ハックアンドスラッシュに特化したダンジョン探索RPG『METRO QUESTER | OSAKA』がPlayStation®5およびPlayStation®4にて9月13日(金)に発売します!
前作『METRO QUESTER』から、舞台を水の都・大阪に移した本作。今回も、漫画家・萩原一至氏が構築した退廃未来の世界観、加藤ヒロノリ氏が設計した奥深いゲームシステム、80年代のパソコンゲームに感じたワクワクと驚きが楽しめます。
この記事では、本作のメインスタッフである加藤ヒロノリ氏、桑原敏道氏にインタビュー。OSAKA編の注目ポイントや開発秘話、今後の展望など語っていただきました。
失われた世界の真実を求め、大阪へ──
桑原敏道氏(以下、桑原):プロデュース担当
加藤ヒロノリ氏(以下、加藤):ゲームデザイン担当
TOKYO編の反響はいかがでしたか?
加藤:SNSなどでプレイした感想を見ている分には、おおむね好評のようでした。個人的にも、PC版よりもチュートリアルなども含めて丁寧になっている感じがとても好きです。
桑原:レトロ風につくったので、最近のゲームに比べるとちょっと難しいゲームだとは思うんですよね。ですので、いろいろな意味で心配をしたのですが、トロフィーをコンプリートしたという投稿が徐々に増えてきたのを見て、ほっとしました!
OSAKA編を制作しようと思ったきっかけは何ですか?
加藤:桑原さんと「大阪のイベントに出よう! となれば、なにか大阪限定グッズがほしいですね!」、「では、マップ違うだけの『QUESTER』の大阪版とかどうです?」、「いいですね! やりましょう!」などのやりとりがあったのがきっかけです。作り始めてみると、これも足したい、あれも足したいで、随分パワーアップしちゃって、マップが違うだけのゲームではなくなりましたが(笑)。
OSAKA編を制作する構想はいつ頃からあったのでしょうか?
加藤:ですので、すごく思いつきですね!
桑原:OSAKA編という意味では、本当に突発的ですよね。ライフワーク的に、ずっと続けたいプロジェクトにしたいなと思っていたのですが。まさか、イベントきっかけで続編をつくることになるとは(笑)。
OSAKA編を制作する際に苦労したこと、気を付けたことはありますか?
加藤:面白くなりそうなものはなんでも実装したくなるんですが、今作はあくまで続編なので「前作から大きな改造はしないでおこう」と自分を律したことが、気をつけたところにして苦労したところですね。プログラマーさんの優しさもあって、色々入っちゃってますけど。
桑原:マップが違うだけじゃない新作! ということを、よりわかりやすくする為に、萩原一至さんにキービジュアルと新キャラクターを描きおろしていただきました。青い髪の少女がアップになって、すごくカワイイ……。気に入ってます。
関西ならではの細かいネタも
OSAKA編で注目して欲しい点は何ですか?
加藤:武装品図鑑の実装や、水辺をカヌーで移動できるようになったことなど、注目してほしい部分はいろいろあるのですが、ときどきダンジョン内で見かける“変な虫”に注目してみてください。あいつはこちらを見つけると逃げていくので、追いかけっこを楽しんでもらえれば。
桑原:やっぱり、OSAKAネタに注目して欲しいですね。クリーチャーだけでも、ヨドガワシロガザミ、ナニワカズラ、タベタラアカンヤツ……。テストプレイで、ネタを見つけるたびにニヤニヤしていました。
OSAKA編から登場する新たなキャラクターのなかで、特にお気に入りのキャラは誰ですか?
桑原:萩原さんが描きおろしてくれた新キャラのキビ(お巡りさん)は、ラフが届いた瞬間からカッコイイ!! と思っていました。推しですね
加藤:年上好きなので“ミカサ”姉さん。あと、ポニーテール愛好家なので“スカーレット”も好きです。
プレイスタイルを教えてください。
加藤:どんなゲームをしても戦士系が好きなので、あえて“乱暴者”と“機動隊”だけ、みたいな物理重視パーティを構成してしまいますね。このゲームは毒や炎上などがめちゃめちゃ強いんですが、あえてそのへんを触らないスタイル。これは好みだけでなく「こいつらでクリアできるなら大丈夫だろうな」というバランス確認プレイでもよく使っていました。探索については、どうしてもマップ内容がだいたいわかってしまっているので、最低限を回ってしまいますね。たぶん、自分が1ユーザーだとしても隅々まで廻らないスタイルだと思います。そのへんは周回プレイで回収するのが好きなので。
桑原:オートマッピングが快適なので、僕は逆にマップ内容を全然覚えられません(笑)。いつも新鮮な気分で遊んでいます。というわけで、マップは隅々まで探索することが多いです。戦闘は攻撃重視です。短期決戦がいいなあ。
大阪への思い入れや思い出などがあれば教えてください。
加藤:大阪が自分の地元なんですよ。なので大阪なら「この駅入れなきゃ」とか「自分だからこその思い出」のある駅を選んでいます。また、武装品などに関西ならではの細かいネタをいろいろ仕込みました。
桑原:その昔、大阪にツーリングに行く計画を立てたのですが、ちょっと雨が降ってきたので、ビビって新幹線に変更しました。新幹線は快適だなあと思いました(笑)。そのとき、道頓堀にも行ったのですが、今回はタイトル画面が道頓堀になったので、懐かしくて嬉しかったです。
好きな大阪の食べ物は何ですか?
