『The Last of Us Part II』のココにハマった! 一部ネタバレありクロスレビュー!【特集第3回】

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『The Last of Us Part II』のココにハマった! 一部ネタバレありクロスレビュー!【特集第3回】

6月19日(金)の発売日が近づくPlayStation®4用ソフトウェア『The Last of Us Part II』。特集第3回では、エンディングまで先行プレイしたクロスレビューをお届けしよう。

エンディングまでプレイして感じたハマるポイントをクロスレビュー【一部ネタバレあり】

今回のレビューにあたり、PS.Blogスタッフ2名がエンディングまで先行プレイ。復讐の旅の結末を見届けたうえで、どんなところに魅力を感じ、ハマったのかをお伝えしていく。

なお、本レビューには一部ネタバレが含まれるので要注意。登場人物がたどる運命やエンディングなど、物語の核心に触れる部分を明かしてはいないが、予備知識なしにゲームを楽しみたいという方は注意してほしい。

【レビュー①】心に重くのしかかるストーリーと緻密な世界観設定にハマった!

寄生菌の爆発的な感染によって崩壊した世界で、ジョエルとエリーが過酷な旅を通じて絆を深めていくストーリーが絶賛された前作『The Last of Us』。その続編となる『II』では、愛する者たちを傷つけられたエリーの復讐の物語が描かれる。しかし、エンディングまでプレイしてわかったのは、単純な勧善懲悪にとどまることなく、人間の心をえぐる深く重たいテーマが込められているということだった。

復讐という行為に共感と疑念が交錯する激動のストーリー

物語の冒頭、19歳になったエリーはワイオミング州ジャクソンで生活している。前作でも登場したこの土地は、ジョエルの弟トミーとその妻マリアが中心となってコミュニティーを築き、比較的安全で豊かな街へと発展していた。エリーは同年代の友人たちと談笑したり、子供たちと雪合戦に興じたり、はたまた年頃の女の子らしく恋心を抱いたりと、頼れる人間がジョエルしかいなかった前作の彼女を知っている身からすると、その成長や変化に嬉しさを感じる。

ある日、エリーは自身の役目である周辺パトロールに出掛ける。パートナーは、淡い恋心を寄せる相手の女性ディーナだ。迷い込んでくる感染者から街を守るという任務の緊張感はあるものの、ディーナとの急接近に恥ずかしがるエリーの姿が微笑ましい。

しかし、そんな和やかな雰囲気を一変させる、ある凄惨な出来事が起こる。愛する者を傷つけられたエリーは悲しみに暮れ、復讐を決意。罪を犯した奴らがいるシアトルへと旅立つことになる。

敵だらけのシアトルで復讐の標的を探す旅は過酷だったが、エリーの想いに賛同するジャクソンの仲間が一時的に共闘してくれることもある。もちろん、プレイヤーである自分自身も気持ちはエリーと同じ。あの事件には大きなショックを受けたし、奴らを憎いとも思った。復讐することしか頭にないエリーに共感し、立ちはだかる敵は無慈悲に殺し、標的を追い詰めていった。

ところが、ゲーム中盤以降に標的たちの背景が明かされていくにつれ、エリーへの共感が揺らいでいく。奴らには、あの事件を起こすにいたった理由があった。また、仲間との絆や悩みもつぶさに描かれる。そしてエリーにとっては憎むべき敵であっても、奴らにとってはかけがえのない仲間であり、傷つけられれば嘆き悲しみ、エリーに対して復讐心を燃やす。

この復讐の連鎖を見せつけられるほどに、エリーだけでなく奴らへの共感も増していく。そしてエンディングを迎えた今もなお、どちらが正しいのか答えを出せないままでいる。

崩壊した世界にいることを実感させるリアルな舞台設計

重厚なテーマが秘められたストーリーには目一杯引き込まれたが、そこまで没入したのはリアルな舞台設計の効果もあったと思う。

まずはなんといっても、圧倒的なグラフィックで描かれる荒廃した世界観。感染爆発によって人口が激減し、都市は機能を失い自然に飲み込まれようとしている。廃墟と自然の融合は前作でも見られたが、作中の時間が5年経ったことで、草木が伸び放題になっている描写も芸が細かい。

