PS5®/PS4®『聖剣伝説 VISIONS of MANA』の制作陣にインタビュー! 迫力あるバトルはどのように生まれたのか?

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PS5®/PS4®『聖剣伝説 VISIONS of MANA』の制作陣にインタビュー! 迫力あるバトルはどのように生まれたのか?

8月29日(木)にPlayStation®5およびPlayStation®4向けに発売予定の『聖剣伝説 VISIONS of MANA』。今回は、そのバトルに含まれるたくさんの要素について、小山田 将プロデューサー(スクウェア・エニックス)、吉田 亮介ディレクター(NetEase桜花スタジオ)にインタビューしました。制作陣から語られる、本作のさまざまな“VISION”についてお伝えします。

シリーズの伝統を大切にしつつも、全く新しい要素を取り入れている本作。その挑戦についてご覧いただきましょう。

本作では、武器や魔法、精霊の力を活かしたスリリングなアクションバトルをお楽しみいただけます。武器によって個性が異なるスピーディな3Dアクション、属性やクラスの相性を考慮して行なうパーティ編成、さらには敵の攻撃を見極める反射神経……。さまざまな要素が複合的に作用する、わくわくするようなバトルがあなたを待っています。

その軸となるのが、本作独自の要素である“精霊器”。精霊の力を宿した道具で、時間を止めたり、格好良く敵にダメージを与えたりと、8属性の精霊の力に関わる個性豊かなアクションを繰り出すことができます。また、精霊器を装備することで“クラスチェンジ”を行なうことができ、バトルにより幅広い選択肢が生まれます。

PS5®/PS4®『聖剣伝説 VISIONS of MANA』の制作陣にインタビュー! 迫力あるバトルはどのように生まれたのか?

続いては、小山田プロデューサーと吉田ディレクターが、本作のバトルについてさらに詳しくお話しします。どうぞお楽しみください。

「聖剣伝説」シリーズの(属性を持つ)スピリットとは?

初めて「聖剣伝説」シリーズに触れるユーザーが楽しくプレイできるようにしたいという想いがあるとともに、バトルを通して「聖剣伝説」“らしさ“を表現したいという想いがあったとのことですが、シリーズのバトルを定義づける要素とは何でしょうか?

小山田 将プロデューサー(以下、小山田P):

シリーズが生まれた当初から、「聖剣伝説」作品はさまざまな武器や魔法に加えて、RPGらしい成長システムを特長としていました。本作でも、そのような要素をしっかりと感じてもらうことが重要だと思いました。

吉田 亮介ディレクター(以下、吉田D):

精霊との触れ合いがバトルを通して体感できることも、最も大切な要素のひとつですよね。

「聖剣伝説」シリーズらしさを感じてもらうことに欠かせない要素で、本作のバトルを形づくるうえで最重要なもののひとつです。「聖剣伝説」らしさが感じられないバトルでは意味がないと思っています。

本作では、精霊の力が宿った武器“精霊器”がバトルの軸となります。精霊器を使うと、敵を水の泡に閉じ込めたり、風の力で空中に固定したり、様々な摩訶不思議な現象が起こります。

さらに、それらに対してユーザーさん自身が取るアクションによって効果が変化しますので、まるで精霊と本当に触れ合っているような感覚でバトルをお楽しみいただけます。

バトルの核心に迫る

本作のバトルはスピード感があり、動きが滑らかなことも特徴です。パーティ編成からアビリティの使い方にいたるまで、さまざまな要素について頭を使いながらバトルを繰り広げることになりますが、華麗に敵を倒せるようになるまで、それほど時間はかからないでしょう。

特に、精霊器を使い始めると、多くの素晴らしい能力がバトルで駆使できるようになります。しかし、開発チームでは、精霊器について考える前に、まずバトルの基盤がしっかりしていることを確認しなければなりませんでした。

吉田D:

バトルシステムを考える際には、バトル単体だけで考えるのではなく、ゲーム全体のコンセプトを決めた上で、それに紐づけて設計しました。

プレイアブルキャラクター3人を切り替えて戦う点や、リングコマンド、ショートカットを使用するという点などは、過去作の要素から着想を得ています。そのなかでも私としては、“プレイアブルキャラクターを切り替えながら戦う”という点を特に進化させたいと考えました。

例えば、各々の精霊器やゲームプレイの選択肢を通して、切り替えができるようにしました。3人のプレイアブルキャラクターがそれぞれ違った属性の精霊器を装備するようにし、ある属性の精霊器の効果に対して、キャラクターを切り替えて別の精霊器の効果を重ねることで、さらに高い効果を生み出すことができるようにしました。

これにより、バトル中にキャラクターを切り替えて戦うことの面白さやメリットを体感していただけると思います。

とはいえ、“キャラクター切り替えを使いこなさないと倒せない”という風に行動を強制する要素にしないよう気を付けて設計していますので、ご安心ください。

精霊器について

このように、精霊器はバトルと探索の両方でキーとなる要素です。ゲームプレイを進めてゆくなかで、8種類の精霊の力が宿った精霊器を入手し、フィールドを探索するための新しい方法や、バトル中に使用できる特殊能力が習得できるようになります。

これが本作の核となる部分であり、ゲーム体験の中心を担う要素でもあります。楽しく使え、満足感を味わってもらえるよう、開発チームが最も慎重に開発した要素なのです。

吉田D:

バトルにおいても、探索においても、“精霊と触れ合う”というコンセプトに紐づけて設計し、ゲーム全体に統一感を持たせることが非常に重要だと考えました。

本作において、そのコンセプトを具現化した道具が精霊器です。

小山田P:

