『The Plucky Squire (ジョットと不思議なカラクリ絵本)』プレイレビュー! ふたつの世界を舞台に大冒険!

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『The Plucky Squire (ジョットと不思議なカラクリ絵本)』プレイレビュー! ふたつの世界を舞台に大冒険!

PlayStation®5用ソフトウェア『The Plucky Squire (ジョットと不思議なカラクリ絵本)』は、ふたりのベテランクリエイターが創設したゲーム開発スタジオ「All Possible Futures」によるアクションアドベンチャーだ。2Dグラフィックで描かれた絵本の世界と、質感豊かな3Dグラフィックで描かれる子供部屋の机上の世界。ふたつの世界を行き来できるジョットと仲間たちのコミカルで壮大な大冒険が楽しめるユニークな作品として、注目を集める話題作となっている。

CHECK POINT①
平和なモージョーの世界を救うため邪悪な魔術師に立ち向かえ!

本作の物語は「モージョー」と呼ばれる平和でカラフルな世界に暮らす、勇敢なる見習い騎士「ジョット」の活躍を描く絵本の中から始まる。ジョットと仲間たちが協力し、行く手をはばむ邪悪な魔法使いの「ハムグランプ」と対決して勝利する姿を描いた物語は、多くの人々に夢と勇気を与える作品として愛されていた。

しかしあるとき、自分が物語の悪役でありジョットに負け続ける存在だと気づいたハムグランプは、謎の「メタマジック」の力を得てジョットを物語から追い出すことに成功してしまう。ジョットが追い出された先は絵本の持ち主である少年・サムの机の上! そこでジョットは本の虫「ページ」と出会い、絵本の世界が変わることで外の世界の運命にも影響が出ることを教えられる。

ページから、魔法の渦巻きポータルを使って絵本の中と外の世界を行き来する方法を教えられたジョット。邪悪なハムグランプの野望を阻むために再び絵本の世界に舞い戻った彼は、月ひげじいさん、スラッシュ、ヴァイオレットといった仲間にも助けられながら、ふたつの世界をまたにかけて物語をハッピーエンドへと導くための冒険を繰り広げることになる。

かわいい絵本の世界とさまざまなモノに満ちたサムの机の上の世界は、それぞれ手描きアート風の2Dグラフィックと、立体的な質感を備えた3Dグラフィックという異なるスタイルで描き出され、どちらもポップでカラフル。きめ細かなアニメーションとともに表現されるキャラクターたちのやりとりや、ユーモアにあふれる文章によって展開していくストーリーも、進めば進むほど先が気になってしまうはずだ。

CHECK POINT②
絵本そのものをギミックにしたさまざまな謎解きに注目!

本作の物語は、ジョットの冒険の舞台である絵本のページがめくられることで進行する。絵本のひとつの見開きが1ステージのような扱いで、そこに登場する敵をすべて倒したり、謎を解いたり、イベントをクリアすることで先に進む道が開けていく仕組みだ。ちなみに絵本はいくつかの章に分かれており、各章をクリアするたびに絵本風のイラストで状況の説明が行なわれる。

ジョットの基本操作は、左アナログスティックで移動、□ボタンで剣を振り、×ボタンでジャンプ、〇ボタンでローリングというシンプルなもの。絵本の2D世界には周囲を見下ろす俯瞰マップのほか、マップを横から見た横スクロールアクションマップの2種類があり、操作は共通。ジョットが敵に触れたり、敵の弾に当たったり、高いところから落下したりするとライフが減り、6回ダメージを受けるとオートセーブされた位置からやりなおしだ。

剣での攻撃は、最初は普通に剣を振ることしかできないが、ゲーム中のマルティナのお店でスキルを購入すると、空中から敵に攻撃をたたきつけるジャンプ攻撃、力をためて放つ回転攻撃、R1ボタンで繰り出せる遠距離攻撃の剣投げが使用可能に。スキルの購入に必要な電球はフィールドの木や草、敵を攻撃すると入手でき、各スキルの威力を強化するバッジなども購入できる。

