
8月28日(木)発売予定のPlayStation®5用ソフトウェア『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER(メタルギア ソリッド デルタ: スネークイーター)』は、2004年にPlayStation®2で発売された『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』を原作とするリメイク作品だ。その試遊イベントである「『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』Tokyo Media Event」が行なわれたので、プレイしたレビューをお届けしよう。

国内外の多くのメディアが参加した「『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』Tokyo Media Event」。本作の試遊は2024年にも行なわれており、そのときはゲーム序盤の「バーチャスミッション」の一部をプレイできたが、今回は物語が本格的に動き出す「スネークイーター作戦」の世界初試遊に加え、本作で復活搭載される追加コンテンツ「猿蛇合戦」も体験することができた。


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新たな操作方法「NEW STYLE(ニュースタイル)」で鬱蒼としたジャングルの敵地に潜入
今回の試遊では、すでに一部を体験した「バーチャスミッション」を省略し、「スネークイーター作戦」の始まりからプレイした。冷戦の時代、主人公のネイキッド・スネークは、科学者ソコロフの亡命を幇助すべくソ連に単身潜入する「バーチャスミッション」に挑むも、スネークの師であり特殊部隊の母と呼ばれる兵士”ザ・ボス”の裏切りによって任務は失敗。その1週間後、一触即発となった米ソ関係を収拾するため、スネークはソコロフの救出とザ・ボスの抹殺を命じられ再びソ連へ。この任務が「スネークイーター作戦」であり、物語の本編になる部分だ。
ソ連の監視戦闘機を振り切るドローンの高速降下に続き、待ち構えていたザ・ボスに再び完敗するカットシーンが流れる。オリジナルと同様の演出ではあるが、リメイクされた新たなビジュアルによってその迫力は格段に増している。そして不時着したドローンをザ・ボスが爆破したことで敵兵が集まり出し、いよいよステルスアクションのスタートとなった。

本作の操作は、三人称視点の「NEW STYLE(ニュースタイル)」と、俯瞰視点でオリジナルに近い「LEGACY STYLE(レガシースタイル)」から選ぶことができ、試遊では「NEW STYLE(ニュースタイル)」に設定されていた。遠くにいる歩哨をいち早く視認することができてプレイしやすいし、現代風の操作感で遊べるため、オリジナル版が俯瞰視点だったことを忘れるくらいすぐになじむことができた。
しかし、先に進んだ廃工場で敵兵と戦ったときに違和感が。麻酔銃は頭部などの急所にヒットさせると一発で眠らせるが、ヘッドショットを狙ったつもりでも敵兵が眠ってくれず、警戒状態になってしまった。どうやら「NEW STYLE(ニュースタイル)」では、射撃武器の弾丸が重力の影響を受けて落下するそうで、急所の頭部から外れていたようだ。オリジナル版に慣れたプレイヤーは、狙撃する際に照準調整を強く意識する必要がある。

精細に表現されたジャングルの植生は、よりくっきりと再現
「スネークイーター作戦」の冒頭は、「バーチャスミッション」とほぼ同じマップを探索する。ドレムチイやドリノヴォドノといったエリアはジャングルになっており、木々が生い茂り、沼地が広がる一帯だ。本作はUnreal Engine 5を採用し、大自然が高密度のディテールで描かれている。


目の前に広がる全景がリアルになっているのはもちろん、とくに驚いたのが匍匐状態での景色だ。敵兵の目から逃れるために匍匐姿勢を取ると、草や落ち葉、小動物がくっきりと描かれているのがわかる。オリジナル版当時の表現力では、アップになると粗さが感じられたものだが、本作はアップになるほど精細さが際立つ。ジャングルは『METAL GEAR SOLID 3』を象徴するステージでもあり、鬱蒼とした環境の臨場感は圧巻だ。

また、リメイクでビジュアルを作り直したカットシーンは、その迫力に何度も目を奪われた。オセロットがエヴァのバイクアクションで付けられた顔のタイヤ痕は鮮明に描かれ、ザ・ペインの蜂に襲われた山猫部隊の兵士は痛々しく腫れ上がっていた。夜の廃工場で出会ったエヴァはとてもセクシーで、はだけた胸元をスネークがチラチラ見てしまうのも無理はない。物語を重厚に描き、ときにユーモアを交え、格段にリアリティを増したカットシーンは、リメイクでも間違いなく注目のポイントだ。

