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PlayStation®5/PlayStation®4ダウンロード専用タイトル『溶鉄のマルフーシャ』は、”2.5D”のドット絵で描かれたグラフィックが目を引く”ハイテンポ重税防衛シューティング”。プレイヤーはディストピア世界で国境の門を守る衛兵の少女「マルフーシャ」となり、迫りくる機械の敵から門を防衛することになる。
『溶鉄のマルフーシャ』ローンチトレーラー
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CHECK POINT①
2.5Dグラフィックで描かれる過酷なディストピア世界
本作は、日本のイラストレーターであるhinyari9氏が個人で開発したインディーゲーム。物語の舞台は、すべての隣国と戦争状態にあるという架空の国家だ。パン屋で働いていた5等級国民の少女マルフーシャは兵員不足のあおりを受けて徴兵され、国境の門を守る任務を与えられる。
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マルフーシャが配属された国境の門の周辺や街の中には重く暗い雰囲気が立ちこめており、絶望的な状況を表現している。ドットで描かれた背景は一見すると1枚の絵のように見えるが、マルフーシャが移動するとその位置に合わせて壁や建物の角度が変化し、見え方も変わってくる。これが”2.5D”グラフィックと呼ばれる所以だろう。
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周囲の国々から侵攻を受け、年端もいかない少女たちが戦場へ駆り立てられるなど、マルフーシャが済む国は滅亡の危機に瀕している。しかし、可愛らしいキャラクターたちの微笑ましいやりとりによって、陰鬱とした雰囲気をあまり感じさせないのがポイント。むしろマルフーシャの物語がどのような結末を迎えるのか気になって、プレイする手が止まらない。
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登場キャラクターや武器などの詳細な設定を閲覧できる「コレクション」や、コンセプトアートやイメージイラストなどを鑑賞できる「ギャラリー」が用意されているのも、本作の世界観に惹かれた人にはたまらないだろう。
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CHECK POINT②
防衛、破壊、納税は国民の義務!? わずかな手取りをやりくりして門を守れ!
本作は、迫りくる機械の敵に国境の門を突破されないよう、手にした銃火器で相手を倒していく、タワーディフェンス型のシューティングゲームとなっている。物語を進めながら100日を生き延びる「メインモード」と、ひたすら門を防衛してその日数を競う「チャレンジモード」という、ふたつのモードで熱いバトルを楽しむことができる。
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メインモードは、義妹と暮らしていたマルフーシャが徴兵されるところからスタート。敵は画面右から押し寄せてくるので、画面左の門を攻撃されないように銃で蹴散らしていくことになる。画面上のゲージは門の耐久力となっており、これがゼロになるとゲームオーバーだ。なお、基本的にマルフーシャ自身は敵の攻撃をくらわないので、門の防衛に集中することができる。
基本操作は、左アナログスティックでマルフーシャを左右に移動させ、右アナログスティックで銃の照準、R2トリガーで銃を撃ち、□ボタンでリロードだ。○ボタンと△ボタンは、ゲーム中に手に入る特殊な武器や防衛設備などを使用する際に使うことになる。
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一定の敵を撃退すると戦闘が終了し、日払いの給料を受け取ることができる。そしてその給料でマルフーシャを強化したり新たな銃火器などを購入したりして、翌日の防衛任務に備えるというのが、ひとつのステージである「1日」の大まかな流れだ。戦闘はとてもハイテンポとなっており、サクサクと進行するのが気持ちいい。
しかし、給料は所得税や厚生年金、雇用保険などのさまざまな項目で控除され、実際に受け取ることができる手取りは雀の涙……。防衛日数を重ねていくと基本給は上がるのだが控除の項目も増えていくため、手取りはあまり変わらないどころか、少なくなってしまうことすらある。また、最初のうちこそ門の耐久力は1日が終わるごとに全回復してくれるのだが、ゲームが進むと身銭を切って修理しなくてはならないのが世知辛い。
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あまりにもブラックな環境だが、そんなわずかな給料をやりくりするのも本作の醍醐味だ。給料を受け取るとランダムで3枚のカードが配布され、その中から1枚だけ購入することが可能。カードの内容は、「攻撃力UP」「弾速UP」「連射力UP」といったマルフーシャのステータスを強化できるものや、サブマシンガン、アサルトライフルなどの銃火器、バリケードやタレットなどの防衛設備、そしてともに戦ってくれる仲間など、さまざまなものが用意されている。
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初期装備のハンドガンは頼りないため、ステータスの強化だけでは敵の猛攻に耐えられない。できれば他の強力な銃火器で立ち回りたいところだが、ハンドガン以外の銃火器は1日ごとに耐久力が減少し、最終的に使えなくなってしまうのだ。早めに交換しておくのが定石なのだろうが、やはりわずかな給料がネックに。「まだ使えるしもったいない!」とギリギリまで使い込んでいたら、耐久力がなくなった日にランダムで配られる3枚のカードの中に銃火器がなく、頭を抱えたこともあった。
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過酷な防衛任務も頼れる仲間がいれば怖くない?
