名門一族の100年にわたる謎──実写ミステリアドベンチャー『春ゆきてレトロチカ』先行プレイレビュー!

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名門一族の100年にわたる謎──実写ミステリアドベンチャー『春ゆきてレトロチカ』先行プレイレビュー!

5月12日(木)発売予定のPlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『春ゆきてレトロチカ』は、死の謎を解き、生きる答えを見つける”新本格”ミステリアドベンチャーだ。

ゲームは実写映像で構成されており、桜庭ななみや平岡祐太をはじめとする豪華俳優陣が出演。『428封鎖された渋谷で』『TRICK×LOGIC』を手掛けた伊東幸一郎氏がディレクターを務め、撮影プロデューサー・シナリオディレクターにはNetflix『全裸監督』のたちばなやすひと氏、音楽にはゲーム&アニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』、アニメ『僕のヒーローアカデミア』、ドラマ『あなたの番です』の林ゆうき氏を起用している。

発売に先駆けて、序章~第1章を先行プレイできたのでレビューをお届けしよう。

不可解な死が続く一族の謎──100年にわたって描かれる4つの殺人事件

レビューの前に、まずはゲームの基本を紹介する。物語の中心となるのは、100年にわたって不可解な死が続く四十間(しじま)一族。この一族の元を訪れたミステリ作家の河々見(かがみ)はるかは、「不老の果実」を巡り、時を越えて起きた4つの殺人事件に挑むことになる。

物語は章立てになっており、各章ごとに時代が移り変わっていく。それぞれの時代で殺人事件が起こり、プレイヤーは問題編、推理編、解決編の流れに沿って事件を解決に導くことに。問題編では謎を解く手がかりを入手し、推理編では謎と手がかりを組み合わせて仮説を検証。ある程度、推理の道筋が見えてきたら、解決編で仮説を立証して事件の真相を暴いていく。すべての手がかりは映し出された物語の中にあり、答えは導き出された仮説の中にある──そんなフェアな謎解きを楽しむことができる。

1922年、個人売買会で「不老の果実」をめぐる殺人事件が発生

今回プレイしたのは、序章~第1章の犯人当てまで。ネタバレは避けているが、ストーリーには多少触れているので、予備知識なくプレイしたい人は注意してほしい。

時は、令和4年春。ミステリ作家の河々見はるかは、科学者である四十間永司の依頼を受け、編集者・山瀬明里とともに富士山麓にある永司の実家を訪れる。永司によると、四十間家は老化抑止の研究をしてきた家系らしい。はるかは彼とともに、四十間家に代々伝わる不老の果実「トキジク」、そして敷地内で掘り起こされた約100年前の白骨死体について調べることになる。

ゲームがスタートして、まず驚くのが映像のクオリティの高さ。実写映像を用いてドラマのようにストーリーが進んでいくのだが、歴史ある四十間邸の風情が感じられるうえ、敷地内の桜を俯瞰で映すなど演出も凝っている。

俳優陣も松本若菜、真飛聖、深水元基、横山めぐみ、池内万作、佐野岳、筒井真理子、榎木孝明……と、サスペンスドラマでおなじみの実力派ぞろい。ドラマ「浅見光彦」シリーズで新旧の浅見光彦役を演じている平岡祐太と榎木孝明がそろって出演しているのも、サスペンスドラマ好きをくすぐる絶妙のキャスティングだ。

さらに、永司と確執のある父、血のつながりのない母、傲岸不遜な兄など、不穏な空気が漂う一族の人間模様もミステリファンにはたまらない。何かを知っていそうなお手伝い、無口な庭師も登場し、サスペンスムードを盛り上げている。冒頭から登場人物が次々に姿を現わすが、方向キーを押せば画面下に顔写真とプロフィールが表示されるため、誰が誰だかわからなくなることもない。「各種情報」画面では、人物相関図、事件現場の平面図、そこまでに得た手がかりなどを参照できるのもありがたい。

途中に選択肢も表示されるが、ストーリー展開に大きな影響を及ぼすものではないようだ。細かいことは気にせずに、謎解きに集中できる。

ひとりが複数の役柄を演じる「マルチロールシステム」

このゲームでは、ひとりの俳優が複数の役柄を演じる「マルチロールシステム」を採用している。例えば、主演の桜庭ななみは、序章では河々見はるか、第1章では四十間佳乃として登場。同様に、他のキャストも各章で異なる人物を演じている。

言葉で説明するとわかりにくいが、実際にプレイすると「マルチロールシステム」がどういうものかよくわかる。序章を進めていくと、はるかは編集者の明里からミステリ小説誌「新青年」を手渡される。この雑誌には、四十間佳乃という女性が書いた不老の果実「トキジク」にまつわる短編小説が掲載されており、はるかは早速ページをめくっていく。その際、イメージが浮かびやすいよう、はるかは小説の登場人物を四十間家の人々に置き換えて読むことに。プレイヤーは、はるかの脳内イメージを映像化したものを彼女と一緒にたどることになる。

このシステムを採用したことにより、ある事件では被害者だった人物が、別の事件では犯人になることもありえる。「前の章で犯人だった俳優が、続けて犯人役になることはないだろう」といったプレイヤーの思い込みを逆手に取った、意外性のある謎解きも楽しめるかもしれない。

ただ仮説を立てるだけでは真相にたどりつけない! 正しい道筋で推理を

第1章「うろつく木乃伊(ミイラ)」では、四十間佳乃が書いた小説の世界を追体験していく。映像を通して事件が語られ、そこで得た手がかりをもとにプレイヤーは推理をめぐらせることになる。

