『ELDEN RING NIGHTREIGN』5月30日発売決定! 協力型サバイバルアクションになって、プレイフィールはどう変わったか?

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『ELDEN RING NIGHTREIGN』5月30日発売決定! 協力型サバイバルアクションになって、プレイフィールはどう変わったか?

PlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『ELDEN RING NIGHTREIGN(エルデンリング ナイトレイン)』の発売日が5月30日(金)に決定! 世界累計出荷本数2,860万本を突破したアクションRPG『ELDEN RING』のスピンオフタイトルである本作は、『ELDEN RING』をベースにゲームデザインを刷新し、他プレイヤーとともに個性の異なるキャラクターを操作して新たな脅威に挑む協力型サバイバルアクションとなる。

本作は2月14日(金)から17日(月)にかけて、テスターとして応募・当選したプレイヤーが参加するネットワークテストが行なわれる。これに先立ち、ネットワークバージョンのメディア向け試遊会が開催されたので、プレゼンテーション&質疑応答の模様をレポートするとともに、最新プレビューをお届けしよう。

【プレゼンテーション】RPGの面白さを凝縮したハイスピードなゲーム体験

メディア向け試遊会の冒頭、フロム・ソフトウェアの北尾泰大氏によるプレゼンテーションが、実機プレイを交えて行なわれた。本作は挑むべきボスを選択してから、3人のプレイヤーがマッチングして出撃するミッション制。プレイヤーキャラクターの成長、探索によるアイテム収集、強敵とのバトルといったRPGの面白さを、ひとつのセッションに凝縮したゲーム性を目指しているといい、『ELDEN RING』から薄味になることはなく、RPG体験がハイスピードで繰り広げられる。

ゲームセッションは、3人のプレイヤーが「リムベルド」と呼ばれるフィールドに降り立つところから始まる。その後の行動は自由で、夜が訪れるまで広大なフィールドを探索していく。3人一緒に行動するのも、それぞれが単身で行動するのもプレイヤーしだい。武器を求めて宝箱を開けて回ったり、レベルアップに必要なルーンを得るために強力なボスに挑んだりと、自由に探索することができる。フィールドに点在する名前がついたボスを倒すと、強力な武器や持続するバフなど特別な報酬を得られるが、選択式となっており手に入れられるのはひとつだけだ。

リムベルドにおける拠点やアイテム配置の場所は、セッションごとにランダムで変わる。さらに、火山や毒沼が現れるといった大きな変化が発生することもある。敵が大量に出現したり、隕石が降ってきたりとイベントが発生することもあるとのことだ。

夜が近づくにつれて激しい雨が降り、その雨を浴びるとダメージを受ける。時間の経過で拡大する雨によってプレイヤーたちの行動範囲が狭くなっていくため、限られた時間の中でキャラクターを強化していくことが重要だ。夜の時間はボスが出現し、撃破することで1日が終わる。2日目も同じように、探索による強化と夜のボス撃破に挑み、3日目に登場する最後のボスを倒せばセッションクリア。これが本作の基本的なゲームサイクルとなる。

8人のプレイヤーキャラクターと新たなアクション

プレイヤーキャラクターは、『ELDEN RING』ならエディットした自分だけのキャラクターを作成するが、本作はステータスが決められた8人のキャラクターから選択してプレイする。各キャラクターは、『ELDEN RING』と同様に戦技が付いた武器を使えるほか、それぞれのアビリティ、スキル、アーツが新たに備えられており、これまで以上に多彩な戦い方を楽しめる。

基礎的なアクションは『ELDEN RING』をベースにしつつ、鳥に掴まって空を移動する、壁を連続ジャンプでよじ登るといったアクションが加えられた。どれだけ高い場所から飛び降りようとも、落下ダメージを受けたり死亡したりすることはない。『ELDEN RING』と似ているようで違う、新鮮な手触りを感じられる。また、通常のダッシュに加え、L3の押し込みで「疾走」に移行する。「疾走」は『ELDEN RING』の霊馬「トレント」と同等のスピードで、素早く移動することが可能だ。スピーディでスリリングなゲームプレイに合わせ、基礎アクションが進化している。

