『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』インタビュー! リメイクを超えた新作を目指す【特集第2回】

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『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』インタビュー! リメイクを超えた新作を目指す【特集第2回】

2026年2月12日(木)発売予定のPlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』は、桐生一馬と峯義孝、ふたりの男の熱いドラマを”極クオリティ”で描いたアクションアドベンチャー。 2009年にリリースされた『龍が如く3』をリメイクした『龍が如く 極3』(以下『極3』)と、まったく新しい『龍が如く3外伝 Dark Ties』(以下『3外伝』)の2作品を1本に収録している。

『極3』で描かれるのは、数多の絆を背負い、守るために戦い続ける主人公・桐生一馬の物語。沖縄と東京の街並み、迫力を増したバトルアクションやストーリーを深めるドラマシーンの追加、やり込み要素満載のプレイスポットなど、あらゆる面で圧倒的な進化を遂げている。『3外伝』では、桐生の前に立ちふさがる強敵・峯義孝が主人公に。ベンチャー企業のトップだった峯が極道の世界に身を投じるに至った歩みをドラマチックに描き出す。なお、体験版も近日配信予定だ。

特集記事はこちら

『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』プレビュー! 桐生と峯、ふたりの人生を追体験【特集第1回】

特集第2回では、シリーズチーフディレクターであり、『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』プロデュ―サー/ディレクターを務める堀井亮佑氏にインタビュー。リメイクを超えた『極3』の見どころや、『3外伝』で主役を飾る峯の人物像などについてうかがった。

堀井亮佑
『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』プロデュ―サー/ディレクター

『龍が如く3』の思い出と戦う覚悟でリメイクに挑戦

──『龍が如く3』を「極」としてリメイクするにあたり、どのような気持ちで開発に臨みましたか?

『龍が如く3』は、今でもプレイできる状態にあります。ですから、同じようなものをつくっても意味がありません。そこで、「今の僕らなら『龍が如く3』をこうつくる」という視点で、新たにイチから制作するような気持ちで開発に臨みました。

──リメイクにおいて、もっとも大変だったことは?

リメイクで一番難しくて、かつ繊細なのは、過去の作品をどこまで引きずるのかという判断です。オリジナル版から何を残し、何を変えるのか。その点がもっともセンシティブですし、そこを曖昧にすると中途半端なリメイクになってしまいます。

今回は、オリジナル版を大事にしつつも、過去作品に頼りたくないという気持ちが強かったです。振り返ってみると、『龍が如く3』には粗もたくさんあります。それでも、シリーズが長く続けばユーザーの中には美しい思い出が積み重なりますから、「これは絶対に変えてほしくない」「ここはそのままにしてほしい」という強い意見が出てくるものです。キャストもストーリーも細かい要素もすべて同じままにするという安全策を採るほうが、クリエイターとしては楽ですし、ユーザーから叩かれることもありません。でも、それではつくる意味がないですよね。リメイクをする以上、思い出と戦う勇気が必要ですし、その覚悟がないなら手を出すべきではありません。そう、つくづく感じました。

──今回生まれ変わった部分では、柏木修が撃たれた時の桐生一馬の反応など、新たに録り直されたシーンが印象的でした。どのようなシーンを新しくしたのか、その基準や、そこに込めた思いを聞かせてください。

柏木さんのシーンは、もともとあったものを録り直したケースです。メイキング映像にもあるように、桐生役の黒田(崇矢)さんと相談しながら決めました。

『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』黒田崇矢(桐生一馬役)メイキング映像はこちら

『龍が如く3』制作当時から10年以上シリーズを重ねる中で、柏木、島袋力也、峯義孝といったキャラクターの位置づけも変わりました。今見ると違和感を覚える部分もあり、もう一度きちんと録り直したいと思ったんです。特にエモーショナルなシーンは、新たに描き直したほうが胸を打つはず。そういった場面を中心に、新録を行ないました。

ただ、既存のシーンをそのまま録り直すケースはそこまで多くありません。新規で追加したシーンのほうが圧倒的に多いですね。オリジナルの『龍が如く3』は、リゾート問題があったかと思えば、峯と戦い……と非常にスピーディな展開でした。正直なところ、もう少し説明があってもいいと思いますし、力也が桐生に憧れる理由をもう少し繊細に描きたいという思いもありました。こうした点を掘り下げて、『龍が如く3』のストーリーをより深く、より面白くするために、かなりのシーンを追加しています。当然、追加したことで物語の流れが変わる部分も出てくるので、作り直し、録り直しを行なっています。

