マドカン族の勇者・エイブの運命を切り開く旅が始まる! 『Oddworld: Soulstorm』プレイレビュー!

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マドカン族の勇者・エイブの運命を切り開く旅が始まる! 『Oddworld: Soulstorm』プレイレビュー!

PlayStation®5/PlayStation®4用ソフトウェア『Oddworld: Soulstorm』は、90年代後半に誕生して世界で人気を集めたアクションゲーム「エイブ・ア・ゴーゴー」に連なるシリーズ最新作だ。マドカン族の勇者となった主人公のエイブが、傲慢な権力者のモラックにとらわれた仲間を助けながら繰り広げる革命の旅を、軽快かつギミックたっぷりのアクションとして楽しめる。

PlayStation®Plusに加入している人は、2021年5月5日(水)まで「フリープレイ」としてPS5版を追加料金なしで楽しむことができる。
※フリープレイの対象はPS5向けのみになります。PS4向け『Oddworld: Soulstorm』はフリープレイの対象ではありません。

ちょっと不気味な人型生物たちが主役の「Oddworld」シリーズ。本作はPS4用ソフトウェア『Oddworld: New ‘n’ Tasty』を始まりとするストーリーの続編にあたり、古代の遺跡や巨大なモノレール、工場、都市などを舞台に冒険が繰り広げられる。基本はステージクリア形式のアクションゲームだが、各ステージにはさまざまな仕掛けが設けられており、さらに仲間を助け出す要素も存在。アクションだけでなく、謎解き・探索要素も楽しめる作品だ。

アイテムと「チャント」で無数の敵に立ち向かえ!

本作の冒険は、前作で悪辣なモラックの工場に勤めていた清掃員だった主人公のエイブが、多数のマドカン族の仲間とともに逃げ延びた直後から始まる。彼らが逃げ延びた遺跡がモラックの手下たちに襲撃され、一族の勇者に祭り上げられてしまったエイブは戸惑いながらもモラックに立ち向かう冒険に旅立つことになる。

エイブの基本アクションは、移動、ジャンプ、アイテム投げ、そして「気」を飛ばして相手を操ったりできる「チャント」の大まかに4つ。パンチなどエイブが敵を直接攻撃する方法はなく、可燃性のビールと火種を敵に投げつけて燃やしたり、地雷を配置したり、チャントで敵を操って攻撃させたりとユニークな行動で敵を排除していくことになる。またこれらの基本アクションに加え、しゃがみや、足音を忍ばせて移動するステルス行動なども行なえる。

アクションの中で特徴的なのはやはりチャント。チャント中のエイブは動けないが、気を操作して敵に触れさせると、その敵の体を乗っ取ったり、特殊な仕掛けを動かしたりできる。乗っ取った敵はプレイヤーが操作でき、ほかの敵への攻撃はもちろん、簡単な仕掛けの操作なども行なえる。こう聞くと万能そうだが、ステージ内にはチャントを無効化するキャンセラーが随所に配置され、いつでも使えるわけではない。アイテム投げとの使い分けが重要だ。

ステージの各所に配置されたモラックの手下たちは、強力な銃器を持っていて、エイブは数発攻撃を食らうとすぐ倒されてしまう。また、警戒度の概念もあり、発見されるとしばらく警戒度が上がって行動がせわしなくなり、攻撃も激しくなってしまうため、ステルス行動も活用して、敵に見つからずに先手を取って行動できるかが攻略の重要なカギになっている。

また、投げられるアイテムに関しては、拾った素材を組み合わせてアイテムを作成する「クラフト」の要素も用意されている。基本的に投げられるアイテムの種類はステージが進むにつれて増えていく仕組みで、より強力な地雷や、敵の目をくらます煙幕など、攻略にとても役立つアイテムが作成可能になっていく。

仲間を助けて連れまわす探索要素と各ステージの仕掛けにも注目!

一族の英雄にされたエイブには、マドカン族の仲間を助ける使命もある。数百人の仲間が逃げる場面で、チャントで敵を操ってほかの敵を排除したり、各ステージ中で動けなくなっている仲間を探し出して脱出に導いたりと、仲間を助けるパターンもステージに応じて複数が存在している。

仲間を探し出して出口まで連れ歩くときは、危険な道中で彼らの命を守ってあげる必要もある。彼らには「ついてこい」「待機しろ」という2種類の命令を出すことができ、敵が集団で待ち受けている場所では、安全な場所で仲間を待機させておき、エイブが障害を排除してからエスコートする必要がある。逆に、アイテムの煙幕を使って敵の目をごまかし、一気に突っ切る方法もあり、どんな手を選ぶかはプレイヤー次第だ。うっかりタイミングを間違えただけで危険なトラップに突っ込んで死んでしまう不運なケースもあるため、仲間全員を助けるには細心の注意が必要だ。

