『Horizon Forbidden West』アーロイ役・高垣彩陽インタビュー! 再び演じて感じたアーロイの成長とは?

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『Horizon Forbidden West』アーロイ役・高垣彩陽インタビュー! 再び演じて感じたアーロイの成長とは?

禁じられし大地・アメリカ西部を舞台にした新章を描く、PlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『Horizon Forbidden West(ホライゾン フォービドゥン ウエスト)』。2月18日(金)の発売からおよそ半月が経ち、主人公のアーロイとなり新たなストーリーや進化したアクションを楽しんでいるプレイヤーも多いことだろう。

本記事では、アーロイの日本語吹き替えを演じた高垣彩陽さんにインタビュー。前作『Horizon Zero Dawn』から続けて演じることで感じたアーロイの変化をはじめ、吹き替え収録時のエピソードや本作の見どころまで語っていただいた。

高垣 彩陽(たかがき あやひ)

1985年10月25日生まれ。東京都出身。武蔵野音楽大学在学中に声優オーディションに合格し、2006年に声優デビュー。『機動戦士ガンダム00』や『ソードアート・オンライン』『戦姫絶唱シンフォギア』『トロピカル~ジュ!プリキュア』などの作品で声優をつとめる。またスーパーガールズユニット「スフィア」としての活動や実写映画やラジオ、舞台への出演、映画の吹き替えなど、多方面で活動。

大きな反響を呼んだ前作『Horizon Zero Dawn』のアーロイ役

──前作『Horizon Zero Dawn』を振り返って、アーロイというキャラクターを演じて印象に残っていることをお聞かせください。

収録期間がすごく長くて、セリフもたくさんありました。私は吹き替えでゲームの収録をあまりやってきていなかったので、アーロイに鍛えられましたし、一緒に旅をさせてもらえたような、とても充実した収録期間でした。ローカライズチームの方々とのやり取りも含めて、『Horizon Zero Dawn』の日本語版を作るという団結力があって、チームの絆を感じながらやらせていただきました。

──前作の収録期間が長かったとのことですが、具体的にどれくらいの期間だったのでしょうか。

正確なところはわかりませんが、期間でいえば半年かからないくらい……。今回は半年以上かけて、セリフのボリュームは前作の約3倍だそうです!

──前作でアーロイを演じたことで、何か反響はありましたか?

ものすごくありました。業界内の方々から声をかけてもらうことが多かったですね。声優の先輩方やスタッフの方々から「『Horizon』やってます!」と言っていただいたり、ダウンロードコンテンツが出るときには「待ち遠しいです」と言っていただいたり。「続編はいつ出るんですか?」と聞かれることもありましたが、もちろん知らないから答えられなくて(笑)。本当にたくさんの方がプレイされていて、次の展開を望んでいるのが伝わってきました。

人と関わり合うことで成長したアーロイの人間ドラマ

──アーロイは前作で世界の謎と自身の出生の秘密に迫り、今作ではそれらを知った上で新しい冒険に臨むことになります。彼女にどのような変化や成長を感じましたか?

前作はアーロイの出生の秘密がひとつの大きなテーマになっていたので、アーロイの物語が主軸にあったと思います。今回は、アーロイが自分の使命をわかった上で、どうやって人と関わっていくのか、世界を救っていくのかというところになっていきます。

世界を救うという使命や責任の大きさはアーロイ自身も感じていて、ノラ族の中で異端者として虐げられてきた背景もあって、ひとりでなんとかしようとするところは多いです。前作でさまざまな出会いを通して少しずつ変わっていきましたが、今回はさらに人との関わり合いが増えています。台本を読んだり、原音のアシュリー・バーチさんの声を聞いて驚いてしまったくらい、楽しそうに冗談を言うアーロイがいたりして。人の気持ちを察することも、より踏み込んだ形でできるようになっていますし、周囲との関わり方での成長が見えました。

ひとりで生まれてきたアーロイが人との親密な関係を築いていって、仲間や家族みたいな温かいものを手にして、世界を救うためにみんなと戦う。ひとりだけでは成しえないことというのは、世界を救うだけでなくて私たちの現実世界にもあることですし、今作にはそういった部分が描かれていると思います。前回も人間関係は深く描かれていましたが、今回はより一層、人間ドラマも見どころですね。

──高垣さんにとって、アーロイはどんな存在でしょうか。共通点や共感できる部分、あるいは憧れなどを感じるところはありますか?

