『ASTRO’s PLAYROOM』に登場するPlayStation®歴代のヒーローたち!その制作の裏側を開発者がご紹介します!

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『ASTRO’s PLAYROOM』に登場するPlayStation®歴代のヒーローたち!その制作の裏側を開発者がご紹介します!

皆さん、こんにちは。私は、『ASTRO’s PLAYROOM』を手掛けた開発スタジオ、Team ASOBIでアニメーションディレクターを務めるジェイミーです。まずは、『ASTRO’s PLAYROOM』のフィードバック、コメント、レビューをお寄せいただいたプレイヤーの皆さん、ありがとうございました(皆さんからのコメントはすべて読ませていただきました!)。皆さんのゲームへの愛情や好意的な意見に触れ、心から嬉しく思います。皆さんは本当に最高のプレイヤーです!

コメントの中で特に目立ったのは、『ASTRO’s PLAYROOM 』でステージのあらゆるところに隠されているPlayStation®を代表する歴代のゲームへのトリビュートやパロディに関するものでした。私たち自身もPlayStationの歴史をこよなく愛していますので、こうした仕掛けを心底楽しみながら作りました。ご想像いただけるかと思いますが、プレイヤーの皆さんに愛される数々の素晴らしいゲームキャラクターの中から選び出し、そのキャラクターにふさわしい楽しさとクオリティを表現する作業には、大きな責任を感じました。

今日は、こうした愉快なパロディの制作プロセスを少しだけご紹介したいと思います。

最初の取り掛かりはもちろん、アイデアを紙に起こすこと。コンセプトアーティストの中井俊彦が、あふれんばかりのクリエイティビティとアイデアを発揮してくれました。彼はPlayStationの25年の歴史を振り返り、過去タイトルのコスプレをした可愛いボットたちを描くことから始めました。

タイトルの選択方法はシンプル――パロディを見た時に瞬時にそのキャラクターであると分かってもらえるか、思わず笑顔になるか、オタク心が刺激されるかどうか。それが第一の選考基準でした。

また、瞬時に見分けられるようにするために、対象タイトルを象徴するコスチュームやアイテムを選ぶことを最優先しました。一方で、プレイヤーが推測して楽しめる余地もわずかに残しています。元ネタを知っているプレイヤーにとっても、予想して楽しめるゲームにしたかったからです。そのためには、制作側にも元ネタとなるゲームの正確な知識が欠かせません。ここでも、中井は歴代ゲームの生き字引として、その博識をいかんなく発揮してくれました。

パロディ制作でもうひとつの重要なのは、コメディー要素です。どのシーンも見て面白いように仕上げる必要があり、元ネタのゲームを(もちろん敬意を払いながら)少しだけからかう要素も必要です。バランス感覚が求められるので、通常のゲームを制作するより難しい作業でした。

中井による初期のパロディスケッチをいくつかご紹介します。

Astros PlayroomAstros Playroom

次の作業は3Dモデリングです。モデラーは心に眠る内なるコスプレイヤーを呼び起こし、各シーンに合わせて独自のコスチュームやアイテムを作成します。必要に応じてサイズを調整し、アストロの世界にぴったりフィットするようにあらゆるアイテムをキュートに仕上げました。場合によっては原作のクリエイターに許可を得て、武器を可愛くデフォルメしたり、弾丸をカラフルなプラスチックボールに変更したりしました。こうした工夫を、可愛らしく楽しげでユーモラスなゲームの世界観に合わせるために行い、すべてのパロディキャラクターの統一スタイルにしました。

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ここまで進んだら、いよいよ私たちアニメーターの出番です。アニメーションでは、常に「Fast, Frantic & Fun(素早く、全力で、楽しんで)」という3つのコンセプトが中心になります。アニメーションはすべて手書きで制作され、全フレームにユーモアとエネルギーを注入することを目標としました。

ときには、「研究」という名目で、コントローラーを手に、こうした素晴らしいゲームの記憶を追体験しました。この25年間で登場したお気に入りのPlayStationゲームをプレイし、キャラクターに最もふさわしいアクションやポーズ、シチュエーションをピックアップしました。そして、ピックアップした特徴的な瞬間をアニメーションの基本として使用しました。あとは、クリエイティビティを存分に発揮するだけです。「Fast, Frantic & Fun」のコンセプトに従い、最終カットを制作しました。

裏話好きのファンのために、面白いエピソードをひとつご紹介しましょう。今回のパロディを制作したTeam ASOBIのアニメーターの中には、元ネタとなったゲームの制作に参加していたスタッフもいました。一周回って、過去に自分が関わった作品に再び触れる機会が訪れたのです。面白いめぐり合わせですよね。

プレイヤーの中には、こういった楽しいパロディを探すだけでなく、パロディキャラクターに(もちろん、うっかりだと思いますが!)きついパンチを1、2発お見舞いしちゃう方もいらっしゃるはず。そんな時も、すべてのキャラクターが、ユニークかつ愉快な反応を見せてくれるようになっています。たとえばボートで平静を保っていたクレイトスは、攻撃を受けると一瞬赤い目になり、怒りで唸り始めます。エリーは身をすくめ、ジョエルはビクッとして大切なレンガを落としていまい、狼狽しながらかろうじてキャッチします。このように、パロディキャラクターはコアなファンにも喜んでいただけるように仕上げられています。

https://gfycat.com/mediumhappyflamingo

もちろん、すべての原作の制作会社にも最初から最後まで制作に参加していただいています。これは、私たちにとって本当に特別なことでした。作業の過程で、私たちは新たな仲間を得て、偉大なPlayStationゲームシリーズの制作について学びました。そして、私たち自身が過去に制作したゲームもいくつか採用していますが、それはやっぱり…後世のためにも大事なことですし!

どのクリエイターも、素晴らしいキャラクターの出演を気前よく許可して、大事なキャラクターを私たちに委ねてくださいました。これは、クリエイターの間に友好関係と仲間意識があるからというだけでなく、全員がPlayStationに対して共通の愛情を持っているからだと思います。もちろん、PlayStation Studiosの仲間だけでなく、この25年間にPlayStationを代表するゲームを制作してきた他の多くのパートナーも同様です。彼らの親切な行為と信頼には、いくら感謝しても足りません。

ただし、ひとつだけ心残りがあります。私たちは、主人公のアストロが逃げ場を失うくらいまで、PlayStationの歴代キャラクターでゲームを埋め尽くすつもりでしたが、時間切れで一部のキャラクターを断念しました。Team ASOBIでは、他に追加できるキャラクターや登場すべきキャラクターについて、いまだに議論を重ねています。楽しくて話が尽きないほどです。

この議論に皆さんも参加しませんか? コメント欄で皆さんのご意見を募集します。お気に入りのPlayStationゲームキャラクターと、今後ゲームであらたに登場してほしいキャラクターをお聞かせください。愉快な提案をお待ちしています。度肝を抜くような提案も大歓迎です! :)

本日は以上です。皆さん、安全・安心に、しかし情熱を忘れずにお過ごしください。近日中にまたお会いしましょう!

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