配布された3枚の中に仲間カードがあれば、雇用することができる。雇用した仲間はずっと一緒に戦ってくれるうえに敵を自動的に攻撃してくれるので、戦力の大幅アップは間違いなし。仲間はそれぞれがハンドガン以外の銃火器を装備しており、攻撃方法もさまざまだ。ただし、一度に雇える仲間はひとりだけで、新たな仲間を雇うと以前の仲間はいなくなってしまう。
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雇用した仲間とは宿舎で一緒に生活したり、イベントシーンが発生したりするのもポイントだ。また、本作は誰を仲間にしてクリアしたかなどでエンディングが変化する、マルチエンディングを採用している。一度のプレイは短めとなっているので、繰り返しプレイしてさまざまな仲間と交流してほしい。もちろん、仲間を一切雇わず孤独に戦い続けるという、ハードな”ぼっちプレイ”もまたアリだ。
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CHECK POINT③
ひたすら門を防衛し続ける「チャレンジモード」も熱い!
チャレンジモードは、少ない給料をやりくりしながらひたすら門を防衛し続けるモードだ。最大防衛日数が記録され、世界中のプレイヤーたちとランキングを競い合うことができる。このモードでは、メインモードでは仲間として登場したキャラクターも操作できるのがうれしい。最初は使用できないものの、ゲーム内の経過プレイ日数(ステージ数)によって入手できる鍵でアンロックできる。
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仲間だったキャラクターの操作はマルフーシャと同じだが、移動速度が違ったり、得意な銃火器が設定されていたり、特殊な能力を持っていたりなど、それぞれに個性が用意されている。そのため、マルフーシャとは違った感覚でバトルを楽しめるはずだ。
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もちろんチャレンジモードでも仲間を雇うことができるのだが、キャラクターの組み合わせによって「相性ボーナス」が発生し、操作キャラクターのステータスが上昇することも。防衛日数を伸ばす手助けとなるだけでなく、キュートなシーンも見られるので、ぜひさまざまなキャラクターと仲間を選択してみよう。
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本作の強化要素はランダムで配られるカードによるところが大きいため、メインモードやチャレンジモードではプレイするたびに違った展開が待っているのが楽しいところ。テンポよく進められるうえに一度のプレイ時間は短めなので、ちょっとした空き時間や寝る前などに、気軽にチャレンジするといった遊び方もオススメだ。
1,180円(税込)というお手頃価格も大きな魅力なので、この世界観や重税に苦しみながら任務を遂行するという、独特の内容に興味が沸いた人はぜひプレイを!
『溶鉄のマルフーシャ』プレイ動画
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溶鉄のマルフーシャ
・発売元:PLAYISM
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:ハイテンポ重税防衛シューティング
・配信日:好評配信中
・価格:ダウンロード版 販売価格 1,180円(税込)
・プレイ人数:1人
・レーティング:IARC 12+(12才以上対象)
※IARC(the International Age Rating Coalition)は、世界のゲーム評価機関により管理される国際年齢評価連合です。
※ダウンロード専用タイトル
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