9月7日(金)発売予定のPlayStation®4用ソフトウェア『Marvel’s Spider-Man(スパイダーマン)』。超人気スーパーヒーローのスパイダーマンとなり、広大な都市を縦横無尽に駆け巡りながら犯罪と戦うオープンワールドアクション大作だ。PS4ならではのクオリティで再現された広大なマーベル世界のニューヨークの街をウェブ・スイングによって高速移動し、スパイダーマンらしいトリッキーな動きや必殺技を使い分けた多彩な戦闘アクションを楽しむことができる。
本作の開発会社インソムニアック・ゲームズのコミュニティ・ディレクターであるジェームズ・スティーヴンソン氏が来日し、日本国内初となるメディア向け体験会が開催された。ゲームの序盤を試遊したインプレッションと、スティーヴンソン氏のインタビューをお届けしよう。
数々のプレイアブル要素に感じる圧倒的なボリューム感! 『Marvel’s Spider-Man』プレイレポート
今回の試遊では、ゲームのスタートから序盤を体験。およそ3時間たっぷりとプレイした中で確認できた要素をお伝えしていこう。
スリリングな攻防やド派手な演出で、序盤とは思えない濃密なバトルを堪能!
物語はピーターが暮らすアパートの一室からスタート。キングピンことフィスクのビルで事件が起こり、警察が突入するという知らせを受け、ピーターはスパイダーマンとなって摩天楼に飛び出していく。フィスクといえば、マーベル世界のニューヨークの裏社会を牛耳る男であり、ピーターが8年間も追い続けているヴィラン。物語の冒頭で、その対決がいきなり訪れることになった。
フィスクのビルでは部下たちが激しく抵抗しており、スパイダーマンらしい華麗なバトルアクションで蹴散らしていく。その一方で戦いを避けて通風孔を進んだり、逃げ遅れた人々を救出したりと、力まかせに戦うだけでないところも楽しい。
ボスのフィスクはまともに攻撃しても巨体にはじき返されてしまうため、工夫が必要。手強い相手ではあったが、スリリングな攻防やQTEを交えたド派手な演出が繰り広げられ、序盤とは思えない濃密なバトルを味わうことができた。
スキルツリーや装備開発で自分好みのスパイダーマンに!
フィスクを倒した後、ストーリーの区切りとして経験値を入手し、スパイダーマンのレベルがアップ。体力が増えたほか、スキルポイントを入手した。同時にスキルツリーが開放され、ポイントを消費することで新しいスキルを習得できるように。
スキルツリーは3つの系統に大きく分かれており、それぞれに十数種類のスキルが並んでいた。上位のスキルはロックされており、初歩的なものから習得していくようだが、限られたスキルポイントで何を選ぶかはプレイヤーの好み次第。同じレベルであっても、プレイヤーごとに能力の異なるスパイダーマンが生まれることになり、育成方針で悩みそうだ。
また、街の探索中にはサイドクエストやアクティビティに挑戦でき、クリアすることでミッションに応じたトークンを入手できる。このトークンはスパイダーマンのスーツやガジェットの開発・改造に利用するようだ。あまり試すことができなかったが、スキルツリーと同様にこちらもプレイヤーの個性が表現されるシーン。スーツやガジェットの装備状況によって能力が変わるので、得意なバトルスタイルに応じた装備の研究はやり込み要素がたっぷりだ。
スパイダーマンとして、ピーターとして、数々のミッションに挑戦!
