※本記事は英語版PlayStation®.Blogの日本語翻訳記事です。
高度に発達した機械獣が跋扈する「Horizon」の世界。そこでは、技術的に進化したロボットが大地を支配しています。機械獣は恐竜や哺乳類、鳥類など、歴史上に存在したさまざまな生命体をモチーフとしており、その姿かたちやサイズにはバリエーションがあります。畏怖の念を抱かせながらも獰猛な機械獣――彼らは、主人公「アーロイ」の進む道で大きな脅威となります。
注意:本記事には『Horizon Zero Dawn』の一部ストーリーとネタバレを含みます。
前作『Horizon Zero Dawn』で遭遇した機械獣の一部は、続編『Horizon Forbidden West』にも登場します。小型の肉食恐竜を彷彿させる「ウォッチャー」は、大規模な群れを巡回し、スキャンで敵を探します。また、ワニのような姿をした獰猛な機械獣「スナップモウ」も再登場します――もともと水を浄化するために作られた機械獣でしたが、大厄災によって凶暴化してしまっています。
これに加え、『Horizon Forbidden West』には、新たな危険が潜んでいます――ゲームプレイトレーラーでは、高速で俊敏な「クローストライダー」や、マンモスに似た凶悪な機械獣「トレマータスク」などの存在を垣間見ることができました。もちろん、この他にもアーロイが遭遇し、戦ったり、機乗したり、あるいは逃げたりもすることになるさまざまな機械獣が登場するので、この未知の大地でどんな状況にも対応できるように準備しておくとよいでしょう。
圧倒的存在感の鉄の獣たち
プリンシパルマシンデザイナーのブレイク・ポリテスキは、『Horizon Zero Dawn』の開発初期、最初の機械獣のコンセプトが作られた頃から開発に携わってきました。今作に向けては、アセットアートリードのマキシム・フルーリーと共に、新要素の制作に取り組んでいます。
「今回、「Horizon」の世界観のなかで、新たなエリアを旅することになります」とブレイクが話します。「異なる生態系を持つエリアにどのような機械獣が生息するのか、また機械獣同士や環境、そして人間とどのように相互作用するのかを考えました。機械獣はいわゆるこの世界の”管理者”ですから、機械獣が果たす役割、そして彼らの行動をプレイヤーがどのように利用することができるのかを考えるのは、ワクワクしました」。
「『Horizon Zero Dawn』の開発中では、たくさんのアイデアが生まれました。そのすべてが採用されたわけではなかったので、今回の『Horizon Forbidden West』では、前作で実現不可能だったおもしろいアイデアを、新たなコンセプトとマッチさせることができました!」。
「ブレイクのチームは、機械獣の大まかな外観、どのような(インタラクティブな)パーツを持ち、どのような攻撃ができるかなどを記した仕様書を提供してくれます。その資料を説明する図面もあるのですが、実際のビジュアルデザインはロボット&ウェポンアセットチームが担当します」とマキシムが説明します。
「次にコンセプトアーティストたちは、3Dコンセプトを作成し、アートディレクション、ゲームデザイン、アニメーション、テクニカルアートの各チームと何度もレビューを行い、全員が納得するまで検討を続けます。そこでモデルの作成、リギング、アニメーション化を行い、必要な動作がすべてできるか確認ができると、ロボット&ウェポンアセットチームのモデラーが細部まで作り込んでいきます。さまざまなチームとのさらなる反復作業を経て、モデルは完全にアニメーション化され、ペイントされ、テクスチャーが追加され、再度レビューを通した後、ゲーム内に実装されて仮モデルと入れ替わることになります。各機械獣の開発プロセスには長い時間がかかるのです!」。
機械獣のカタログの拡大
『Horizon Zero Dawn』には25種類以上の機械獣が登場するため、それらをすべて仕上げるのは簡単なことではありません。「前作では、基盤から作らなければなりませんでした」とブレイクは言います。「まずは、各機械獣の役割を定義することから始めました。ウォッチャーは監視カメラのようなもので、「ラヴェジャー」は執行者といった具合です。このような基本的な役割が決まると、それをベースに機械のデザイン、ユニークな能力や特徴、そしてかっこいい武器や攻撃を混ぜ合わせることができるようになるのです」。
「『Horizon Forbidden West』では、機械獣の種類がさらに拡大しています。例えば、「グリントホーク」よりももう少し大きく、飛行する機械獣が欲しいと考えた私たちは、「サンウイング」を生み出しました。しかし、機械獣にはその世界のなかでの居場所と役割が必要です。そこで、空を飛ぶ爬虫類や原始的な鳥類を研究し、晴れた日に翼で太陽エネルギーを集めるというコンセプトを思いつきました。これにより、面白いゲームプレイギミックが生まれました――サンウイングは、太陽エネルギーを収穫しているときには大きな隙ができますが、じっとしている状態では敵への警戒心が高まるのです」。
「このようなユニークな生態がベースとなり、「Horizon」の世界における機械獣の役割を定義する時にさらに広がりを持って行きます。機械獣同士には繋がりがあり、個々の役割よりも大きな目的を果たしていることを、私たちは常に意識しています。そうすることで現実の世界と同じように、マシンエコシステム(機械たちによる生態系)が成立するのです」。
