ファンといっしょにJスタメンバーが大はしゃぎ! 「JAPAN Studio "Fun" Meeting 2019」レポート

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ファンといっしょにJスタメンバーが大はしゃぎ! 「JAPAN Studio "Fun" Meeting 2019」レポート

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE) ワールドワイド・スタジオJAPAN Studioによる、ファンとクリエイターが一緒に楽しむイベント「JAPAN Studio “Fun” Meeting 2019」が11月16日(土)に行なわれた。

今回は、2017年9月23日開催の「Jスタとあそぼう:リアル」、昨年12月1日開催の「JAPAN Studio “Fun” Meeting 2018」に続く、「JAPAN Studioファンイベント」シリーズの第3弾。今年も大いに盛り上がったファンとクリエイターの集いをレポートしよう。

パーティー前のウェイティングスペースにもお楽しみがたくさん!

イベント開始の3時間前からファンの来場が始まり、SIE社員食堂フロアを模様替えしたウェイティングスペースでおもてなし。JAPAN Studio制作タイトルの試遊コーナーやさまざまな展示に加え、ファン同士の交流が行なわれた。

懐かしのJAPAN StudioタイトルからPlayStation®VRタイトルまで、好きなゲームを自由に試遊することができた。

展示された人気のキャラクターや衣装などにファンが集まり、記念撮影を楽しんだ。

「どこでもいっしょ」「サルゲッチュ」20周年を記念した展示も!

「どこでもいっしょ」と「サルゲッチュ」の両シリーズは、今年そろって20周年。多数の歴代タイトルをフリープレイで遊ぶことができ、さらに各種グッズやお宝級の設定資料もズラリと展示!

「Jスタ部活動コーナー」にはファンが持ち寄った自作&自慢のコレクションが!

今回のイベントでは、来場者に自作のキャラクターアート作品や自慢のコレクションを持ち寄ってほしいと呼び掛けており、「Jスタ部活動コーナー」で披露してもらった。プロ顔負けのアート作品あり、リアルイベントでゲットしたグッズあり、なかには「サルゲッチュ」のアプリが入ったフィーチャーフォンまで。ゲームへの愛があふれるお宝が並べられ、ファン同士の会話も弾みまくり!

いよいよ開演! クリエイター陣が集合し、乾杯の音頭はもちろんこの人!

ウェイティングスペースからパーティー会場へと場所を移し、いよいよイベント本番が開幕。MCを務める山本正美(「勇者のくせになまいきだ。」シリーズ/「ゲームやろうぜ! 2006」/「PlayStation®C.A.M.P!」 総合プロデューサー)と、アイドルグループ「フィロソフィーのダンス」の十束おとはさんの挨拶に続き、30名を超えるJAPAN Studioクリエイター陣が次々とステージに上がる。

ステージ上がぎゅうぎゅう詰めになったところで登場したのは、元ワールドワイド・スタジオ プレジデントであり、Head of PS ♡(Loves) Indiesに就任したばかりの吉田修平。登壇した吉田は、SIE取締役を退任した盛田厚を呼び込むと、W元プレジデントによるこのファンイベント恒例となった軽妙な掛け合いで会場を沸かせた。

続けて吉田から乾杯の挨拶が。「今日は私と盛田さんのために遠くから来ていただいて、すごく嬉しいです。去年の挨拶でも言いましたが、このイベントは最初、ファンの方へのお礼の気持ちで楽しんでもらうという目的でやったのに、一番楽しんだのはウチのスタッフでした。普段は実際にユーザーの方たちと話す機会はないので、めちゃくちゃモチベーションが上がっていて、それが真の目的です(笑)。今日はみんなで楽しもうぜ! 乾杯!!」と音頭を取り、今年のファンミーティングもにぎやかに幕を開けた。

ファンアートとクリエイター秘蔵グッズの競演に人だかりが!

パーティー会場の壁面には、上段にファンアート、下段ケースにクリエイター秘蔵のグッズが展示。力作ぞろいのファンアートと、この日のために掘り起こされたお宝資料の数々に、クリエイターとファンが同じように目を輝かせながら見入っていた。

クリエイター本人に作品愛をぶつける貴重な交流会

歓談中は、ファンがクリエイターをつかまえて、大好きな作品への愛を語るという交流があちこちで行なわれていた。直接話せる機会が貴重なのは、ファンだけでなくクリエイターも同じこと。たっぷりと刺激をもらって、制作意欲もますます盛んに!

