PlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『冤罪執行遊戯ユルキル』は、脱出アドベンチャー(ADV)と弾幕シューティング(STG)という全く異なるジャンルを融合させた独自のアプローチがポイントのタイトルだ。ダウンロード版は一度の購入でPS5版とPS4版の両方を入手できる。
「赦ス」か「殺ス(Kill)」か? 狂気のエンターテインメント、ここに開幕!
本作では、懲役判決を受けながらも冤罪を主張する「囚人」たちと、彼らの被害者であり処刑の権利を持つ「執行人」たちが、5つのチームを結成。「株式会社ユルキル」が主催する「ユルキルゲーム」に参加し、さまざまなアトラクションに挑む。優勝チームの囚人には無罪が、そして執行人にはあらゆる願いを叶える権利が与えられるという。
舞台となるのは、世間から隔絶された孤島に建てられた無人の遊園地「ユルキルランド」。各チームの囚人と執行人が関係する事件をモチーフにしたアトラクションで明かされていく、さまざまな秘密とは──? 各事件の謎を解明し、生死を賭けた群像劇に秘められた真実に迫ろう。
CHECK POINT①
脱出ADVと弾幕STGの融合が、これまでにない物語を紡ぎ出す
記事の冒頭で触れたように、本作最大の特徴は脱出ADVと弾幕STGの融合だ。ユルキルゲームの模様を描く「MAIN STORY」では章ごとに変化する主人公の視点でアトラクションに挑むのだが、各章はアトラクション内を探索しながら出口を目指す「ADVパート」と、仮想空間で戦闘機「ユルキルファイター」に搭乗して戦う「STGパート」で構成されている。
ADVパートは謎解きがメイン。アトラクション内に配置されたさまざまなパズルを、隠されたアイテムや情報をもとに解いていく脱出ADVになっている。パズルを解くとアトラクションのモチーフとなった事件の真相を解き明かす鍵となる資料を入手でき、先へ進むことが可能だ。
STGパートは、株式会社ユルキルが開発した最先端技術「BR(ブレイン・リアリティ)によって作られた仮想空間で行なわれる「ユルキルジャッジメント」というゲームに挑むパートだ。縦スクロールのSTG──いわゆる”縦シュー”となっており、囚人が乗り込むユルキルファイターを操作する。多数の敵や弾幕が飛び交うステージを突破して、ボスである執行人と対峙する。
本作が脱出ADVと弾幕STGを融合させたゲームだと知った際は、”ADVにミニゲーム的な要素としてSTGがあるゲーム”もしくは”STGの各ステージ前後にちょっとしたADV要素があるゲーム”かと思っていたのだが、これが大間違い。実際にプレイしてみるとふたつのパートはそれぞれかなりのボリュームがあり、どちらかがオマケというような扱いではない。
互いにボリュームがあるだけでなく、それぞれのパートが密接に関わっているのが「MAIN STORY」の醍醐味。詳細はのちに紹介するが、ADVパートで得られる事件の情報はSTGパートを攻略するうえでも役立つ要素となっているため、しっかりと物語を読み込むモチベーションへとつながっている。また、STGパートでボスとして繰り出してくる執行人の苛烈な攻撃は、ADVパートで描かれた囚人に対する恨みの具現化だ。挿入される会話シーンでぶつかり合う囚人と執行人の激しい感情が、バトルを熱く盛り上げてくれる。
ADVパートとSTGパートは、どちらも本作の物語を描くうえで欠かせない重要な要素。脱出ADVと弾幕STGという全く異なるジャンルの融合によって味わえる、本作ならではの新鮮な体験を満喫してほしい。
CHECK POINT②
選択を誤れば命を落とすことも!? スリリングなADVパート
ここからは、それぞれのパートについて詳しく紹介しよう。先に述べたように、ADVパートは隠されたアイテムや情報をもとにパズルを解く脱出ADVがメイン。アトラクション内の気になるオブジェクトにカーソルを合わせて調べることで、それに対する情報やアイテムを入手したり、設置されたパズルへ挑戦したりすることができる。
パズルの内容は多種多様で、難易度もさまざま。これに関してはプレイヤーによって差があると思うが、すぐに答えがわかるものもあれば、しばらく頭をひねってようやく解答が導き出せたものもあり、歯応えを感じながらもクリアは不可能ではないという絶妙な難易度となっていた。とはいえ、答えを間違えると命を落としてしまうパズルもあるので気は抜けない。
仮にまったく答えがわからないパズルに遭遇したとしても、ヒント機能があるのがうれしいところ。各パズルには3段階のヒントが用意されており、どうしても解けないときに使用することで少しずつ解答に近づくことができる。しかも、ヒントは何度でも繰り返し見ることができ、見たことによるペナルティも存在しない。脱出ADVに不慣れでも安心してプレイできるというわけだ。
とはいえ、難しい問題に対して、ああでもない、こうでもないと頭をフル回転させるのもパズルの醍醐味。「ノーヒントで10個以上のパズルを解く」という内容のトロフィーがあるうえに、自分の力だけでパズルを解いたという達成感が味わえるので、可能な限りヒントに頼らず挑むのもまた楽しいはずだ。
ADVパートでは各章の主人公チームにまつわる事件の背景や複雑な人間関係が浮き彫りになっていくのだが、その最中に激昂した執行人が囚人に詰め寄る詰問ラッシュ「マジキルタイム」が発生。執行人への返答を誤ると、囚人が装着させられている首輪の仕掛けを執行人が作動させてゲームオーバーとなってしまう。
これを乗り切るには、それまでに得た情報はもちろん執行人の感情も考慮した、正しい返答を選び続けなければならない。一度でも間違えると即座に処刑されるという緊張感抜群のシチュエーションは、手に汗握ること間違いなし!
