『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』が「FF」シリーズをどう原点へと導くのか──

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『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』が「FF」シリーズをどう原点へと導くのか──

34回目の『FINAL FANTASY』のバースデー

長きに亘り展開している本シリーズの1作目は、1987年12月18日に発売となりました。この最初の冒険は、ゲーム業界に衝撃を与えました。同作の革新的なバトルシステム、広大なワールド、そして見事な音楽は、現代の開発者たちにもインスピレーションを与え続けています。

言葉通り、その後のゲーム史に大きな影響を与えた作品でした。

そして34年経った今、その精神は『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』の中で生き続けています。「仁王」シリーズを手掛けるTeam NINJA(コーエーテクモゲームス )がが開発する残忍なアクションRPGの新作は、ストーリー、キャラクター、エリア、そして『FF1』を想起させるさまざまな要素によって、『FINAL FANTASY』と直接紐付いています。

SQUARE ENIX及びTeam NINJAの開発陣に、これらの繋がりの一部、そしてその裏に隠された秘密について語ってもらいました――

ガーランド

さて、主人公のジャックが、邪悪な存在であるガーランドになる運命であることは、既に明かされました。

『FF1』にてメインの悪役であったガーランドは、コーネリアを混沌へと陥れんと図った、強力な暗黒騎士でした。彼は愛されてきた(そして象徴的な)ヴィランですが、ゲーム内の短い会話以外では、彼について語られることはほとんどありませんでした。

『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』では、それを直接取り上げ、一度は勇敢だった英雄が、どうしてそこまで堕ちてしまったのかを明かしていきます。でもどうしてヴィランに焦点を当てることにしたのでしょうか?


初期の「FF」シリーズには多くのヴィランが登場しますが、主人公に比べてその背景が語られることは多くありませんでした。

良い悪役には当然、ヴィランとなるだけの事情があるはずで、ガーランドのそのような側面を掘り下げていければ面白いのではないかと考えました。

彼は、『FF1』の物語中では闇を抱えたナイトとなってしまっていたのですが、なぜそうなってしまったのかは語られていなかったので、本作の中でその考えられる理由のひとつの可能性を描くことができたら、『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』を通じて1作目の世界観をより深く広げられるのではないかと考えました。

『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』は、シリーズ1作目のいわゆる「異説」という立ち位置になっておりますので、シリーズ1作目とは並行世界のような位置づけと思ってください。

正直なところ、ひとつのゲームのみならず、「FF」シリーズを代表するヴィランの歴史に残る物語を展開するわけですから責任の重さはかなりのものです。しかし幸いなことに、野村哲也をはじめ、シナリオの野島さんや開発のTeam NINJAさんなど、身に余るスタッフに恵まれたこともあり、自信をもってお届けできるタイトルになりました。

藤原仁(スクウェア・エニックス、プロデューサー)



『DISSIDIA FINAL FANTASY NT』でもガーランドのアクションにはTeam NINJAで取り組ませて頂いていたのですが、今回は主人公、そして素顔のガーランドということでまた違った責任は感じました。

達人的でヒロイックなアクションの主人公が多いTeam NINJAですが、今回のジャックはヴィランらしいアクションとすることで荒々しい人間らしいキャラクターとして描けているのではないかと思います。

-安田 文彦(コーエーテクモゲームス Team NINJAブランド長、プロデューサー)



大前提は主人公ジャックがガーランド(カオス)へと至る物語であるので、今までの「FF」の主人公とは異なる「破壊衝動」を核にさまざまなアクション要素に落とし込んでいこうと考えました。

そのなかで、まず最初にコンセプトとして掲げたのは「ソウルバースト」になります。最初期はもっとゴアな表現も検討していましたが、「FF」らしい結晶化するような表現も加えつつ、爽快感だけでなく「FF」らしい美麗なアクションに仕上げていくよう制作しました。

また、「DISSIDIA」シリーズのガーランドが「ソウルオブカオス」という戦うほど強くなっていく要素があったので、ここを本作にも取り入れました。

-隈部宣道(コーエーテクモゲームス、ディレクター)


北の橋を渡るシーン

『FF1』の冒頭付近で、光の戦士たちがコーネリアの北の橋を渡ります。 これは、ファンの皆さんが懐かしいカットシーンとして覚えていることでしょう。冒険への第一歩を合図し、多くの意味で、シリーズ全体の始まりの象徴にもなっています。


『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』で、この象徴的なシーンが再現されています。 ジャックと仲間たちはこの橋を渡り、壮大な冒険が始まっていくのです。

あのシーンは『FF1』がスタートするという意味でも大事なシーンのため『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』のなかにどうしても取り入れたかったものになります。

