こんにちは！ 疲弊した人生を描いた不条理なシチュエーション・コメディ『疲弊した人』の開発者です。このゲームでは、主人公は這うことしかできず、寝転がったまますべてをこなさなければなりません。まずは、以下のティーザートレーラーでその様子をご覧ください。
本記事では、『疲弊した人』に登場する奇妙なキャラクターを、私がどのようにしてデザインしたかをお話ししたいと思います。
起源
すべては“エネルギー切れ”という言葉から始まりました──それがゲームジャム（ゲーム制作イベント）のテーマだったのです。私はこのようなイベントに参加するのが好きで、48時間でゼロからゲームを作るのは息抜きにもなりました。
“エネルギー切れ”のテーマに基づいて、私は“エネルギー切れの人々”というアイデアを思いつき、ソファーの上でうつらうつらしているシンプルなキャラクターを作りました。そのスクリーンショットを投稿したところ、たくさんの“いいね！”をもらいました。私の3Dモデリング技術のおかげ……というわけではなく、人々が疲労感に共鳴したからでしょう。
私はこの疲れたキャラクターを主人公にゲームを作ることにしました。 しかし、ただソファーでゴロゴロしているだけではいけません。 ゲームとして成立させるには、キャラクターが動けるようにする必要がありました。私たちは皆、極度に疲れているときに体がどのように感じるかをよく知っています。立ち上がるという選択肢はありません──そこで私はキャラクターを床に這わせることにました。
結果、床に這わせる方が“いいね！”の数が多くもらえました。自分でも地面の上で床に這ってみましたが、這っている間は体中が痛みました。それでも、皆さんが気に入ってくれたので、そのままにすることにしました。
虫のように這う
這うということ、特に壁を這う行為については、人間は虫から学ぶ必要があります。まず、私たちは3D環境のあらゆる表面を這うことができるテントウムシを作りました。
しかし、キャラクターの頭をテントウムシの動きに合わせてみても、人間の頭から下には長い胴体があります。これはどんな虫に似ているでしょうか？ ──そう、イモムシです。そこで、私たちは“イモムシの骨”という機能を実装しました。これは頭の位置に基づいて環境に体を固定する役割を担っています。
つまり、本作で這っているキャラクターたちは、実はイモムシをベースとしているのです。
麺のように柔らかい
長い間、このキャラクターの体は普通の人のように、手足がふたつに分かれていました。這うことしかできませんが、少なくとも人間的ではありました。アーティストがとあるプロモーション画像を描くまでは……。
この絵をとても気に入った私たちは、人間らしくなくてもいいのではないかと思いました。そこからは、それぞれの骨を小さく割って……。
変化する元気状態
主人公は夜の目的を達成するためにさまざまなイベントをこなす必要があり、それに応じて元気状態が変化します。例えば、何かを食べると元気度が上がり、キャラクターは地面に横たわるスーパーマンのように行動し、頭が金色に輝き、スピードと力が増します。逆にゲームのバグを修正してしまうと、キャラクターの顔はやつれ、あくびを連発するようになってしまいます。そしてあくびの泡はキャラクターを眠らせます。
しかし、キャラクターがどんな元気な状態であろうと、決して立ち上がることはありません！
『疲弊した人』は7月25日（木）にPlayStation®5およびPlayStation®4で発売します。あなたは、かわいそうな主人公を助け、重要な夜を乗り切ることができるでしょうか？
疲弊した人
・発売元：BEIJING JIAO DIAN CHUANG YI DIGITAL TECHNOLOGY CO. LTD.
・フォーマット：PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル：物理、シミュレーション、アクション
・発売日：2024年7月25日（木）予定
・価格：ダウンロード版 販売価格 1,100円（税込）
・プレイ人数：1人
・レーティング：IARC 7+（7才以上対象）
※ IARC (the International Age Rating Coalition) は、世界のゲーム評価機関により管理される国際年齢評価連合です。
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