前作からの変化で言えば、生存者たちのあり方にも時間の経過が感じられる。ジャクソンの賑やかで豊かな街は、この危険な世界であっても、人々が力を合わせて文明的な暮らしを取り戻そうとした証だ。一方、シアトルでは軍を打倒して装備を奪った「ワシントン解放戦線」、通称「WLF」と、原始的宗教グループ・原理主義者のような集団「セラファイト」が新たに発生し、土地と資源を奪い合っている。武力と権力を欲する者、救いの教えに集う者が、思想の違いによって争うのも、いかにも人間くさくてリアルだ。

WLFとセラファイトに関する情報は、フィールドの各地で見つかる「遺物」でも知ることができる。「遺物」の多くは手紙やメモなどのテキストで、命令や連絡・報告、ときには死を覚悟した遺言のようなものまでが、生々しく書き記されている。発見し、読むほどに世界観への理解が深まるので、取り逃しがないように隅々まで探したくなる。

ちなみに、「遺物」とは別に、エリーの趣味として「トレーディングカード」の収集要素もある。エリーは平和だった時代の文化に強い興味を持っており、仲間からはオタク扱いされるほど。殺伐とした復讐の旅の途中でカードを拾い集めていると、どことなくホッとする。

メインストーリーには直接関係しなくても、この世界にいることを実感させる要素が満載。探索の際は、ぜひ注目してほしい。

【レビュー②】物語を彩る、進化したサバイバルアクションにハマった!

前作から5年後の世界で繰り広げられるエリーの復讐劇。目的のためなら何をしてもいいのか? どこまでやってしまうのか? という葛藤にプレイヤーである自分が頭を悩ませながらもエリーの行動とその結末が気になり、物語と世界観にグイグイと引き込まれていく。そんな、エリーはもちろんプレイヤーにとっても心に痛みを感じさせる旅路を、さらに彩るだけでなく魅力的にしていると感じたのが、進化を遂げたサバイバルアクションだ。

新アクションにより探索も進化! 武装さえも自給自足の極限サバイバル

荒廃した世界の各地には、さまざまなアイテムが残されている。体力を回復できる治療キット、広範囲を燃やせる火炎瓶、敵が近づくと爆発する設置爆弾などをつくる素材をはじめ、スキルを強化するために必要なサプリメント、武器を改造するための部品、そして銃弾などだ。

残されたアイテムは、過酷な世界を生き抜くために必要なものばかり。広大な世界では物語の進行に直接関係ない場所を訪れることもあるのだが、そこにも何か役立つ物が残されている場合が多く、探索が無駄にならないのはうれしい。崩れた家具の隙間を新アクションのほふくによって抜けた先でアイテムを見つけた際は、「よくこの隙間を見逃さなかった!」と自分を褒めたい気分に。同じく新アクションのジャンプを駆使して辿り着いた場所にアイテムがある場合や、動かした物を足場にすることで入れなかった場所へ行ける場合があるなど、周囲や地形の観察が重要かつ面白い。

ただし、所持できるアイテム数が少なめなのは悩みどころだ。敵の攻撃を受けて数少ない治療キットを使ったけれど、その先に治療キットの素材がない! 火炎瓶や設置爆弾といった強力な武器をここで使っても大丈夫だろうか!? などと焦るシーンも多々あった。しかし、そのようにうろたえてしまうような体験さえも自分だけのもの。生き抜く術を模索してそれを実行し、結果を見るのがとても楽しい。

倒すか? やり過ごすか? 状況の把握とその対処が生存の鍵に

アイテム探しがサバイバルの準備なら、遭遇した敵への対処はまさに本番。WLFやセラファイトのメンバー、そして恐ろしい感染者たちがエリーの前に立ちはだかる。ただし、エリーの目的はあくまで復讐。新アクションの回避を使った直接のバトルはスピーディかつスリリングで盛り上がるが、復讐に関係がない者とは無理に争う必要がないのだ。