それぞれの武器には、戦技と付帯効果が設定されている。左右の腕に3つずつセットでき、付帯効果は実際に装備した武器だけでなく、セットしているだけの武器の付帯効果もすべて発揮される。アイテムは基本的に4つまで所持できる。それ以上のアイテムを見つけたときは、どれを捨てるか決めなくてはならない。武器もアイテムも、新たに良いものを見つけたならば、積極的に付け替えていくとよいとのことだ。

レベルアップはステータス振り分け方式ではなく、キャラクターごとに決まった能力値がアップしていく。キャラクターのビルドを考える必要がないため、レベルアップにかける時間はとても短い。

セッション終了時には、「遺物」と呼ばれる強化アイテムを獲得できる。『Bloodborne』の「血晶石」に似たシステムであり、キャラクターのスロットの色に応じた遺物をセットすると、遺物の効果によって強化される。レベルアップしたステータスや手に入れた武器・アイテムはそのセッションだけのものだが、遺物はキャラクターを永続的に強化できる。

仲間を攻撃して蘇生させるユニークな救助システム

戦闘でHPがなくなり、瀕死になった場合は、仲間が攻撃することで救助してもらえる。ロックオンもできるので、遠距離攻撃で安全な場所から助けることも可能だ。瀕死のプレイヤーのゲージを削り切ると救助が完了するが、瀕死を繰り返すとゲージが長くなり、それだけ救助しにくくなっていく。蓄積したゲージは、祝福に触れるとリセットされる。

瀕死状態のまま一定時間が経過した場合は死亡してしまい、所持していたルーンを落とし、リスポーン時にレベルがひとつ下がるペナルティを受ける。しかし、リスポーン後に回収すれば、落とした所持ルーンに加え、レベルをひとつ上げる分のルーンを得て、ペナルティを受けた分を取り戻すことができる。なお、夜のボスとの戦闘では、瀕死のまま時間経過しても死亡にはならないが、3人のプレイヤーがすべて倒れると敗北となる。ボスとの厳しい戦いで倒れていっても、3人のうち1人が残っていれば逆転の可能性があるわけだ。

【質疑応答】クリアする満足感と、繰り返し何度も遊べるゲームデザイン

──本作の位置づけとして、シーズン制などを用いる運営型のタイトルになるのでしょうか。

いわゆる運営型やライブサービスのような形では検討していません。目指しているのは、ゲームをクリアするために何度もリトライしたり、複数のキャラクターでチャレンジしたり、15~20時間しっかり遊べるものにしようという考えです。そうしてラスボスを倒したとき、1本のゲームを楽しんだ満足感を感じてもらえると思います。ラスボスを倒したあとも、たくさんの遺物が手に入るので、ハクスラ的に繰り返し遊ぶことができます。それこそ、『Bloodborne』の聖杯ダンジョンを今でも遊んでくださっている方がいるように、繰り返し何度も楽しんでいただきたいと思っています。

もちろん、『ELDEN RING』のようにバランス調整などのアップデートはあるでしょうし、多少のモード追加も検討しています。また、ライブサービスやその中でも課金コンテンツは予定していませんが、ダウンロードコンテンツは検討しており、新しいキャラクターやボスを年度内に配信したいと考えています。

──1回のセッションにかかる時間はどの程度でしょうか。

夜のボス戦によって多少変わりますが、35~40分くらいです。われわれも悩んで試行錯誤したところで、ちょっと長めだとは思います。2日目までにして15~20分で試したこともありますが、成長する感覚が薄れてしまってうまくいきませんでした。ちなみに、セッション内のゲーム状態を保存することはできませんが、例えばネットワークエラーで落ちた場合などは、そのセッションに復帰することができます。