──力也や浜崎をはじめ、キャスティングの変更も話題を呼びました。その意図を教えてください。

キャスティングの変更は、絶対に必要だと思っていました。『龍が如く3』と同じ役者さんが同じ演技をしても、ユーザーの体験は変わりませんから。力也や浜崎は、登場機会が多いキャラクターです。何十回も観てきたシーンでも、違う役者さんが演じれば「どうなるんだろう」とワクワクしますよね。「香川照之さんがあのシーンを演じるのか」となれば、きっと観てみたくなるはず。もちろん批判が出ることもわかっていますが、それでも僕たちは今回の作品をフレッシュなものにしたかった。そんな思いから、影響を与える範囲が大きいキャラクターについてキャスティングを変更しました。お声がけした役者さんは、単純に僕たちが「この人が演じるのを観てみたい」と思った方々です。

──キャスティングの変更によって、もっとも変化を感じたシーンは?

やっぱり香川さんのシーンはインパクトが大きいですね。高橋ジョージさんの演技も素晴らしかったですが、香川さんの演技はまぁいやらしい(笑)。とても性格の悪い演技をされるので、さすがだなと思いました。

力也も、『龍が如く3』での子分っぽい雰囲気も魅力的でしたが、笠松将さんが演じることでリアリティが増しました。「こういう若者いるよね」「くすぶっている若者ってこうだよね」という空気感が出て、キャラクターっぽさがないんですよね。今回は桐生と力也の関係を丁寧に描きましたが、すごく生っぽくなりました。

当時の雑誌を読み込んで取り戻した2009年の時代性

──「龍が如く」シリーズは、時代性を強く反映した作品だと思います。『龍が如く3』の発売当時と、『極3』をリリースする現在では、どうしても時代のズレが生じます。そのギャップを埋めるために、どのような工夫をしましたか?

『龍が如く3』の舞台は、2009年です。ですから、ゲーム内の世界をできる限り2009年にアジャストさせるために、まず当時の雑誌をたくさん買い込みました。若槻千夏さんや安西ひろこさんが誌面を飾る雑誌をひたすら読んで、2009年の人たちの気持ちを学びました。ネット上では2009年ジャストの情報はなかなか見つからず、資料を集めるのも大変でしたが、一度2009年の感覚を取り入れたうえで制作に臨みました。

そのうえで導入したのが、ガラケーです。今はスマホになりましたが、当時の携帯電話も生活必需品でした。そこで赤外線通信や待ち受け画像といった要素を、ゲームに盛り込んでいます。アッコ(和田アキ子)さんを待ち受けにするとヒートが上がるといった能力強化につながる要素も取り入れつつ、時代感を表現しました。

──ゲームデザインについても、同じように時代のズレを埋める工夫をしましたか?

ゲームデザインは、今のトレンドを踏まえて気持ちよく遊べること重視しています。あえて時代に逆行するくらいなら、2009年の『龍が如く3』をプレイすればいいわけですから。そのため、システムは『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』(以下『龍が如く8外伝』)など最近の作品と同じくらい洗練されたものになっていると思います。

バトルについても同様です。『龍が如く3』のバトルは、シリーズ史上もっとも難しいと言われ、僕もクリアできないほど(笑)。ですが、その後ゲームエンジンも変わりましたし、僕たちもアクション作品を10本近くつくってきました。そのため、過去に引っ張られることなく、最新のドラゴンエンジン、今の僕たちがお勧めする最新のアクションを取り入れたので、安心して遊んでいただけると思います。

──お話を聞いていると、2026年の新しいゲームの感触を出すために、あえて若いスタッフの方を多く起用しているのではないかと感じました。そのあたりはいかがでしょうか。

今回の『極3』は、歴代シリーズの中でもスタッフの平均年齢が一番若いんです。だからこそ、過去にこだわらずに「今の僕たちでつくり直そう。さあ、どうする?」とアイデアを出しながら制作に取り組むことができました。フレッシュさが感じられる、若々しいゲームになったと思いますね。

若さゆえの荒っぽさを感じさせる桐生のバトルスタイル

──『極3』における桐生一馬のバトルスタイルの特徴を教えてください。

桐生に関しては、ふたつのスタイルを用意しています。ベースとなる「堂島の龍」スタイルは「堂島の龍・極」と名付けていて、「That’s 桐生一馬」という感覚を表現するために、荒っぽい技を取り入れています。

