PlayStation®5/PlayStation®4ダウンロード専用タイトル『Ultros』は、奇抜なアートスタイルで生と死などの深遠なテーマを描くSFアクションアドベンチャーゲーム。スウェーデンのゲームスタジオ「Hadoque」が手掛けたタイトルだ。テキストやUIは、日本語をはじめとするさまざまな言語に対応している。
CHECK POINT①
鮮やかなネオンカラーで描かれるサイケデリックなSF世界
本作のポイントは、2014年に第1作が登場した「ホットライン マイアミ」シリーズのアートを担当したことで知られる、奇才El Huervo氏による奇抜なアートスタイルだ。手描きのアートとネオンカラーの鮮やかな色彩によって構築されたサイケデリックなグラフィックは、見る者の目と心を引きつける。
チェロ、ビオラ、バイオリン、ポンプオルガンなどのアナログ楽器からインスピレーションを得たとされる神秘的なサウンドも心地よく、奇抜ながらも美しい、荘厳な世界観を演出している。
古代の悪魔「ウルトロス」が眠る地を探索しよう
物語の舞台は、「ウルトロス」と呼ばれる古代の悪魔が封印された、広大な宇宙ステーションのような世界「サルコファガス」。乗っていた宇宙船が墜落してしまった主人公は、このサルコファガスでひとり目を覚まし、生き延びるべく冒険することに。
本作は上下左右につながる多彩なマップを探索する、いわゆる”メトロイドヴァニア”系の2D探索アクションアドベンチャーゲームとなっている。舞台となるサルコファガスはとても広大で、さまざまな建造物はもちろん、毒々しい古代植物が生い茂る場所や洞窟のようなエリアもあり、宇宙ステーションというよりはひとつの惑星のような様相を呈しているのが興味深い。
構えた剣を地面に打ちつけ続ける巨大な像を発見したときは、その迫力に度肝を抜かれてしまった。打ちつけた剣先に触れるともちろんダメージを受けてしまうのだが、その剣の柄や飾りなどを足場にして進まなければならない場所があるため、驚いてばかりではいられない。いったい誰が、なんの目的でこんなものを造ったのか、気になるところだ。
個性的な登場人物も主人公を待ち受ける
墜落した宇宙船に乗っていたのは主人公ひとりのようだが、サルコファガスにはさまざまな人々が住んでいる。ゲームを進めると、主人公の前に幾度となく立ちはだかる謎の女性・クォーリアや、この地の植物に詳しくさまざまな形で主人公に協力してくれる男・ガードナー、主人公にバトルの立ち回りを指南してくれる女狩人・ヴァーサといった人物が登場し、物語を彩る。
CHECK POINT②
多彩なアクションや装備を駆使し、危険な罠や凶暴な敵に立ち向かおう
主人公の基本アクションは、□ボタンで剣による攻撃、×ボタンでジャンプ、〇ボタンでスライディングと、とてもシンプルだ。□ボタンの連打でコンボを繰り出すことができたり、攻撃やスライディングのモーション中でもジャンプができたりと、それぞれのアクションをシームレスにつなげることができるため気持ちいい。
古代植物の実や敵を倒した際にドロップする食事アイテムなどを食べると「栄養ゲージ」が上昇。溜めたゲージを消費すると、スキルツリーから「皮質の記憶」と呼ばれるさまざまなスキルを習得できる。栄養ゲージは4種類あり、習得したいスキルによって、必要な栄養ゲージが異なる仕組みだ。
習得できるスキルは、体力や攻撃力の増加といった主人公のステータスを強化するものから、敵に背後から近づけるようになる「スニーキング」、敵の弾を剣ではじき返すことができる「投擲カウンター」、壁に張り付いてジャンプができるようになる「壁ジャンプ」といった新たなアクションを追加するものや、マップにさまざまな情報を付与するものなどがある。習得すれば探索やバトルが快適かつより楽しくなること請け合いだ。食べたアイテムによって上昇する栄養ゲージは異なるため、多くのスキルを習得したい場合は、さまざまな食べ物を入手する必要がある。
しかし、食べ物には栄養ゲージの上昇以外に、主人公の体力を回復する効果もあるのが悩みどころだ。慣れないうちは「早くスキルを覚えたい!」という気持ちが勝って入手した食べ物を即座に食べてしまい、バトルでピンチの際に回復アイテムがなくて困ったことが多々あった。
また、スキルの習得以外にも「抽出機」と呼ばれる装備を入手することで、より高所へ行けるようになる二段ジャンプが解放される。ゲームを進めていくと抽出機がアップグレードされ、行く手を阻む古代植物を切断したり、空を飛びまわったり、地中に隠されたアイテムを掘り出したりなんてことも可能に。新たなスキルの習得や抽出機のアップグレードにより、行けるエリアや突破できる難所が少しずつ増えていくのが楽しい。