──本作の世界観やストーリーがゲーム内で語られる要素はありますか。

本作はマルチプレイでゲームセッションを繰り返し遊ぶ作品であり、『ELDEN RING』の濃密な世界観に干渉してしまうことも考え、本作のストーリー要素はあまり語っていません。もちろん、この世界の背景などは円卓のキャラクターとの会話でわかるようになっていて、また各キャラクターのちょっとしたシナリオを進める要素もあります。

──3人マルチプレイのほかに、シングルプレイも可能でしょうか。

はい、できます。もともと3人マルチプレイのゲームデザインで開発していますが、1人で遊びたい方や1人で遊びたいときもあると思いますので、シングルプレイもつけています。敵のステータスは、3人マルチプレイよりもシングルプレイのほうが下がりますが、例えばバトル中に3体に分離する3つ首のボスはシングルプレイでも分離するので、ステータスが調整されているとはいえ厳しい戦いになると思います。

──他プレイヤーの侵入などはありますか?

いわゆるPvPの要素はありません。ただ、ロケーションによっては、プレイヤーキャラクターたちと同じ姿の敵NPCと戦う場面はあります。

──これまではプレイヤーのレベル帯に応じてマッチングしていたと思いますが、本作のマッチングはランダムになるのでしょうか。

完全にランダムです。ただし、ボスの解禁状態などでマッチングが区分されることがあります。

──クロスプレイについて教えてください。

プラットフォーム間のクロスプレイは対応していません。PlayStation®でいえば、ネットワークテストではPS5、製品版ではPS5とPS4でのマルチプレイが可能です。

本作ならではの気になるルール

──発見したアイテムは全員が共有できるのでしょうか。

宝箱の中身やオブジェクトを破壊して出たアイテムは早いもの勝ちですが、ボスを撃破した特別報酬は各キャラクターがもらえます。ルーンはパーティー全体で共有しています。

──HPを回復する聖杯瓶を増やす手段はありますか?

教会で使用回数を増やすことができます。

──戦技や魔術の使用に必要なFPの回復手段を教えてください。

FPは祝福に触れるか、アイテムで回復しますが、今作のFP回復はわりと辛めにしており、戦技や魔術、祈祷はここぞというときに使う立ち位置になっています。ただし、魔女のようなキャラクターの「隠者」は魔術をたくさん使うので、FPを回復する効果のあるアビリティを持っています。

──弓の矢弾やクロスボウのボルトは補充が必要ですか?

矢弾とボルトは無限で使うことができます。

──魔術と祈祷は、手に入れた杖や聖印に付帯しているのでしょうか。

はい。どのキャラクターも、杖や聖印を手に入れて装備すれば魔術や祈祷を使えます。

──「DARK SOULS」シリーズのボスも登場するようですが、過去作の武器もありますか?

武器は『ELDEN RING』のものと、『ELDEN RING NIGHTREIGN』各キャラクターの初期武器が登場します。『ELDEN RING』のDLCからは、敵は登場しますが武器はありません。

──本作には装備重量の概念はないのでしょうか。

装備重量の概念はありません。見るからに軽量系のキャラクターでも、大剣を降ることができます。ただし、武器にはレアリティがあり、レアリティに応じたレベルに達していないと武器の性能を発揮できない要素があります。

──各キャラクターの初期武器や外見は固定でしょうか。

初期武器は固定です。外見は各キャラクターに特別なスキンが用意されており、進行やゲーム内通貨での購入によって追加できます。

難易度設計はシビアだが経験と学習を積むことで立ち向かう

──『ELDEN RING』は周回プレイで敵が強化されますが、本作ではその要素はありますか?

プレイヤーレベルなどによって敵の強さが変化する要素はありません。ちなみに、全8体のボスは段階的に解禁されていきますが、解禁順で段階的に強くなっていくというよりは、どのボスもすごく強いと思ってください(笑)。

──「DARK SOULS」シリーズや『ELDEN RING』と比較して、本作の難易度をどのように設定していますか?