最近の桐生は年齢を重ねているので、ドロップキックのような技がだんだん似合わなくなり、どんどん洗練された戦い方になってきています。ですが『極3』の桐生はまだ若いので、『龍が如く3』当時に使っていたちょっと派手で荒っぽい技を多めに復活させています。気持ちよくて洗練されているけれど、若々しい荒さもしっかり残っている。そんなバトルを目指して制作しました。

「琉球スタイル」は、『龍が如く8外伝』で挑戦した武器アクションの爽快感を、今回もしっかり味わっていただこうというコンセプトです。

──琉球古武術の武器は、棒や農具由来の鍬などが多いですよね。ゲームファンにとっては、三節棍のような武器もなじみ深いと思います。今回の8種類の武器は、どのような基準で採用したのでしょうか。

そこは結構悩みました。最初は8種類を装備して切り替えて……みたいなことも考えましたが、操作するのが面倒ですよね。まずは、ボタンを連打するだけで気持ちいい体験になることを目指しました。そのうえで、8つの武器をどう切り替えていくか、アクションがゴチャゴチャしないよう意識して制作しました。ですから、武器そのものの知名度よりも、それぞれの個性や使いどころを重視しています。「ここでヌンチャクを出すなら、こうやって使うといい感じだよね」と、ゲームデザインやアクション全体を踏まえて武器を決めていきました。

子育てを通して成長する”父親・桐生”を描きたい

──『極3』では、養護施設「アサガオ」の子どもたちと向き合う新システム「アサガオライフ」が搭載されました。導入の経緯、シミュレーション形式にした理由を教えてください。

企画の初期段階から、「アサガオライフ」と「ツッパリの龍」を入れることは決めていました。中でも「アサガオライフ」は今回もっとも大事にしたい要素でした。『龍が如く3』にも「アサガオ」は登場しますが、イベントとしてトラブルを解決して終わりで、子どもたちとの絆が浅いように感じました。その後もシリーズは続き、桐生は孤独な道を進むことになります。そのまま年を重ね、『龍が如く7外伝 名を消した男』では大泣きするようなシーンもありました。だからこそ、『龍が如く3』の時点で、「アサガオ」の子どもたちとの絆やその輝きをしっかり描こうと思ったんです。

シミュレーション形式にしたのは、父親としての桐生を描きたかったからです。僕にも子どもがいますが、イベントの時にいいことを言うだけが父親ではありません。子育ては、毎日料理や掃除、裁縫をして、子どもと交流するという日々の積み重ねです。だからこそ、少しずつ距離が縮まり、悩みを相談してくれるようになっていく。それが子どもとの健全な関係性だと思いますし、そこをしっかりゲームにしたかったんです。

ですから、料理、裁縫、勉強といった僕が面倒くさくて苦手な家事を中心に、ゲームに落とし込みました(笑)。それらをこなしていくことで、パパとしてのランクや器用さが上がっていき、桐生の思いが子どもたちに伝わっていきます。そして、最初は「おじさんには相談しなくていいや」と思っていた子どもたちも、「実は好きな子がいて」「学校でこんなことがあって」と教えてくれるようになるんです。そういった子育ての基本、子どもとの関係性をゲームデザインとして落とし込むことができ、超・自信作になりました。

──裁縫のミニゲームは、レースゲーム『アウトラン』がベースになっているそうですね。

裁縫ミニゲームはかなり難産でしたが、絶対に入れたかったんです。そもそも裁縫のゲームって、ほとんどありませんよね。若手スタッフからもアイデアを募りましたが、なかなか面白いものが挙がってきませんでした。

そこで自分でも考えていたところ、針が固定され、布が近づいてくるというミシンの構造に目がいって。そこから「固定点に対して地平が動いてくる……。これ、どこかで見たことあるな」「あ! 『アウトラン』じゃん!」となりました。昔のレースゲームは、車体の位置は変わらず、地面が動いてきましたよね。そこから「アサガオ」の裁縫ゲームが生まれましたが、正直このアイデアが思いついた時は、「自分、天才だな」と思いました(笑)。