あと、今年のオリンピックで「FF」のテーマが流れた時にも感じたのですが、FFのテーマが流れるとテンションがあがるというか「ああ、何かが始まろうとしているんだ」という気持ちにさせてくれます。あの感覚を改めてゲーム内に取り入れて『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』のプレイヤーの皆さんに感じてもらいたいというのもあります。

-井上大輔(スクウェア・エニックス、ディレクター)



この北の橋のシーンは原作の『FINAL FANTASY』でも印象に残るシーンだったので、今回再現するにあたり、絵コンテから途中段階のリファレンスの共有、ライティングや最終的な見た目と、制作プロセスにおいて細かくSQEX様とすり合わせをさせて頂きました。

北の橋のモデルは1作目で全貌が描かれていなかったので、北の橋自体のモデリングは非常に大変でした。また最終カットのシーン構成もかなりの労力を要しました。

橋のモデルは誰も作ったことが無かったので、今作のコーネリア城や市街のイメージをSQEX様から頂き、こちらでモデルのデザイン画に落とし込みとコンセンサスを取りながら橋のデザインも進めさせて頂きました。

元々2Dで描かれていた構図に近づくよう、実際の3Dではありえないような配置などもしつつ、実際は最終カットもカメラが動くので、3D的なシーンの動きがあっても違和感のないモデル配置、構成などを工夫して対応しました。

これにより、現代版『FINAL FANTASY』を感じられるように仕上がったのではないかと思います!!

-臼田浩也(コーエーテクモゲームス、ディレクター)



『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』の世界観は、サイエンスフィクションとして構築しています。一見あり得ないと思われそうでも現実世界の特定条件下では起こり得そう、といった前提で組み立てています。

北の橋やコーネリア城は原作において中心的な存在なので、ファンタジーなシルエットでありながらも近現代風なディテールを入れて進化しているような、混ぜたハイブリッド感を目指しました。

-後藤宣広(スクウェア・エニックス、アートディレクター)


プラボカと海賊!

北の橋を渡った後、光の戦士たちはプラボカの町にたどり着きます。『FF1』では、この町は海賊の問題を抱えていました。彼等は「陽気な」タイプの海賊でなく、「攻撃してきて宝を奪っていく」タイプの海賊です。海賊を統括しているビッケに、誤った道をたどっていることを伝えてあげるのが、英雄たちの役目になります。

プラボカとビッケは、どちらも『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』に再登場しますが、いつくか異なる点に気づくかもしれません…。


『FF1』を遊ぶとどうしても、北の橋を渡ってすぐ、プラボカに向かいたいという気持ちに駆られます。

『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』の物語の最序盤の流れは『FF1』と少し似たフローになるように意識し、「海賊」というキーワードは取り入れようと考えました。例えばですが、コーネリアのある場所からどのように次の舞台へ移動させるか、を考えた時に『FF1』と同様に海賊の船を扱うのが良いだろうと考えました。

ただし、『FF1』を忠実に再現しようとは思っていませんでした。例えばですが、『FF1』では主人公たちはプラボカの中で海賊と戦っていますが、なぜか『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』の海賊たちは洞窟にアジトを構えているようです——

-井上大輔(スクウェア・エニックス、ディレクター)


王室

本作に登場する『FF1』のキャラは海賊ビッケだけではありません。コーネリア王とサラ王女も再び登場しますが、『FF1』よりも遥かにディテールが組み込まれ、肉付けがされています。

また、それだけではありません。ジェーン王妃及びミア王女等といった王室の新しいメンバーも紹介されます。


お察しの通り、ほぼ0ベースからこれらのキャラの3D版を作る必要があったため、王室のデザインは難解でした。辿れる情報は追い切ったあと『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』の世界観を注入していくのですが、イメージの構築には苦労しました。

大人な「FF」を目指していたため、単純にファンタジーに振り切れませんでした。これらのキャラクターにおいてすべてを説明できないといけない部分が自分でハードルを上げてしまった部分でもあるし、異説としても「そうだったのかもしれない」と違和感のないようにキャラクターをデザインしなければなりません。

また、本作では例えば、セーラは母親色、妹のミアは父親色が強いといった相関付けなども新たに取り入れています。その上で、ファンタジー色もどう払拭していくかが課題でした。これは王室だけに限りませんが、我々が生きる実世界のそう遠くない未来の時代を想定していたこともあり、頭身を現代人に近づけたり、肌のキメ、皺などもオーバー気味にディテールを入れたりすることで、より現実味を感じられるように仕向けています。

