PlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『Pepper Grinder』は、アメリカのゲーム開発スタジオAhr EchのRiv Hester氏による、ユニークなドリルアクションが話題の2Dアクションゲーム。多彩なギミックに富んだステージをドリル片手に突き進んでいく、爽快感とスピード感あふれるアクションを楽しめる注目作だ。
CHECK POINT①
採掘に情熱を注ぐ!? 主人公の少女ペッパーが謎の島を探索!
本作の冒険は、主人公のトレジャーハンターの少女ペッパーが財宝を積んだ船での航海中に難破し、とある島に漂着するところから始まる。砂浜に流れ着いたペッパーの目の前に現れたのは、黒づくめの謎の女性と彼女が率いる奇妙な種族・ナーリングの集団。大切な財宝を奪い去ったこの謎の集団を追い、ペッパーはグラインダーと呼ばれる巨大なドリル状の武器を手に起伏に富んだ島を冒険していくことになる。
冒険の舞台となる島内は4つのエリアに分かれており、青空の広がる海岸、時おり噴火もする火山地帯、不気味な洞窟、凍り付いた海、石造りの家が並ぶ廃墟の町など、挑戦するステージに応じて多彩な風景が広がっている。カラフルなドット絵で描きだされるギミックたっぷりの世界や、敵ではあるがどこかコミカルなナーリングたちの動きは、冒険のワクワク感を高めてくれるはずだ。
ちなみに冒険中にキャラクター同士の会話などの演出はなし。ただし、オープニングやボス戦の前後などにはセリフなしの寸劇的なイベントシーンが挿入され、何が起きているかが描かれていく。この時のキャラクターたちの動きも細やかで、スピード感あふれるアクションが展開するゲーム内でのユニークなアクセントになっている。
CHECK POINT②
スピード感バツグンのドリルアクションでステージを攻略!
本作はステージクリア型のアクションゲーム。探索を行なうエリアには3~4つの通常ステージがあり、順番にクリアしていくことでそれぞれのエリアのボスに挑戦できる。加えて各エリア内のショップでカギを入手すると挑戦可能になる特殊ステージも存在。ゲームシステムはライフ制で、敵に触れたり奈落に落ちたりするとライフを失い、4回ダメージを受けると各ステージ内で触れたリスタートポイントに戻されてやり直しだ。
アクションの特徴はなんといってもペッパーが右手に装備したドリル! ドリルはR2トリガーで回転し、回転中は敵に攻撃できるのと同時に、土や砂などの掘れる地面に触れることでその中に潜り、猛スピードで移動できる。ドリルで掘り進める場所は、掘れない場所と明確に色が違うのでどこが掘れるかはすぐ判断でき、戸惑うことはないはずだ。ちなみに水上ではドリルを使って海面を跳ねるように移動することもできる。
地中から飛び出すときは、通常のジャンプよりはるか遠くまで跳躍できる。飛び出る直前に×ボタンを押すことでさらに飛距離を延ばすことができ、飛び出した先が掘れる場所なら、土から土へと飛び移りながら掘り続けて移動していける。この地中移動と、ロングジャンプが本作のアクションの核となっている。
注意が必要なのは、ドリルを使った地中移動中は止まることができず、つねに動き続けなければならないこと。狭い土中ではコントロールをミスするとすぐ外に飛び出してしまう。土から土へと飛び移ったり、巨大な障害物に行く手を阻まれたりする場所では、高速で移動しながら移動ルートを探っていくとっさの判断力も求められる。
またドリル以外に、ステージの要所に配置された小さなフックに□ボタンでワイヤーをひっかけて移動するグラップリングアクションも使える。フックには、フックを中心にワイヤーで回転し続けるものと、ワイヤーを引っ掛けることで強制的に引き寄せられる2種類があり、前者はワイヤーを離すタイミングに応じて移動方向を変えられる。フックのある場所ではアイコンや点線のような表示が出るので、見落とさないよう注意しよう。
遊んでみてまず楽しいのは、通常のジャンプアクションと、ドリルで掘り進むスピード感ある移動アクションというメリハリのある操作感だ。スピードに慣れないうちは操作ミスもしてしまうが、慣れるとペッパーをうまく操って土から土へと飛び移りながら突き進む爽快感がクセになってくるはずだ。
さらに、多数登場するドリルを使用したギミックもポイント。上下に動くゴンドラをはじめ、ペッパー自身を撃ち出して遠くに移動できる砲台、スノーモービルのような高速移動できる乗り物や巨大ロボ(!)などなど、多彩なギミックが各ステージの全編にちりばめられている。これらを利用したパズル的な要素も楽しい。
ほかにドリルにつけて遠距離攻撃が行なえるアタッチメントもあり、それらをどう活用するかがステージクリアのカギに。ギミックの使い方は何度か体験すれば自然と理解でき、先に進むごとに新しいものが登場してプレイヤーを飽きさせることがない。遊びこんでいくと、こうしたギミックも含めたステージデザインがしっかり練り込まれていることがわかるはずだ。
CHECK POINT③
自分なりに攻略法を探していくボス戦ややり込み要素も楽しい!
