『Beast of Reincarnation』インタビュー! 文明崩壊後の過酷な日本を歩む一人と一匹の旅路【特集第2回】

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『Beast of Reincarnation』インタビュー! 文明崩壊後の過酷な日本を歩む一人と一匹の旅路【特集第2回】

フォトリアルなビジュアルや美麗なエフェクトなど、ハイエンドな本作はいかにして生まれたのか? 相棒の頼もしさを感じられる新感覚の共闘システムや植物が支配する文明崩壊後の世界へのこだわりとは?

8月4日(火)に発売されるPlayStation®5用ソフトウェア『Beast of Reincarnation(ビースト・オブ・リンカネーション)』。本作は、数々の人気作を手掛けたゲームフリークが贈る完全新作のアクションRPGだ。リアルタイムアクションとコマンド型RPGが融合した、独自の戦闘体験を味わえる。

舞台は西暦4026年、世界崩壊後の日本。唯一の希望は”穢れ人”として疎まれる少女「エマ」と、腐蝕犬の「クゥ」だった。国には”穢れ”がはびこり、あらゆる生物を腐蝕体へと変えていった。本来なら決して相容れないはずの存在であるエマとクゥは、穢れの元凶である”輪廻の獣”を討伐するため、はるか西の地へ向かう。穢れに蝕まれた世界は強大な敵と穢れの森を出現させ、エマとクゥに襲い掛かる。旅路の果てに、一人と一匹には何が待ち受けているのだろうか──。

『Beast of Reincarnation』インタビュー! 文明崩壊後の過酷な日本を歩む一人と一匹の旅路【特集第2回】

この記事では、メディア向けの体験会で行なわれた、ゲームフリーク古島康太氏(ディレクター&シナリオライター)とのQAセッションとインタビューの内容をお伝えする。

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古島 康太

ゲームフリーク
ディレクター&シナリオライター

過酷な世界を物言わぬ相棒と旅し、絆を育む体験を

──フォトリアルなグラフィックや美麗なエフェクト、リアルなモーションなど、本作はかなりハイエンドなタイトルだと思います。ゲームフリークさんはハイエンドよりも遊びの楽しさを追求する開発会社というイメージがありますが、本作でハイエンドを追い求めた理由をお聞かせください。

実は本作は、最初からハイエンドを追求しようと思って始めたプロジェクトではありませんでした。最初に考えたのは”自分の心の中にどのような感覚が残るのか”ということだけでした。そこから「相棒と旅をする」「相棒の温もりや頼もしさ、寂しさなどを感じることができる」という本作のコンセプトが生まれたんです。そして、相棒との絆は過酷な世界を旅することによって生まれるのではないか。過酷な世界を描くなら、デフォルメされたビジュアルよりはフォトリアルな方が適しているんじゃないか、というように、コンセプトにどのように近づいていくかを考えた結果が本作なんです。

特徴であるリアルタイムアクションとコマンド型RPGの融合も、相棒が頼もしいという感覚をどうすれば得られるかと考えていった結果ですので、本作は確かにハイエンドではあるのですが、ゲームフリークらしく遊びの楽しさも追求しているんです。

──本作の開発において苦労したことがあれば教えてください。

弊社はほかのプロジェクトもあってすべてのリソースを割けるわけではなかったため、たくさんの開発会社と連合を組むような形で開発しました。しかし、最初からこのクオリティで作れるような開発会社が見つかっていたかというと、そうではなかったんです。弊社でも研究を重ねながらUnreal Engineの特性を把握し、少しずつ地道に作り上げていきました。企画自体は2019年くらいに形にしていましたが、私自身も初めてのシナリオ執筆ということもあり、本格的に開発がスタートしたのは2021年くらいからになります。

──シナリオの執筆にあたり、参考にしたものや勉強したことなどはありますか?

物語の構造を学ぶため、やはり本はたくさん読みました。有名なところでは「ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)」ですね。本作のコンセプトを実現するためにはこういうシナリオであるべきだということを、ロジカルに考えることができました。

──古島さんの趣味は寝ることと料理だそうですが、本作に反映されていることはありますか?

本作は”生活する”という感覚を大事していたので、寝る描写と食べる描写は必ず入れました(笑)。料理のフレーバーテキストもすべて自分が書いているので、読んでいただけるとうれしいです。

相棒の頼もしさを感じられる新感覚の共闘システム

──本作の最も大きな特徴はどこにあるとお考えですか?

