明日1月26日(金)発売のPlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『龍が如く8』は、どん底から再び這い上がる男・春日一番と人生最期の戦いに挑む男・桐生一馬のふたりの主人公が繰り広げるドラマティックRPGだ。
今回は、前作『龍が如く7 光と闇の行方』(以下『龍が如く7』)の舞台「横浜・伊勢佐木異人町」に加え、シリーズ初の海外ステージとなるハワイで新たなドラマが描かれる。母親とされる女性がハワイで存命だと知らされ海を渡った春日は、そこで桐生と再会するが……。
特集第1回では、PS5製品版のプレイインプレッションをお届けする。ネタバレを避けるため、ストーリーには触れず、新しくなったコマンドバトル、ボリューム満点のプレイスポットを中心に紹介しよう。
移動と範囲攻撃により、アクション性と戦術性が増した「新ライブコマンドRPGバトル」
従来のアクションバトルを一新し、ターン制コマンドバトルを採用した『龍が如く7』。『龍が如く8』では、前回の「ライブコマンドRPGバトル」が大きく進化し、移動を取り入れているのが最大の特徴だ。
バトルが始まり、パーティーメンバーのターンになると、キャラクターの足元に光るサークルが表示される。この範囲内であれば自由に移動でき、攻撃を行なうことができる。その際、敵との距離を詰めれば「近接ボーナス」によって、攻撃力がアップ。また、路上に置かれた自転車や看板などに近づくとアイコンが表示され、それらを掴んで振り回し、大ダメージを与えることもできる。前作ではオブジェクトを掴めるかどうかは偶然に頼っていたが、移動を取り入れたことで戦術性が大きく増している。
敵の背後に回り込んで攻撃する「バックアタック」、敵を後方へ吹き飛ばして壁や可燃物に叩きつける「吹き飛ばし攻撃」も、移動によって発動しやすくなっている。わざわざMPを消費して「極技」を使用しなくても、ポジショニング次第では通常攻撃で敵を一掃することが可能だ。しかも、通常攻撃を行なうとMPが回復するのもありがたい。MPの残量が少ない時も、「このターンは近くに落ちている看板を拾って通常攻撃。そこでMPが回復するから、次ターンは極技で一撃必殺を狙おう」とアイテムを使わなくても「極技」を出せる。
「極技」には、直線状にいる敵をなぎ倒す技、周囲の敵を巻き込む範囲攻撃などがあるが、ここでも敵が一直線に揃うように移動するなど、ポジショニングが重要になる。どの攻撃にしようか検討している間、敵もリアルタイムで動くので「敵を一網打尽にできると思ったが、射程からギリギリ外れてしまった!」ということも。そのもどかしさも含めて、バトルの面白さにつながっている。
というように、今回はバトル全体に移動が深く関わっており、サクッと勝てるかどうかは位置取り次第。もちろん攻撃ボタンをただ連打しているだけでも勝利できるが、どうすれば少ないターン数で敵を全滅できるか、ポジショニングを考えながら戦うのが本作の醍醐味であり、前作とはもはや別物と言っていいほどの進化を遂げている。プレイ時間の長いRPGはバトルに飽きてしまいがちだが、戦術を毎回考えながら飽きることなく楽しめるはずだ。
キャラクターの育成も自由度アップ!
RPGのキャラ育成と言えば、戦闘を重ねて経験値を稼ぎ、より強力な装備を揃えるのが一般的だ。『龍が如く8』も、戦闘によるレベルアップ、装備の購入というRPGの基本は踏襲している。街なかでのエンカウントバトルだけでなく、危険な廃墟「ダンジョン」で敵と戦い、経験値を稼ぐことも可能だ。だが、キャラを強化する方法はそれだけではない。育成の自由度も、前作以上に増している。
武器の作成・強化やジョブチェンジシステムも、前作からパワーアップ。今回は作れる武器のバリエーションが増えているうえ、ハワイならではの新ジョブも搭載されている。しかも、前作では転職してジョブランクが1になるとキャラクターが一時的に弱体化したが、今回はそこまで弱くなることはない。そのうえ、転職後に引き継げる「極技」も、プレイヤー自身で選べるようになっている。ちょっとした変化に思えるが、これが大きなポイント。引き継ぐ技によって、攻撃と回復両方に長けたキャラ、複数の属性攻撃を得意とするキャラなどを育てることもできる。さらに、春日の「人間力」や仲間との「絆」レベルに応じて引き継げる技の数も増えるので、カスタマイズの自由度も高い。転職や育成がより楽しくなるリニューアルと言えるだろう。
サブストーリーや街での会話で「人間力」を高めたり、仲間との「絆」を深めたりすることでも、キャラを強化できる。中でも、「絆」は転職できるジョブや使える技が増えたり、連携攻撃や追撃を出しやすくなったりと、バトルに大きな影響を与えている。しかも今回は、「絆」を深める方法もバリエーション豊か。街なかで繰り広げるパーティーチャット、仲間の新たな一面がわかる「絆ドラマ」のほか、趣味や性格などが明かされる「絆さんぽ」も加わり、キャラに対する愛着、仲間意識も深まるはずだ。
街の広さは過去最大! 遊び尽くせないほどの大ボリューム!