ステージも8つほどあり、最後は龍の刺繍を縫うのですが、これが本当に難しい。5分くらいかかる難関ステージなので、ぜひ頑張ってください。

──桐生の真剣な表情がしっかり映るカットになっていますが、意図的な演出でしょうか。

『アウトラン』形式にするなら、桐生の手元と地平線の奥にある真剣な顔のふたつは外せないと思っていました。デザイナーからは「どう考えても姿勢がおかしい」「成立しません」と言われましたが、それでも「この顔がないとダメだ」とゴリ押ししました(笑)。結果的に入れてよかったと思っています。

──弱小レディースチームに加わり、敵と戦うチームバトル「最強列伝 ツッパリの龍」についても教えてください。なぜレディースを題材にしたのでしょうか。

「ツッパリの龍」は、正直ノリで入れました(笑)。『龍が如く8外伝』で導入した海賊団のチームバトルが楽しかったので、今回も入れたくて。それに、僕自身もヤンキーものが大好きで、いつかやりたいと思っていたんです。沖縄と東京をまたいだ世界観に合いそうなので、今回挑戦してみました。2009年の桐生は今より若いので、古くてダサいカッコよさもマッチするのではないかと思いました。

孤独を抱えながらも人を信じたい。人間味あふれる峯という男

──ここからは、『3外伝』についておうかがいします。本作では峯が主人公となり、兄貴分である神田にも新たに光が当たっています。これまで神田は、どうしようもない悪役として描かれてきましたが、今回は愛着が湧きやすくなっていますよね。こうした掘り下げ方には、どのような狙いがあったのでしょうか。

『3外伝』は、峯の物語でありつつ、神田がヒロインのような立ち位置です(笑)。登場シーンが増えるのも、避けようがありませんでした。神田は、最初からあけっぴろげでクズ。それがすべてという深みのないキャラクターです。「絆ドラマ」でその人間性を掘り下げていっても、ずっとクズのまま(笑)。ただ、自分とは対照的で奔放な神田と接する中で、峯が刺激を受けることもあります。そのあたりは「絆ドラマ」としてうまく描けたと思っています。

それに、神田自体をかわいく描いたつもりは全然ないのですが、ずっと見ていると不思議とかわいくなってくるんですよね(笑)。もしかしたら、本作を通して神田のファンが増えるかもしれません。

──クズであることは、これまでと変わらないんですね。

むしろ、ひどくなっていると思います(笑)。今まではきちんと触れてはきませんでしたが、ちゃんと触れてもやっぱりクズ。キャラクター性はまったく変わりません。ただ、クズはクズながらも「こういう時はこんなことするんだ」と細かい部分が見えてきます。悪役として登場すると、どうしても断片的な一面しか描けません。ふだんの生活が見えることで、神田も峯もより深く人物像を理解できるのではないかと思います。

──神田と並んで、堂島大吾との対比も印象的でした。大吾も重要なキャラクターとして描かれているのでしょうか。

もちろんです。メインストーリーの軸となるのは、峯が神田を利用して極道の世界に入り込んでいくところ。その先には堂島大吾が出てきますし、大吾との関係性、彼に対する失望や憧れといった峯の感情の動きをとても丁寧に描きました。

──感情の揺れが大きそうですね。

そうですね。今回は峯の独り言、心の声をナレーションのような形でたくさん入れています。「龍が如く」シリーズでは、これまであまりやってこなかった表現ですが、あえて意図的に取り入れました。登場人物の数はそこまで多くないのですが、「この時にこう思った」「ここで希望の光を見た」という感情の揺れが物語の軸になっているので、これまでのシリーズ作品とはまた違う、内向的な表現が多くなったと思います。

──峯の感情を丁寧に描いたことで、「峯ってこういう人だったんだ」と改めて気づいた点はありますか?

僕から見た峯は、コンプレックスの塊のような人間なんです。イケメンだし、頭もいいし、お金もあって、体もいいポリゴンとテクスチャーを使っている(笑)。表面的に見れば、すべてが満たされていて誰もがうらやむ存在です。でも、同時に、自分が持っているものがどれも薄っぺらいということも理解している人間でもある。みんなが寄ってくるけれど、結局はお金に集まってくるだけで本当に困った時に助けてくれる人はいない。そういう孤独や、金の虚しさを一番知っている人です。その無力感や孤独を抱えながらも、それでも人を信じたい、希望を持ちたい。堂島大吾のような存在に憧れ、「自分に足りないものは何か」「なぜ自分はこうなんだ」ともがいています。こうしたコンプレックス、劣等感と向き合うところは、人間らしくて感情移入しやすいところでもあります。僕自身もコンプレックスの塊なので、意外と自分を重ねやすいキャラクターだなと思いました。

