誰も作ってくれなかったゲームを開発する──『Ghost of Tsushima』(仮称) クリエイターコメントを公開！

PlayStation®4用ソフトウェア『Ghost of Tsushima(ゴーストオブツシマ)』(仮称)は、｢怪盗スライ・クーパー｣シリーズや｢inFAMOUS(インファマス)｣シリーズなど、数々の世界的ヒット作品を手掛けた開発会社Sucker Punch(サッカーパンチ)の最新作。中世の日本、対馬を舞台にしたオープンワールドのアクション・アドベンチャーゲームです。

時は1274年、豊かな自然と人々の生活が息づく対馬に、突如モンゴル帝国軍が襲来。美しき島は一夜にして戦場と成り果て、圧倒的なモンゴル軍の武力の前に、島の守備隊は為す術なく陥落します。島は炎と混乱に包まれ、武士たちは全滅したかに思われました。しかし、この戦場で生き残った”侍”がいたのです。

プレイヤーはこの”侍”となり、単身で再び戦場へと戻ります。圧倒的な敵の軍勢に対し、それまでの名誉ある戦い方を捨て、戦場の”ゴースト(亡霊)”として──すべては、自由と勝利のために。

フランス・パリにて現地時間10月30日(月)に開催した｢PlayStation® Media Showcase｣や、その後の｢Paris Games Week 2017｣期間中に発表した、アナウンストレーラーの日本語吹替版を現在公開中です。まだ視聴されていない方は、まずは動画をご覧ください。

PS.Blogの｢Paris Games Week 2017｣記事はこちら

ここからは、Sucker Punchでゲームディレクターを務める、ネイト・フォックス氏のコメントを紹介します。オープンワールドの侍ゲームを作るための情熱にはじまり、世界観や侍の覚悟を描いたアナウンストレーラーについて解説しているので、動画と合わせてぜひチェックしておきましょう。

戦火に晒される世界と侍の覚悟を描いたアナウンストレーラーを、クリエイター自らが解説！

こんなゲームを誰かが作ってくれたらなあと願いながら、叶えられなかったことはありますか？　ここ数年のSucker Punchはまさにそれをやっていました──ずっとプレイしたかったのに誰も作ってくれなかったゲームを開発していたんです。

それが『Ghost of Tsushima』です。

本当に、なんで今まで広大なオープンワールドを舞台にした侍ゲームを誰も作らなかったんでしょう？　中世日本の美しい風景──風にしなう竹林から精妙な城郭まで、すべてが探索にピッタリだというのに。

みなさんは侍の鎧兜をまとってみたくなりませんか？　六尺を超える和弓から矢を射てみたくありませんか？　草木茂る田園風景を、刀を腰に差して旅したくなりませんか？　私の答えはふたつ返事で｢はい、はい。ぜひやりたいです｣なんです。

私は5年生の頃から、『子連れ狼』から『兎用心棒』に至るまでサムライ漫画が大好きでした。物語に登場するさまざまな人物や景観、裏切りと犠牲といった豊かな鉱脈は、ゲーム化を待っているかのようでした。Sucker Punchのアーティストとエンジニアは、PS4®でこの世界に命を吹き込んだのです。風に揺れるススキから遠くに聞こえる鶴の鳴き声まで、本物だと思えるものを作りたい。アナウンストレーラーでお見せした映像は、すべてゲームエンジンで描画したものです。私たちが丹念に作りあげたゲームプレイのための世界であり、戦火に晒される世界なのです。

1274年、モンゴル軍が日本に侵攻しました。その最初の標的となったのが対馬です。『Ghost of Tsushima』ではプレイヤーは侍になり、一敗地に塗れながらも立ち上がり、圧倒的な数の敵に逆襲していくのです。アナウンストレーラーには、｢恐ろしいほど理性的に殺戮する｣と私が説明している男、モンゴル軍を率いる将が主人公に投降を迫る場面がありました。あの短いシーンにすべてが入っています。モンゴル帝国の強大な力と自信を体現する顔と向き合う、純粋で危険な、侍の覚悟。

本作をみなさんに紹介できたことに、そして今後お伝えできる内容に興奮しています。こんなに長い間、何も言えないのはつらかったですから。今回のアナウンストレーラーは、私たちがずっとプレイすることを待ち望んできたゲームと、その舞台となる世界を紹介する最高の方法だったと思っています。中世の日本で侵略者に反撃し、弓馬の道を窮(きわ)めて｢ゴースト｣としての伝説を築く──そんなゲームを。