基本的にはシビアでプレイヤーの学習が必要なつくりにはなっています。セッション内で理想的なビルドに成長できたとか、フィールド探索で強力な武器が手に入ったとか、そうした展開になれば強いのですが、それをやるにも経験と学習が必要になると思います。

──「DARK SOULS」シリーズや『ELDEN RING』では、アクションが苦手な方もレベルを上げてクリアすることができました。本作はレベルアップがセッション内にとどまることで、アクションが苦手なプレイヤーはどのように対処すればよいと考えているでしょうか。

マルチプレイヤータイトルということで、一緒になったうまいプレイヤーの動きや強化のやり方を見て学べると思います。また、手に入れた遺物の効果によって立ち回りも大きく変わっていきます。あとはキャラクターを変えれば、戦い方もガラッと変わります。『ELDEN RING』では成長させたビルドを変えるのは簡単ではありませんが、本作では選び直してみたキャラクターが手に馴染むということもあると思います。手段はたくさん用意しているので、いろいろ試してほしいです。

【プレビュー】『ELDEN RING』と似て非なるプレイフィール。しかしボスを倒す達成感はやはり極上!

ここからは、ネットワークテストバージョンを試遊したレビューを紹介する。実際に遊んでみてまず感じたのは、プレイフィールが『ELDEN RING』と似ているようでかなり違っていたことだ。

『ELDEN RING』は基本的にシングルプレイで、自分のペースで探索して自分の好きなように攻略する。どれだけ時間をかけてもいいし、襲われる心配がない場所ならコントローラーを置いて離席しても大丈夫だ。しかし、本作は3人協力型のサバイバルアクションであり、2人の仲間の動向はいつも気に留めておく必要がある。それは3人で足並みを揃えているときはもちろん、それぞれがバラバラに行動していたとしても変わらない。雨のリングによって行動範囲が狭くなっていき、1日の最後には3人揃ってボス戦に挑むというルールがあるからだ。夜になるまでに、いかに効率的にキャラクターを成長させ、ボスを倒せるパーティーに強化できるかが重要であるため、プレイスピードは必然的に早くなる。壁ジャンプで崖をよじ登ったり、落下ダメージを気にせず高所から飛び降りたりと、アクションの概念が異なりスピードランをしているようだ。

新たに追加された操作方法

操作方法にもいくつかの変更がある。各キャラクター固有のスキルは△+L2で発動し、より強力なアーツは△+R2で発動するという操作が加わった。スキルとアーツはそれぞれのゲージが溜まると発動でき、再発動にはクールタイムを要する。クールタイムはスキルよりもアーツのほうが長いが、強敵が青いオーラを纏った攻撃をタイミングよく回避すると、アーツのクールタイムを短縮する要素もあるようだ。

HPを回復する聖杯瓶の使用は□ボタンに固定され、ほかの消費アイテムや投擲物は十字ボタンの下で選択して上で使用する。このアイテム操作に最初は慣れず、スローイングダガーを投げるつもりが、間違って聖杯瓶を飲んでしまうことも。『ELDEN RING』の操作に慣れてしまっていたので、ちょっと慌ててしまった。

左スティックを押し込む操作は、しゃがみではなく「疾走」になる。「疾走」は○ボタンのダッシュよりも速く走ることができ、その速度は霊馬トレントと同等とのこと。長距離移動が快適になるのはもちろん、トレントを呼び出すモーションを必要とせず即座に最高速へ移行できるため、戦闘中でも重宝する。なお、敵に感知された状態で「疾走」するとスタミナを消費し、これはダッシュと同じ仕組みだ。

高い壁や崖も、壁ジャンプでよじ登ることができる。ちょっとした引っ掛かりがあれば登れてしまうため、高所移動の発想そのものが『ELDEN RING』とは違う。また、壁ジャンプは火の戦車の攻略にも役立った。火の戦車は頭頂部に排気孔があり、そこに致命の一撃を叩き込むことで大ダメージを与えられる。『ELDEN RING』では高所に陣取ってから飛び降りて狙っていたが、本作では背後から壁ジャンプで飛び上がり、そのまま致命の一撃につなげられる。火の戦車が複数出現するロケーションもあり、この面倒な敵を手早く処理していくのは爽快だ。

