PlayStation®4用ソフトウェア『Curse of the Dead Gods』は、フランスの開発メーカーであるPasstech Gamesによるダンジョン探索型アクションゲームだ。プレイヤーは莫大な富や永遠の命を求め、悪しき神々が待ち受ける古代の寺院にたどり着いたひとりの冒険者となり、緊張感あふれるアクションが楽しめる。
冒険の舞台となる古代の寺院は、入るたびに構造が変わる自動生成タイプのダンジョン。デザインは南米のアステカやマヤといった文明がモチーフになっており、不気味な仮面のような装飾と闇に包まれたダークな雰囲気にあふれている。
入るたびに構造が変わるダンジョンを多彩な武器を手に攻略!
主人公の目的は、多数の敵や罠を切り抜けつつダンジョンの各フロアを探索して集めた武器などで自分を強化し、最深部にいるボスを倒してダンジョンをクリアすること。途中で倒されてしまうと、集めた装備を失って最初からやり直しだ。最初は3つのダンジョンに挑戦でき、それらを攻略することでさらに難易度の高いダンジョンに進めるようになる。
主人公の武器は、剣、槍、ハンマー、投げナイフなどのメインウェポン、弓や銃など遠距離攻撃用の武器を中心としたサブウェポン、大ダメージを与えられる両手武器の3種類。さらに、特殊な能力を得られる遺物と呼ばれる装備アイテムも存在する。探索中に見つかる限られた武器や遺物をどう組み合わせるかは、すべてプレイヤーの選択しだいだ。
3種の武器による攻撃に加え、スタミナを消費する回避、敵の攻撃を弾けるパリィ、周囲を照らすたいまつを武器の代わりに取り出す、といったアクションも完備。回避とパリィは、敵の攻撃にタイミングを合わせることで相手をひるませてカウンターをねらえるなど、テクニカルな立ち回りにも対応している。
一方で敵側も、ザコ敵が突進や広範囲攻撃など複数の攻撃パターンを持っていたりして、決して侮ることはできない。蹴散らすつもりで敵の集団に飛び込んで、囲まれてスタミナ切れになって回避もできずに連続で攻撃を食らってしまうといった状況もありがち。相手の行動をよく見て、きちんとスキをついて倒していくのがとても重要になる。
武器や遺物の入手は、敵のドロップやときおり見つかる宝箱以外に、ダンジョンのフロアにある”祭壇”で、集めたゴールドや血液を捧げることでも行なえる。なお、祭壇にはほかに武器のアップグレード、体力の回復、属性強化による主人公の能力アップなどが行なえるものがあり、どのフロアにどの祭壇があるのかはあらかじめ確認できる。
主人公をむしばむ”呪い”がさまざまな影響を引き起こす
本作ならではの要素として注目したいのが、ダンジョンを進むごとに主人公に降りかかる”呪い”だ。探索中に、主人公が特殊な攻撃でダメージを受けたり、祭壇で血液を捧げたり、先のフロアに進んだりといった行動によって、画面右下のゲージに少しずつ”腐敗”がたまり、それが満タンになるたびに最大5つの呪いが発動する。
呪いはたいまつが無効化されて周囲が見えにくくなったり、ダンジョン内の敵やワナが強化されたり、ダメージを受けたときに各種ゲージが見えなくなるなどの効果がランダムで発生。4つめの呪いまではなんとか慣れで対応できるものが中心だが、最後の5つめの呪いは、体力が1になるまで徐々に奪われるシビアなものになっている。
4回まで呪われてもOKというと余裕がありそうだが、ダンジョン内の祭壇では、ゴールドが足りずほしいものを手に入れるために血液を捧げ、腐敗ゲージを使う状況がかなりの頻度で発生する。中ボスが出現するダンジョンではそれを倒すことで呪いがひとつ解除されるが、それ以外に大きくゲージを減らす方法はなく、厳しい戦いの中で腐敗ゲージに余裕を作れるかどうかはプレイヤーの腕しだいだ。
ボス前のフロアでは、あえて呪いを受けることを辞さずにゲージを使って強力な武器を手に入れ、それでボスに挑むといった選択もあり。逆に、直前のフロアなどで予期しない苦戦にあって呪いを受けることを考慮してパワーアップをあきらめる戦略もあり、この呪いシステムのおかげで常に緊張感に満ちた冒険が楽しめるようになっている。
過酷な冒険を助けてくれる要素のアンロックも忘れずに!
