PlayStation®5ダウンロード専用タイトル『The Talos Principle 2』は、人類滅亡後の世界を舞台にしたパズルゲーム。斬新なFPSゲームとして知られる『シリアス・サム』を開発した、クロアチアのデベロッパー「Croteam」が手掛けたタイトルだ。音声は英語のみだが、字幕やUIは日本語をはじめとする多言語に対応している。
CHECK POINT①
人類絶滅から数世紀──ロボットたちが生活する世界であなたは目覚める
物語は、未知のウィルスによって人類が絶滅して久しい、遥か遠い未来で幕を開ける。この世界では人類に似せて作られたロボットたちにより、文明が受け継がれていた。プレイヤーはロボットたちが生活する都市「ニューエルサレム」にて、1,000体目のロボット「1k(ワンケー)」として誕生。謎の巨大構造物を調査する旅のなかで、宇宙の本質、信仰と理性、人類の過ちが繰り返されることへの恐れといった問いに直面していく。
本作はパズルゲームではあるものの、ニューエルサレムや外の世界を探索することも可能だ。都市内には草花が生い茂る庭園や水を湛えた池、噴水があり、穏やかな雰囲気が漂っている。ところどころに雑草の生えた道や朽ちた建物などを見かけるものの、ゴミを捨てるような人間がひとりもいないためか、全体的に清潔な印象だ。しかし、ロボットたちは1,000体しかいないこともあって都市内は閑散としており、終末世界を歩いているような寂しさも感じることができた。
▲本作は一人称視点がデフォルトだが、三人称視点に変更することもできる。遊びやすい視点でこの世界を歩もう。
また、この世界に人間は存在しないのだが、猫や狐、鹿といった動物の姿を見かけることもある。人類だけを絶滅させたウィルスの正体や、人類の歴史がどのように幕を閉じていったのかは気になるところだ。
人類の文明を受け継ぐ都市には過去の遺物も
ニューエルサレムには、人類の痕跡を示す遺物が博物館などに展示されているのも見どころのひとつ。トイレについて大真面目に解説されていたり、歯ブラシは”咀嚼装置のメンテナンスツール”と紹介されていたりといった、ロボットらしい解釈が面白く、都市内を探索してそれらを観賞しているだけでも楽しい。
広場にはロボットの誕生につながるプログラムを作成した科学者の銅像があり、ロボットたち全員の”母”としてあがめられている。ロボットは自分たちのことを、新たな人間だと考え、かつての人間たちを”旧人類”と認識しているのも興味深い。
ロボットたちの姿形はみな同じで、外見の違いは基本的に色と胸に刻まれた番号のみだが、その性格や言動は個性的だ。落ち着いた物腰の個体がいれば、若者のようなしゃべり方をするテンションの高い個体もいて、プレイヤーを飽きさせない。エネルギー問題について声をあげる個体や、道ばたに座りながらギターを弾いている個体などもおり、ロボットらしからぬ多様性を感じさせる。それは各個体に芽生えた自我によるものなのだろうか? それとも、単なるプログラムによるものなのだろうか? そんな哲学的な物語も展開していく。
彼らとは直接会話をしたり、ゲーム内のSNSを通じてやりとりをしたりすることもできる。返答によって物語の展開が変化するので、慎重に選択したほうがいいかも? 最初は少しひねくれた選択ばかりをしていたのだが、ゲームオーバーにつながる選択肢もあって驚いた。
CHECK POINT②
パズルを解きながらこの世界の歴史や謎に迫ろう
調査対象の巨大構造物は広大な島にあり、巨大構造物を中心として周囲に12のエリアが存在する。最初に訪れるのは「東1」というエリアで、そこに点在するパズルを解いていくことで次のエリアに進行可能だ。
本作のパズルは、問題ごとに空間が区切られているのが特徴のひとつ。そこに用意されたギミックを活用して道を開き、ゴールに到達したりアイテムを入手したりするのが主な流れとなっている。各エリアに点在するパズルには1から8までのナンバーが割り振られており、難易度もそれに準じて上がっていくので、順番通りに挑戦するといいだろう。各エリアは広大だがパズルの場所を示すパネルが各所にあるため、迷うことはないはず。まだ解いていないパズルのナンバーは、点灯して教えてくれるのも親切だ。
さまざまなギミックを活用して道を開け
パズルに登場するギミックは、積み上げることができるブロックや、物を置くと作動する感圧板、風で自身や物体を吹き飛ばす大型のファン、他のギミックを解除するジャミング装置、ビームを照射する出力装置、ビームの方向を変化させるコネクター、ビームの色を変化させるRGBコンバーターなど多種多様だ。
ゲーム開始直後の展開は、お手軽なパズルでギミックの特徴を学ぶことができるチュートリアルとなっている。パズルに制限時間などはないので、じっくりとマスターしていこう。また、本作にはジャンプやダッシュといったアクション要素もあるのだが、パズルに挑む際にそれらを用いたシビアな操作は必要ない。