強敵の苛烈な攻撃とデスの重み

ボスの動きも『ELDEN RING』とは少しずつ違う。フィールドボスとしてモーゴットや黄金カバなどと同タイプのボスが出現するのだが、動きのパターンや技を出す頻度が微妙に異なるため、体が覚えている差し込みタイミングで攻めると被弾してしまう。ちなみに、1日目の夜ボスとして出現したのは、『DARK SOULS』の「百足のデーモン」。ビジュアルは懐かしさを感じたものの、動きのパターンまでは覚えていなかった。

死亡に対す感じ方も違う。本作はHPがゼロになったら瀕死状態を経て、仲間の救助が間に合わなかったときに死亡する。デスペナルティとして、レベルがひとつダウンし、所持していたルーンを失ってしまう。リスポーン後、前回死亡した場所で1レベルアップ分と所持していた分のルーンを回収できるが、雨が降っている範囲だったり先行した仲間たちに追いつこうとしたりすると、回収を諦めなければならないこともある。なにより、夜が訪れるまでにできるだけ強化しなければならない中でのタイムロスが痛い。死亡したらすぐにリトライするだけの『ELDEN RING』と比べて、「仲間に迷惑をかけてしまった」とか「仲間よりも強化が一歩遅れてしまった」とか考えてしまうぶん、1デスが重く感じるのだ。

理想的な成長を果たし、仲間とともに強敵に打ち勝つ歓び

ここまでに挙げた違いは、『ELDEN RING』をたくさん遊んだプレイヤーほど強く感じるのではないだろうか。しかし、『ELDEN RING』と変わらない歓びもあった。それはボスを倒したときの達成感だ。今回は4時間ほどで5度のセッションに挑み、最後のセッションで3日目の大ボスを撃破することができた。それまでのセッションでも2日目までのボスを倒し、3日目に到達していたのだが、最後の壁が厚かった。それでも自分なりに道中探索と強化方針を思考錯誤し、最終ボスの動きを学習していった結果、ついに倒したときは思わず拳に力が入った。

また、最初は慣れなかったマルチプレイも、だんだんとコツがわかってきた。瀕死状態を救助するのはチームに貢献している感じがわかりやすいし、入手した武器が自分より仲間にふさわしい場合は譲って知らせることも、結果的にチーム全体の強化につながる。行動方針としては、やはり3人揃って探索・強化するほうがいい。1日目だけバラバラに行動したセッションもあったが、これはうまくいかなかった。ひとつのロケーションを攻略するのに時間がかかり、ボス撃破報酬が足りなかったように思う。それが最後のセッションではマップの目標地点にピンを打ちながら足並みを揃え、フィールドボスを狩り、教会に立ち寄って聖杯瓶を増やし、かなり理想的な強化状態で3日目を迎えられるようになっていた。戦闘では仲間たちも各キャラクターの特性を掴んできたのか、スキルやアーツの打ちどころが効果的で連携も取れていた。お互いをカバーし合い、長所を引き出す連帯感は、協力マルチプレイの醍醐味だろう。

3日間を生き抜くセッションの流れ

ここで『ELDEN RING NIGHTREIGN』におけるセッションの一連の流れを改めて整理しておこう。プレイヤーの拠点にあたる円卓の中心を調べると、セッションに出撃するためのマッチングが始まる。マッチングするプレイヤーは基本的にランダムで決定するが、パスワードを共有する任意のプレイヤーとマッチングすることも可能だ。マッチングが完了したら、それぞれが使うプレイヤーキャラクターを選択して出撃となる。なお、円卓には訓練場があり、人形兵を相手に戦闘のトレーニングができる。キャラクターやレベルを自由に設定でき、本作に登場する武器もすべて試せるので、操作や攻撃モーションの確認に役立つだろう。

