好評発売中のPlayStation®5用ソフトウェア『FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)』(以下『FFXVI』)では、12月8日(金)にDLC第一弾「Echoes of the Fallen《空の残響》」が配信された。DLC第二弾「The Rising Tide《海の慟哭》」は2024年春配信予定で、ふたつのDLCをセットでお得に購入できる「エキスパンションパス」も発売中だ。
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今回は『FFXVI』リードコンバットデザイナーで、DLC版のディレクターを務めるスクウェア・エニックス鯨岡武生氏のインタビューをお届けしよう。
鯨岡武生
(くじらおか たけお)
代表作は『ディシディア ファイナルファンタジー』『ファイナルファンタジーXIII』。現在は『ファイナルファンタジーXVI』DLC版のディレクターを務める。
──オメガは「FINAL FANTASY」シリーズではおなじみのボスとなっており、シリーズ初期の作品からたびたび登場しています。今回『FFXVI』に登場するオメガは、どの作品のオメガから着想を得ているのでしょうか?
オメガ戦は大きく前半と後半とに分かれるのですが、それぞれで着想やコンセプトが異なります。
前半のオメガは、源流である『FFV』をはじめとした「オメガといえば、こういうイメージ」というのを、『FFXVI』のアクションになじむ形で表現しています。特定の作品というよりは、私自身も含めたシリーズファンの方たちの中に根付いた“オメガらしさ”を出すことを強く意識しました。
一方で後半のオメガは、そのイメージから外すことを意図的に狙っています。身体的な特徴や、そこから繰り出されるアクションが、『FFXVI』ならではのオメガとしてプレイヤーの皆さんの記憶に残るよう、大胆なアレンジを加えているので、ぜひその目でお確かめください。かつてないほどアグレッシブなオメガが見られると思います。
──オメガとのボス戦はユニークで、他の召喚獣バトルとは異なるゲームプレイになっているように感じました。オメガ戦のゲームプレイのコンセプトについてお話しいただけますか?
オメガ戦の制作は、実は「召喚獣バトル級のボスバトルを作ろう」というところからスタートしています。
では、なぜユニークと感じていただけたのかというと、ひとえに開発メンバーの成長や、意欲的な姿勢によるものだと考えています。本編制作を経たことで彼らの知見が貯まり、『FFXVI』の開発環境の特性をより生かしたコンテンツが作れるようになりました。そのうえで、これまでとは違うゲーム体験を届けようとする彼らの意識が、しっかりと形に出ているのだと思います。
これほど空間全体を大きく使ったバトルは本編にもありませんし、カットシーンではなく、バトル展開の中でストーリー性をもたらす作りにも注目していただきたいです。
──ご自身にとって面白い召喚獣バトルの構成要素とは何でしょうか?
白熱するコンバット(プレイヤー操作による敵との攻防)があるのは当然として、バトルの展開から敵の技ひとつひとつに至るまで、ストーリー性があるかどうかが大事だと考えています。バトル中にただ熱い駆け引きがあるのではなく、そこにシナリオとしての両者の思惑があって、だからこういう行動をとる……というのが噛み合うと、プレイヤーにとってのゲーム体験や、シナリオへの没入感は大きく向上します。そのために必要なら、ワンオフのシステムも作ってしまうという徹底ぶりが、『FFXVI』の召喚獣バトルの特徴なのかなと。
仕込んだもののすべてが伝わらなくてもいいと思いますし、「よくわからないけど、すげー!」と感じてもらうだけで十分なのですが、作るときにはこういったことを考えています。
──ボス戦の楽曲は特徴的であり、他の楽曲とは一線を画しているように感じました。今回の新たなボス戦用の楽曲はどのようにして制作されたのでしょうか? また、シリーズの過去作に登場しているオメガ戦の楽曲から着想を得ている場合、どの作品のオメガ戦を参考にされたのでしょうか?
今回は“空の文明”にまつわる物語が展開します。“空の文明”は、クライヴたちが生きる時代よりも遥かに発達していた、いわば未来的な文明です。となれば、ビジュアルやサウンドも、本編とはガラリと変えたいという思いがありました。本編はオーケストラ楽曲が中心となっていますが、ジャンルそのものを変えてしまおうと考え、「たとえばデジタルロックのようなジャンルで、激しいバトルに合うノリノリの曲をお願いします!」と発注してでき上がったのが、オメガ戦の楽曲です。
曲中には、『FFXIV』におけるオメガ関連の楽曲のアレンジが含まれています。これは、コンポーザーである祖堅(正慶)の中で、オメガのイメージを膨らませてもらった結果なのですが、『FFXIV』との物語的な関連性があるわけではありません。いずれにせよ、めちゃくちゃにかっこよく、『FFXVI』のオメガ戦にばっちり合う楽曲となっていますので、先入観抜きに楽しんでいただければ幸いです。
──多くのプレイヤーはメインストーリーをクリアしてからDLCをプレイすることになるかと思いますが、クリア後のプレイでも賢者の塔のロア・設定や歴史を通してプレイヤーの世界観への理解度・解像度が深まるために、どのような工夫を施したのでしょうか?
DLC第一弾では、本編でも多くの謎に包まれていた“空の文明”にフォーカスして、シナリオを構築しています。DLCのシナリオは、なくても本編の理解度に影響はないですが、遊ぶことで『FFXVI』の世界がより深く知れるようになっているので、本編のクリア後かどうかに関わらず、お楽しみいただける内容となっています。
とはいえ、“空の文明”のすべてを語ろうとすると膨大な量になってしまうため、その一部という形をとっています。パズルの一部のピースが埋まるような、または新たな想像の余地が生まれるような、そんな新たな一面をお見せできるのではないかと思います。シナリオはもちろん、賢者の塔の背景やハルポクラテスの備忘録まで、ロア好きの方には細かく見ていただきたいですね。
【『FINAL FANTASY XVI』ダウンロードコンテンツ】
DLC第一弾「Echoes of the Fallen《空の残響》」
配信日:好評配信中
希望小売価格 1,210円(税込)
『FINAL FANTASY XVI』DLC第一弾「Echoes of the Fallen《空の残響》」をPS Storeで購入する
DLC第二弾「The Rising Tide《海の慟哭》」
配信日:2024年春予定
希望小売価格 2,420円(税込)
エキスパンションパス
配信日:好評配信中
希望小売価格 3,080円(税込)
セット内容:
DLC第一弾「Echoes of the Fallen《空の残響》」(配信中)
DLC第二弾「The Rising Tide《海の慟哭》」(2024年春配信予定)
『FINAL FANTASY XVI』エキスパンションパスをPS Storeで購入する
※DLCをプレイするためには、ゲーム本編である『FINAL FANTASY XVI』が必要です。また、インターネット環境でゲームの最新バージョンを取得する必要があります。
※詳細はこちらをご確認下さい。
FINAL FANTASY XVI(ファイナルファンタジー16)
・発売元:スクウェア・エニックス
・フォーマット:PlayStation 5
・ジャンル:アクションRPG
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 希望小売価格 9,900円(税込)
ダウンロード版 販売価格 通常版 9,900円(税込)
ダウンロード版 販売価格 デジタルデラックスエディション 12,100円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:D(17才以上対象)
PS Blogの『FINAL FANTASY XVI』記事はこちら
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