7年ぶりにシリーズ最新作としてPlayStation®VR専用タイトルで発売される『V!勇者のくせになまいきだR』(略して『Vなま』!)。ドット絵からフル3D、しかもVR化と劇的な進化を遂げて、旧来からのファンのなかには驚きと期待を隠せない方も多いハズ。
10月14日(土)に発売も差し迫った本作。今回からは、その魅力の数々を、さまざまな切り口で紹介していきたいと思います。
まずは『勇なま』についておさらい!
過去のシリーズ作がPSP®「プレイステーション・ポータブル」ということで、知らない人のために、まずは簡単に「勇者のくせになまいきだ。」シリーズの紹介を。「勇者のくせになまいきだ。」は、魔王に召喚された破壊神となって、世界征服を目指すリアルタイムストラテジー。PSP®で3作品発売され、勇者が敵で魔物が味方といった逆転の世界観や昔なつかしいドット絵、生態系をモチーフにした独創的なゲームシステム、知っている人なら思わずクスりとしてしまうオマージュの数々などで、名作として名高いタイトルです。
本作『Vなま』は、ドット絵でなくなってはいるものの、世界観はもちろん、生態系を題材にしたシステムやパロディ&オマージュの数々はかわらず。7年たっても、DNAはきちんと受け継がれているので、歴代のファンの方々もご安心あれ!
魔王のへやで世界征服ゲームを楽しむ
ゲームの基本となる舞台は、あんこくの塔という魔王軍の本拠地の中にある魔王のへや。そのへやの中央にあるテーブル上で、魔王&ムスメとともに世界征服を目指すといった設定になります。そして、プレイヤーはVR空間内に現れる神コントローラー(通称神コン)で操作を行ないます。黒電話? チャンネルを回すタイプのテレビ? 初代『勇者のくせになまいきだ。』のパッケージ? 魔王のへやにある小物にも大注目!
魔王
(CV:関智一)
破壊神=プレイヤーを召喚した魔王軍の一番エライ人。毒舌だが、ゲームの進め方などのナビもしてくれる親切な人でもある(逆にいえば、ナビだけで何もしてくれないともいえる)。今回は破壊神を召喚するためについに課金行為におよんだようで、投資額もたっぷりめ。ムスメからは11連禁止を言い渡されていたものの、ついうっかりを装いながら数回実行し、ついに引き当てた。よかった!!
ムスメ
(CV:小清水亜美)
PSP®で発売された第2作目『勇者のくせになまいきだor2』のダウンロードコンテンツで初登場した、魔王のじつの娘。口の悪さは親ゆずりで、ドット絵時代は完全なるクソガキ感しかなかったが、3Dになって頭身が変わったら萌え萌えキュンに。ファン急増の予感!? ちなみにずっとみつめていると、ツンデレなリアクションが楽しめるとか。
神コントローラ(通称:神コン)
過去のシリーズ作では、破壊神が使うのは土ブロックを掘るツルハシだったが、本作では操作形態もコントローラに進化。この通称神コンを使って、ゲーム中の操作を行ないます。コントローラはひっくり返して裏側も見ることができ、そこには魔物のシールが貼られているなんて小ネタも。
ゲームルール紹介――魔物を繁殖させ、人間どもの城を攻め落とせ!
過去作は、土ブロックで埋め尽くされた地下を舞台に、魔王を捕まえんと攻めてくる勇者たちを撃退するのが目的でした。それに対し、本作では舞台を地上に移し、ジオラマ的なフィールドの上で魔物たちを繁殖させていき、勇者たちを蹴散らして、王様と姫のいる敵の本拠地である城を陥落させるのが目的となっています。ちなみに、魔王軍の本拠地であるあんこくの塔を勇者たちに攻め落とされるとゲームオーバーに……。
魔物を生み出す方法は、神コンで魔物の巣を選んで、フィールドに配置するだけ。ただしカリス魔というポイントが必要で、強力な魔物の巣ほど、多くのカリス魔が必要となります。カリス魔は勇者を撃破することで加算され、人間の村や街を制圧したりすることでも大量にゲットできます。なお、巣を配置することができるのは紫色をした魔界の領土だけ。ですが、巣を配置するとその周辺が魔界の領土に変わるので、これを繰り返して領地の拡大を目指しましょう。世界を紫色で染め上げろ!