セッションが始まると大鳥につかまってフィールドに向かい、開始地点に降下する。ネットワークテストバージョンでは決まった場所に降下していたが、製品版では開始地点が変化するそうだ。フィールドに降り立ったら探索開始。マップを開くと城や砦、ダンジョンなどのロケーションが表示されているので、付近のロケーションを目指す。こうしたロケーションには名前付きのフィールドボスが出現することが多く、倒すことで選択式の特別な報酬と大量のルーンを獲得できる。ボス撃破後に出現する霊体の商人からアイテムを購入できるほか、鍛石を手に入れていれば鍛冶台で武器を強化することも可能だ。マップを開けば祝福の位置もわかるため、集めたルーンを使ってレベルを上げていく。また、聖杯瓶の使用回数を増やせる教会、封印を解除することで報酬を得られる魔術士塔など、キャラクター強化につながるロケーションを効率的に回っていくことになる。

行動範囲を狭める雨から逃れるように探索を進め、やがてフィールドの最終地点に行き着くと夜のボスとの戦いが始まる。それまでに強化したキャラクターの能力と手に入れた武器を駆使して、見事に撃破すれば1日目が終了。続く2日目も同じように探索・強化を進め、夜のボスを討伐する。3日目は探索パートがなく、夜の王との最終決戦に向かう。これを撃破することができればセッションクリア。製品版では新たな夜の王が解禁され、戦いが続いていくことになる。

セッション終了時にはプレイ報酬として強化アイテム「遺物」を入手でき、1日目より2日目、2日目より3日目をクリアするといったように、プレイ成果に応じて報酬の内容がよくなっていく。本作において、「遺物」はセッションをまたいで永続的にキャラクターを強化する限られた要素であり、繰り返しプレイしながら効果の高い「遺物」を手に入れるハクスラ要素を楽しめる。ひとつのセッションに凝縮されたRPGの楽しさに加え、キャラクターの強化を極めるために繰り返し遊べることも本作の魅力といえるだろう。

ネットワークテストで使用可能な4人のキャラクター

本作のプレイヤーキャラクターは8人が登場し、ネットワークテストではこのうち「追跡者」「守護者」「レディ」「隠者」の4人を使うことができる。今回の試遊で4人全員を試したので、それぞれの特徴を紹介しておこう。

●追跡者

初期装備で盾も持っている戦士タイプのキャラクターであり、攻守のバランスがよく扱いやすい。死亡する攻撃を受けた際に一度だけそれを回避するアビリティ「第六感」を備え、生存能力も高い。オーソドックスな近接戦が得意なプレイヤーと相性がよさそうだ。

スキル「クローショット」は、ワイヤーのついたクローを敵や地形に投射する。体格の小さい敵に当てた場合は敵を引き寄せ、体格の大きい敵や地形に当てた場合はそこに自らを素早く移動させる。大型のボス戦では、敵の攻撃が届かない中距離を維持しながら、「クローショット」で一気に間合いを詰める戦術が効果的だった。

アーツ「襲撃の楔」は、鉄杭を爆発とともに打ち出して強力な一撃を放つ。空中で使用することもでき、ボタン長押しで威力がアップする。大型ボスでも怯みが取れるので、全員でラッシュを仕掛けるきっかけ作りとしても向いているだろう。

●守護者

HPやスタミナに優れ、大盾で敵の苛烈な攻撃を凌ぐことができる防御性の高いキャラクター。敵のターゲットを自分に向け、仲間の攻撃を助けるタンクタイプとして運用しやすい。アビリティ「ハイガード」は、盾ガード中に左スティックの移動と○ボタンを入力することで、より強力なガード体勢に移行する。スタミナ管理が重要となるが、最前線で身を固めてターゲットを集めつつ、ガードカウンターでダメージを与えるという仕事もこなせる。

スキル「つむじ風」は、渦巻く風を吹き上げる技。巻き込まれた敵は中心に吸い寄せられ、軽い敵は吹き飛ばすことができる。タメ使用によって攻撃範囲が広くなり、小型敵との集団戦で使いやすかった。

