PlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『Neva』は、主人公の女性「Alba」とオオカミの子供「Neva」の絆と冒険を描くアクションアドベンチャー。アーティスティックなグラフィックで注目を集め、好評を博したインディーゲーム『Gris』を手掛けた「Nomada Studio」の最新作だ。美しかった世界が崩壊していくなか、AlbaとNevaは危険な旅へと出発する。
CHECK POINT①
アーティスティックな美しい幻想世界へ旅立とう
本作をプレイしてまず目を奪われるのは、アーティスティックなアートワークだろう。緑豊かな森、連なる山々、朽ちかけた遺跡など、『Gris』から受け継がれた色彩鮮やかなグラフィックはとても美しく、新たな場所へと足を踏み入れるたびに思わず息を飲んでしまう。
陽光が降り注ぐ草原や鬱蒼とした森の中など、場所によってライティングが異なるのはもちろん、ステージに合わせて色彩がガラリと変化するのもポイントだ。ゲームの進行によって、夏、秋、冬、春と季節が移りゆき、葉や空の色が変化していくため、多彩な景色を楽しむことができるのもうれしい。
また、ステージの色彩に合わせて、PS5のDualSense® ワイヤレスコントローラーやPS4のワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK®4)のライトバーの色が変化するというこだわりも見逃せない。例えば、青を基調とした薄暗い夜ならライトバーの色が青に。空が真っ赤な禍々しい場所ならライトバーの色が赤に変化する。プレイ中に手元を見ることはあまりないかもしれないが、ときには手を休めてライトバーをチェックしてみよう。
本作の物語はセリフではなく、その特徴的なグラフィックで描かれたキャラクターたちの表情やアクションによって紡がれるのも大きなポイントだ。対峙する敵が何者なのか? Albaがいる世界はどうなっているのか? という疑問に直接答えてくれることはないものの、そのときの状況やキャラクターたちの動作から推し量ることができる。
CHECK POINT②
相棒のオオカミ、Nevaの愛らしさに心奪われる
物語の冒頭で魔物の群れに襲われた主人公のAlbaは、オオカミの子供であるNevaとともにこの世界を旅することになる。本作は、攻撃やジャンプなどのアクションを駆使して複雑なマップを探索&攻略していく、いわゆる”メトロイドヴァニア”と呼ばれるジャンルの2Dアクションゲームだ。
Albaの基本操作は、□ボタンで攻撃、○ボタンで回避、×ボタンでジャンプができ、空中でもう一度押すことで二段ジャンプが可能。そして△ボタンはNevaに関係するボタンとなっており、撫でる、声をかける、口笛を吹いて呼びかけるといったアクションを実行できる。
Nevaは基本的にAlbaの後ろをついてくるのだが、子供のため好奇心が強く、木の実や蝶々などに気を取られてAlbaから離れてしまうこともある。そんなときは声をかけたり口笛を吹いたりして呼び寄せよう。Albaの声や口笛の音がコントローラーから響くのが面白い。また、魔物に遭遇したNevaは、おびえて動けなくなってしまうことも……。近くに寄って撫でてあげ、落ち着かせてあげると再びついてくるようになる。
小さくてモフモフなNevaが元気よく動き回る姿はとても愛らしく、つい頬が緩んでしまうはず。ジャンプ力が弱くて隙間を飛び越えられなかったり、走ることがうれしいのかAlbaの前を猛ダッシュで駆け抜けたり、Albaの周囲をグルグルと駆けまわったりする仕草もかわいらしい。
Nevaは成長すると、さまざまなアクションが可能に
ここまでの紹介だけでは「確かにカワイイけどNevaは何かの役に立つの?」という疑問を持つ人もいるかもしれないが、ゲームを進めて季節が変わるとNevaは成長し、一緒に攻撃したり、敵に突進して動きを止めたり、体力を回復してくれたり、Albaを背中に乗せて走ったりなど、さまざまなアクションが解放されていく。面倒を見てあげる子供から、頼れるパートナーになっていくのだ。