今回の試遊体験で特に驚いたのが、サイドクエストやアクティビティのプレイアブル要素が非常に多いことだ。街の中で発生した犯罪を解決するのはもちろん、隠されたピーターのバックパックを見つけたり、マーベル世界のニューヨークのランドマーク(名所)で写真撮影をしたり、あるいはレーダーを稼働させるためにレーダー塔の周波数を合わせ直したりと、できることが膨大にある。
また、ピーターとしての研究所パートでは、「回路タスク」や「スペクトルグラフタスク」に臨むことができる。「回路タスク」は機械の部品修理であり、電気回路を正常につなげることが目的。ルートのパネルを並べて、スタートとゴールをつなげるのだが、パネルのルートは決まった方向にしか電気が進まなかったり、全体の電圧を指定どおりに合わせたりと、パズル要素の強いものとなっている。「スペクトルグラフタスク」も、お題となる波長に合うパネルを見つけなければならず、数をこなすほどに難解になっていく。
前述のように、サイドクエストやアクティビティをクリアすることでスーツやガジェットの開発・改造ができるようになるので、より強いスパイダーマンを育成するために、これらのプレイが必要になってくるだろう。ジャンプやパンチのアクションだけでなく知能も試されるのは、天才科学者ピーターとしてプレイする没入感を得るのに十分。
3時間の体験プレイでも、物語はまだまだ導入部分といった雰囲気であり、メインストーリー以外にできることが膨大。ゲームを進めるうちに、もっと増えていくことが予想される。腰を据えてととことん遊ぶことができそうだ。
スパイダーマンの新しい楽しさを届けたい――ジェームズ・スティーヴンソン氏インタビュー
体験会終了後にスティーヴンソン氏へのインタビューを行ない、試遊で感じた疑問をぶつけつつ、スパイダーマンというコンテンツへの思いや開発のこだわりについて話を訊いた。日本のPlayStation®ユーザーに向けたメッセージとともに紹介しよう。
インソムニアック・ゲームズ
コミュニティ・ディレクター
ジェームズ・スティーヴンソン氏
スティーヴンソン氏の出で立ちはスパイダーマン愛にあふれ、シャツだけでなく足下もスパイディデザインに。カスタム品のアメコミ風シューズを履き、靴下にもスパイダーマンが!
――本作のピーター・パーカーを23歳の青年という設定にしたのはなぜでしょうか。
開発の最初に決めていたことは、スパイダーマンの誕生の物語、いわゆるオリジンストーリーはやりたくないということでした。ほかのメディアでたくさんやってきたことですし、クモに噛まれてスパイダーマンになるのも、みんなが知っています。
プレイヤーの中には成人している方も多いですし、より感情移入できる物語、新たな感情を与えるような設定を探していました。どのような大人のストーリーにするか考えた結果、大学を卒業して、さまざまな環境が変化する中で、スパイダーマンがどう成長するかを描きたいと思ったのです。
――回路タスクやスペクトルグラフタスク、レーダーの復旧など、戦闘以外に多くのプレイアブル要素があることに驚きました。
プレイヤーがピーター・パーカーの世界に入り込むには、シネマシーンで見せるだけでなく、プレイアブルなシーンをたくさん用意したいと思いました。ピーターは非常に才能のある科学者ですが、多くの人はそのことを忘れがちで、スパイダーマンの活躍にばかり注目してしまいます。ですから、ピーターとしても新しいものを発明するような能力があることを、ゲームプレイを通して示したかったのです。
面白かったのは、開発中にプレイアブルシーンを見て、シネマシーンと勘違いする人が多かったことです。画面がとても美しいので、そう思ってしまったようですが、自分でプレイするシーンだと説得するのに苦労しました(笑)。
――ピーターとして活動する場面も多く楽しめそうな印象を受けましたが、スパイダーマンとしてのアクションと、ピーターとしての活動、2つのバランスをどのように考えましたか?
ストーリー上、適切な配分になるのはもちろん、ここでプレイアブルを入れると、より感情移入してもらえるだろうという考えで決めていきました。また、研究以外でもピーターのプレイアブルシーンがあります。例えば、メイおばさんのいるシェルターにスパイダーマンの姿では行けないので、そこではピーターとして手伝いをすることになります。
――本作のストーリーの見どころを教えてください。
ピーターの世界とスパイダーマンの世界が衝突するところです。そのテーマをゲーム全体で表現できるように、いろいろな工夫をしています。
たとえば、ミスター・ネガティブの正体は慈善事業家のマーティン・リーであり、ピーターの最愛のメイおばさんが彼のシェルターで働いている。そんなマーティンが倒すべきスーパーヴィランだと分かったとき、ピーターに大きな葛藤が生じると思います。MJについても、かつては恋仲にあったわけですが、今はジャーナリストとして犯罪の情報を集めています。また、研究所でもピーターの人生に関わる出来事が待っています。こうしたすべてがピーターとスパイダーマン両方に影響し、時として両立し得ない矛盾が生じてしまい、衝突するのです。
――メインストーリーをクリアするために、どれくらいの時間を想定していますか?