『龍が如く8』の物語は、横浜・伊勢佐木異人町から始まり、やがてハワイ・ホノルルシティへと舞台が広がっていく。このハワイのマップがとにかく広大! ビーチ、ショッピングセンター、荒くれ者の巣窟などエリアごとにさまざまな景観が広がり、駆け回っているだけで飽きない。同じビーチでも、昼間は観光客でにぎわい、夜には花火が打ち上がるなど、時間帯によって異なる景色を見せてくれる。観光気分で、ただ散歩するだけでも楽しい。
マップ面積が広い分、移動方法も増えている。電動モビリティ「OKAサーファー」で道をスイスイ走ったり、トロリーバスで街を巡ったりすることもできる。もちろん、シリーズでおなじみのタクシー移動も可能。わざわざタクシー乗り場まで行かなくても、マップ上から行き先を指定するだけで移動できるのでとても便利だ。
街にはさまざまなプレイスポットが用意され、アーケードゲーム、将棋、麻雀、カラオケ、ポーカーなど多彩な遊びを楽しめる。このボリュームがとにかくスゴい! ほかにもサブストーリー、おみくじ集め、街の人と交流を深める「アロハリンクス」、フォトスポットでの撮影など、ありとあらゆる遊び要素が詰め込まれており、メインストーリーそっちのけで街を駆け回ってしまう。
特にサブストーリーは、ザリガニのナンシーが恋に目覚めたり、権田原組長がハワイでもオムツ姿で活躍したりと、シリーズファンには見逃せないものが目白押し。クリアすると、「デリバリーヘルプ」に登録されることもあり、バトルでも活躍してくれる。ギャグあり、人情エピソードありのバラエティに富んだサブストーリーを追いかけているうちに、気づくとハワイの地理にも詳しくなっているはずだ。
さらに、自転車で道を走りながらフードを集め、ド派手なトリックをキメながら配達する「クレイジーデリバリー」、魅力的なプロフィールと楽しい会話で女子のハートを射止める「マッチングアプリ」など、新たな遊びも盛りだくさん! ここからは、数あるプレイスポットの中から、特にボリュームのあるふたつの遊びを紹介しよう。
素材を集めてDIY! ゴミだらけの「ドンドコ島」を一流リゾートに!
ビーチでウミガメを助けたことから、「ドンドコ島」へ連れていかれた春日一番。島のマスコットキャラ・ガチャピン&ムックと出会った春日は、ゴミだらけのこの島を一流リゾートへと変貌させるため、手を貸すことになる。この「ドンドコ島」が、1本のゲームにしてもいいほどの大ボリューム! 簡単に言えば、クリエイト系の箱庭シミュレーションなのだが、とにかく遊びごたえがあり、時間を忘れてプレイしてしまう。
島はさまざまなエリアに分かれており、最初はどこも荒れ果てている。各エリアには不法投棄されたゴミ、岩、木などがあり、これらをバットで壊すと木材、布などの資源を回収できる。
資源を使えば、小物や家具、果てはビルまで作ることができ、DIYを行なうごとに「開発力」がアップする。また、作ったモノを飾ると「充実度」が上がり、島がにぎやかに彩られていく。虫捕り網で蝶やカブトムシをつかまえたり、銛を突いて魚を取ったり、きれいな貝や謎のキノコを拾ったりして名産品を集めれば、島の「人気度」も上昇する。
島の発展のカギを握るのが、この「開発力」「充実度」「人気度」だ。リゾートランクをアップさせるには、指定されたエリアを整地し、「充実度」「人気度」を高めることが条件となる。
そのため、資源を集めてDIYで「開発力」を上げ、整地したエリアにモノを配置して「充実度」を上げたら、今度は「人気度」を高めるために虫や魚、植物を採取……と、島をあちこち駆け巡ることに。島には時間の概念があるのだが、せっせと働くうちにあっという間に1日が過ぎていく。
整地されていないエリアには、島を荒らす「クリーンパイレーツ」が侵入してくる。見つけ次第、バットで撃退するのだが、彼らと戦うにも体力が要る。体力を上げるには春日が暮らす家のインテリアを充実させることが必要で、そのためにまた資源を集めてDIYに励んで……と、またまたエンドレスで島を駆け回ることになる。