巨大ガチャで特製キーホルダーをゲット! クリエイターとの対戦コーナーも白熱!

昨年も好評だった巨大ガチャコーナーでは、投票上位のJAPAN Studio作品22種類のキーホルダーが当たる。さらに『サルゲッチュ』と『トロともりもり』の対戦コーナーが設けられ、ファンとクリエイターによる白熱の対決も行なわれた。

こじつけ上等! Jスタ飯&スイーツに舌鼓

ビュッフェスタイルで並べられた食事もパーティーの楽しみのひとつ。作品をテーマにしたメニューはネーミングも趣向を凝らしており(こじつけとも言う)、おいしく楽しく食べられる。ピポサル&トロの20周年をお祝いするケーキを含め、用意されたJスタ飯とスイーツを一挙紹介!

エントランスエリアも見どころたっぷり!

パーティー会場のエントランスエリアでは、ピポサル、トロ、アストロたちがフォトセッションや物販コーナーのお手伝いに大忙し。また、メッセージボードにはファンが自由にイラストやコメントを書くことができ、鮮やかで愛情の詰まった描き込みでいっぱいになっていた。

難問すぎた? 「キミは知ってるか? Jスタウルトラクイズ!!」でまさかの速攻決着!

ステージではファン参加型のコーナー「キミは知ってるか? Jスタウルトラクイズ!!」がスタート。JAPAN Studioにまつわる二択の○×クイズが出題され、正解者だけが勝ち残り。優勝者には「Jスタお宝詰め合わせセット」がプレゼントされるというルールだ。

冒頭で山本が「スタジオメンバーでもわかる人はあまりいない問題も、ちょいちょいあります」と言っていたように、難易度はかなり高め。優勝するには運を味方につける必要がありそうな、こんな問題が出題された。

Q1:『サルゲッチュ』最初の試作段階では、左スティックで少年、右スティックで犬を動かせるようになっていた
Q2:JAPAN Studioが設立した年は1993年である!
Q3:「サルゲッチュ」と「どこでもいっしょ」でシリーズ作品数が多いのは「サルゲッチュ」シリーズである

3問だけ? という疑問はごもっとも。2問目でほとんどの参加者が脱落し、残ったのは6人だけ! 次の問題でさらに2人に絞り込まれたため、最後はジャンケンで優勝者が決まるという速攻決着となったわけだ。
※正解は順に「○」「○」「×」

あまりにあっけない幕切れに、目玉賞品はなくなってしまったものの、もう1周クイズを出題することに。

Q4:公式Twitterアカウント「トロマネみならい」は現在4代目である
Q5:『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』でプレイヤーが操作していない状態が続くと、アストロが音楽に合わせて歌って踊りだす
Q6:リアルな弾道を実現するために『みんなのGOLF VR』が取り入れた現代ゴルフのグローバルスタンダード理論は「Dプレーン理論」である

また3問だけ……? そう、今回も2問目で大量脱落が発生して、生き残りはわずか4人に。3問目で正解した2人を勝者としてオリジナルデコチョコセットがプレゼントされる結果となった。まさかの2連続速攻決着。これはこれで思わぬ盛り上がりとなったが、さすがに問題が難しすぎた……かもしれない!?
※正解は順に「×」「×」「○」

クリエイターがファンにプレゼンするスペシャルトーク「ASOBI! チームのゲームの作り方」

続いてのコーナーは、クリエイターによるスペシャルトーク。JAPAN StudioのASOBI! チームから、『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』のリードゲームデザイナーを務めた森田玄人が登壇し、ファンに向かってプレゼンテーションをするという企画だ。

題して、「ASOBI! チームのゲームの作り方」。『THE PLAYROOM』や『THE PLAYROOM VR』といった新ハードの魅力を伝えるためのバンドルソフト制作を経て、チーム初の有料パッケージソフト『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』まで、チームとしての開発コンセプトやマインドを紹介していった。