CHECK POINT③
弾幕をかいくぐり敵を撃て! 老舗が手掛けたSTGパート
ユルキルファイターと呼ばれる戦闘機を操作して挑むSTGパートは、『まもるクンは呪われてしまった!』や「アンダーディフィート」「旋光の輪舞」シリーズなど、数多くのタイトルを世に送り出したSTGの老舗である開発会社グレフが手掛けている。
「MAIN STORY」のSTGパートでは、操作する機体が章ごとに固定されており、メインショットやオプションの性能は機体によってさまざま。敵に弾を撃ち込んだり撃破したりすると出現する「マテリアル」を回収してゲージを溜めると、爆風で敵の弾を消すことができるうえにスコア稼ぎに役立つ「アウトバーストショット」や、自機の周囲の敵弾を消しつつ敵にダメージを与える「アウトバーストボム」を使用できる。どちらも強力だが使用する際はもちろんゲージを消費してしまうため、マテリアルをいかに継続して回収できるかがSTGパート攻略の鍵になりそうだ。
「MAIN STORY」を進めると、STGパートのみをプレイできる「SCORE ATTACK MODE」が開放。ステージや機体を任意に組み合わせて遊ぶことができるため、「MAIN STORY」プレイ時とは違う感覚でプレイできるのもうれしい。獲得したスコアはオンラインランキングにも登録できるので、STGファンは腕の見せどころだ。
難易度選択や多数の残機によってSTG初心者も安心!
脱出ADVと弾幕STGの融合が魅力の本作ではあるものの、ADVファンの中にはSTGがあまり得意ではないという人もいるだろう。しかし、STGパートは「EASY」「NORMAL」「HELL」という3つの難易度から選択できることに加えて、ゲーム中に難易度を下げることもできるので、STG初心者も安心してほしい。
EASYとNORMALではゲージが20%以上ある際に被弾すると、自動でアウトバーストボムが発動する「オートボム」機能を搭載。その際にゲージはすべて失ってしまうものの、ゲージさえあればやられることはないため、生存率がグッと高まるのはうれしい。
また、STGパートの開始時には、ユルキルファイターに搭乗して事件内容を整理する「高速クイズ」が発生。その正答数によって、STGパートでの自機の数(残機)が変化する。ちなみにNORMALですべての高速クイズに成功すると、残機は20機に。そしてEASYでは、なんと30機もの残機を獲得できるので、攻略がかなり楽になるはずだ。
高速クイズのほかにも、囚人が犯人であるという偏見をADVパートで手に入れた証拠を突きつけて破壊する「ヘンケンシナプス」や、事件についてのセンテンスを正しく組み合わせて突破する「ココロメイズ」といった、ADVパートで得た情報を活用して突破するシチュエーションが登場。STGパートを盛り上げてくれる。
執行人が搭乗するボス機体はステージの各所で出現し、囚人の乗ったユルキルファイターを苦しめる。その巨体から繰り出されるダイナミックな攻撃や激しい弾幕は迫力満点! 執行人の心の障壁を具現化したバリア「ココロウォール」や「ココロファンネル」を打ち破り、自身の冤罪を証明しよう。
脱出ADVと弾幕STGという異なるジャンルの融合によって描かれる、これまでにない物語と体験が魅力の『冤罪執行遊戯ユルキル』。PlayStation®Storeでは1章をまるごと遊べるうえに製品版へデータを引き継げる体験版が配信されているので、興味をそそられた人はぜひプレイしてほしい。
『冤罪執行遊戯ユルキル』プレイ動画
冤罪執行遊戯ユルキル
・発売元:イザナギゲームズ
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:冤罪脱出ADV&弾幕STG
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 希望小売価格 7,678円(税込)
ダウンロード版 販売価格 7,678円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:C(15才以上対象)
『冤罪執行遊戯ユルキル』体験版をPS Storeでダウンロードする
©IzanagiGames, Inc.
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