例えば、目的地へ向かう際に巡回している敵たちと遭遇した場合は、彼らを殲滅してもいいし、こっそりとやり過ごしてもいい。目的地への道を塞いでいる敵に対しては、明後日の方向にビンやブロックなどの物を投げて注意を引き、その隙に後ろをすり抜けるなんてことも可能だった。もちろん、ただすり抜けるだけでなく不意打ちを仕掛けるのもアリ。敵の姿を白い霧のような状態で視認できる「聞き耳」が、ステルス戦術にとても役立つ。

また、WLFとセラファイトは敵対しており、感染者は人間を見ると襲いかかってくるのもポイント。WLFのメンバーから追われて隠れている際に、「聞き耳」状態で感染者であるクリッカーの存在を確認した際は、WLFのメンバーがいる場所にビンを投げつけてみた。するとビンが割れる音に反応したクリッカーたちがその場へ急行! WLFのメンバーとクリッカーが激しく争う、阿鼻叫喚の地獄絵図に……。してやったりといった感じだが、そんな場面でも見つからないようにこっそりと動かなければいけないという緊張感はかなりのもの。犠牲にしたWLFのメンバーに対しても、どこか後ろめたい気持ちになってしまう。無事に安全な場所へ辿り着いた時には、実際に手に汗を握っていてビックリしたものだ。

ここまでに挙げたように、ビンやブロックなどの投げて物音を立てることができるアイテムは、とても便利ですっかり夢中に。WLFが連れている犬も、匂いより音を優先するようで、匂いを追跡されている最中にビンを投げると物音がした方へ向かっていった。わざと匂いを追跡させて設置爆弾へ誘導したこともあったが、爆発に巻き込まれた際の悲鳴が痛々しく、犬が大好きな身としては「ひどいことをしてしまった……」と頭を抱えることに。

もちろん、銃や火炎瓶、爆弾などの武器を駆使して、敵を殲滅するのも手段のひとつ。しかし、持てるアイテムの数には限りがあるうえに、敵(主に犬!)を倒すことにもどこか後味の悪さがあるため、アイテムを使わずに済むステルス戦術にこだわりたくなってしまう。そのための方法は無数にあり、しかも模索した作戦がうまくいったときの達成感は格別だ。もし敵に見つかったとしても逃げて隠れて、態勢を立て直すという手もある。

窮地をどうやって切り抜けるかはプレイヤー次第。復讐のためにどこまでやるかは、エリーだけでなくプレイヤー自身にも問われていることなのかもしれない。物語だけでなく、ゲームを進めるために必要なアクションにさえも心を大いに揺さぶられるのは、本作の大きな魅力だ。

エリーと、そしてプレイヤーはどのような境地に至り、どんな体験を得るのか。心に痛みを感じさせる旅路の結末を、ぜひあなた自身の目と手で見届けてほしい。

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PS.Blogでは、本作に実装されるアクセシビリティ機能を詳しく紹介している。できるだけ多くのファンのみなさんにゲームを楽しんでいただきたいという思いで、開発初期より、ノーティードッグ史上最も充実したアクセシビリティ機能を取り入れることを目標としてきた結果、『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』で確立した機能をもとに、『The Last of Us Part II』でさらに進化をとげたアクセシビリティ設定項目は実に60種類以上。ぜひこちらの記事もチェックしてほしい。

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The Last of Us Part II

・発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
・フォーマット:PlayStation 4
・ジャンル:アクション
・発売日:2020年6月19日(金)予定
・価格:パッケージ版 通常版 希望小売価格 6,900円+税
    パッケージ版 スペシャルエディション 希望小売価格 8,900円+税
    パッケージ版 コレクターズエディション 希望小売価格 17,900円+税
    ダウンロード版 通常版 販売価格 7,590円(税込)
    ダウンロード版 デジタルデラックス版 販売価格 8,690円(税込)
・CERO:Z(18才以上のみ対象)

※ダウンロード版ご購入の際のご注意
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PS.Blogの『The Last of Us Part II 』記事はこちら


『The Last of Us Part II』公式サイトはこちら

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©Sony Interactive Entertainment LLC. Created and developed by Naughty Dog, LLC.

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