加藤:大阪名物と呼ばれるものは結構あるんですが、基本的に濃いものが多いので、好きではないかも(笑)。なかでもたまに食べたくなるのは豚まんとたこ焼きですかね。家ではお好み焼きをよく作ります。遺伝子に組み込まれているのかもしれません。
桑原:大阪に行って、はじめてねぎ焼きを食べて衝撃を受けました! そのときのお店の名前や場所をメモしそびれて激しく後悔しています……。
TOKYO編、OSAKA編以外で制作したい地域はありますか?
加藤:やはり土地勘がある場所のほうが、作っていて楽しいなあと。今は奈良に住んでいるので『QUESTER|YAMATO』とか面白そうだなとか、ぼんやり考えたことがあります。地下鉄がないのでMETROという名前はつけにくそうですが、奈良公園とか東大寺跡とか巡りつつ、シカとか大仏とかと戦ってみたい。
桑原:日本以外では、ニューヨークとかロンドンが気になります。土地勘はゼロですけど! 台湾も良いですね。出張したときに地下鉄を使ったのですが、すごく親しみを持てたので。
「METRO QUESTER」シリーズの今後の展望があれば教えてください。
加藤:前に『QUESTER DEEP』という、TOKYO編の続編を作るためにクラウドファンディングをしたことがあったので、それはどこかで作りたいですね。つまりはTOKYO編の続きです。
開発中の裏話や開発秘話があれば、お聞かせください。
加藤:『QUESTER』のスタートは、“ウィザードリィみたいなゲーム”から始まっているので、できるのであればキャラメイクに近いものがほしかったんです。でもすでに前作(『QUESTER』『METRO QUESTER』)で、仲間が徐々に増えていく方式をとっていて、これが好評だったので、あまり大胆なことはできない。そこで続編の『METRO QUESTER | OSAKA』では、初期メンツを自分の好みから選べるようにしてみたバージョンを試してみたんです。やってみると初めから好みのキャラクターで構成されているので、冒険中に仲間を見つけてもあまり嬉しくないという変な誤算がありました。その後も“キャラは選びたい、でも選びすぎては面白さが減ってしまう”などの矛盾と戦いつつ、現在の5つのパーティから選んで遊べる方式にしました。
絵描きさんごとに5人ずつのキャラがあったので、ちょうどいいなあと。パーティによってはバランスが良くないものもあるんですが、そこも含めて面白くなったんじゃないかなと思っています。
ゲームシステムのエンジンやテンポ感は最新式
PlayStation®.Blogを読んでいる方へ、一言メッセージをお願いします。
桑原:OSAKA編をリリースできるのは皆さんの応援あってこそです! 本当にありがとうございます。ゲームをプレイした感想・プレイ動画・二次創作の投稿を心からお待ちしております。
加藤:“最新鋭のグラフィック”とか“物語が深い”とかのゲームではないので、見かけで敬遠してしまう人もいるかもしれません。でも積んでいるゲームシステムのエンジンや、面白さを損ねずにめんどくさい作業を削りきったテンポ感は、わりと最新式なんじゃないかなと思っています。じわじわ開拓することやパーティや装備の構成を考えるのが好きな人、決まりきった流れではなくランダムの海を泳ぐことが大好物な人には刺さると思いますので、お心当たりのある方はぜひ一度手に取っていただければ!
以上、ゲームデザイン・加藤ヒロノリ氏、プロデュース・桑原敏道氏のインタビューをお届けしました。
最後に、『METRO QUESTER』『METRO QUESTER | OSAKA』の原案・キャラクターデザインを務めた萩原一至氏よりメッセージをいただきましたので、ご紹介します。
家庭用ゲーム機版『QUESTER』の大阪編『METRO QUESTER | OSAKA』が発売になります。
世界観の作成やクリーチャーデザイン、ジョブデザインなどをお手伝いさせていただきました。
地続きの近未来デストピア・都市型地下探検ゲームです。“デパ地下より下はダンジョン”と言うコンセプトを楽しんでいただけたらと思います。
METRO QUESTER | OSAKA
・発売元:ケムコ
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:ハクスラ&ダンジョン探索RPG
・発売日:2024年9月13日(金)予定
・価格:ダウンロード版 販売価格 2,200円(税込)
・プレイ人数:1人
・レーティング:IARC 12+(12才以上対象)
※ IARC (the International Age Rating Coalition) は、世界のゲーム評価機関により管理される国際年齢評価連合です。
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