原作を忠実に再現し、マップ構成も攻略法も当時のまま
本作は、オリジナルである『METAL GEAR SOLID 3』を最新の技術で進化させつつ、作品の持つ魅力をそのままに再現することを目標としているという。忠実な原作再現というコンセプトはマップ構成にも表れており、大小の区切られたマップを行き来する形が踏襲されている。現代風のリメイクなら、オープンワールドのように表現する方法もあったはずだが、マップを遷移するたびに暗転して地名が表示されるのは、オリジナルを遊んだ記憶が蘇って安心感すら覚えるし、超高速ロードのおかげでストレスを感じることもない。
また、戦闘での攻略法も原作を忠実に再現しているようだ。廃工場で夜明けとともに山猫部隊の襲撃を受ける場面では、オリジナルの攻略手順がそっくりそのまま通用した。まずは小部屋でベッドの下に隠れ、扉を破って突入しようとする敵兵4人にスタングレネードを投げて失神させる。続いて床下に潜り込み、匍匐のまま壁の外に立つ兵士を麻酔銃で一発。外に出たらドラム缶を転がしてもうひとりを倒す。屋根の上の兵士は麻酔銃で狙撃する。重力の影響で弾丸が垂れるため、眠らせるまで数発かかったのには焦ったが、これで残すはひとりだけ。CQCで気絶させ、襲撃部隊を制圧した。
オリジナルをやり込んだ方なら、この流れがよくわかるだろう。当時の記憶のまま、あれよあれよという間に制圧が進むことに驚き、原作再現の徹底ぶりに感心してしまった。

立体的なサウンドは攻略にも役立つ
オリジナルを遊んだ方は、当時を思い出しながらスムーズな攻略ができると思う。しかし、初見プレイではそううまくいくはずもなく、敵兵に発見されて増援に追い回され、なす術なく倒されてしまうこともあるだろう。そんなときに役立つのが、立体的に進化したサウンドだ。本作は壁などの遮蔽物の向こうにいる敵兵の音がリアルに聞こえ、視界に捉えずとも危険な状況を察知できる。敵に見つからないように攻略するステルスアクションのスリルは、サウンドの進化によってさらにパワーアップしたといえるだろう。

ユニフォームのクイックチェンジが使いやすくて便利
本作のステルスアクションにおいて重要なのがカムフラージュの要素だ。ユニフォームやフェイスペイントを周囲の環境に近づけることでカムフラージュ率が上がり、敵兵に気づかれにくくなる。オリジナルではメニュー画面であるサバイバルビュアーを開いてユニフォームを変更していたが、本作ではメニューに移行せず着替えられるクイックチェンジが追加された。方向キーの上を押すと、所持しているユニフォームとそれぞれのカムフラージュ率が表示され、手早く着替えることができる。アイテムや武器の選択と同じように、ショートカット的に着替えられるのは使いやすくて、とても便利だ。

今回の試遊は、時間的に最初のボスとなるオセロット戦までのプレイだったが、本編序盤であってもリメイクならではの魅力を感じることができた。進化したビジュアルは、ジャングルの自然環境やキャラクターのモーションを含めてすばらしく、オリジナルと比べると別作品のような見た目だ。それでいて、根本にはオリジナルを忠実に再現する強い意志が感じられ、当時の思い出が次々と蘇ってきた。オリジナルをたくさん遊んだ方なら、新鮮さと懐かしさを同時に体験できると思う。そして初めて触れる方は、シリーズ屈指の名作と呼ばれる魅力を現代風のプレイフィールで楽しめるはずだ。
追加コンテンツ「猿蛇合戦」に『アストロボット』のボットたちが登場
「猿蛇合戦」は、猿のキャラクター「ピポサル」を捕まえるアクションゲーム『サルゲッチュ』とコラボレーションした追加コンテンツだ。原作に収録され、のちに発売された完全版『METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTENCE(サブシスタンス)』ではステージ数が増えてボリュームアップした。このユニークなミニゲームが『METAL GEAR SOLID Δ』で進化したビジュアルとともに復活搭載され、試遊でも体験することができた。