「聖剣伝説」シリーズには、8種類の精霊が登場します。歴代作品においてもマナの力を司る精霊は8種類だったため、その力を宿す精霊器も8種類としました。

開発チーム内で色々なアイデアを出し合いました。なかには面白そうな案もたくさんありましたが、やはり何よりも、お馴染みの精霊たちで面白さをしっかりと感じてもらえるものを目指しました。

土の精霊器:ノームスコップ

こちらの動画では、7月に新たに公開された3つの精霊器、“ノームスコップ(土)”、“ウィスプランタン(光)”、“シェイドアイ(闇)”をご紹介。これらの精霊器が作られるまでの背景や、それぞれの精霊器の持つ力について、小山田プロデューサーと吉田ディレクターにお話しを聞きました。

小山田P:

土の精霊器ノームスコップの主な役割は、“防御”です。岩でできた頑丈なドーム状のシールドに囲まれ、攻撃から身を守ることができます。

吉田D:

最適なシールドを作り出すため、試行錯誤を繰り返しました。当初は大きな土の壁を作り出して敵の攻撃を防ぐものでしたが、バトルエリアに大きな壁ができると視認性が悪くなりました。また、敵の攻撃はさまざまな方向から受けるため、ただの壁では防御になりませんでした。

そのため、現在の半透明の岩で構築されるドーム形状を採用しました。

光の精霊器:ウィスプランタン

小山田P:

光の精霊器ウィスプランタンのコンセプトは“反射”です。ウィスプランタンを使うと、敵を光の線で繋ぎ、敵から敵へとダメージを連鎖させることができます。

闇の精霊器:シェイドアイ

小山田P:

“重力”がこの精霊器のアイデアです。精霊器の力を最大限に発揮する“精霊開放”をすると、ブラックホールを生み出し、バトルエリア内の敵を吸い寄せて攻撃することができます。

吉田D:

「池や川の近くで吸い寄せた場合、池の水なども敵と一緒に全部吸い取れないか?」という無邪気な話が出たことがありますが、そもそも池などに隣接しているバトルエリアが少ないのと、 一度吸い取った水はいつ戻るのかなど、さまざまな問題が山積みでした。

お察しのことかと思いますが、このアイデアは採用されませんでした(笑)。

クラスはどのように作用するのか?

精霊器を装備するとクラスチェンジが行なえます。異なるアビリティや武器が利用できるようになり、コスチュームも変化。すべてのプレイアブルキャラクターに8属性分のクラスが用意されているため、豊富な選択肢からパーティのカスタマイズを楽しむことができます。

吉田D:

精霊器の仕様を考案するのと並行して、武器やクラスの仕様も考案しました。

今作ではクラスと精霊器が紐づいているため、精霊器で発動する技の効果は、最優先で確定するようにしました。その際、どんな武器アクションと組み合わせたとしても破綻しないよう意識しました。

そのため、試作段階に入る頃には精霊器の基本的な効果はすべて決まっており、クラス間の最終的なバランス調整に集中することができました。また、もう少し魅力を強化したいと思ったクラスには、個性的なアビリティを追加したり、パラメータを変更したりすることで調整を行ないました。

小山田P:

属性は最初から8種類と決まっていたので、それらの精霊器の効果と武器の種類の組み合わせから、各キャラクターのクラスイメージを制作しました。

もちろん、開発を進めるうちに、変更が加えられました。例えば、カリナの闇クラスは、最初は小悪魔なイメージで検討していたのですが、キャラクターデザインを担当されたHACCAN氏のアイデアもあり、今のデザインになりました。カリナの元気なイメージと相まって、とても良いものになったと思います。

最後にひと言

小山田P:

改めて15年以上ぶりのシリーズ最新作となりますが、これまでのシリーズの魅力をしっかり込めつつ、久しぶりに遊ぶシリーズファンの方も、これまでまだ遊んだことが無いユーザーさんもどちらも楽しめる作品になっていると思います。

精霊器との掛け合わせで思いもよらない相乗効果を生むこともありますので、試行錯誤しながら好みのパーティ構成を見つけてもらえればと思います。

ぜひ、心ゆくまでこの『聖剣伝説 VISIONS of MANA』の世界を楽しんで貰えれば幸いです。

吉田D:

「聖剣伝説」シリーズのファンの皆さんはもちろん、本作を通して初めて「聖剣伝説」をプレイするという皆さんにも、精霊と触れ合う楽しさを感じていただけると思います。

そして、ビジュアルの美しさや本作ならではのゲームプレイを感じ取っていただけるよう意識して作り上げましたので、ぜひプレイしてみてください。「聖剣伝説」ファンの皆さんと、初めて「聖剣伝説」をプレイする皆さんの両方に楽しんでいただけることを心から願っています。

ありがとうございました。

『聖剣伝説 Visions of Mana』は、8月29日(木)、PS5とPS4向けに発売予定です。PlayStation®Storeで予約受付中です。


聖剣伝説 VISIONS of MANA

・発売元:スクウェア・エニックス
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:アクションRPG
・発売日:8月29日(木)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 通常版 8,778円(税込)
    パッケージ版 希望小売価格 コレクターズエディション 22,000円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 通常版 8,778円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 デジタルデラックスエディション 12,100円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:B(12才以上対象)


PS Blogの『聖剣伝説 VISIONS of MANA』記事はこちら


『聖剣伝説 VISIONS of MANA』公式サイトはこちら

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