オーバーテクノロジー感やダークテイストなゴシック調、かつフォトリアルでディテールを出したいことから、ゴシックロリータ&パンクといったデザインラインにインスピレーションを得ていたりします。加えてコーネリア城自体が白を基調とした建物ですので王室のキャラクター達の衣装にも白を取り入れたいことなどを弊社のロベルト・フェラーリに伝えました。

-後藤宣広(スクウェア・エニックス、アートディレクター)


ティアマット

複数の首を持つティアマットは、『FF1』における4体のカオスの1体であり、恐ろしい敵として光の戦士たちの前に立ちはだかります。この風のカオスは、『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』にも登場しますが…以前よりもさらに堂々たる姿を見せてくれます。


カオスデザインは本作において特に重要で、野村からもクリーチャーデザインに定評のある竹谷隆之さんにお願いしたいとありまして。

原作からの通常進化では新鮮味に欠けるので、ティアマットのデザインにおいて外してはいけない部分(首の数など)は守りつつ、オリジンのテイストを入れ込んでいきました。本作特有といえば、獣風が人型であること自体がその所以といっても良いかもしれませんね。

ティアマットに埋め込まれている人のことを言うとネタバレになるので言いにくいのですが、この埋め込みもリアリティを追求するうえで具現化させたものとなっています。造形師でもある竹谷さんのデザインは狂いもなく、CG化するにあたっても非常に説得力の出しやすいものに仕上げて頂きました。

-後藤宣広(スクウェア・エニックス、アートディレクター)



『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』と『FF1』の間ではゲーム性が異なるので、ティアマット戦の体験も異なるものになります。

ただし、『FF1』のティアマットと言えばさまざまな属性攻撃をしてきますので、本作ではそれらは「ブレス攻撃」という形で落とし込んでおり、首を切断しながら相手を追い込んでいくバトルとして構築しています。

-隈部宣道(コーエーテクモゲームス、ディレクター)


生涯に亘り育んできた愛

ご覧いただいた通り、本作の開発陣は『FINAL FANTASY』を心から愛していて、そのパッションは『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』のあらゆるディテールに表れています。


業界を変えたゲーム、そしてシリーズの来年35周年を記念して、開発陣からの締めの言葉をお届けします。

私自身が初めてプレイした「FF」シリーズは『FINAL FANTASY IV』だったので、リアルタイムにプレイしたわけではないのですが、後にPS版の1作目をプレイして、あの有名なメインテーマはもちろん、RPGとしての「FF」らしさはもう完成していたのだと感銘を受けたことを覚えています。

その後、シリーズは全てプレイさせて頂き、『FINAL FANTASY VII』『FINAL FANTASY VIII』で学校に行くのを忘れ、『FINAL FANTASY XIV』では会社に行くのを忘れそうになるなど色々ありました!

それはさておき…35年もの間変化を恐れないシリーズであり続けたことは本当に凄いことだと思います。『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』に関わって原作の異説を伝えることができて、光栄に思っています。

-安田 文彦(コーエーテクモゲームス Team NINJAブランド長、プロデューサー)



シリーズ1作目が私個人にとってどのような意味を持っているか、とのことですが、原点であり目標です。

「FINAL FANTASY」シリーズは『FINAL FANTASY』から始まっており、35年続いています。『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』に関しても、本作が始まりとなりシリーズとして続いていると、数年経っても言われ続けるようなタイトルになってほしいと思っています。

-藤原仁(スクウェア・エニックス、プロデューサー)


これら特別なゲーム2作のお祝いに参加してくれた開発陣の皆さん、ありがとうございます。『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』は2022年3月18日(金)に発売予定で、現在予約受け付け中です。

PlayStation®Storeでデジタル通常版、あるいはデジタルデラックス版を予約された方には、製品版のアーリーアクセス(72時間)、PlayStation®4テーマ、武器「ブレイブハート」、「光の盾」、そして早期購入特典の武器「リベリオン」が付与されます!

※早期購入特典は2022年4月18日(月)23:59までに購入された方が対象となります。
※予約された方は、早期購入特典も入手できます。

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STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN
(ストレンジャー オブ パラダイス ファイナルファンタジー オリジン)

・発売元:スクウェア・エニックス
・フォーマット:PlayStation®5 / PlayStation 4
・ジャンル:アクションRPG
・発売日:2022年3月18日(金)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 Standard Edition 8,800円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 Standard Edition 8,800円(税込)
    ダウンロード版 販売価格 Digital Deluxe Edition 12,650円(税込)
・プレイ人数:1人(オンライン時:1~3人)
・CERO:D(17才以上対象)


PS Blogの『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』記事はこちら


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