番号表示」というアビリティをセットしたことで可視化されたというわけだ。製品版でも序盤で入手できるかは不明だが、過酷なダンジョン探索には欠かせない便利なアビリティである。
入手できるアビリティにはコストが設定されていて、その合計値が現在のアビリティポイントを超えないようにセットする必要がある。アビリティポイントの上限は、ダンジョンのマスを踏破した数によって解除される「踏破実績」によって増加。「バトル番号表示」のようにセットするだけで効果が発動するアビリティもあれば、任意に発動できて使用回数に制限がある「HP全回復・単」や付近のマスへワープできる「ムーブ」といったアビリティも存在する。ただし、アビリティの付け替えはダンジョン内にある「アビリティ変更所」でしかできない。
イベントの番号を覚えていく達成感と、未知の番号に怯える恐怖
プレイしていて気づいたのは、イベントの番号と内容が固定されているということ。例えば、白の「01」は下層へ降りる階段で、白の「03」はアビリティ変更所となっているのだが、これは他の階へ行っても変わることはない。敵を示す黒いマスは、番号によって出現する可能性のある敵が決まっていた。
番号を見ただけでイベントの内容が判別できるようになってくると、画面に表示される踏破したマスの数とはまた別に、ダンジョンそのものを解明しているような達成感が味わえる。また、これらのイベントは条件を満たせばメニュー画面の「ブック」からいつでも参照できるのもうれしい。
▲すべての番号を覚えるなんて大変そうだと思っていたが、階段のように重要な番号は記憶に残りやすいうえに、プレイしているとなんとなくではあるが、少しずつ覚えてしまうから不思議。
とはいえ、未知の番号を目にしたときの興奮はなかなかのもの。白い番号なら、どんなアイテムやアビリティが落ちているのか? それとも未知の施設や情報なのか? といった考えが頭をめぐる。特殊なアイテムや装備の座標を示す地図が落ちている場合もあるので、白い番号は欠かさずチェックしておいたほうがよさそうだ。黒い番号の場合は、どんな敵がどれだけ出現するのか? 無理せず避けたほうがいいのでは? と緊張してしまう。
シンプルなゲーム画面はもちろん、イベントの番号を追っていくという進め方のためか、読者の選択によって物語の展開や結末が変わるゲームブックをプレイしているような、どこか懐かしい感覚も。ちなみに、ゲームブックファンにとって「14」という番号は鬼門のため、それを目撃したときは白い番号にも関わらず不必要に警戒してしまった(笑)。
また、階層によっては隠し通路も登場する。重要なアイテムや情報がある場合はもちろん、踏破したマスの数はアビリティポイントの上限に関わってくるので、ぜひ見つけておきたい。
▲番号が見えているのに通路がなく、そこへ行けない場合は隠し通路がある。周囲をくまなく歩いて発見しよう。
最適な一手を模索するアクティブ・タイム・バトルが熱い!
黒い番号に乗ると発生する戦闘は、「FINAL FANTASY」シリーズではおなじみのATB! 戦闘が始まると、キャラクターごとに設定されているATBゲージが時間経過で増加し、このATBゲージが満タンになったキャラクターから行動できるようになる。攻撃してHPをゼロにすれば敵を倒せるのだが、そこにひと工夫あるのが本作の面白いところだ。
パーティメンバーや敵には「防」と「魔防」が設定されており、基本的にはこれをゼロにしてからでないとHPにダメージを与えることができない。攻撃には「物理」「魔法」「HPダメージ」の3種類があり、物理攻撃を行なうと「防」ゲージに、魔法攻撃では「魔防」ゲージにダメージを与えることができる。「防」ゲージをゼロにすると物理攻撃で、「魔防」ゲージをゼロにすると魔法攻撃で、HPにダメージが与えられるようになるという仕組みだ。HPダメージ攻撃は、「防」や「魔防」ゲージをゼロにしなくても直接相手のHPを削ることができる特殊な攻撃手段となる。
▲この場合は物理攻撃で敵の「防」ゲージを削ってから、さらに物理攻撃でHPにダメージを与えている。「防」と「魔防」の値が異なる敵もいるため、どちらを削ってHPにダメージを与えるかが重要に。パーティメンバーにはふたつの攻撃手段を持たせることができるので、物理攻撃と魔法攻撃のどちらもできるようにしておくとよさそう。ちなみに、戦闘中に失ったプレイヤーの「防」と「魔防」は、戦闘が終わると全回復する。
物理攻撃と魔法攻撃は、装備している武器や魔法によって与えられるダメージが”基本的に固定”されているのも、本作の特徴のひとつ。ブロードソードなら30ダメージの単体物理攻撃、マリアル1という魔法なら40ダメージの単体魔法攻撃、といった感じだ。
“基本的に固定”と書いたのは、与えられるダメージがランダムな武器や魔法が存在するため。そういった武器や魔法は、ダメージが固定されている同レベル帯の武器や魔法と比較して、ダメージ上限こそ高めだがバクチ要素が高く、使いこなすのは難しそうに感じた。ただし、ダメージ上限がかなり高いランダムダメージの武器や魔法もあるとのこと。運に自信のある人なら、ロマンあふれる強力な攻撃手段になるかも?