子供ならではのやんちゃな姿や、魔物におびえる様子などが見られなくなるのは少し寂しいものの、モフモフ具合や愛らしい仕草が健在なのはうれしいところだ。そのうえで、解放されたアクションを駆使して敵を倒したり、ギミックを突破したりするのがとても楽しい。
CHECK POINT③
Nevaとの連携やアクションを駆使して、さまざまなギミックや敵に挑め
Alba自身のアクションは、攻撃、ジャンプ、二段ジャンプ、回避のみとシンプルだが、それらを組み合わせたアクションを駆使しないと突破できないステージが多数用意されている。ジャンプから二段ジャンプをし、そのまま空中で回避をしてジャンプの高さや距離を延ばしたり、無敵時間のある回避で障害物や敵をすり抜けたりなど、シビアな操作を求められるシーンも。しかし、さまざまな障害を華麗なテクニックで切り抜けたときの達成感は格別だ。
下から迫ってくる瘴気のようなものから逃れるために高い木を急いで登るシーンや、背後から追ってくる巨大な敵とのチェイスシーンなどは緊張感も抜群。奈落へ落ちてしまったり、敵にやられてしまったりしても、すぐ直前からやり直すことができるので「次こそは!」と繰り返しチャレンジしたくなる。
ギミックを操作して足場や階段を動かしたり、鏡のようなものに映った景色を頼りに進んだりする場所など、ちょっとしたパズル要素があるのもポイントだ。とはいえパズル要素の難易度はそれほど高くないため、周囲をじっくり観察すれば解き明かすことができるだろう。
敵のアクションやタイミングを見極めた回避やジャンプが戦闘の鍵に
敵との戦闘では、Albaが持っている刀が主な攻撃手段となる。攻撃範囲は狭いものの、□ボタンを連打するとコンボを繰り出せるので、思い切って近づいて攻撃を叩き込もう。Albaの体力は敵の攻撃を3度受けるとゼロになってしまうのだが、敵に連続で攻撃を当てると回復することができる。
敵がこちらを攻撃する予兆を見せたときは、落ち着くことが重要だ。ほとんどの攻撃は回避やジャンプで避けることができ、うまくかわすことができれば攻撃のチャンスとなる。回避とジャンプのどちらかでしか避けられない攻撃もあり、敵のモーションを見て素早く判断しなければならないというスリリングな展開も。複数の敵に囲まれたときはNevaに敵の動きを止めてもらい、その間に違う敵を倒すといった戦略の構築もまた熱い。ボスとの戦闘では、回避、ジャンプ、Nevaとの連携はもちろん、周囲の地形を利用した立ち回りなど、頭脳とテクニックを総動員した、手に汗握る戦いも楽しめる。
難しそうに思えるかもしれないが、ここまでの説明は難易度が通常の「アドベンチャー」の場合。難易度を「ストーリー」にするとAlbaの体力が減らなくなるので、戦闘を難なく切り抜けることが可能になる。アクションは苦手だけれど、この美しい世界に興味を持った人にオススメだ。難易度はゲームの途中でも切り替えることができるので、難しいと感じた人は無理せず「ストーリー」に変更してみよう。
色彩豊かな幻想世界の冒険、成長していくオオカミとの絆、アクションや連携を駆使したステージの攻略&戦闘など、さまざまな魅力が詰まった『Neva』。随所に隠された不思議な植物を見つけだすという、ちょっとしたやり込み要素も用意されている。クリアするだけならおよそ5~6時間とコンパクトな内容になっているので、休日や秋の夜長にぜひ遊んでみよう。
Neva
・発売元:Devolver Digital
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:アドベンチャー
・配信日:好評配信中
・価格:ダウンロード版 販売価格 2,310円(税込)
・プレイ人数:1人
・レーティング:IARC 12+(12才以上対象)
※ダウンロード専用タイトル
※PS5版とPS4版の両方をダウンロードすることができます。
※ IARC (the International Age Rating Coalition) は、世界のゲーム評価機関により管理される国際年齢評価連合です。
© 2023 Nomada Studio.
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