リゾートランクが上がると、島に宿泊客が呼べるようになる。客を満足させるために設備を充実させ、「クリーンパイレーツ」を追い払い、おみやげを開発して……と、やることは盛りだくさん。整地したエリアが増え、DIYで作れるものが増えたら、「このエリアはおしゃれなスポットを充実させて、こっちは歓楽街にして……」と、自分好みの街を作るのも楽しい。とにかく次から次へとタスクとイベントが発生するので、やめ時が見つからず、ついつい「ドンドコ島」に長居してしまう。
なお、島では独自の通貨を使うが、ハワイに戻る時に換金することもできる。『龍が如く7』における会社経営のように、お金を稼ぐゲームとしても機能しているわけだ。一度遊び始めたら止まらなくなるので、メインストーリーがひと区切りついた時、時間に余裕のある時にプレイするのがおすすめだ。
「スジモンバトル」で目指せ、スジモンマスター!
『龍が如く7』では、街に現われる危険人物、通称「スジモン」と戦うことで「スジモン図鑑」に登録できた。今回は図鑑に加え、スジモンを仲間にして3vs3で戦わせる「スジモンバトル」を搭載。こちらも遊びごたえ十分のゲームに仕上がっている。
街なかでのバトル、もしくはスジモンマスターが集うスポット「レイド」で勝利を収めると、倒したスジモンを仲間に誘うことができる。その際、相手にお歳暮を差し出すという礼儀正しさが、何とも言えないおかしさを生んでいる。また、ガチャで仲間を増やすことも可能だ。
春日一番は、こうして仲間にしたスジモンを束ね、バトルを指揮する「マネージャー」。フロントメンバー3名、控えのメンバー3名でチームを組んだら、ライバルマネージャーとの「スジモンバトル」に挑むことになる。ターンが回ってきたら、3名の中から攻撃するスジモンを選ぶというシンプルなルールだが、これがなかなか奥深い。
スジモンにはレベルのほかに、5種類の属性が設定されている。クール(青)はホット(赤)に強く、ホットはナチュラル(緑)に強いといった相性があるので、属性を考慮して攻撃を行なう必要がある。また、3人並んだ敵のうち、正面への攻撃は威力が高く、斜めへの攻撃は威力が下がるといった位置関係もバトルに影響を及ぼす。レベルの低い相手ならそこまで深く考えなくても勝てるが、強敵と戦う際には相手の属性に応じてチームを編成し、バトル中にフロントメンバーと控えのメンバーを交代させるなど、しっかり戦術を立てなければ勝利できない。その試行錯誤が面白さを生んでいる。
中でも強敵は、ストーリーが進むと現われる「筋神四天王」。栄養ドリンク「スジテイン」を与えてスジモンをレベルアップさせたり、同じ種類のスジモン同士で特訓して「覚醒」させたりと、ある程度やり込まないと勝利を得るのは難しい。街でライバルマネージャーとの実戦を重ね、スジモンを鍛える過程も楽しく、こちらもつい遊びこんでしまうつくりになっている。
今回紹介した遊びはごく一部にすぎず、あれもこれもと欲張っているとあっという間に時間が溶けていく。もちろんメインストーリーも見ごたえがあり、冒頭から「え、どういうこと?」という驚きの連続! 「早くメインストーリーを進めたい! でも、プレイスポットでも遊びたい!」という葛藤も過去最大級なので、心してプレイしてほしい。
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龍が如く8
・発売元:セガ
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:ドラマティックRPG
・発売日:2024年1月26日(金)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 9,680円(税込)
ダウンロード版 販売価格 スタンダードエディション 9,680円(税込)
ダウンロード版 販売価格 デラックスエディション 10,780円(税込)
ダウンロード版 販売価格 アルティメットエディション 12,760円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:D(17才以上対象)
©SEGA
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