4つのエリアの最後でそれぞれ待ち受けるボスとの戦いは、それぞれが単独のステージとして独立している。登場する4人のボスはどれも倒すためにいくつかの手順が必要で、例えば最初のエリアのボスは、巨大なカブトムシのような生物とそれに乗ったナーリングのコンビだが、正面からドリルで突撃してもダメージを与えられない強敵となっている。
しかし、相手の行動パターンや地形をよく観察すれば、どうすればダメージを与えられるのかのヒントがさりげなく示されていることに気づけるはず。自分で攻略法を見つける楽しさをボス戦でもきちんと味わえるようになっているので、プレイする際はぜひノーヒントで挑戦してみてほしい。厳しいときは、各エリアのショップで一時的にペッパーのライフを増やすアイテムが購入できるので、そちらも活用してみよう。
すべてのボスをクリアしたあとのやり込み要素としては、タイムアタックモードと、登場キャラクターやオブジェクトのステッカーを集めるコレクション要素が用意されている。特に、各ステージのクリア後に挑戦できるようになるタイムアタックは歯ごたえ十分のモードだ。
タイムアタックのシステムは、ステージごとに設定された金・銀・銅の規定タイムのクリアを目指すというもの。タイム設定はかなりシビアで、しかもやられてしまったときはステージのスタート地点からやり直しになる。金メダルを獲得するには操作の腕前に加えてステージ構造やギミックを熟知する必要もあり、かなり挑戦しがいのあるモードだ。
もうひとつのやり込み要素であるステッカーは、ステージで得た所持金を使って各エリアのショップで巨大なガチャを引いて購入する。たくさんの種類があるのでコンプリートはなかなか大変だ。またこのステッカーは同じショップで入手できるステッカーブックに貼り付けることができ、自分好みの風景を作ってスクリーンショットに残したりするのも楽しい。
上記以外にショップでは特殊ステージに入るためのカギや、ペッパーの髪や服の色を変更できる着せ替えアイテムも販売されている。ステッカーとペッパーの追加ライフ以外のアイテムは各ステージに隠されたスカルコインがないと購入できず、これをすべて集めるのも目的のひとつになる。全体的にシンプルなゲームではあるが、こうした収集要素のおかげで繰り返しプレイを楽しめる作りになっている。
直感的に操作できる軽快なアクションと練り込まれたステージデザインで、ペッパーの爽快な冒険を存分に楽しめる本作。最初はやや難易度が高めに感じるかもしれないが、攻略ルートさえ見つけ出せば実はそう難しくなく、オプション設定でゲームスピードを調節する難易度調整機能も用意されているので、クリアは決して難しくない。
ステージ内のリスタートポイントの位置が親切すぎず意地悪過ぎずのちょうどいい塩梅で、アクションゲームでストレスになりがちな「やり直し」がほとんど苦にならないのはうれしいところだ。ドリルを使ってテンポよく突き進む爽快感は本作ならではのものなので、アクションゲーム好きはぜひ遊んでみてほしい。
Pepper Grinder
・発売元:GHI Media LLC,(Devolver Digital)
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:アクションアドベンチャー
・配信日:好評配信中
・価格:ダウンロード版 販売価格 1,760円(税込)
・プレイ人数:1人
・レーティング:IARC 7+(7才以上対象)
※ダウンロード専用タイトル
『Pepper Grinder』公式サイトはこちら(海外サイト)
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※IARC(the International Age Rating Coalition)は、世界のゲーム評価機関により管理される国際年齢評価連合です。
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