──サブストーリーも、桐生や春日一番でプレイする時とはかなり雰囲気が違いますよね。

そこはかなり意識して変えました。桐生や春日は、困っている人がいたら「どうした?」と言えるタイプですが、峯はそうじゃない。正義感のある人間でもないので、「は? 知らねぇよ」と思うタイプです。そもそも極道ですから、カタギが困っていても基本的に助けることはありませんし、自分が首を突っ込んでも迷惑だろうと思っています。ただ、それでも見過ごせないもの、放っておけないものは峯の中にもある。他人の幸せなんてどうでもいいと思っているけれど、目の前の女の子が苦しめられていたら助けてやりたいという人間らしい気持ちはあるんです。そういった感情のバランスは繊細に描いたつもりです。

それに、峯にも伝えたいことはあるんですよね。桐生なら「お前の生き様が……」と熱く語るところですが、峯は「極道ものの俺の言うことなんて聞きたくないだろう」とわかったうえで、それでも「俺の言葉に説得力なんてないかもしれないが、あんな奴と付き合わないほうがいい」と峯なりの優しさを見せます。そういったところで、これまでの桐生や春日とは対比が生まれ、面白くなりました。

──峯の人生を描き切った今、もし彼にひと言かけるとしたら?

難しいですね……。「素直になれよ」でしょうか(笑)。春日は素直に謝れますが、峯はそうじゃない。自分の非をすんなり認められる人ではないし、好きな人に好きだと言えるタイプでもありません。もっと楽に生きられたら違う道もあったかもしれないけれど、そうできないのが峯なんですよね。「素直になればいいのに。そうすればすぐに終わるのにな」と思いました(笑)。

──峯のバトルについても、見どころを教えてください。

峯はクールでスタイリッシュなキャラクターなので、荒っぽい桐生との対比が生まれるようなアクションを目指しました。ただ、峯はクールなだけでなくて、内面にはいろいろと抱えているしキレると怖い。その偏屈さを表現するために、「闇覚醒」モードを導入しました。いい感じに中二病っぽさが出ていると思います。敵を踏み台にして攻撃する特殊アクションも、峯ならではの要素として入れています。ジャンプも検討しましたが真島のイメージが強いので、特殊アクションに振り切りました。

桐生と峯、ふたりの人物像をそれぞれのゲームシステムに反映

──桐生と峯の”対比”という言葉がありましたが、もっとも対比を感じたのが、「誰かを育てる/世話をする」場面でした。『極3』では桐生が「アサガオ」の子どもたちを世話し、『3外伝』では峯が神田の世話をしているという構図がとても印象的です。

『極3』と『3外伝』は、桐生と峯という明確に人柄が違う人物が主人公を務めています。『極3』の「アサガオハウス」は、家族のための奉仕の精神、桐生の親心や優しさを表現したいと思いました。

それに対し、『3外伝』の「神田プロジェクト」は打算的な要素をベースにしたシステムです。ゲームとしては、神田の世話をするというよりパシリに近いですね。ミッションをこなすことで評判が上がり、金ももらえる。金のために割り切って神田の評判を上げますが、峯にも思うところがあります。

同じようなシステムにしても面白くないですし、結果的にふたりの人格の違いが、そのままゲームシステムにも反映される形になりました。

──桐生と峯は、光と影のような対比なのでしょうか。

結局ふたりとも根は極道ですし、どちらも孤独で似ているところも多いと思います。ひねくれているか、ひねくれていないかという違いなのかもしれませんね。峯は「本当の絆なんてない」と斜に構え、ひねくれてしまうタイプ。でも、心のどこかで本物の絆を求めているという悲哀があります。一方で桐生は、真人間になりたい、子どもたちを愛したいという願望がある。今はそうではないけれど、良いほうへと前向きに進んでいきたいという気持ちがあります。その葛藤、最初は何もできない桐生が徐々にパパっぽくなっていく成長も描くことができました。

──メインストーリー以外のアクティビティでも、桐生と峯で差別化したポイントはありますか?