信ぴょう性のあるリアルな世界観を作ることは、ゲリラの開発チームが常に主軸として注力してきたことであり、それは「Horizon」の世界を歩き回る”リアル”な機械獣を作ることもでもあります。「『Horizon Zero Dawn』で作られたデザイン言語は、今でも私たちにとって非常に重要なものです」とマキシムは説明します。「それと同時に、プレイヤーが体験する世界を広げるべく、新しい機械獣は既存のものとは異なるユニークなものにしようと考えました。『Horizon Forbidden West』の機械獣は、より多くの機能を備えています。これはデザインの観点からみると挑戦ではありますが、プレイヤーが遭遇するたびに新しい体験を提供できるようにしたいと思ったのです」。
新たに迫る、危険な敵
前回の記事では、アーロイが”禁じられし西部”で身につける能力や戦闘方法をいくつかご紹介しました。そのなかには、より強く、より速く、より殺傷力の高い機械獣に対抗するために非常に有効なものもあります。
「アーロイにはさまざまな種類の武器や弾薬が用意されており、それらを駆使して異なる機械獣を倒すことになります!」とマキシムは言います。「ネタバレには気を付けてお話ししますが、すべての機械獣には複数の倒し方があります。機械獣のデザインや追加したテクスチャーを通して、弱点やアクションが可能なパーツをプレイヤーに分かりやすくしています。それぞれの機械獣をよく研究して、さまざまなアプローチの方法を見つけてみてください」。
ブレイクは更に付け加えます。「多くの機械獣がさまざまな武器や動作を持っていて、それらを利用して優位に立つことができます。これは単に部品を撃ち落として使うだけではなく、機械獣によっては、落ち着いている状態の間にプレイヤーが忍び寄ることができるものも存在します。例えば機械獣が地中の資源を掘っていると、大量の埃が発生します。アーロイはこれを利用して隠れ、気付かれずに近づくことができるのです」。
「『Horizon Forbidden West』に登場する機械獣は、ジャンプしたり、泳いだり、張り付いたりと、想像できる限りのあらゆる方法で移動できるようになっています。これらに対応するため、アーロイには新たな動作が追加されています。アーロイは危険に遭遇する前に調査して計画を立てる能力や、計画通りに進まなかった場合に脱出する能力にも長けているので、それらにも重点を置きました」。
登ったり、「スモークボム」を使って逃げたりといったアクションで、機械獣との戦いでアーロイは優位に立つことができますが、広がったのはそのようなプレイヤーメカニックだけではありません。”禁じられし西部”に登場する機械獣は前作よりもさらに危険な存在ですが、プレイヤーは“音のヒント”によって機械獣の行動を理解し、その動きを予測することができます。例えば機械獣には、アイドリング、警告、攻撃の開始時などに発する特定の音があります。そしてPlayStation®5版では3Dオーディオに対応しているため、ステレオヘッドホン(アナログまたはUSB)などの対応機器と組み合わせることで、広大な世界のなかでも、より正確な状況把握が可能になります。
トレマータスク
『Horizon Forbidden West』のゲームプレイトレーラーでは、アーロイがこれまでに見たことのないような巨大な敵、トレマータスクと対峙します。その姿はまさに壮観であり、倒すのは非常に困難でしょう。
「トレマータスクの見た目はマンモスをベースとしており、歴史や映画にも登場する軍事用の象を意識しています。トレマータスクはさまざまな攻撃を持ち、体には何種類もの銃を装備しています。また牙を使った近接攻撃のほかに、さまざまな属性攻撃を持っています。トレーラーに登場している個体は、テナークス族の逆賊が操っているものですが、ゲーム内では荒野をさまよう姿も見られます」とマキシムは説明します。
「中世で活躍した、要塞を攻撃するための巨大な攻城塔と戦象をミックスしたようなイメージです――頑丈で、動きは鈍いですが、大きな火力を備えているのです」とブレイクは言います。「これが、強固な装甲を持つが鈍く、ほとんど止められないような力を持つトレマータスクを生み出したアイデアの原点です。『Horizon Forbidden West』では、敵対する人間の派閥が機械獣を操ることができるので、このふたつを組み合わせて戦象を独自にアレンジし、人間がアーロイに向けて砲撃するための高台を作るのは自然な流れでした」。
「マシンエコシステムに話を戻すと、機械獣は地球のバランスを保ち、人間が二度と生物を絶滅させないようにするために作られました。トレマータスクは、他の機械獣が人間の干渉を受けずに本来の役割を果たせるように保護するための、戦闘機械獣として作られたのです」。
ブレイクとマキシムは両者とも、トレマータスクがゲーム中で最も手強い敵のひとつであり、倒すためにはしっかり戦略を練る必要があると考えています。「トレマータスクを倒すには、罠や「プルキャスター」を利用することをお勧めします。彼らの動きは鈍いですが、アーロイを簡単に踏み潰すほどの瞬発力もありますので、回避する準備をしておいておくといいでしょう。また、火炎放射器が搭載された鼻にも注意が必要です」。