やはり、リアルタイムアクションとコマンド型RPGの融合です。そこが一番尖っているというか、強みだと思っています。その一方で、本作のコンセプトとして先ほどお伝えした「相棒の温もり」みたいなものも、すごく大事だと考えています。本作では二足歩行で動く巨大な「浄化船」という拠点があるのですが、そこでは相棒のクゥや仲間たちとの生活を味わうことができます。クゥを撫でたり一緒にシャワーを浴びたりすることも可能です。激戦とのコントラストというか、安息の時間を感じられるのがとてもいいと思っています。

──相棒の動物を犬にした理由を教えてください。

主人公のエマは人間です。では、その相棒をどうするかと考えたときに、やはり”物言わぬ存在”である動物のほうが、行動やインタラクションによって絆を育むといった、ゲームで表現できることを最大限に引き出せる可能性があると思いました。自分は猫を飼っていましたが、猫は指示を聞かないだろうな……と思ったんです(笑)。やはり指示を聞いてくれる動物といったら犬だろうと考え、相棒は犬に決定しました。

──ちなみに古島さんは犬派ですか? 猫派ですか?

猫を飼っていたことがあるので猫に愛着が湧くのですが、犬もすごく好きです。散歩している犬を見かけると、ずっと見ちゃうんですよ。

──クゥは犬としてはかなり大きいですが、なぜあのサイズになったのでしょうか。

小さすぎると頼れる感じにならないんです。何をしているかもわかりづらいですし、やはり頼もしさは演出しないといけません。また、腐蝕体には際限なく成長していくという特性があり、動物に寄生するとどんどん大きくなっていく。腐蝕体の犬であればやはり大きいということで、エマと同じ目線になるサイズとなりました。

──共闘システムは、相棒と一緒に旅をするという物語によって生まれたのですか? それともこういった共闘システムを導入したいと考えて、相棒と行動をともにするという物語が生まれたのでしょうか。

相棒と一緒に旅をするという物語が軸になっています。そのコンセプトを実現するにあたって、共闘システムが生まれていきました。最初は本作の戦闘がアクションになるとは思っていなかったくらいです。

──リアルタイムアクションとコマンド型RPGの融合は、何がきっかけだったのですか?

相棒を頼もしく思ってもらうためには、エマが窮地に陥る必要があります。そうしたときに、敵にリアルタイムで追い詰められて、体力が減ってきているというシチュエーションが一番ダイレクトでわかりやすいと考えました。ですが、そこでクゥに対してリアルタイムで命令を出すとなると、操作が忙しくなってしまう。そこで、命令を出す際はクゥと共鳴して周囲の時間がスローになるという設定が生まれ、リアルタイムアクションで操作するエマと、コマンドを選択して命令を実行させるクゥというシステムの融合が誕生しました。

──巨大なボスであるヌシとの戦いについてのこだわりや見どころを教えてください。

ものすごく強大な敵をクゥと一緒にどうやって倒すのかということを強く感じてほしいと考えていました。そのため、ボス戦であってもクゥはとても頼りになるようにしています。もちろん倒したあとの爽快感も大切にしたいので、その際のムービーや演出にもこだわりました。

──戦闘に関するアドバイスがあればお願いします。

もし敵にやられてしまったら、発想を変えてみてください。エマの近接アクションやクゥに命令するだけでなく、遠距離武器をタイミングよく使うとピンチをしのげることもあります。発想を変えるとスッと楽になる感覚を味わえるようにしているので、ぜひさまざまな戦い方を開拓してください。

植物が支配する文明崩壊後の世界と、そこで生きるキャラクターたち

──本作の世界観を描くにあたって注力した箇所や、見どころなどを教えてください。

やはり植物ですね。過酷な本作の世界において、最も生き生きしているのは植物です。動きもしますし、腐蝕体という敵にもなります。動かないものが動くということが、ひとつの違いかなと思っています。

──本作に登場する植物は、どれくらいの種類があるのでしょうか。

日本は植生が豊かですからね。絞ってはいますが、30種類くらいはあります。本作では物語を進めるとフィールドによって季節が移り変わっていくのですが、序盤の夏ではヒマワリなど、季節に合わせた植物が登場します。

──探索中にワイヤーアクションができるゲームは多いですが、本作では植物を伸ばして足場にできるのが新鮮だと感じました。

植物をモチーフにすると決めた際に、植物の性質である”伸びる”ことを盛り込もうと考えました。植物が成長するタイムラプス動画を見たときの感覚を再現したいと思ったんです。ならば植物をどうやって伸ばしたら本作に適しているのかを考えて、橋をかけたり頭上から敵に向かって飛び降りたりといった遊びが生まれ、システムとして発展させていった感じです。