本作には主人公のレベルアップなどの概念がなく、ダンジョンに入るたびに初期状態から探索が始まる。だが、敵を倒して入手する水晶の頭蓋骨や指輪を消費して、「祝福」「見捨てられた武器」「武器の祭壇」「神の恩恵」の4種のお助け要素が利用可能になっていく。難易度が高めの本作だが、これらを使うことで探索がグッと楽になるはずだ。
それぞれ、「祝福」はたいまつやかがり火の光を受けているときに受けるダメージを減らすなど、冒険を助ける能力を最大3つまで装備できるもの。「見捨てられた武器」はダンジョン内の祭壇で手に入る武器の種類を増やし、「武器の祭壇」はスタート時に選べる武器を増やすもの。最後の「神の恩恵」は、ダンジョン内の祭壇で入手できる武器、遺物、強化できる属性の候補を変更できる。
それぞれの入手に必要な水晶の頭蓋骨や指輪は、武器などとは違ってダンジョンの探索中に倒れたときでも持ち帰れるので、繰り返し挑戦すれば最後はすべての要素を利用可能にできる。なかなか先に進めないダンジョンが、祝福の組み合わせを見直すことで意外なほど攻略しやすくなる場合もあるので、何度も挑戦して選べる祝福を増やしておくといいだろう。
遊びこむほど面白さがわかる! 折れない心で立ち向かおう!
“しっかり作りこまれた、手ごたえを感じられる骨太アクション”という点が本作の魅力。好きなタイミングで体力を回復できる回復アイテムなどが基本的に存在しないことと、独自の「呪い」システムのおかげで、最初はかなり難しく感じるかもしれない。だが、しばらく遊んでいると、慎重な行動で罠を避け、敵の攻撃パターンをしっかりと把握して囲まれないように立ちまわることで、きちんと先に進めるゲームであることを感じられるはずだ。
最初はうっとうしく感じる「呪い」も、ゲームに慣れてくると、デメリットはほとんどが無視できる。場合によってはプレイヤーを有利にする一面もあるのに気付いて、印象が変わるのが面白いところ。例えば、ダメージを受けると画面がモノクロ風になり、体力などのゲージが消えてしまう「狂気の幻覚」は、幻覚状態のときはスタミナ消費なしで回避ができ、ボス戦で強力な範囲攻撃から逃げるのに役立ったりもする。同ジャンルのゲームとの差別化という点からみても、とてもユニークだ。
アクションに関しても完成度は高く、異なる特性を持つたくさんの種類の武器を、自分の好みに応じて選んで使いこなす楽しみをしっかり味わえる。敵の攻撃についても、必ず予備動作があり、広範囲の魔法なども攻撃範囲にマーカーが表示されるため、パーフェクト回避やパリィといったちょっと難しめのアクションを積極的にねらう気にさせてくれる。育成要素もダンジョン内での成長に加えて、戦いをサポートするスキルが過不足なく用意され、プレイヤーが遊んでいて理不尽に感じる部分を、とても丁寧につぶしている印象だ。
このようにゲームシステムは親切ともいえる本作だが、全体的な難易度はけっして甘いものではない。群がる敵や、呪いによってパワーアップする罠などダンジョンの道中はもちろん、最後に待ち受けるボスは弾幕シューティングゲームのような密度の遠距離攻撃を放つものなどもおり、進めば進むほど歯ごたえのある厳しさを見せてくれる。しかし、それだけにダンジョンをクリアできたときの達成感は強く、やりこみがいを感じさせてくれる。
シリアスでダークな古代文明を存分に表現したビジュアルと、手ごたえたっぷりの本格2Dアクションが楽しめる『Curse of the Dead Gods』。完成度の高いシステムと、じっくり遊びこめる緊張感あふれるプレイ感覚を求める人は、ぜひいちど挑戦してみてほしい。
『Curse of the Dead Gods』プレイ動画
※記事内のプレイ動画に追加シーンを加えたものです。
Curse of the Dead Gods
・発売元:FOCUS HOME INTERACTIVE
・フォーマット:PlayStation 4
・ジャンル:アクションアドベンチャー
・発売日:好評配信中
・価格:ダウンロード版 販売価格 2,479円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:C(15才以上対象)
『Curse of the Dead Gods』公式サイトはこちら(海外サイト)
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© 2020 Curse of the Dead Gods, developed by Passtech Games, published by Focus Home Interactive.
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