【問題編──すべての手がかりは映像の中に】

大正11年春、四十間佳乃は、久坂如水とともに個人売買会に参加する。それは、参加者が不老長寿にまつわる品物を持ち寄り、気に入った物を競り落とすという会合。佳乃は、かつて何者かに奪われた不老の実「トキジク」が出品されると聞きつけ、この会に紛れ込んでいた。

だが、この売買会で殺人事件が発生。鍵のかかった保管室で、ある人物の死体が発見されるのである。犯人は、廊下の奥で見かけたミイラか、それとも別の人物か。佳乃は、事件の解明に挑むことになる。

ここで問題編が終了し、謎を解く手がかりはそろった状態に。一般的なミステリアドベンチャーでは、探索パート、調査パートなどで手がかりを集めていくが、このゲームでは映像の中にすべてのヒントがある。手がかりとなるキーワードは自動的にピックアップされるので、プレイヤーは証拠集めなどの作業を行なうことなく、推理に集中できるようになっている。

【推理編──謎と手がかりを組み合わせ、仮説を立てる】

推理編になると、ドラマパートから一転し、画面が脳内推理空間に切り替わる。ここでは、”謎”と”手がかり”をパズルのように組み合わせ、”仮説”を導き出すことになる。画面中央には六角形が連なる”論理の路(みち)”が広がり、そこに謎が出現。謎と隣り合うスペースに正しい手がかりを正しく置くと、仮説が立つという仕組みになっている。

手がかりはたくさんあるため、最初はどこにどんな手がかりを置けばいいのか迷ってしまうかもしれない。だが、ミスをしてもペナルティはないので、気になるパネルをどんどん置けばOK。パネルには絵柄が描かれているので、謎と手がかりの絵柄をつなげるように配置すれば、次々に仮説が生まれていくはずだ。問題編の映像はいつでも見直すことができるので、気になるシーンを何度も見返してヒントを見つけるのもいいだろう。

左側中央のアイコンが点灯している時は、ヒント機能「ひらめき」も利用できる。L2ボタンを長押しすると、表示中の謎につながる手がかりがキラキラ光って強調される。どうしても手がかりがわからない時は、この機能を利用すれば難なく仮説を導き出せるはずだ。

とはいえ、ただやみくもに仮説を立てれば真相に近づけるわけでもない。仮説はあくまでも仮説。当然、間違った説も複数含まれている。「どう考えてもこれは無理があるだろう」というトンデモ仮説から、「もしもこの仮説が正しいとしたら、犯人はこの人では?」と核心に迫る仮説まで、さまざまな説の中から正しい道筋を見出すことこそ、このゲームの醍醐味だ。仮説を立てるのは推理の第一歩にすぎず、勝負はむしろそこから。頭の中で複数の仮説を組み合わせ、自分なりの真相をじっくり考える時間、試行錯誤しながら思考を深めていく過程が実に楽しい。

【解決編──犯人は誰か、プレイヤー自身で立証】

ある程度、仮説を立てたら、いよいよ事件の犯人を言い当てる解決編へ。映像によってストーリーが進み、要所要所で導き出した仮説の中からどれが正しいと思うか答えていく。間違えたらそこで終わりだが、すぐに推理編からやり直せるので問題ない。その際、希望すればちょっとしたヒントも見られるので、推理が苦手な人でも行き詰まることなく進められるはずだ。ただし、ヒントを参照すると謎解きのポイントが減点されてしまう。ヒントに頼らず、なにか見落としがないか、推理編を丁寧に見直していくのもいいだろう。

こうして仮説を積み重ねると、やがて真相が浮かび上がってくる。しかし、仮説を並べ立てればすべての謎が解けるわけではない。犯人につながる推理は仮説に含まれていないため、プレイヤー自身が答えを導き出すことになる。そこまでの推理を振り返れば、犯人になり得るのはひとりしかいない──そんな論理的かつフェアな謎解きが待っている。

“名門一族をめぐる100年の謎”というテーマ、クラシカルな雰囲気、ワケありな人間模様、論理的思考力を問う謎解きと、ミステリファンのツボをグイグイ突いてくる『春ゆきてレトロチカ』。謎と手がかりの組み合わせ方に最初は戸惑うかもしれないが、何度か試せばすぐにコツはつかめるはず。そこからは、仮説を組み立てて真実を導き出す推理の楽しさを存分に味わえる。ミステリファン、サスペンスドラマ好き、斬新なアドベンチャーゲームを楽しみたい人には、ぜひプレイしてほしいタイトルだ。

『春ゆきてレトロチカ』予約受付中!

【予約・早期購入者特典】

●パッケージ版/ダウンロード版 予約・早期購入特典「春ゆきてレトロチカ Mini Soundtrack」
初回生産パッケージを予約・購入した方、または5月19日(木)23:59までにダウンロード版を予約・購入した方には、林ゆうき氏がプロデュースした本作の楽曲12曲を収録した「春ゆきてレトロチカ Mini Soundtrack」が付与される。
※本特典は、パッケージ版・ダウンロード版どちらを購入した場合も、データ形式で受け取るデジタル特典物となります。

●ダウンロード版 予約特典「春ゆきてレトロチカ Behind the Scenes」
5月11日(水)23:59までにダウンロード版を予約した方には特典映像「春ゆきてレトロチカ Behind the Scenes」 が付与される。 レギュラーキャストとゲストキャストにインタビューを敢行、撮影現場の雰囲気が映像で楽しめる!
【対応言語】
音声:日本語
字幕:日本語、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、繁体字、簡体字、韓国語
※ゲームのネタバレを含みますので、プレイ後にご覧になることを推奨します。

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春ゆきてレトロチカ

・発売元:スクウェア・エニックス
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:ミステリアドベンチャー
・発売日:2022年5月12日(木)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 7,480円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 7,480円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:B(12才以上対象)


PS Blogの『春ゆきてレトロチカ』記事はこちら


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