──舞台は4026年の日本ですが、現在からちょうど2000年後という設定には理由があるのでしょうか。

どれくらいの年月が経てばコンクリートなどの人工物がなくなるのか調べた結果、1000年ぐらい経過すれば実現するとわかり、そこからさらに1000年足して2000年後という設定に決定しました。ところどころにコンクリートの建物が残っているように見えますが、実はそれは植物が代替してシルエットを保っているんです。

──現在だと日本のどの辺りが舞台になるのでしょう。

関東からスタートして京都にある都を目指します。東海道ではなく、甲府の辺りを通っていく山岳ルートという感じです。

──キャラクターのデザインについて、注力したことやこだわりがあればお聞かせください。

まず、エマとクゥはセットであることが決まっていたので、対照性を持たせたいと考えました。エマは黒、クゥは白がメインカラーで、緑色をポイントとして使っています。クナイという女性キャラクターは、赤がポイントです。そういったコントラストは意識してデザインしていました。そのうえで崩壊した2000年後の世界となれば、工業製品ではできないけれど手作りならここまでいけるなと考えて、服装をデザインしています。ちゃんと寸法を測って服をつくるという技術は廃れていると考えて、和服にしました。

──キャラクターの名前ですが、日本が舞台なのにエマやヴァイオレットといった、日本語ではない名前のキャラクターが多いことが気になりました。何か意図や設定などがあるのでしょうか。

実は深い意味があります。ぜひゲームをプレイして確かめていただければと思います。

──剣戟の効果音やBGM、環境音など、サウンドにもかなり力を入れていると感じました。サウンドについての工夫やこだわりについてお聞かせください。

音というものは、一番解像度が高く再現できるものだと思っています。本作ではリアリティラインを高くしようと考えていたので、サウンドにはこだわりました。環境音に関しても、足音はもちろん、植物に触れた音などの存在感は示したいと思っていました。植物が一気に生えてくる「穢れの森」のシーンでは、世界が敵意を向けてきたように迫ってくる雰囲気をサウンドで表現しています。

BGMの特徴は世界を強調することではなく、感情をコントロールできることだと思っています。主人公のエマは無口というか控えめな性格であり、相棒のクゥも言葉を発しません。ふたりの絆や関係性は直接語るのではなく、BGMで表現するように構築し、バランスを考えました。

──ハプティックフィードバックやアダプティブトリガーなど、PS5ならではの機能を用いた演出や表現があれば教えてください。

植物を伸ばしていく感触を、ハプティックフィードバックの振動で感じることができます。弓を引いたときの感触も、アダプティブトリガーによってしっかり体感できるようになっています。

──PS5のアダプティブトリガーやハプティックフィードバックは、開発者としてどのように感じていますか?

ゲームは五感をできるだけ刺激したほうがいいと考えています。触覚に対してさまざまな表現ができ、リアルな手触りを演出できるのが面白いですね。この世界に本当にいるという感覚に、一歩近づけるのがいいなと思っています。

──ここまでお話しいただいたこと以外にも、ぜひ注目してほしいというポイントがあればお聞かせください。

メインシナリオを進めるとわかる物語以外にも、本作の世界には、2000年の間に何があったのかといった、さまざまな謎をたくさん仕込んでいます。複数のヒントを照らし合わせたり、見つけたヒントをもとに想像したりしないとわからない謎もあるので、ぜひ考察してください。

──発売を楽しみにしているファンに向けて、メッセージをお願いします。

発表からお待たせしてしまいましたが、たくさんの応援をいただきうれしく思っています。皆さんの声がとても励みになりました。ぜひ発売まで、引き続きよろしくお願いします。あと、本作ではプレイ中に”空を見上げてはいけません”。あるものが浮かんでいるのですが、空を見上げて確認しないようにしていただければと思います。

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Beast of Reincarnation(ビースト・オブ・リンカネーション)

・発売元:Fictions
・フォーマット:PlayStation 5
・ジャンル:アクションRPG
・発売日:2026年8月4日(火)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 8,980円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 通常版 7,980円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 Deluxe Edition 8,980円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:C(15才以上対象)


PS Blogの『Beast of Reincarnation』記事はこちら

『Beast of Reincarnation』公式サイトはこちら

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