29もの殺人鬼が登場する『Dead by Daylight』は、まさに恐怖の踊り食い。そのメニューには、奇怪な生き物や怪力のモンスター、タガが外れたサイコパスなど、種類豊富な殺人鬼が揃っています。プレイヤーは自分好みの恐怖を体現するキャラクターを選択し、相対する生存者にその恐怖を味わわせることができるのです。
殺人鬼の数が増えるなか、『Dead by Daylight』クリエイティブディレクターのデイブ・リチャードはさまざまな種類の恐怖を考えながら、あらゆるジャンルからアイデアを引き出すことを心がけています。「私たちはつねに恐怖の新しいテーマを探しています」とリチャードは語ります。「プレイヤーの皆さんが新しい体験を楽しめるよう、まだゲームに取り入れてない要素を見つけるのです」。そして新チャプター「霧中の回生」では、残虐行為が繰り返された鉄の時代、「中世」がテーマとして選ばれました。
中世を舞台としたホラー
中世ジャンルのファンなら、ペスト医師のマスクや死刑執行人、拷問道具の鉄の処女(アイアンメイデン)など、恐怖を連想させる中世の人物や道具が頭に浮かぶでしょう。しかし、このジャンルはスルーされることが多いのも事実です。「当初は社内でも、中世のホラーはうまくいくのか。本当にいいアイデアなのか。などの疑問の声があがりました」とリチャードは打ち明けます。「過去の経験を考えると、今回のチャプターよりも作り出すのが難しかったチャプターもあります。トリックスターがそのいい例でしょう。“K-Popホラー”を実現するのは一筋縄では行かない作業でした。しかし、どのようなジャンルでもホラーになりえると思っています」
今回、霧のなかに姿を現す「ナイト」に関してリチャードと彼のクリエイティブチームはゲームの形成期に登場した殺人鬼たちからインスピレーションを得ました。「騎士であるナイトは根本的に敵を切り裂く“スラッシャー”なのです」とリチャードは説明します。「騎士たちは恐れられる存在で、鎧で身を固めた彼らを簡単に倒せる者はいません。ストイックで口数の少ないナイトは典型的なスラッシャーの性質を持っています。また、中世は私たちの時代からかけ離れているので、未知のものに対する恐怖も感じさせてくれます」
恐怖の力
終わりがなく、何時間もプレイすることが可能なオンラインマルチプレイゲームでつねに新鮮な恐怖を味わえるような環境を提供することは簡単なことではありません。クリエイティブディレクターはチャプターのコンセプトを考える際、その点を考慮しなければなりません。「私たちは、恐怖感を呼び起こそうと心がけています。少なくとも緊張感だけは毎回取り入れるようにしています」とリチャードは語ります。「3,000時間も同じゲームをプレイしていると恐怖感は薄れるかもしれませんが、緊張感はつねに維持できると思うからです」
「殺人鬼の特殊能力をプレイヤーの手に委ねることで、予測不可能な緊張感のあるゲーム展開を作り出せます」とリチャードは続けます。「生存者は必ずしも殺人鬼のプレイヤーがどのように特殊能力を使ってくるのか予測できるわけではありません。そこに恐怖感が生まれるのです」
ナイトの特殊能力「グラルディア・コンパニーア」は、3種類のAIで制御された衛兵を配置・召喚し、緊張感のあるゲーム展開が期待できます。「相手がパワフルなスラッシャーである上に、ひとりじゃないのです」とリチャードは語ります。「ナイトでプレイしているときは、チームを持つキャプテンになった気分を味わってほしいですね」
衛兵が生存者を負傷させたあと、即座にナイトでその生存者をダウンさせるのは確かにスカッとするものです。思わず自分の衛兵に向かって、いや、テレビ画面やモニターに向かって声を出して話しかけてしまうでしょう。「それぞれの衛兵に違いを感じてほしいと思いました」とリチャードは説明します。「衛兵たちの個性は彼らのスキルに反映されています。衛兵たちは同じアクションを行なえますが、その様子は種類ごとに異なります」
「衛兵たちはとても結束の強い集団です。この集団の関係性は、ストーリー要素に精通したプレイヤー向けに今後検討したい要素です」
独特なゲームプレイ
殺人鬼の特殊能力は、テーマに一貫性を持たせるという観点から、キャラクターの個性にマッチさせる必要があります。しかし同時に、殺人鬼の特殊能力はプレイヤーを怖がらせる重要な要素でもあり、さらにはゲームプレイも面白くしなければなりません。それでは開発チームはどのようにして特殊能力を最終的に決めるのでしょうか?
「ときには、足りないと感じるゲームプレイのアイデアに基づいて特殊能力のコンセプトを考えます」とリチャードは説明します。「そしてその特殊能力が合うようなキャラクターを考えます。また、キャラクターを最初に考えるケースもあります。例えば数年前に「鬼」のキャラクターを追加したいと思ったときは、キャラクターが先に存在して、それに合う特殊能力を考案しました」
「殺人鬼の特殊能力は楽しくプレイできるようデザインされますが、いかに生存者を怖がらせるかという点もつねに重要になってきます」とリチャードは続けます。「例えば、「トラッパー」のトラバサミを踏んでしまうと誰でもびっくりするでしょう。急に姿を現す「ハグ」にはビクッとしますし、振り返ったときに「シェイプ」がこちらを見つめていたらゾッとしますよね。ナイトの怖さは複数の殺人鬼に追われることです。ナイトと衛兵に挟み撃ちされたら、それは緊迫したゲーム展開になるでしょう」
ナイトと「ビットリオ・トスカーノ」が登場する「霧中の回生」チャプターは好評発売中です。この機会に『Dead by Daylight』が作り出した中世のホラーを体験してみましょう。
Dead by Daylight
・発売元:3goo / Behaviour Interactive,Inc.
・フォーマット:PlayStation®5 / PlayStation®4
・ジャンル:ホラー・アクション
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 希望小売価格 5thアニバーサリーエディション 公式日本版 5,060円(税込)
ダウンロード版 販売価格 3,080円(税込)
ダウンロード版 販売価格 Ultimate Edition 7,700円(税込)
・プレイ人数:2~5人(オンライン専用)
・CERO:Z(18才以上のみ対象)
PS Blogの『Dead by Daylight』記事はこちら
『Dead by Daylight 5thアニバーサリーエディション 公式日本版』公式サイトはこちら
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