ゲームのルールは、ステージ内のピポサルをすべて捕まえるまでのタイムを競うというもの。スネークは専用の銃を使い、気絶させて捕まえると「ゲッチュ!」となる。スネークに気づいたピポサルは頭のパトランプが赤に変わり、逃げ回ったり反撃したりするし、そもそも見つけにくい場所に隠れていて、発見するまでに苦労する場合もある。そんなピポサルたちを、スニーキングしながら1匹ずつ、あるいはまとまっているところを連続ゲッチュするのはシンプルに楽しい。ゲッチュしたときのピポサルとスネークのコミカルなアクションも必見だ。


リメイクされた「猿蛇合戦」の特徴は、ビジュアルが一新されたことだけではない。『アストロボット』のボットたちがゲストキャラクターとして登場するのだ。通常のボットに加え、ピポサルの姿をしたボットも登場する。各ステージに1体ずつ出現する追加ターゲットのような存在であり、ボットを逃したとしてもピポサルをすべてゲッチュすればステージクリアとなるが、ボットもゲッチュできれば追加の報酬が手に入るという。

本編とはガラリと雰囲気が変わる追加コンテンツが用意されているのも「METAL GEAR」シリーズの魅力のひとつ。復活したリメイク版「猿蛇合戦」でも完全クリアを目指してみたい。

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ダウンロード版『Digital Deluxe Edition』の予約特典「48時間先行アクセス権」で8月26日(火)から遊べる!
本作は通常の『Standard Edition』に加え、ダウンロード版限定の『Digital Deluxe Edition』が発売される。『Digital Deluxe Edition』はゲーム本編と、スネークのユニフォームやフェイス、装備品が入った「Sneaking DLC Pack」とのセット商品となっており、個別に購入するよりもお買い得だ。
『Standard Edition』のパッケージ版早期購入特典およびダウンロード版予約購入特典として、ユニフォーム「ホワイトタキシード」が手に入る。また、『Digital Deluxe Edition』の予約購入特典は「ホワイトタキシード」に加え、「48時間先行アクセス権」が付属し、発売日8月28日(木)よりもひと足早く8月26日(火)から遊ぶことが可能だ。

『Standard Edition』(パッケージ版/ダウンロード版)
<価格>
8,580円(税込)
<商品内容>
■『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』(パッケージ版またはダウンロード版)
<パッケージ版早期購入特典およびダウンロード版予約購入特典>
■ユニフォーム「ホワイトタキシード」

『Digital Deluxe Edition』(ダウンロード版)
<価格>
9,790円(税込)
<商品内容>
■『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』(ダウンロード版)
■Sneaking DLC Pack
ユニフォーム「バトルドレス(PW ver.)」
ユニフォーム「スニーキングスーツ(PW ver.)」
ユニフォーム「ワニスーツ」
ユニフォーム「ネイキッド(ウッドランド)」
ユニフォーム「ネイキッド(アモベルト)」
ユニフォーム「ゴールド」
フェイス「メガネ」
フェイス「サングラス」
装備品「ケロタンのお面」
装備品「ガーコのお面」
<予約購入特典>
■ユニフォーム「ホワイトタキシード」
■48時間先行アクセス権
『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』をPS Storeで予約購入する
METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER
(メタルギア ソリッド デルタ: スネークイーター)
・発売元:KONAMI
・フォーマット:PlayStation 5
・ジャンル:タクティカル・エスピオナージ・アクション
・発売日:2025年8月28日(木)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 8,580円(税込)
ダウンロード版 販売価格 Standard Edition 8,580円(税込)
ダウンロード版 販売価格 Digital Deluxe Edition 9,790円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:D(17才以上対象)
※「FOX HUNT」は2025年秋に配信予定です。「FOX HUNT」以外の追加コンテンツは発売日からプレイできます(パッケージ版をご購入された方は、インターネットに接続してソフトをアップデートする必要があります)。
※先行アクセス権をお持ちの方は、先行アクセス開始日からプレイできます。
PS Blogの『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』記事はこちら
『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』公式サイトはこちら
©2025 Sony Interactive Entertainment Inc. Ape Escape and Piposaru are trademarks of Sony Interactive Entertainment Inc.
©Konami Digital Entertainment
※画面は開発中のものです。
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