最初に紹介したのは、ASOBI! チームが掲げる4つのコンセプト。「Magical(魔法のような驚きをつくる)」「Innovative(新しい技術やハードウェアを使った新しい体験をつくる)」「Playful(楽しくユーモアがあり、笑顔になれる体験をつくる)」「Inclusive(誰でも、誰とでも遊べる体験をつくる)」を柱としており、これらを実現するために日々、思考錯誤しているという。

1つのアイデアを1枚の付箋にまとめるブレスト

ASOBI! チームはアイデアを出し合うブレインストーミング(ブレスト)を頻繁に行ない、これにはゲームデザイナー以外の役割のメンバーも参加。自由な雰囲気でアイデアを発表するが、「1つのアイデアを1枚の付箋にまとめる」というルールがある。付箋1枚で伝わらないようなアイデアはシンプルさに欠け、複雑な説明を要するものは大体面白くならないからだ。壁には大量の付箋が貼られ、そこからゲームに採用するアイデアを選別していく。その際は、子供でもすぐに理解できるシンプルさや、世界中に伝わるポップカルチャーを重視しているという。

仕様書は短くシンプルにイラストで

選んだアイデアをゲームで動かしてみるために、プログラマー向けに仕様書を作成する。ASOBI! チームにおける仕様書は、きちんと書かれた設計図というよりは、ぱっと見で面白そうだと感じられるものにしている。短く、シンプルに、イラストで表現し、補足するテキストは短文に。

プロトタイプで面白さのコアを確認

仕様書が固まったら、ゲームプレイの面白さを確認するフェーズとしてプロトタイプを作る。見た目のクオリティは問わないが、ここで面白さのコアとなる部分が決まる大切なフェーズだ。この時点で面白ければ、ブラッシュアップした完成品はもっと面白いゲームになるという自信が持てる。『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』のプロトタイプをメンバーでレビューした際は、「すごいゲームができそうだよね」とワクワクしたとのことで、その後、世界中を驚かせるゲームが誕生したのは知ってのとおりだ。

その他、スピード感を重視した開発環境や、クリエイターとしての考えだけでなくユーザー目線でゲームの面白さを感じる大切さなどを語り、森田のプレゼンは終了した。

話を聞き終えた山本も「制作過程が面白いものは、できあがったものも面白い」と考えるクリエイターであり、ASOBI! チームのマインドに深く共感した様子。集まったファンも、こうしてクリエイターのプレゼンを直接聞くことはないため、貴重な体験となったようだ。

ファンの質問にズバリ答える「教えて! JAPAN Studio!!」

最後のステージコーナーは、ファンから寄せられた質問にクリエイターたちが答えていく「教えて! JAPAN Studio!!」という企画。吉田修平に加えて和家佐恭介(『GRAVITY DAZE 2』 アソシエイトプロデューサー)と鳥山晃之(『Déraciné』/『Bloodborne』/「SOUL SACRIFICE」シリーズ プロデューサー)、そして山本正美が回答者として登壇した。

Q:ふだん遊んでいるゲームや好きなゲームは?

吉田は「起床して10種類ほどのモバイルゲームでログインボーナスを獲得するところから一日が始まる。今ハマっているのは『DEATH STRANDING』。また、SIE出身のメンバーが手がけるPS VRタイトルの『Last Labyrinth』も外せない」とのこと。

和家佐が挙げた『Return of the Obra Dinn』には吉田と山本も納得。「ルックもクールだし、ゲームシステムも図抜けているし、シナリオも面白いし、天才だと思います」と絶賛していた。JRPG好きな鳥山は『イースIX -Monstrum NOX-』漬けの毎日。ゲーム業界を目指したきっかけが「イース」シリーズだったことも明かされた。

Q:今後、新たにVRゲームを作るとしたら、どんなゲームを考えていますか?

『Déraciné』など3本のVRタイトルに関わってきた鳥山は、「その世界観に完全に入るのは、VRでしかできない体験。『Déraciné』では古典的なゲーム作りをしたので、VRの新しいジャンルを作りたい」と語った。

VRタイトルに関わったことのない和家佐は、SF映画「ミクロの決死圏」を例に挙げ、「驚異の小宇宙、人体みたいな。誰かつくってくれませんかね」と言い、山本に「自分で企画しなさいよ!」とツッコまれていた。

Q:ゲーム業界に入りたいと思っていますが、心得ておくべきことはありますか?