アーツ「救世の翼」は、高く跳躍したあと急降下して攻撃する。空中でも使用可能。着地後にもR2を押し続けることで自身の周囲に防御陣を展開し、範囲内の味方をダメージから守る。急降下攻撃は当てやすくダメージも取れるが、防御陣を展開したときに仲間が攻めに転じてくれると連携感が出て気持ちいい。瀕死状態の仲間を救助するためにアーツを使うのは贅沢かもしれないが、1発で蘇生させて敵からの起き攻めを防御陣で守るように使うこともできた。

●レディ

技量と知力に優れるスピードタイプであり、今回のプレイで最もわかりやすく強さを感じられたキャラクター。アビリティ「華麗な身ごなし」は攻撃や回避アクションのスタミナ消費を抑え、回避を2度まで連続で行なえる。短剣系の武器で手数の多い攻撃を加えつつ、クイックステップのような回避力で被弾も抑えることができる。

スキル「リステージ」は、周囲の敵に対して直近で与えたダメージを再度与えることができる。仲間の攻撃によるダメージなども再生可能。自身と仲間の強力な戦技や致命の一撃などに合わせることでダメージが倍増し、チームで噛み合ったときにとんでもない火力を叩き出す。

アーツ「フィナーレ」は、一定時間、周囲にいる仲間とともに敵から姿を隠すことができる。『ELDEN RING』にも敵の感知力を下げるものがいくつかあったが、「フィナーレ」の隠密性能は破格だ。プレイヤーキャラクターを見失った敵は、闇雲に動いたり無防備になったりして安全に攻撃を加えることができる。しかも、効果時間内なら攻撃しても敵は気づかないまま。モーションの大きい強力な戦技や魔術で畳みかけ、そこへ「リステージ」を重ねれば最大火力を得られる。

●隠者

あらゆる魔法を強力に使える、魔女の姿をしたキャラクター。遠距離から高威力の魔術で攻撃できるのは安定感があるが、FP管理が難しく、魔術頼みの立ち回りではすぐにFPが枯渇してしまう。本作はFPの回復手段が限られており、隠者がFPを確保するにはアビリティとスキルの組み合わせが重要になる。

アビリティ「元素制御」は、魔、炎、雷、聖属性の攻撃がヒットした敵に属性痕が現れ、スキル「混成魔法」でその属性痕に応じた強力な魔法を発動。その際にFPを回復することができる。ただし、属性痕は3つ集める必要があり、エンチャントが付与された近接武器で攻撃したり、火炎壺などの投擲物を当てたりと、魔術以外の準備を整えておくことが重要だ。属性痕は自分以外の攻撃によっても付与されるので、何らかの属性攻撃を持つ仲間がいると心強い。

アーツ「血魂の唄」は、周囲の敵に血の烙印を付与する技。烙印は短時間持続し、付与された敵への攻撃には「攻撃ダメージの上昇」「攻撃したプレイヤーのHPとFPが回復」の効果が発揮される。彗星アズールのような大魔術の威力をさらにアップさせるロマンを秘めており、貴重なFP回復効果がついているのもありがたい。

ネットワークテストバージョンで使える4人を試してみて、キャラクターを変えると遊び方が大きく変わることがわかった。『ELDEN RING』ではさまざまなキャラクタービルドを遊ぼうとすると時間がかかるが、本作はバリエーションの多さを手軽に楽しめるのもいい。製品版では8人に増えるので、そのすべてでやり込むのが今から楽しみだ。


ELDEN RING NIGHTREIGN(エルデンリング ナイトレイン)

・発売元:フロム・ソフトウェア
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:協力型サバイバルアクション
・発売日:2025年5月30日(金)予定
・プレイ人数:3人 ※シングルプレイ対応
・CERO:D(17才以上対象)


PS Blogの『ELDEN RING NIGHTREIGN』記事はこちら


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