PS VR2『RUINSMAGUS～ルインズメイガス・コンプリート～』プレイレビュー！アニメ世界で魔法と盾を駆使して大冒険！

PlayStation®VR2ダウンロード専用タイトル『RUINSMAGUS～ルインズメイガス・コンプリート～』は、ファンタジー世界の遺跡都市「グランアムニス」を冒険するVR魔法アクションRPG。京都を拠点にVRゲームを制作しているデベロッパー「CharacterBank」が開発を手掛けている。音声やテキストは、日本語と英語から選択可能だ。

『RUINSMAGUS ～ルインズメイガス・コンプリート～』PlayStation®VR2版発表トレイラー

PS VR2『RUINSMAGUS～ルインズメイガス・コンプリート～』プレイレビュー！アニメ世界で魔法と盾を駆使して大冒険！

本作はPC版『RUINSMAGUS～ルインズメイガス～』でこれまでに配信されてきた、すべてのアップデートやダウンロードコンテンツ（DLC）を収録。VRヘッドセットの振動やPlayStation VR2 Sense®コントローラー、そして3DオーディオといったPS VR2の機能にも対応しており、”コンプリート”の名にふさわしい1本となっている。

プレイヤーは魔法使いギルド「ルインズメイガス」の新人魔法使いとして、新人研究員の「アイリス」とともに、魅力的な物語に彩られた遺跡の謎に挑むことになる。遺跡内には遺跡を守るガーディアンや敵対する魔法使いなどがいるので、さまざまな魔法や盾などを駆使してそれらの敵に立ち向かおう。

CHECK POINT①
アニメテイストで描かれる美麗なファンタジー世界へ

本作の大きな特徴は、アニメにインスパイアされたビジュアルだ。VRヘッドセットを装着してゲームを始めると、眼前には美麗な中世ファンタジー世界が広がっている。相棒となる女性のアイリスやギルドの受付嬢など、登場するキャラクターもアニメテイストで描かれているのが大きなポイントだ。

リアル感を重視した写実的なビジュアルもいいものだが、子どものころから慣れ親しんできたアニメテイストのビジュアルにワクワクする人も多いだろう。PS VR2の有機ELディスプレイと4Kディスプレイによって映し出される鮮明な映像により、アニメの世界に入り込んだような気分を存分に味わえる。

遺跡都市「グランアムニス」で最初に動き回れるのはギルドがある遺跡前の広場のみだが、ゲームを進めると商店の「ナンデモ堂」をはじめ、町の路地裏や市街など、さまざまな場所を探索することが可能になる。どの場所も人々で賑わっているのはもちろん、建物や町並み、看板や張り紙などが細部までつくり込まれているため、街行く人々に話しかけたり歩いていたりするだけでも楽しい。

町の各所にはさまざまな雑誌が置いてあり、実際に手に取って読むこともできる。本作の世界観をより深く知るためのフレーバーテキストのようなものであり、その内容もゲームの進行によって変化するので、見かけたらぜひ一読しておきたいところだ。

また、町のなかではカメラを用いた写真撮影を行なうことができる。撮影した写真は、画像データとしてPS5本体に保存可能だ。もちろんクリエイトボタンを使った通常のスクリーンショット撮影もできるが、視界がいっぱいに広がっているVR空間では思い通りのサイズやアングルでスクリーンショットを撮るのは難しい。しかし、カメラを使った撮影では、カメラのスクリーンに映ったアングルや視界そのままの写真が撮れるので、キャラクターの表情や仕草、印象的な建物など、残しておきたい被写体にフォーカスした写真を撮影できる。

▲アイリスに向けてカメラを構えている場面のスクリーンショット。

▲ゲーム内のカメラを用いて撮影した写真。

CHECK POINT②
実際に手を動かして魔法や盾を駆使するアクションバトル！

本作の物語はギルドからの依頼を受け、遺跡をめぐるさまざまなクエストをクリアすることで進行していく。遺跡の探索中に、遺跡を守るガーディアンや敵対する魔法使いの「ローグ」たちと遭遇すると戦闘に突入。魔法と盾を駆使したアクションバトルがスタートする。

気になる操作だが、左アナログスティックで移動、右アナログスティックの左右でカメラ（視点）操作となっていた。移動はいわゆる”ワープ”ではなく、左アナログスティックを倒した方向へ進み続けるという方式だ。この移動方法はVR空間を歩いているという臨場感をより味わえるのがうれしい。また、移動中にL2トリガーを押すと、敵の攻撃を回避する際に役立つ高速移動の「ブリンク」が使用できる。