そして、本作の最大の特徴といえるのが緑色の渦巻きポータル。これがある場所では、絵本の世界と外の世界を行き来することが可能だ。外の世界は3Dのフィールドになっているが、基本的な操作は絵本の中と同様。ハムグランプの放った手下たちが待ち受けていることもあり、戦う以外にR2ボタンの「こそこそ移動」を活用することも必要になる。

最初に本の世界から出たときに「ページめくりのこて」を手に入れると、絵本のページをめくることが可能に。これを使うと一度通ったページに戻ることもでき、この仕組みを使った謎解きをクリアすることが、先に進むために絶対に必要になる。ゲームが進むとページをめくるだけでなく本を傾けたり、特殊なスタンプを使ったりして絵本の中に干渉することもできるようになり、先に進むためにこれらをうまく使っていくことになる。

ジョットの行く手を阻む謎解きの豊富さもポイント。中でもユニークなのが絵本の文字を使った謎解きだ。フィールドに書かれた絵本のテキストの中には持ち運べる単語があり、ほかのテキストの一部と交換できる。うまく文章にはまる単語を見つけてはめこむとその文章がフィールドに反映され、状況を変えることができるのだ。ときにはページをまたいで文字を探す場所もあったりするので、ちょっと頭をひねることになるはずだ。

ゲームが進んでいくと、絵本の中でブロックを動かしておいて、さらに外に出て本を動かすことで動作する仕掛けがでてくるなど、謎解きも少しずつ複雑なものに。ちょっと複雑な謎解きがある近くには、ほとんどの場合ヒントをくれるちびひげじいさんがいるので、そのアドバイスも参考にして先を目指そう。

CHECK POINT③
頼れる仲間を操るミニゲーム形式のボス戦も!

ゲーム中のいくつかの場所では、通常のフィールドでのアクションとは異なるミニゲーム形式のボス戦が用意されている場所も。こうしたシーンではジョットだけでなく、彼の仲間であるマウンテントロールのスラッシュ、見習い魔女のヴァイオレットとなって立ちはだかる敵を倒すことになる。

ジョットのミニゲームには、ちょっと懐かしい雰囲気のボクシングゲームや、弓矢で飛んでくる虫を狙い撃つバトルなどが登場。加えて3Dフィールドでも、横スクロールシューティング風のミニゲームが用意されている。ドラマーのスラッシュのボス戦は、相手が投げてくるものをリズムに乗って破壊したり跳ね返したりするシンプルなリズムゲーム形式だ。

ちょっと難しめに感じたのが、ヴァイオレットのボスバトルとなる落ちもの系パズルゲーム。こちらは同じ色のものを3つくっつけると消える3色のボールをうまく消して相手ボスにダメージを与えるというもの。手持ちのボールの色をすばやく判断して、相手が送り込んでくるボールの山を着実に消していくのはなかなか大変だ。

絵本を核にして2D世界と3D世界を行き来するアイデアが斬新な本作。とにかくかわいいグラフィックと、誰でも直感的にプレイできるアクション、バリエーション豊かな謎解き、ボスとのミニゲーム……と、多彩な魅力が詰め込まれた内容で、コンセプトアートを集めるやり込み要素もある。

加えて、設定のアクセシビリティの中には、ジャンプアシストや無敵、敵を一撃で倒せるといったモードが用意され、小さなお子さんでもジョットの物語を十分に楽しめるような配慮を感じさせるのもポイント。カラフルかつポップなプレイ画面は見ているだけでも楽しいので、家族で一緒に楽しめるゲームとしてもおすすめしたい。絵本の世界での冒険を、はじめから終わりまで飽きることなく楽しめる作品だといえるだろう。


The Plucky Squire (ジョットと不思議なカラクリ絵本)

・発売元:GHI Media LLC,(Devolver Digital)
・フォーマット: PlayStation 5
・ジャンル:アクションアドベンチャー
・配信日:好評配信中
・価格:ダウンロード版 販売価格 3,410円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:A(全年齢対象)


『The Plucky Squire (ジョットと不思議なカラクリ絵本)』公式サイトはこちら(海外サイト)

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