プレイヤーの遊び方によって変わるので、時間で示すことは難しいです。しかし、とても壮大なゲームであり、たくさんの楽しみがあることだけはお伝えできます。今回の試遊では3時間ほど体験していただきましたが、ストーリーは冒頭からほとんど進んでいません。
――サイドクエストもたくさんあり、遊び尽くそうとすると長く楽しめそうですね。
さまざまなキャラクターの物語が含まれるサイドクエストもありますし、ストーリーに深みを感じてもらえるようなチャレンジやミッションを用意しています。
例えばリサーチステーションという小さな研究施設は、ノーマン・オズボーンの息子でピーターの親友でもあるハリー・オズボーンが残したものです。ハリーはヨーロッパに留学中で、ピーターにリサーチステーションの様子を見てきてほしいと依頼します。ハリーはスパイダーマンの正体を知らないので、あくまでピーターに頼んでいるつもりなのですが。
そのほかにも、ピーターのバックパックを見つけるクエストや、ブラックキャットが残した証拠を探すミッション、フィスクの部下が集まる拠点の壊滅、街中でランダムに起こる犯罪の解決など、さまざまなアクティビティがあります。
――街中ではさまざまな犯罪に遭遇しましたが、発生の場所やタイミングはランダムですか?
いくつもの種類の犯罪がさまざまな場所で発生し、これらはゲームのストーリー進行によって変化します。街には多くの人が生活しており、彼らが各地で起こる犯罪に悩まされている様子を表現したかったのですが、PS4ならではのハイクオリティな描写力があってこそ実現できたことだと思います。ストーリーが進むに連れて街が変化し、同時に犯罪や人々の暮らしも変わっていくので、単なる場所ではない、生き生きとした世界を表現できました。
――ゲームの舞台となるマップは、現実のマンハッタンを再現しているのでしょうか。
現実と完全に同じというわけではありません。マーベルのニューヨークでもあり、私たちが想像力を働かせて手を加えたところもありますが、本物のマンハッタンだと感じられるような工夫をしています。ですから、マンハッタンを訪れたことがあれば、主要な建物の配置が同じで、現実の街に似た雰囲気を感じられると思います。
私たちが変えた重要な点として、建物を現実よりも高く設定しています。高いほうがウェブ・スイングをより楽しめるからです。
――ランドマークを写真に収める要素もありますね。
そのとおりです。エンパイア・ステート・ビルのような現実にある名所もあれば、(マーベルの「ブラックパンサー」に登場する)ワカンダ大使館なども撮影できます。街の中では、マーベルのランドマークに関する噂話を聞けるかもしれませんよ?
――数々のアクティビティを体験する報酬として、カスタマイズに利用するトークンを得られるというプレイサイクルになっているわけですね。
トークンにはいくつかの種類があり、スーツの作成や改造、ガジェットの発明や強化に使うことができます。これにより、自分の理想どおりのスパイダーマンにカスタマイズすることが可能です。また、アクティビティにはボーナスチャレンジが設定されているものもあり、達成するとより多くのトークンを入手できます。
――スキルツリーには、非常に多くのスキルがありました。最終的には1回のプレイですべてのスキルをアンロックできるのでしょうか。
メインストーリーをクリアするまでに、それなりにレベルアップをしていれば、すべてアンロックできると思います。逆に言えば、すべてアンロックしなくてもクリアは可能です。
――MJを操作するシーンがありましたが、彼女以外にもプレイアブルのキャラクターがいるのでしょうか。
残念ながら、今はまだお話できません。ただ、なぜMJをプレイアブルにしたかというと、スーパーヒーローではないキャラクターの視点から、何が起こっているのかを見せたかったからです。また、MJのプレイアブルシーンはいくつかあり、彼女が有能な人物であることを感じてもらえると思います。最初にプレイしたシーンは簡単ですが、その後はもっと複雑でやりがいのあるゲームプレイが登場するので、ぜひご期待ください。
――本作では何種類のヴィランが登場しますか?