敵の背後を取れば有利な状況で戦える
バトルでは攻撃の□ボタン連打によるコンボが基本だが、それだけで打破できるほど、本作の敵は甘くない。こちらの攻撃をガードしてくる敵もいるので、そういった相手は攻撃ボタン長押しの溜め攻撃で防御を崩したり、スライディングやスキルなどで背後に回り込んだりといった、テクニカルな立ち回りも求められる。敵の攻撃をタイミングよくスライディングで回避すれば、△ボタンで即座に反撃も可能だ。
また、さまざまな攻撃を用いて敵を倒すと、ドロップする食事アイテムの質が向上。逆に同じ攻撃ばかりで敵を倒すと、ドロップする食事アイテムの質が低下してしまう。質の高い食事はより栄養ゲージが上昇し、体力もより多く回復するので、多彩な攻撃手段を身につけたいところだ。
CHECK POINT③
ループを繰り返すたびに真実へ近づく構成の妙
本作のさらなるポイントが、ゲーム序盤の状態を繰り返すループ構造となっていることだ。ゲームを進めていくと主人公は謎の力に飲み込まれ、そのたびに墜落した宇宙船から目覚めるシーンへと戻ることに。なんと、それまでに習得したスキルや入手したアイテムは消えてしまうのだ。
「最初からやり直しなの!?」と驚くかもしれないが、ボスを倒したフラグなどの要素は引き継がれる。それによって物語は新たな展開を見せ、この世界の真実に近づいていく。さらに「記憶菌糸体」というアイテムを入手していれば、その数だけ習得したスキルを次のループへ引き継ぐことが可能だ。すべてではないものの最初からいくつかのスキルを習得している状態からスタートするため、栄養ゲージの消費を覚えていないスキルに回すことができ、前回のループよりも早く、そして多くのスキルを習得できた。
また、本作では種を植えてさまざまな古代植物を栽培し、探索の助けとすることができるのだが、ループを経るとその植物が成長していることも。それによってこれまで行けなかったエリアへ到達できることもあるので、ループは必要不可欠な要素となっている。植物が成長しているということは、単純に同じ時間を繰り返しているわけではないようだが、その謎を解き明かすことも本作の魅力のひとつだ。
サルコファガスの各エリアには7人のシャーマンが冷凍カプセルのようなものの中で眠っており、これを倒したフラグも引き継がれる。ループに深く関連しているのは演出からも間違いない。7人すべてのシャーマンを倒したとき、いったい何が起こるのだろうか……?
真実へと近づく過程では、強大なボスも現れる。攻撃を当てられるタイミングを見極めたり、さまざまなアクションや習得したスキルを駆使したりと、テクニカルな立ち回りが求められるものの、回復アイテムさえたくさん持っておけば、アクションゲームが苦手な人でもなんとかなる印象だ。腕に自信がある人は回復アイテムの使用数を制限してみたり、ノーダメージで勝てる立ち回りを追求したりしてみると、さらに熱いバトルを楽しめるかもしれない。
サイケデリックなSF世界を舞台に、歯ごたえのある探索や手に汗握るバトルを楽しめる『Ultros』。この独特な世界観に興味を持った人は、ぜひサルコファガスへ旅立とう。PlayStation®Storeでは、デジタルアートブックとサウンドトラックが付属する『Deluxe Edition』も販売中だ。
『Ultros』プレイ動画
Ultros
・発売元:Kepler Interactive Limited
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:アドベンチャー
・配信日:好評配信中
・価格:ダウンロード版 販売価格 通常版 3,520円(税込)
ダウンロード版 販売価格 Deluxe Edition 4,950円(税込)
・プレイ人数:1人
・レーティング:IARC 16+(16才以上対象)
※ダウンロード専用タイトル
※ダウンロード版は、PS5版とPS4版の両方をダウンロードすることができます。
※IARC(the International Age Rating Coalition)は、世界のゲーム評価機関により管理される国際年齢評価連合です。
Ultros ©2024 HADOQUE, EL HUERVO. ULTROS, HADOQUE, the ULTROS logo, and the HADOQUE logo are all brands of HADOQUE, EL HUERVO. Published by Kepler Interactive Limited. All rights reserved.
コメントの受付は終了しました。