オーバーライドで形勢逆転
どの機械獣も戦いに飢えていますが、「Horizon」の世界に大きく貢献する存在であり、時にはアーロイの旅を助けてくれることもあります。例えば「トールネック」は敵対的ではないので、オーバーライドすることでアーロイに向かうべき方向を示してくれるでしょう。
「『Horizon Zero Dawn』と同様に、アーロイは機械獣をオーバーライドすることで、仲間として戦わせることもできます」とマキシムは言います。「今作では、機乗できる機械獣が増えました――ゲームプレイトレーラーでは、アーロイがクローストライダーに乗っているところをご覧いただけます」。
ブレイクはこう付け加えます。「機械獣のなかには、うっかりとアーロイを助けてしまうものもいます。アーロイが狙っている資源を探している機械獣がいれば、観察することで隠し場所に導いてくれるかもしれません。また、アーロイはオーバーライドによって、機械獣の行動をコントロールし、攻撃的な状態や防御的な状態に切り替えることができるようになりました」。
ゲリラの開発チームが最も楽しみにしていることのひとつは、プレイヤーがどの新機械獣を気に入ってくれるかということです。もちろん、スタジオ内にも機械獣の人気ランキングがあり、マキシムのお気に入りは「サンダージョー」とのことです。
「『Horizon Zero Dawn』の機械獣のなかで最初にコンセプトを見たのがこの機械獣だったので、ずっと思い入れがあります」とマキシムは笑顔で語ってくれました。「そのデザインとキャラクターが大好きなんです。それに対して『Horizon Forbidden West』では「バロワー」が登場します。小さな見た目に反して、気をつけないと翻弄されてしまう機械獣です」。
ブレイクのお気に入りを聞くと「ストームバードです」と答えてくれました。「私たちが最初にデザインした機械獣のひとつで、この機械獣の役割は何かと考えていました。同僚に提案した時には、鷲と戦闘機を組み合わせたようなものでしたが、空から電気の波が飛んでくるような要素もあります。そして、稲妻のようにプレイヤーに向かって飛び、地面に落ちると爆発するのです! この会話を聞いていたゲームディレクターが、振り向いて「素晴らしい!」と言ったあの時、ストームバードの方向性が決まりました」。
「そして、私にとってのお気に入りは、間違いなく「シェルスナッパー」です。これは1作目から私の頭のなかにあった機械獣で、”禁じられし西部”で登場させられることにワクワクしています。それは映画に登場するものや実在のものから得たインスピレーションと、自分たちで考えたアイデアとを組み合わせた大型の機械獣で、プレイヤーをきっとワクワクさせる能力を持っています。この機械獣と対峙する時の興奮と同じくらい、この機械獣に対する人々の反応を見るのが楽しみです!」。
『Horizon Zero Dawn』のお気に入りの機械獣や、『Horizon Forbidden West』で最も遭遇を楽しみにしている機械獣は何ですか? ぜひ以下のコメント欄で教えてください!
『Horizon Forbidden West』の詳細については、こちらをご覧ください。発売日に近づくにつれ新たな開発者ブログをお届けする予定です。ぜひお楽しみに!
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Horizon Forbidden West
・発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:オープンワールド・アクションRPG
・発売日:2022年2月18日(金)予定
・価格:PS5 パッケージ版/ダウンロード版 スタンダードエディション 希望小売価格:8,690円(税込)
パッケージ版 スペシャルエディション 希望小売価格:9,790円(税込)
PS4 パッケージ版/ダウンロード版 スタンダードエディション 希望小売価格:7,590円(税込)
パッケージ版 スペシャルエディション 希望小売価格:8,690円(税込)
PS5・PS4用 ダウンロード版 デジタルデラックスエディション販売価格:9,790円(税込)
パッケージ版 コレクターズエディション 希望小売価格:24,200円(税込)
パッケージ版 レガーラエディション 希望小売価格:31,350円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:D
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Horizon Forbidden West™ ©2021 Sony Interactive Entertainment Europe. Published by Sony Interactive Entertainment Europe Ltd. Developed by Guerrilla. “Horizon Forbidden West” is a trademark of Sony Interactive Entertainment Europe. All rights reserved.
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