「E3 2018」の出展バージョンにショッカーが登場し、今回の試遊バージョンではキングピンと戦いましたね。それから、「E3 2018」で公開したトレーラーで、ミスター・ネガティブ、エレクトロ、ライノ、スコーピオン、ヴァルチャーの姿が見られます。トレーラーに出てくるのはシニスター・シックスのメンバーのうち5体ですから、少なくともあと1体はいることになります。ただ、サプライズは最後まで残しておきたいので、全部で何体いるかは秘密にしておきましょう(笑)。
――スパイダーマンは世界中の人が知っているコンテンツであり、それを題材にすることへのプレッシャーはありましたか?
すごくあります。スパイダーマンの世界で有名な「大いなる力には大いなる責任が伴う」という言葉の意味を実感しました。おそらくスパイダーマンは、数あるメディアの中でも最も素晴らしいキャラクターであり、世界中にファンがいて、いろいろな国で愛されています。そのゲームを作る機会を与えてもらったので、多くのファンにこれまでゲームで体験したことのない、あるいはゲームだけでなくすべてのメディアのスパイダーマンで体験したことのない、新しい楽しさを届けたいと思っています。この高い目標を達成できるように、毎日懸命に開発してきました。
――そうした思いで臨んだゲームが完成して、どんな手ごたえを感じていますか?
作品に近すぎる立場なので、公平な評価とは言えないかもしれませんが、個人的にはとても良いゲームに仕上がったと思います。発売してから多くの方にプレイしてもらうのを待ちきれませんし、どんな反応が見られるか楽しみです。
ただ、3年半の開発でずっとプレイし続けてきましたが、まだ飽きずに遊びたいと思えるゲームであることは伝えておきたいです。ゲームの開発者は、完成後にもう触りたくないと思うことが多いのですが、この作品に関してはマスターアップしても遊びたくて仕方ないです(笑)。
――日本国内でも大きな期待が寄せられているタイトルです。日本のPlayStation®ユーザーにメッセージをお願いします。
私は日本が大好きで何度も訪れていますし、PS.BlogやSNSで熱い反応を目にするのも楽しいです。それから、予約が好調なことも、とてもうれしいです(笑)。
この作品を完成させるために情熱を注いできたので、ぜひ楽しんでほしいと思います。できれば、楽しんだ後に感想を届けていただけるとうれしいです。
PS Storeおよび全国の取扱店で予約受付中!
PlayStation™Storeでは、『Marvel’s Spider-Man』ダウンロード版の通常版と、ゲーム本編に追加DLC 3部作「摩天楼は眠らない」をセットにした『Marvel’s Spider-Man デジタルデラックス版』の予約を受付中。どちらも予約購入特典として、ゲーム内で使用できる特別なアイテムやPS4用テーマなどが付属する。
また、『Marvel’s Spider-Man』パッケージ版も全国の取扱店および各種ECサイトにて予約受付中だ。こちらにもダウンロード版の予約購入特典と同じ内容の初回生産限定特典が付属!
<ダウンロード版予約購入特典・パッケージ版早期購入特典>
■「スパイディ・スーツ」セット
スパイダーマンが着用するスーツ(3着)のセット。見た目を変えるだけでなく、スーツ固有の能力も使用できる。
「アイアン・スパイディ」スーツ / 「スパイダー・パンク」スーツ / 「ベロシティー」スーツ
■追加スキルポイント
ゲーム開始時からスキルポイントを獲得して、スパイダーマンのさまざまな必殺技や能力を解放できる。
■スパイダー・ドローン早期解放
スパイダーマンのガジェット「スパイダー・ドローン」を、通常のプレイ時よりも早く使用できる。
■PS4用テーマ
■PlayStation™Network用アバター
▼PS4『Marvel’s Spider-Man』のPS Storeでの予約購入はこちらから
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Marvel’s Spider-Man
・発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
・フォーマット:PlayStation 4
・ジャンル:オープンワールドアクションアドベンチャー
・発売日:2018年9月7日(金)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 6,900円+税
ダウンロード版 通常版 販売価格 7,452円(税込)
ダウンロード版 デジタルデラックス版 販売価格 9,612円(税込)
・プレイ人数:1人
・CERO:C(15才以上対象)
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『Marvel’s Spider-Man』公式サイトはこちら
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