※本記事は英語版PlayStation®.Blogの日本語翻訳記事です。
前作『Horizon Zero Dawn』のオープンワールドは、プレイヤーの遊び心をくすぐるものでした。頼れる「チャージャー」に跨り荒野を駆け抜け、緑豊かな環境と活気に満ちた集落を訪れる。内に秘めた狩人の精神に従い、山賊の野営地に忍び込んでステルスで敵を倒し、援軍を呼ぶ手段を無効化する。あるいは、一番高い山に登って美しい景色を眺めたり、かつての世界の謎めいた秘密を探したりするのも楽しみ方のひとつです。
続編『Horizon Forbidden West』でも、主人公「アーロイ」のアクション性の高い冒険は引き継がれ、前作と同じく“プレイヤー自由度”を尊重し開発されています。私たちゲリラにとっては、前作よりもさらに多くの方法で世界を探索し、体験できるようにすることは重要な目標でした。
注意:本記事には『Horizon Zero Dawn』の一部ストーリーとネタバレを含みます。
禁じられし西部への旅
ゲームプレイトレーラーでは、アーロイがアメリカ西部で、さまざまな新しいツールを使用している様子をご覧いただけます。ゲリラのリードシステムデザイナーであるデイビッド・マクマレン氏は、「『Horizon Zero Dawn』をベースに、「Horizon」の世界のなかを移動する方法を新たにいくつか追加しました」と語ります。最新作では、岩場を自由に登ったり渡ったりすることができ、前作よりもさらに多くの種類の機械獣に機乗することができます。グラップルポイントは環境のいたるところに用意されており、高さを利用した移動が可能になりました。また、水中を泳げるようになったことで探索の新しい側面が広がり、シールドウイングを使って滑空すれば高所から降りるのが快適になるのはもちろん、『Horizon Forbidden West』の美しい世界を見渡すこともできます!」。
PlayStation®5でキャプチャ
これらの新機能の詳細を紹介する前に、開発プロセスやそこでの課題、そしてアーロイの旅を通してプレイヤーの自由度を高めることがチームの目標だった理由について、デイビッド氏が語ります。
「移動手段におけるデザインは、常に周囲の世界とのダイナミックなインタラクションを高めることを重視して決定しています。例えば、プルキャスターのようなツールを使用してプレイヤーが環境を操作、または破壊できるようにしたり、グラップルポイントに登った直後にシールドウィングを開いて滑空し、上空からの攻撃を準備したり…などです。私たちが最もワクワクするのは、新旧のシステムがお互いに相乗効果を発揮して、あらゆるシナリオに対して多様でダイナミックなアプローチを提供できることです」。
「しかし、このように幅広い選択肢が可能となったことで、レベルデザインの考え方に課題が生まれました。プレイヤーが、新しいアクションやツールを使いこなしていく中で、私たち開発チームが予期していないような活用法が生まれる余地も残さなければいけません。移動のパズル要素には、0か100かの答えがあるわけではありません――プレイヤーには新たなツールを楽しみながら試していただけたらと思っています。各プレイヤーのプレイスタイルやスキル、『Horizon Zero Dawn』のプレイ経験の有無に関わらず、さまざまなチャレンジを提供していきます」。
そしてもちろん、PlayStation®5の新機能は新たな挑戦をもたらしてくれました。『Horizon Forbidden West』は、PS4®とPS5向けに一から開発を行っていますが、PS5でプレイされる方にはいくつかのメリットがあります。
「DualSense™ ワイヤレスコントローラーは、本作のシステムにも重要な役割を果たしています」とデイビット氏は語ります。「木箱を押したときの地面との摩擦、プルキャスターを使用したときの引っ張っている感覚などが、アダプティブトリガーを引いたときの抵抗で感じられます。また、プレイヤーがまるで本作の世界に入り込んだかのような感覚を高めるために、触覚的な要素を追加しています。例えば、背の高い草むらに入るときに草同士が擦れる感覚や、弓を最大まで引いたときのアダプティブトリガーが弾ける感覚などです。また、トリガーの抵抗感の有無で矢切れが分かるようにもなっています」。
没入感のある探索
「Horizon」コミュニティの皆さんは、新しいエリアを発見したり、高所に登ったりするのが大好きな方が多くいらっしゃいます。今でも皆さんは、ゲーム内での冒険の画像や動画、そして思い出を多数共有してくれています! 探索においてこれまでの没入感を達成することは、ゲリラのチームが続編の開発時に心に留めていたことだと、デイビット氏は語ります。