ATBと固定ダメージにより、次は誰のターンが回ってくるのか、そしてどれだけダメージを与えられるのかわかるので、戦略的なバトルを楽しむことができる。行動の順番や敵のHP、「防」と「魔防」を把握して、物理と魔法のどちらで攻撃するのか選択し、最適な手順で敵を撃破したときの達成感は格別だ。
タイムアタックであることを忘れてダンジョン探索とバトルに熱中!?
イベントをこなしながらマスを埋めていくダンジョン探索や、ダメージ計算をしながら戦略を練るATBがとても楽しく、つい夢中に。しかし、「このペースだと制限時間内に地下10階へは行けませんよ!」というスタッフの声により、これがタイムアタックであることをあらためて思いだす。制限時間の半分が経過したところで、現在地はなんと地下4階……確かにこれはマズい!
そこからは敵がいる黒い番号をできるだけ避け、下層への階段である白の「01」を目指してひた走る。気になる白い番号がいくつかあったものの、泣く泣くそれらを無視して突き進んだおかげで、なんとか地下9階へ到達。地下10階へと続く階段も、約5分の制限時間を残して発見することができた。
あとは階段を降りるだけで目標達成なのだが、まだ時間があるならギリギリまで遊びたい……と思ってしまうのがゲーマーの性。試遊の後半はほとんど戦闘せずに進んできたため、地下9階にはどんな敵が現われるのか、どうしても気になってきた。そこで、HPやアビリティを回復できるイベントマスが近くにある黒い番号の「17」に乗ってみる。プレイを見守るスタッフに向かって「このバトルに勝利して、気持ちよく地下10階に行きますよ!」と余裕の宣言。しかし……。
強敵との予期せぬバトル! 戦略を駆使してピンチに挑め
出現したのは、1体のゴーレムと2体のファフニル。ゴーレムは「防」と「魔防」は最初からゼロではあるものの、HPがとても高いというピーキーな敵だ。そしてファフニルはHPや「防」と「魔防」がバランスよく高い強敵。しかも、ゴーレムとファフニルは、どちらもパーティメンバー全体をターゲットにする攻撃を持っている。
「これはヤバいかも……」というスタッフの声を聞き、戦闘から逃げ出そうかとも思ったが、さすがにそれはカッコ悪い。物理と魔法はもちろん、のんびり探索していた際に見つけた、敵を毒の状態にする攻撃など、持てる攻撃手段を駆使して敵を攻撃していく。まずは「防」と「魔防」が最初からゼロのゴーレムに的をしぼり、数を減らす作戦。しかし、敵の攻撃は苛烈で、こちらの「防」や「魔防」はあっという間にゼロに……。
なんとかゴーレムは倒せたものの、さすがにこれは厳しい。だが、残った2体のファフニルを見てみると、「防」と「魔防」は満タンなのにHPがかなり減っているではないか。毒は時間経過によるATBゲージの増加とともにHPを直接むしばんでいく攻撃で、バトルの序盤で使っていたのが功を奏したようだ。これまで出会った敵は、毒を使用しなくても倒せたのであまり有用性を感じていなかったが、こういった長めのバトルでは意外に役立つ攻撃手段だった。
ピンチではあるものの、「防」か「魔防」さえゼロにすればあとは一撃で倒せる! 現在のパーティメンバーは比較的魔法攻撃が強いため、操作ミスをしないよう慎重に魔法攻撃を選択。残り1体となったファフニルのHPも、毒によってさらに減っていく。そしてついにファフニルの「魔防」がゼロになり、こちらのキャラクターに順番が回ってきたときは、ファフニルのHPが残り26に! こちらは40の固定ダメージを与える魔法を持っているため、勝利は確定だ。
戦闘後は、急いで地下10階へ続く階段へ。思わぬ死闘にかなり焦ったが、なんとか目標を達成! スタッフによると、物理と魔法の攻撃選択はもちろん、やはり毒が大きな助けとなったそうだ。また、敵がこちらのパーティメンバーを集中して攻撃してくることもなかったため、運にも助けられたと感じた。
プレイレビューの最初で紹介したように、本来『ダンジョンエンカウンターズ』は試行錯誤を重ねながら進めていくタイプのゲーム。今回はタイムアタック形式だったため後半は駆け足となったが、ダンジョンをくまなく探索して装備やアビリティを集め、敵を倒してレベルを上げながら進んでいくのが本来の遊び方だ。
見た目はシンプルでもゲームシステムは骨太で本格派。迫り来る制限時間と予期せぬ死闘にかなりエキサイトしてしまったが、本作が発売されたら、ぜひじっくりと遊んでみたい。
DUNGEON ENCOUNTERS / ダンジョンエンカウンターズ
・発売元:スクウェア・エニックス
・フォーマット:PlayStation 4
・ジャンル:ダンジョン探索RPG
・配信日:2021年10月14日(木)予定
・価格:ダウンロード版 販売価格 3,520円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:A(全年齢対象)
※ダウンロード専用タイトル
※2021年10月28日(木)までの早期購入で、PlayStation®Plus加入者を対象に20%OFFのセールを実施。
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CHARACTER DESIGN: Ryoma Ito
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