右アナログスティックのカメラ操作は、デフォルトでは左右へ一度入力した際に視点が段階的に切り替わるようになっている。ゲーム内のシステムメニューから設定をいじることによって、切り替わる視点の角度を変更したり通常のFPSのようにスムーズなカメラ操作にしたりすることも可能だ。敵の攻撃やダメージを受けるギミックなどを回避するために、ベストな設定を模索することが大切かも？

新人魔法使いである主人公の手はPlayStation VR2 Senseコントローラーを持ったプレイヤーの手とシンクロしており、魔法の照準をつけたり盾を構えたりといった操作は、コントローラーを持つ手を実際に動かすことで実行できる。

右手には魔法のガントレットが装着されており、R1ボタンで主な攻撃手段となる「チャージマジック」を、R2トリガーでクールタイムはあるものの特殊な効果がある「スキルマジック」を放つことが可能だ。どちらの魔法もボタンやトリガーを押し続けることでチャージし、威力や効果を上げることができる。また、チャージマジックは使用する際に「オド」を消費するのだが、オドがなくなった際は右手を右腰のあたりに持っていき、R1ボタンとR2トリガーを同時押しするとオドをリロードできる。

主人公の左胸には回復用のポーションや攻撃用の手榴弾といったアイテムが装着されていて、そこへ右手を持っていきR1ボタンを押し続けると掴むことができた。ポーションを掴んだ場合は、口元に右手を持っていくと飲むことができる。手榴弾を掴んだ場合は、右手を振りながらR1ボタンを離すと投げられる。投げる前にはR2トリガーを押して手榴弾のピンを抜く必要があるのだが、細かいこだわりが感じられて面白い。

盾を構えて、敵の攻撃をガードしたり弾き返したりすることが可能

主人公の左腕には、盾が装備されているのが本作の大きな特徴だ。実際に左手を動かすことで盾を構えて、敵の攻撃を防ぐことができる。また、敵の攻撃の種類にもよるがタイミングよくL1ボタンを押すと、「パリィ」で攻撃を弾き返すこともできる。うまく弾き返して敵に大ダメージを与えたときは、思わずニヤリとしてしまう。左手で盾を構えたまま右手で魔法を放つこともできるので、バトルにおいて盾は大活躍すること請け合いだ。

ただし、盾は耐久値がなくなると、一定時間攻撃を防げなくなってしまう。盾の裏には主人公の体力や盾の耐久値、選択している必殺魔法などの情報が表示されているので、盾の耐久値には気を配っておいたほうがよさそうだ。

また、攻撃や防御、パリィなどのアクションによって「必殺魔法ゲージ」が溜まっていき、満タンになると「必殺魔法」が使用できる。切り札となる強力な魔法なので、ここぞというときに使用したい。

本作のバトルは、移動はもちろん、魔法や盾、アイテムなど、さまざまな手段をリアルタイムで駆使する必要があるため、かなり歯応えがあるものとなっている。しかし、ヒリつくような緊張感や実際に手を動かすことによるドタバタ感は、本作におけるバトルの醍醐味。”手に汗握る”という表現が現実のものになる熱いバトルを満喫できるので、ぜひ挑戦してほしい。

CHECK POINT③
装備を強化したり新たな魔法を習得したりしながら強敵に挑もう！

ゲームを進めると、クエストクリアで入手できるエレメントポイント（EP）を使って、右手のガントレットと左手の盾を強化できるようになる。ガントレットを強化すると魔法の威力とチャージ時間が、盾を強化すると耐久値とパリィ性能がアップするので、バトルがグッと楽に。一度クリアしたクエストにも再び挑戦できるため、難しいクエストが登場した際は無理なくクリアできるクエストに繰り返し挑み、EPを稼いで装備を強化できるのはうれしいポイントだ。

また、クリアすると新たな装備や魔法が入手できるクエストも。最初から所持している標準的な「ファイアボール」をはじめ、ショットガンのような散弾を放つ「スプレッドショット」や、横や縦に一列で気弾を放つ「ラインショット」など、多彩な魔法が用意されていて目移りしてしまう。ただし、一度に装備できるチャージマジックはひとつ、スキルマジックはふたつまでとなっているため、どの魔法を装備するか頭を悩ませることになる。