「『Horizon Forbidden West』のフリークライミングシステムは、私たちが非常に楽しみにしている大きな機能です。『Horizon Zero Dawn』ではこれまでできなかった方法で、地形の大部分を(視覚的にもストーリー的にも妥当な場所で)登れるようにしました。これらのエリアの岩場は、部族が設置した金具等を使わずとも自由に登ることができます!」。
PlayStation®5でキャプチャ
「もうひとつの追加要素は、高所用の移動システムです。これはジャンプ可能な高さのオブジェクトであり、なおかつ体を引き上げられるスペースがあれば、そこに上ることができるというものです。フリークライミングの機能や環境にグラップリングを追加したことで、探索の可能性が大きく広がりました」。
また『Horizon Forbidden West』のゲームプレイトレーラーでファンの皆さんが(私たち自身も)ワクワクしたのがプルキャスターとシールドウイングの登場でした。アーロイが探索や、西部で待ち受ける戦闘において、より機敏に動けるようになることは皆さんご存じの通りですね。
「プルキャスターは手首に装着する機械装置で、ふたつの異なる機能を持っています」とデイビット氏は説明します。「ひとつ目の機能、グラップリングは、プレイヤーを素早く簡単にロープで上昇させることができ、プレイヤーの移動範囲を拡張し、移動方法の選択肢を広げてくれます。グラップリングの際、タイミングよく蹴りだせば、さらに上にジャンプすることができます。そこからより高い崖を掴んだり、弓を射ったり、滑空したり、上空から攻撃したり、さらには違うグラップリングで別の地点に移動したりと、できることはたくさんあるでしょう」。
「プルキャスターのふたつ目の機能はウィンチです。プレイヤーは環境内のオブジェクトを引っ張ったり、動かしたり、破壊したりすることができます。例えば、隠された宝箱を引っ張り出したり、通気口の蓋をこじ開けて新しい道を作ったりすることが可能です」。
「シールドウイングは開発チームのお気に入りです――高所へのクライミングから地上へ戻るのに爽快な方法であるだけでなく、その景色も最高なんです! 本作から上部への可動範囲が広がったこともあり、登ったあとに引き返すのが面倒に感じることもあるでしょう。シールドウイングは、そんなときに非常に有効なツールでもあります」。
「この自由度の高さと、新たなゲームプレイ、戦闘、探索の機会をプレイヤーに楽しんでいただければ幸いです。シールドウイングは、オーバーライドした機械獣への機乗、ジップラインの利用、真上からの攻撃スキルなど、戦闘内外の数多くのシステムとうまく組み合わせることもできるでしょう」。
雄大で危険なフロンティア
世界を旅すると言うと、のどかな旅のように聞こえるかもしれません。しかし禁じられし西部には、アーロイが対処しなければならない未知の敵や新種の機械獣が多数存在し、危険にあふれています。敵の基地や、怒り狂う「トレマータスク」に遭遇したときのために、適切な武器や矢弾、スキルを用意しておかなければなりません。
移動と同様に、戦闘デザインについても前作のシステムをさらに進化させ、オープンワールドにおける“プレイヤー自由度”を尊重し作成することが重要でした。新たな戦闘システム、敵の種類、武器のバリエーションなどにより、プレイヤーは危険な状況を容易に判断し、想定される戦闘のシナリオにどのように対応するかを選択することができます――また、戦闘を開始した後でも戦術を積極的に切り替えることもできます。
ゲリラのリードコンバットデザイナーであるデニス・ゾフィ氏が、『Horizon Forbidden West』においてチームがどのようにこの機能を拡張させたかを語ってくれました。「私たちの戦闘に関する決定に影響を与えたポイントのひとつは、プレイヤーの選択肢を増やすことです。これを近接戦闘、武器、衣服、スキル、その他の新しいシステムなど全てに当てはめて考えました。プレイヤーには、より多くのツール、そしてカスタマイズの幅と奥深さを与えたいと考えました」。
「『Horizon Forbidden West』で全く新たに登場するコンセプトとして、武器や衣服をアップグレードして強化することができる作業台があります。これにより、改造スロットやスキルがアンロックされ、より自由度の高いカスタマイズ、耐性、新たな能力を入手することができます!」。