ビームの方向をコネクターで変えつつ障害物を避けて目的のレシーバーへ照射したり、ブロックを感圧板の上に置いてバリアを解除したりなど、ギミックをどこに配置するか? どの順番で作動させるか? などを思案するのが重要となる。パズルによってはギミックを配置する高さや、作動させたあとの位置なども考える必要があるため、空間を立体的に把握することも大切だ。
最初は登場するギミックの種類が少ないため思考もまとまりやすいが、ゲームが進むとギミックの種類が増え、それらが複雑に絡み合う歯応え十分のパズルとなっていく。「ビームをレシーバーに照射してバリアを解除したいけれど障害物が邪魔なうえにコネクターがない」→「ドリラーで一時的に壁に穴を空けてビームを通過させよう」→「バリアは解除できたけどその先へドリラーを持っていこうとすると壁の穴が塞がってバリアが復活……」といった局面もあり「いったいどうしたらいいの!?」と頭を抱えたことも多々あった。
ただし、新たなギミックが登場するパズルは、最初は簡単なものが用意されている場合が多い。新たなギミックの特徴を学ぶにはうってつけなので、やはりナンバーの順番通りにプレイしたほうがよさそうだ。
ああでもない、こうでもないと模索している最中にふとしたことから解決策が見つかり、見事にゴールまで辿り着けたときのカタルシスがたまらない。挑戦中のパズルはリセットしてギミックを最初の状態に戻すこともできるので、いろいろと試してみるのもアリだろう。
どうしてもクリアできないパズルは後回しにすることも可能
物語を進めるためには1から8までのナンバーが割り振られたパズルを解く必要があるのだが、何度挑戦してもクリアできないパズルに出会うことがあるかもしれない。そんなときに「プロメテウスの火花」というアイテムを使えば、そのパズルを一時的にクリアしたことにできる。プロメテウスの火花は各エリアに隠されているので、どうしてもパズルがクリアできないときは探してみよう。あとでそのパズルを自力でクリアすれば、プロメテウスの火花は回収できる。
CHECK POINT③
高難度のパズルや遺物の収集といったやり込み要素も
各エリアには1から8までのナンバーが割り振られたパズル以外にも、ゲームの進行には影響のない独立したパズルも存在する。それらは「失われたパズル」と呼ばれ、通常のパズルよりも難しいのが特徴だ。
例えば、ビーム同士の干渉を避けるためにブロックの上にRGBコンバーターを設置して、目的のレシーバーへビームを照射できたらブロックだけを取ってRGBコンバーターを地面に落下させるなど、通常のパズルにはなかった手順や発想が求められる。それまでに培った知識と経験を総動員する必要があるため、腕に自信のある人や完全クリアを目指す人は挑戦してみよう。そして失われたパズルをすべてクリアした先には、「ゴールドパズル」という超絶難度のパズルが待ち受けているそうだ。
また、各エリアにはかつて人類が使用していた遺物も残されていた。これもゲームの進行には関係ないオマケ要素だが、発見するとニューエルサレムに展示されていたものと同じくロボットらしい解釈を閲覧可能だ。そのほかにも、さまざまなデータが納められた「失われたラボ」や「星」と呼ばれる収集要素も、各エリアに隠されている。パズルからパズルへの移動中や、頭脳を酷使して疲れた際などに探してみるといいだろう。
パズルを解き明かした先に待つものとは?
本作のパズルはかなり歯応えがあるものの、その空間の構造と用意されたギミックだけに注力すれば必ずクリアできる。試行錯誤の末に解法へ辿り着いたときの感覚がクセになり「もう次はさすがに無理!」と思っても、パズルに挑む手が止まらない。すべてのパズルを解き明かした先には、いったい何が待ち受けているのか……? ぜひ実際にプレイして、あなたの知恵と発想で物語の結末を確かめてほしい。
『The Talos Principle 2』プレイ動画
The Talos Principle 2
・発売元:Devolver Digital
・フォーマット:PlayStation 5
・ジャンル:アドベンチャー、パズル
・配信日:好評配信中
・価格:ダウンロード版 販売価格 3,300円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:A(全年齢対象)
※ダウンロード専用タイトル
PS Blogの『The Talos Principle 2』記事はこちら
『The Talos Principle 2』公式サイトはこちら(海外サイト)
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