私は運動神経があまりよくないので、アーロイのように飛んだり戦ったりすることはできませんが、狩人として果敢に挑んでいく身体能力や精神的な強さに憧れます。

あとは、自然と人が集まってくるところ……でもこれは彼女に放っておけない部分があるからなのかもしれません。強くもあり、ひとりでは壊れてしまいそうな危うさをみんなが感じて支えてくれる。その存在感も彼女の魅力のひとつだと思います。

共通点でいうと、私はアーロイに対して真面目だなと思う瞬間があるのですが、私も周りから真面目だねと言われることが多いんです。真面目さと頑固さは、もしかしたら似ている部分かもしれません。アーロイほどではありませんが、人に頼ることが苦手というか、できることは自分でしようと思って抱え込んでしまったり。もっと人を頼れば楽になることがあるはずだけど、自分を追い込むことで昇華できると思ってこだわってしまうんです。

セリフ量は日本語ローカライズされたゲーム作品で最多に!?

──収録では原音であるアシュリー・バーチさんの演技も参考にされると思いますが、吹き替えの難しさや面白さを感じるところがあればお聞かせください。

台本は事前にいただきますが、原音は収録当日に初めて聞きます。現場でひとセリフずつ聞いて、それに合わせて日本語を録っていくので、つねに私の片耳にはアシュリーのアーロイがいてくれるという感じです。

ムービーシーン以外は基本的に映像がなくて、セリフと状況説明の紙しかいただいていないので、どんな距離感と感情なのかは、アシュリーが演じた英語のアーロイから読み取ることが大切になります。ですから、私がどうやってアーロイを演じるかというよりも、まずはアシュリーが何を思ってそのセリフを言ったのかを考えて、それを日本語のセリフで表現するという作業でした。

──同じ意味合いのセリフでも、英語と日本語では言葉の数や長さが変わると思うので、吹き替えはかなり大変そうな印象です。

そこはもう、ローカライズチームの皆さんのすごさ、ローカライズというお仕事のすごさです! 前作でも感じましたが、今回あらためてそのすごさを実感しました。内容にしても長さにしてもひとつのセリフに盛り込めないことがありますし、英語ではひとことで済んでいても、日本語ではもう少し説明しないと伝わらないこともありますが、そこを絶妙にセリフに起こしてくれています。

現場で実際に喋ってみて、長すぎたり短すぎたりした場合もすぐに修正してくれます。ディレクターさんの存在も心強いです。私から提案させてもらうこともありますし、日本語版を一緒にクリエイトするチームの絆をまた感じることができて、本当に幸せでした。

──映画やドラマの吹き替えに比べると、ゲームの吹き替え収録はやはり特殊なのでしょうか。

そもそも収録の方法が全く違いますね。映画やドラマは、原音を片耳で聞きながら映像に合わせて流れで収録します。

ゲームの場合は、まず原音のセリフを聞いて確認し、次に聞きながら一緒に喋ってセリフはひとつずつ収録していきます。原音には波形というものがあって、それを見ながら収録していきますが、リップシンクに関わるので波形の長さを合わせるようにします。原音のお芝居を聞きながら日本語として表現して、でも長さも見ておかなければいけない。かといって、長さを合わせるために、単純に早口にしたり溜めたりすればいいわけでもありません。そのちょっとした差を日本語の芝居で埋められないかを考えたりしますね。

──ローカライズチームやディレクターとのやり取りで、印象に残っていることがあればお聞かせください。

思い出はいろいろありますが、ボリュームがありすぎて、本当に終わるのか不安になったことがありました。スタッフさんに「たぶん、ローカライズされているゲームの中で高垣さんのセリフ量が最多だと思います」と言われて、もう道のりが長すぎて……。最初に聞かされたセリフ量は8,000くらいでしたが、実際には15,000以上になったようです。途中、かなり録ったつもりでも半分に届いていなくて途方に暮れそうになりましたが、ようやくあと数回の収録で終わるとなったときには、逆に寂しくなってしまいました(笑)。

「拠点」に集まるキャラクターたちの生き生きとした存在感

──今作のストーリーやゲーム映像をご覧になって、どのような感想を持ちましたか?

