深い森をさまよう恐怖、唯一の仲間は犬──『ブレア・ウィッチ 日本語版』プレイレビュー!

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深い森をさまよう恐怖、唯一の仲間は犬──『ブレア・ウィッチ 日本語版』プレイレビュー!

その森には、まだ”魔女”がいる──。
PlayStation®4用ソフトウェア『ブレア・ウィッチ 日本語版』は、伝説のホラー映画「ブレア・ウィッチ」シリーズをベースにした心理サバイバルホラーゲーム。映画と同じブラック・ヒルズの森を舞台に、完全オリジナルストーリーが描かれる。

1996年、メリーランド州バーキッツビル近郊にあるブラック・ヒルズの森で、ひとりの少年が消息を絶った。元警官のエリスは、相棒の犬・バレットとともに森の奥深くに分け入り、少年の捜索を始める。森をさまよううち、エリスの周辺では不可解な現象が続発。やがて彼は、自身の心の傷にも関わる終わりなき悪夢に飲み込まれていく。

男は犬とともに森へ── 終わりなき恐怖を描くサスペンスホラー

映画「ブレア・ウィッチ」シリーズは、魔女伝説が残るブラック・ヒルズの森を舞台にしたサスペンスホラー。1999年に公開された『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』が世界中で大ヒットし、その後2000年に『ブレア・ウィッチ2』が、2016年に『ブレア・ウィッチ』が制作されている。

『ブレア・ウィッチ 日本語版』で描かれるのは、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』で3人の学生が消息を絶ってから2年後のブラック・ヒルズ。とはいえ、登場人物もストーリーもオリジナル。共通するのは世界観のみなので、映画を観ていなくても問題なく楽しめる。闇に覆われた森で、一体何が起きたのか。プレイ動画とともに、レビューをお届けしよう。

『ブレア・ウィッチ 日本語版』プレイ動画

深い森をさまよう恐怖、唯一の仲間は犬──『ブレア・ウィッチ 日本語版』プレイレビュー!

ヘッドフォン必須! 五感で味わう悪夢の森

本作は、主人公エリスの一人称視点で進むアドベンチャーゲーム。行方不明になった少年の手がかり、謎解きのヒントを拾い集めながら、捜索を進めていくことになる。森では写真、木製の人形、空き缶などのゴミなども見つかり、これらを集めるやり込み要素も。プレイヤーの行動次第でエンディングが変わるため、繰り返しプレイして楽しむことができる。

森に入り、まずプレイヤーを圧倒するのが”音”だ。このゲームでは、立体音響の一種である「バイノーラル・オーディオ」を採用しており、あたかもその場にいるような臨場感あふれるサウンドを体感できる。ヘッドフォンをしてプレイすると、頭上からは鳥のさえずりが、足元からは草や枝を踏みしめる音が聴こえ、そこはもうブラック・ヒルズ。スピーカーとは音の聴こえ方が全く違うので、ヘッドフォンでのプレイを強くおすすめしたい。日本語版には、中井和哉さんをはじめとする豪華声優陣の吹き替え音声も収録されているので、彼らの演技をじっくり聴くにもヘッドフォンが適している。

昼のうちは森林浴のような感覚で心地よく歩けるが、日が落ちると一気に恐怖が増していく。地図もなく、灯りと言えば懐中電灯の頼りない光だけ。樹々が風に揺れる音を聴きながら真っ暗な森をただただ歩いていると、方向感覚が失われ、眩暈を起こしたように上下左右すらわからなくなる瞬間がある。映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』でも1日中歩いたのに同じ場所に戻ってしまうシーンがあったが、ゲームでも同じ状態になりパニックに。何の目印もない森を歩き続ける心細さ、道を外れて完全に迷子になった時の絶望を、リアリティをもって体感できる。現実には絶対に体験したくないが、これもホラーゲームならではの醍醐味だ。

「犬ゲー」と言っても過言ではない! 頼れる忠犬バレットが活躍

森を捜索するエリスには、頼れる相棒がいる。それが、犬のバレット。実はこのゲーム、「犬ゲー」と呼んでも差し支えないほど、忠犬バレットが活躍してくれる。

そもそもエリスは、過去に負った心の傷により、精神が不安定な状態にある。森の中を歩く際も、バレットが遠くに離れてしまうと気を失って倒れてしまうほどだ。そこで「来い」「待て」などの指示を出しつつ、森の中を探索することに。「探せ」というコマンドを使えば、失踪した少年が落とした帽子など有力な手がかりを見つけてくれることもある。こうした遺留品の匂いをかがせると、少年の痕跡をたどって走り出し、さらなる手がかりを発見することも。かわいいだけでなく、実に賢い水先案内犬だ。

森を歩いていると、正体不明の怪物に遭遇することもある。懐中電灯の光で照らせば倒すことができるが、敵は姿が見えないうえに動きも早い。そんな時でも、バレットが力を発揮してくれる。人間よりも霊感が強いのか、バレットは怪物の気配を敏感に察知し、ヤツらに向かって吠えかかる。つまりバレットの視線をたどれば、怪物がどこにいるかわかるというわけだ。闇の中でバレットの居場所を探る時にも、音が頼りになる。それにしても暗闇の中で勇敢に吠えたてるバレット、実に健気である。

さらに、バレットを撫でたり、おやつをあげたりすることもできる。良いものを見つけた時など事あるごとにワシワシ撫でていると、バレットもだんだんなついてくれる。「撫でる」コマンドを選んだ際、バレットがお腹を見せてくれた時には「ここまで気を許してくれるようになったか」と感慨もひとしお……。ちなみに、ゲーム冒頭ではバレットの毛や瞳、首輪の色をカスタマイズできるので、自分好みのルックスにすればさらに愛着が湧くはずだ。

謎解きのカギはビデオ! 録画テープを再生し、現実を操ろう

映画「ブレア・ウィッチ」シリーズでは、ビデオが重要な役割を果たしている。ゲームにおいても、ビデオテープを使った独自の謎解きシステムが導入されている。

森の中を探索していると、赤いビデオテープが見つかることがある。このテープを使うと、現実を操作することが可能。例えば、誰かが扉を開けるシーンでテープを止めると、現実でも同じ部屋の扉が開いた状態になるといった具合だ。他にも、ビデオに記録された映像から機械の動かし方を探るなど、謎解きにおいてビデオが効果的に使われている。ノイズの入った映像に目を凝らし、ヒントになるシーンを探して何度も巻き戻しながら試行錯誤するのが楽しい。

こうして謎を解きながら少年の行方を追ううち、主人公エリスやバレットの過去も明かされていく。序盤はひたひたと闇に浸食される恐怖が描かれるが、中盤以降はトラウマや悪夢に苛まれるシーンや思わず悲鳴を上げてしまうようなショッキングなシーンも! 終盤にはおなじみラスティン・パーの家も登場するなど、映画ファンを喜ばせる展開も待っている。過去と現実、悪夢が混然一体となって溶け合い、足元が揺らぐような感覚を、ぜひ多くのホラーファンに味わってほしい。


ブレア・ウィッチ 日本語版

・発売元:NA PUBLISHING INC.
・フォーマット:PlayStation 4
・ジャンル:ホラー
・発売日:好評発売中
・価格:パッケージ版 通常版 希望小売価格 4,800円+税
    パッケージ版 初回限定版 希望小売価格 6,800円+税
    ダウンロード版 販売価格 5,280円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:D(17才以上対象)


『ブレア・ウィッチ 日本語版』公式サイトはこちら

『ブレア・ウィッチ 日本語版』公式Twitterはこちら

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