桐生は、全部ノリノリでやっちゃうんですよ(笑)。桐生は何をやっても成立しますが、峯が主人公になるのは初めてなので、キャラ崩壊のバランスには気を遣いました。「こういう時はここまではっちゃけるんだ」というテンションにはこだわりましたね。「何でもやってくれる人ではないけれど、プリクラではこんな感じなんだ」「こういうのはやってくれるんですか。結構好きなんですね」という感じが残るよう、意識しました。

──峯が呼ぶと神田がやってくるというのも、面白い差別化ポイントでした。

峯が呼べるのは、神田くらいしかいませんから(笑)。神田を呼ぶ機会なんて、人生でなかなかないでしょうし、ファンもうれしいだろうと思い、ちょっとしたお楽しみ要素として入れました。

──カラオケなどのアクティビティについて、役者さんにはどのような演技指導を行ないましたか?

テンションはアドバイスしました。声が高くなりすぎるより、かっこいいままプリクラを撮るほうが面白いですから。カラオケは、峯役の中村獅童さんがまさか歌ってくださるとは思わなくて(笑)。ノリノリで歌っていただき、収録もすごく楽しかったですね。

──ゲーム内には、セガの携帯ゲーム機「ゲームギア」も収録されています。遊べるタイトルも豪華ですね。

今回のおすすめは『救急車』(1999年にリリースされたアーケードゲーム)です。タイトルが直球すぎますし、失敗すると患者が亡くなるというコンプライアンス的に攻めたゲームですが(笑)、個人的にはすごく気に入っています。「ゲームギア」自体、今どれくらいの人が知っているかわかりませんが、僕は大好きなゲーム機でした。たくさんのゲームを遊んでいただけるので、ぜひお気に入りを見つけてもらえたらうれしいです。

──最後に、発売を楽しみにしている読者に向けてメッセージをお願いします。

『極3』はリメイク作品ではありますが、僕ら開発チームは新作のつもりで取り組みました。リメイクの常識を超えるくらい、フレッシュなタイトルになったと思っています。『龍が如く3』をプレイした方は、かつての思い出もあると思います。ですが、ただ過去のタイトルをトレースするだけではない挑戦的な作品になっていますので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。『3外伝』も、峯という主人公を通して、いつもの「龍が如く」シリーズとは違った感情、ダークヒーロー的な解決方法を描くことができました。こちらも自信作なので、ぜひ併せてプレイしていただけたらと思います。

本作は、シリーズを20年続けてこられた記念作品でもあります。2本分のボリュームをつくるのは本当に大変でしたが、皆さんへの感謝を込めて大盤振る舞いで1本に詰め込みました。ぜひ楽しんでください。

ダウンロード版『デラックス・エディション』には、豪華な追加コンテンツが付属

ダウンロード版『デラックス・エディション』には、ゲーム本編に加えて5種類の追加コンテンツセットが付属する。内訳は、コーディネートで着替えることができるセットアップが入った「レジェンダリーコーディネートセット」、「ツッパリの龍」の仲間を追加できる「ツッパリ・レジェンドボーイズ&レディースセット」、「ツッパリの龍」のカスタマイズの幅を広げることができる「ツッパリ・スペシャルカスタマイズセット」、携帯カスタマイズの幅を広げることができる「携帯カスタマイズセット」、カラオケ定番の人気曲を歩きながらBGMとして流すことができるアイテム「CD」のセットを入手できる「BGM変更アイテム「CD」スペシャルセット」となっている。

<商品内容>
■ダウンロード版『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark』
■レジェンダリーコーディネートセット
■ツッパリ・レジェンドボーイズ&レディースセット
■ツッパリ・スペシャルカスタマイズセット
■携帯カスタマイズセット
■BGM変更アイテム「CD」スペシャルセット

予約特典は「ツッパリメンバー 春日一番」

『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』を予約すると、シリーズ人気キャラクター・春日一番が「ツッパリの龍」のメンバーに追加される「ツッパリメンバー 春日一番」が特典として付属する。パッケージ版は早期購入特典として、デジタル版は2026年2月11日(水)23:59までに予約購入した場合に付属するので、早めに予約を。

<予約特典>
・「ツッパリメンバー 春日一番」

『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』をPS Storeで予約購入する

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『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』プレビュー! 桐生と峯、ふたりの人生を追体験【特集第1回】

龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties

・発売元:セガ
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:アクションアドベンチャー
・発売日:2026年2月12日(木)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 8,990円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 スタンダード・エディション 8,990円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 デラックス・エディション 11,440円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:D(17才以上対象)


PS Blogの『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』記事はこちら


『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』公式サイトはこちら

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