前作のときも、美しい自然から人間の髪の毛一本にいたるまで、なんて綺麗な映像なんだろうと思っていましたが、今回はさらにすごいです。皮膚の質感であったり機械獣の動きであったり、より鮮明に美しくなっていて驚かされました。あと、今回は水の中も移動できるということで、水の表現はとくに印象的ですね。

ストーリーやゲームプレイの面では、「拠点」という要素が新しく加わって、そこに仲間が増えていきます。仲間の部屋にいけばその人と会話できて、そのため収録するセリフが多くなっているわけですが、私としてはアーロイとキャラクターたちのやり取りが印象深いです。拠点には、いろいろな年齢、性別、部族の人たちが集まっていって、もとは敵対していた人たちもやってきます。そこで繰り広げられる会話からは、アーロイだけではなくてキャラクター同士の関係性も見ることができて、生き生きとした存在感を感じられると思います。

──ゲームをプレイする方に、ここに注目してほしいということがあればお聞かせください。

拠点での生活には注目してほしいです。拠点の中には、今までの冒険を回顧できる場所もありますし、たくさんの人を集めるという意味ではコレクション要素も楽しめると思います。新登場のキャラクターにも期待してほしいですね。

前作ですごかったやり込み要素は今作でもたくさんあります。サイドストーリーも、本当にサイドなのかと思うほど骨太なストーリーで、心を和ませたり泣かせたりするストーリーもあるので、端の端まで遊んでほしいです。前作をプレイした方にとって、驚きのキャラクターが出てくるかもしれないのでお楽しみに!

──最後に、「Horizon」シリーズのファン、アーロイのファンに向けてメッセージをお願いします。

前作が発売されてから本当に多くの方が楽しんでくださっていて、2作目が待ち望まれているのを私もひしひしと感じていました。『Horizon Forbidden West』が制作段階に入ったと聞いたときも、早く皆さんに届けたいという気持ちがあったので、今皆さんにプレイしていただいていると思うと幸福感を感じます。

ストーリーも映像もバトルも、さまざまなことが前作よりパワーアップしています。ぜひアーロイとなって、空を飛び、大地を駆け、水の中も泳いで、フォトモードで写真もたくさん撮影もしてください。やり込み要素もたくさんあるので、アーロイとなって『Horizon Forbidden West』という作品を余すことなく体感してもらえると幸いです。

“ダンボール工作クリエイター”つくるさん。がアーロイの弓矢を制作!

本作の発売を記念して、YouTubeなどで“ダンボール工作クリエイター”として人気を博しているつくるさん。とコラボレーションし、ゲーム中でアーロイのメイン武器として使用する弓矢をダンボールで制作。つくるさん。のYouTubeアカウントにて、制作過程を紹介する動画が公開された。精巧なアーロイの武器「狩人の弓」の驚くべき再現度をチェックしてみよう。また、動画からは型紙のダウンロードも可能なので、ダンボールで弓矢を再現して、アーロイの気分を味わってみては?

つくるさん。YouTube動画はこちら

高垣彩陽さんからのコメント

実際に手にとって眺めてみて、細部への作り込み具合に驚きました。まるで本物みたいで、アーロイになった気分を味わうことができました。型紙がダウンロードできるので、ぜひ皆さんにもダンボールで作って楽しんでいただきたいですね。私も頑張って作ってみようかな。


Horizon Forbidden West (ホライゾン フォービドゥン ウエスト)

・発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:オープンワールド・アクションRPG
・発売日:好評発売中
・価格:PS5/PS4 パッケージ版 希望小売価格 コレクターズエディション 24,200円(税込)
        パッケージ版 希望小売価格 レガーラエディション 31,350円(税込)
        ダウンロード版 販売価格 デジタルデラックスエディション 9,790円(税込)
    PS5 パッケージ版 希望小売価格 スタンダードエディション 8,690円(税込)
      パッケージ版 希望小売価格 スペシャルエディション 9,790円(税込)
      ダウンロード版 販売価格 スタンダードエディション 8,690円(税込)
    PS4 パッケージ版 希望小売価格 スタンダードエディション 7,590円(税込)
      パッケージ版 希望小売価格 スペシャルエディション 8,690円(税込)
      ダウンロード版 販売価格 スタンダードエディション 7,590円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:D(17才以上対象)

※PS4版を購入した方は、追加料金なしでPS5ダウンロード版へアップグレードすることができます。
※PS4パッケージ版をお持ちの方は、PS5ダウンロード版をダウンロードしたりプレイしたりするには、その都度ディスクをPS5本体に挿入する必要があります。PS4パッケージ版をお持ちの方でも、ディスクドライブを搭載していないPS5デジタル・エディションの場合はPS5ダウンロード版を入手することはできません。


PS Blogの『Horizon Forbidden West』記事はこちら


『Horizon Forbidden West』公式サイトはこちら

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©2022 Sony Interactive Entertainment Europe. Developed by Guerrilla. Horizon Forbidden West is a registered trademark or trademark of Sony Interactive Entertainment LLC.

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