ステージごとに個性づけられた、エイブの行く手を阻む仕掛けも本作の大きな特徴だ。地面に燃え盛る炎、スイッチで作動する扉、動力となるアイテムが必要なエレベーターなどの設備と、いろいろなパターンが用意されている。中にはチャントで敵にスイッチを押させる必要があったり、仲間を連れていないとクリアできないものがあったりと、ちょっとパズル的な凝った仕掛けも存在。切り抜けるには少し頭をひねる必要もある。

丁寧なレベルデザインでやりこみ要素も豊富!

世界的に人気を集めた初期シリーズを下敷きに、ビジュアル、ストーリー、ギミックを現世代ハードに向けて大幅に進化させたリビルド作品となる本作。ビジュアルの大幅な向上によって世界のスケール感が増し、いわゆる2Dタイプのアクションゲームとしては豪華な印象だ。初期はどこかコミカルさを感じさせたストーリーも、かなりダークでシリアスな形に描きなおされていて、初期シリーズのファンだった人は受ける印象の違いも楽しめるだろう。

アクションに関しても、かつてやや大味な「海外ゲーム」とくくられていた過去シリーズからは大きく進化し、現代風のキビキビしたジャンプアクションになっている。手持ちのアイテムとチャントを駆使して敵に立ち向かい、ギミックをクリアしていくゲームシステムと相まって、本作ならではのアクションを味わえるはずだ。特にチャントは、あらゆるステージで活用すべき場面が出てきて、中にはドローンのような敵を使ったミニゲーム的な仕掛けも。

実際に遊んでみて感じたのは、各ステージのレベルデザインにかなり力が入っていることが感じられる点だ。複数の敵がうろつく場所で地面に火がつくビールがこぼれていたり、隠れられるロッカーがちょうどいいところにあったりと、ステージを観察すると効果的に使えそうなアイテムや仕掛けがきちんと配置されていたりする。もちろん、それらを使わなくてもクリアはできるが、「決まると気持ちいい」仕掛けや、制作陣の意図が感じられる部分がきちんと盛り込まれているのが好印象だ。ところどころに登場するボスクラスの敵との戦いでも、そのポイントをうまく見つけて攻略する楽しみがある。

難易度については、一応ライフ制ではあるものの、敵の攻撃やトラップが強力で簡単にエイブがやられてしまうため、そこだけを見ると比較的高めにも思える。ただし、すぐに再挑戦できるように復活ポイントがかなり細かく設定され、かつ、やられる理由に理不尽さを感じることもほとんどないので、繰り返し挑戦するのが苦ではない。先に進むこと自体は決して難しくないバランスだ。

アクションゲームでは気になるやりこみ要素も、各ステージのクリアタイムや集めたアイテム、倒した敵の数、助けた仲間の人数などもプレイの際にデータとして記録されるので、手ごたえは十分。クリアタイムに関してはインターネットランキング機能もさりげなく用意されていて、世界中のライバルと競うことも可能だ。

独特の世界観を持つビジュアルはもちろん、アクション、ステージデザインの両面にきちんと練りこみを感じさせる作品に仕上げられた『Oddworld: Soulstorm』。かつてシリーズ作品を遊んだことのある人はもちろん、少し風変わりなゲームを遊んでみたいというアクションゲームファンにもおすすめしたい作品だ。

『Oddworld: Soulstorm』プレイ動画
※記事内のプレイ動画をまとめたものです。

マドカン族の勇者・エイブの運命を切り開く旅が始まる! 『Oddworld: Soulstorm』プレイレビュー!

Oddworld: Soulstorm

・発売元:ODDWORLD INHABITANTS, INC.
・フォーマット:PlayStation 5 / PlayStation 4
・ジャンル:アクション
・発売日:好評発売中
・価格:PS5 ダウンロード版 販売価格 4,950円(税込)
    PS4 ダウンロード版 販売価格 4,950円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:C(15才以上対象)

※PlayStation®Plusに加入している人は、2021年5月5日(水)まで「フリープレイ」としてPS5版を追加料金なしで楽しむことができます。フリープレイの対象はPS5向けのみになります。PS4向け『Oddworld: Soulstorm』はフリープレイの対象ではありません。


PS.Blogの『Oddworld: Soulstorm』記事はこちら


『Oddworld: Soulstorm』公式サイトはこちら(海外サイト)

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