「アーロイの能力をアップグレードするもうひとつの方法に、スキルツリーがあります。『Horizon Zero Dawn』では、レベルアップに応じてスキルポイントを消費することでスキルをアンロックしていました」とデニス氏は説明します。「その原則は続編でも変わりませんが、今作ではスキルツリーを完全に再設計し、新たなスキルツリーを追加しました。スキルツリー内のスキルは、衣服に既に備わっている能力や、衣服でアンロックする必要がある能力とも相乗効果を発揮します」。
アーロイの進化などについて語った前回の記事をご覧になった方は、キャラクター開発に複数のチームが関わっていることをご存知かと思います。コンバットチームもまた、アーロイの進化に大きな役割を果たしているのです。
デニス氏はさらに説明を加えます。「私たちは常にキャラクターを中心に考え、ゲームプレイ中にプレイヤーにそのキャラクターのことをどのように認識してもらいたいかを考えます。アーロイの場合は、頭がいい、速い、機敏、正確、機知に富んでいるなどのキャラクターの特徴があり、それをゲームシステムに反映させるのが私たちの役割です。もちろん『Horizon Zero Dawn』を発売した時点でベースはできていたので、『Horizon Forbidden West』では、これらの特徴をより強く表現できる部分や、追加できる部分を検討しました。遠距離攻撃や近接攻撃などの直接的な戦闘システムだけでなく、スキルや衣服、アップグレード、武器のテクニックなどの間接的なものもあります。これらの間接的なシステムをすべてエンジン内で動作させるのは、デザインを考える上で大きな挑戦でした」。
新しい武器とツール
『Horizon Zero Dawn』から進化したのはアーロイだけではありません。最新作の舞台は、壮大でありながら危険なフロンティアであり、アーロイが遭遇するかもしれない多くの謎の脅威が存在します。これによりデニス氏とチームには、アーロイがこれらの戦いに対応するための適切な武器やツールを作るという、新たな目標が生まれました。
「私たちは、近接攻撃と遠距離攻撃をより密接に組み合わせたいと考えました」とデニス氏は言います。「アーロイは力任せに戦うキャラクターではないので、プレイヤーが近接戦と遠距離戦を行き来しながら、正確な弓の技術をもってスマートに戦う方法を模索していたのです。このスキルの新しい例として「レゾネーターブラスト」があります。これは近接攻撃を当てることで槍にエネルギーがチャージされ、それを敵(人間や機械獣)に当てることでその後の遠距離攻撃で大きなダメージを与えることができます」。
「そして「勇技」機能も新たに実装しています。全部で12個あるこの技は、強力な効果をもたらします。勇技は、スキルポイントを消費することで、スキルツリーでアンロックやアップグレードができます。各勇技には3つのレベルがあり、レベルが高いほどチャージ時間は長くなりますが、攻撃力は高くなります」。
「勇技のレベルは、ゲームプレイトレーラーの中で紫色のバーで表示されています。敵の弱点を突いたり、部位を破壊したりすることで、より多くの「義勇」を得る(バーをチャージする)ことができます。映像では、アーロイが屈強なテナークスの戦士に「ラディアルブラスト」を繰り出しています」。
「敵、特に機械獣の攻撃が届く範囲まで近づくのは非常に危険なため、近接攻撃を行うプレイヤーにそのリスクへのリターンを与えることも重要でした。度胸のある熟練プレイヤーなら、この新機能を使って大きなダメージを与えることができるでしょう――ただ、反撃にやられてしまわないよう気をつけてくださいね!」。
またこれらの敵とは別に、機械獣に乗ることができる新たなタイプの敵が登場し、プレイヤーは、より高度な戦闘技術が求められることとなります。プレイヤーは敵の機械獣とその乗り手の両方に注意を払う必要があるとデニス氏は注意を促します。
「『Horizon Zero Dawn 』では、敵対する機械獣や人間とそれぞれ遭遇することはあっても、同時に相手をすることはありませんでした。『Horizon Forbidden West』では世界が変わり、より多くの危険、より多くの敵の派閥、そしてより多くの機械獣が登場します。そしてこれらの勢力はまとまって襲い掛かることがあるので、アーロイとプレイヤーは真の挑戦に立ち向かうことになります」。