山本はこうした質問に対して、「ゲーム業界で働いていない自分を1ミリも想像しちゃダメ」と答えている。他の業界のことを想像せずに、ゲーム業界だけを考えていれば絶対に叶う。これは自分の体験から出る言葉だという。

「遊ぶことが楽しいのと、つくることが楽しいのは、似ているようでちょっと違う」と話すのは和家佐。最近はUnityなど開発環境が使いやすくなっており、一度実際につくってみると、その難しさや、人に遊んでもらったときの喜びが感じられるため、とくに学生には薦めているそうだ。

鳥山は、「僕らは、人といっしょにゲームをつくるわけです。コミュニケーション能力というか、いかに自分がつくりたい思いを人に伝えて、それを形にしてもらえるのか。その方法をまず勉強しようと言っています」と、専門学校の講師も務めている身として回答。また、システムエンジニアやプログラマー志望の方に向けては、「プランナーの無邪気なアイデアを整理して形にすることが仕事なので、今ある技術と新しい技術を使って、求められているものを表現する力、考える力が必要ですね。あと、新しい技術や情報は海外から来るので、英語ができないと対応できないかもしれないですね」とのアドバイスも加えた。

Q:モチベーションを保つ秘訣を教えてください。

山本は「(今日のような)こういう場。声をかけていただくことはめちゃくちゃ重要です」と即答。和家佐は「仕事のストレスは仕事で解決するしかないと思っています。その時にプロデュースワークでできること、期限があることをやりきって、次にいけたらそれまでのストレスはゼロになります。自分で自分の機嫌を取って、仕事の問題は仕事で解決するように頑張る、それしかないです」とのスタイルで取り組んでいるとのこと。

また、鳥山の「常に最悪の状況を考えて、何かあったときのバックアッププランを用意しておく」という発言には、登壇するプロデューサー同士「わかる!」とのしみじみとした声があがっていた。

Q:「プレイステーション 5」での開発にかける意気込みをお聞きしたいです!

まず吉田がプロデューサー陣に向かって「PS5のゲームはつくっているんですか?」とぶつけると、山本は「まだ我々も全貌を知らないし……」。あくまでも意気込みという範囲で、和家佐と鳥山が回答した。

和家佐は「新しいハードが出る時はいつも考えていることではありますが、僕たちはJAPAN Studioという名の下でゲームをつくっているので、世界の人に遊んでもらったら、これは日本の人がつくったゲームだねと感じられるようにしたい。PS5の開発でも、日本人だからこそ目が届くテーマだったり、UIの触り心地や丁寧さだったり、ジャパンメイドだっていうところを見せていきたいです」との意気込みを語った。

鳥山は「そのハードでしかできない遊び」を心掛けている。「PS5で読み込みが早くなるのであれば、それを使った何か新しいシステムやアイデアを入れていきたい。グラフィックの向上はストレートに表現して、これまでの集大成的な何かが出せるかもしれませんね」と期待を寄せた。

3時間のイベントもあっという間のエンディングに

しゃべって、食べて、飲んで、ともに楽しんだ3時間のイベントも、これにて終了。吉田が閉幕の挨拶と感謝の言葉で締めくくった。

「今日は短い時間でしたが、楽しんでいただけたならよかったと思います。JAPAN Studioのスタッフはユーザーさんと話す機会がほとんどないので、こういうイベントはすごく大事だと思っています。ユーザーさんとのコミュニケーションは、ゲームを知ってもらうパブリシティだけじゃなくて、クリエイターのインプットにもなります。これからも、こういう機会をつくっていけたらいいとJスタは思っている……と思います。呼んでいただければ、毎回来ますので(笑)。今日は本当にありがとうございました」

最後はいっしょに”J”サインで記念撮影! ファンもクリエイターも最高の笑顔でイベントは幕を下ろした。

「JAPAN Studio “Fun” Meeting 2019」の思い出(SIE JAPAN Studio公式Twitter)はこちら

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