「機乗した敵を相手にするとなると、プレイヤーは機械獣と人間のどちらを最初に倒すか、どのような方法が最も効果的かを判断し、適応しなければなりません。人間の敵は機械獣にはない武器や攻撃、能力を持っていて、その逆もまた然りです。お互いに補完し合っているので、気は抜けません」。
ゲームプレイトレーラーでは、アーロイが数々の新しい武器を手にしています。狩人の弓、長弓、ブラストスリングなどのおなじみの武器はもちろんですが、続編には新しい武器もたくさん用意されています。
「『Horizon Forbidden West』における武器の目標は、それぞれの武器に強い個性を持たせることです。それは扱い方にも表れています」とデニス氏は微笑みます。「さまざまな状況において、それぞれの武器には長所と短所があるのです」。
「例えば新しい高火力武器の「スパイクスローワー」は、タイミングよく投げることで、大型の敵を倒しやすくします。そして炎や粘着などの属性ダメージを与えたいときは、ブラストスリングが活躍するでしょう。それぞれの武器には、異なるスキル、矢弾の種類、さらにカスタマイズするためのスロットが用意されています。ただし、一部の武器をより強くするためには、まずアップグレードが必要な場合があります」。
より自由でダイナミックなゲームプレイ
デイビッド氏とデニス氏が説明してくれたように、プレイヤーの自由度と選択肢の増加は、常に『Horizon Forbidden West』の開発サイクルの中心にありました。
「他にも、よりダイナミックなゲームプレイを可能にする、繊細かつインパクトのある追加要素がいくつもあります」とデイビット氏はまとめます。「例えば、アーロイは登っている壁からの跳躍、高跳びなどができるようになりました。些細なことかもしれませんが、これらを組み合わせることで、魅力的な環境への挑戦が可能になり、プレイヤーの選択肢も増加します」。
デニス氏もそれに付け加えます。「私たちは、プレイヤーのためにより多くの選択肢と深みを生み出すことに力を注ぎました。まだ見ぬ謎に満ちたオープンワールドで手に入れることのできるスキルや武器、装備などで多くの新しい可能性を手にしたアーロイを、皆さんがどのようにプレイするのかとても楽しみにしています。私たち自身、楽しみながら制作してきました。皆さんにもゲームを楽しんでいただければ幸いです!」。
『Horizon Forbidden West』の詳細については、こちらをご覧ください。発売日に近づくにつれ新たな開発者ブログをお届けする予定です。ぜひお楽しみに!
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Horizon Forbidden West
・発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:オープンワールド・アクションRPG
・発売日:2022年2月18日(金)予定
・価格:PS5 パッケージ版/ダウンロード版 スタンダードエディション 希望小売価格:8,690円(税込)
パッケージ版 スペシャルエディション 希望小売価格:9,790円(税込)
PS4 パッケージ版/ダウンロード版 スタンダードエディション 希望小売価格:7,590円(税込)
パッケージ版 スペシャルエディション 希望小売価格:8,690円(税込)
PS5・PS4用 ダウンロード版 デジタルデラックスエディション販売価格:9,790円(税込)
パッケージ版 コレクターズエディション 希望小売価格:24,200円(税込)
パッケージ版 レガーラエディション 希望小売価格:31,350円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:審査予定
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Horizon Forbidden West™ ©2021 Sony Interactive Entertainment Europe. Published by Sony Interactive Entertainment Europe Ltd. Developed by Guerrilla. “Horizon Forbidden West” is a trademark of Sony Interactive Entertainment Europe. All rights reserved.
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