魔物たちにはそれぞれ体力があり、勇者と戦わなくても、空腹のため時間とともに体力が減少していきます。体力回復にはエサとなる魔物を食べる必要があり、エサを食べられないでいるとやがて餓死してしまうわけです。そのため、強力な魔物だけを産み出し続けていても、一時的に戦力が劇的にアップしますが、最終的にはエサ不足で自滅ということに……。食べる食べられるの関係をよく理解し、バランスのよい生態系を構築することが、強固な魔王軍を作る秘訣! そんなふうにフィールドを整えるのが、シリーズの醍醐味だったりもします。
魔王軍の頼もしい味方である魔物たち。見た目のかわいらしさはもちろん、生き生きとした動きにも注目したいところ。VRなので、顔を魔物に近づけ目を凝らして、じっくり動いている姿を観察するのも楽しいですよ。
魔しずく
命の源で、ニジリゴケのエサ。戦力はなく、動き回ることもできないが、この魔しずくの近くにニジリゴケの巣を置くことが攻略の第一歩。
ニジリゴケ
いわゆるスライム的な存在で最弱。ただ複数の固体が集まるとキング的なやつになるとか!? 成長するとキノコ型になり、新たなニジリゴケを産み、増殖する。
ガジガジムシ
虫型の魔物で、ニジリゴケとエレメントをエサとする。成長するとサナギになり、新たな固体を産めるガジフライへと羽化。ガジフライは空を飛ぶため、水の上と段差を気にせず移動ができる。
トカゲおとこ
剣と盾を持つ、人型の魔物。戦力としてかなり期待できる。エサはガジガジムシで、おとこなのに、なぜか卵を産んで増える。
エレメント
魔しずくを食べて繁殖する、ふんわり系魔物。浮いているので、段差もなんのその。体力に余裕があると分裂して増えていく。
リリス
魔物界の紅一点、アイドル的な存在。見た目とは裏腹に意外と食欲旺盛で、エレメントやガジガジムシをよく食べる。近接戦は苦手だが、魔法で遠く離れた敵を攻撃できるうえ、飛んでいるので、水上や段差も進める。
ドラゴン
過去のシリーズ作品でも最強の戦力となったドラゴンは本作でも健在。体の小さい状態から魔物を食べて成長すると……。
デーもん
後述の魔法陣から作り出せる魔物。たくましい角、鋭い眼光、炎のような真っ赤な巨体からも想像できるように戦力として非常に頼りになる……のか?
魔王軍の侵攻を阻止すべく、フィールド上にはにっくき勇者どもが待ち構えています。そんな勇者に魔物が近づくと、バトルが勃発。バトルはリアルタイムかつ自動で進行しますが、基本的に魔物に指示などは出せないので、成り行きを見守ることになります。繁殖した複数の魔物たちが、勇者をたこ殴りにして倒す快感はたまらない!?
勇者は下記で紹介しているように4タイプおり、それぞれ特徴が異なります。なお、フィールド上ではデフォルメされた等身ですが、あんこくの塔を攻め落された際に、室内に突撃してくる勇者の等身はリアルな等身となっている様子。あえてゲームオーバーになって、リアル等身の勇者を見てみるのも楽しいかも? とくに僧侶のプロポーションは見事だという情報も……。
剣士
バランスタイプで、基本的には剣を武器戦うが、魔法を使うこともある。
戦士
肉弾戦を得意とするタイプ。取り囲んでも斧で一蹴されてしまうことも……。
魔法使い
魔法を操り、遠くからチクチク攻撃を仕掛けてくる。接近戦で倒せ!
僧侶
攻撃は不得意だが、体力の回復が可能。勇者が複数で攻めてきたら、真っ先に倒したい。
征服に役立つテクニック――魔王軍を華麗に勝利へ導こう!
フィールド上に落ちている宝箱を開けたり特定の勇者を倒したりすると、ドラゴンオーブと呼ばれるオレンジ色の玉が手に入り、これを集めると特殊なアクションである「破壊神スキル」が解放。発動にはスキルポイント(神コン中央下の黄色のパワー)が必要で、スキルポイントは魔物を増やすことで溜まっていきます。ただし最大で5つしかないため、乱発は厳禁となりそう。ちなみに下では2つのスキルを紹介していますが、これ以外にもエサとなる肉を魔物に与えるといったスキルも存在する様子。
魔のいかずち
ポインターで指定した場所に雷を落とすスキル。勇者の動きにうまく合わせないと当たりにくく、威力も足止め程度だが、まれに大ダメージを与えられる様子。基本は時間稼ぎとして使っていきたい。
魔の進軍
ポインターで指定した拠点に魔物を進軍させるスキル。魔物は基本的に紫色の魔界の領土の上しか移動できませんが、このスキル発動中は勇者の領土も移動することが可能。なお、村や街といった拠点を制圧すると、その場所のビジュアルが変化し、周辺が魔界の領土となります。当然、そこにも巣を配置できるので、飛び石的に領土拡大を図ることもできます。ステージクリアには必須といっていいスキルです!
魔物たちは、空腹になればエサとなる魔物を食べ、勇者が近づけば攻撃を仕掛けるといった具合にそれぞれの意思で動き回ります。そのため、魔物自体を操作することはできませんが、その代わり神コンに魔物を吸い込み、魔界の領土内の好きな場所に運ぶことができます。最大で同時に5体までですが、餓死寸前の魔物のところへエサを運んだり、最前線に強い魔物を増援として送り込んだり、使い方次第では戦況を一変させられる可能性も!
神コンに複数の魔物を吸い込むと、魔物の強さを表す軍パワーの合計値が表示され、この数値が一定以上になると、神コンを振るようなマークが出現。神コンを上下にシェイクすると、吸い込んだ魔物たちが合成され、魔法陣が生成されます。これを魔界の領土に置くと、巣から生まれる魔物よりも強力な魔物が登場! 魔法陣から生まれる魔物は強力な力を持ち、非常に頼れる存在となるはずですよ。
ひたすら土ブロックだらけの地下世界だった過去作に対し、本作は地上が舞台ということで、森や砂漠、火山に雪原と、ステージのバリエーションも多彩かつ豊かに。ステージごとに特徴的なオブジェや仕掛けが用意されており、それぞれで攻略法も変わってきます。下の写真ではベルトコンベアーのように流砂に運ばれている勇者の姿が見えますが、魔物も流されてしまうのか……? などなど、どんなステージや仕掛けが待ち構えているのか、気になるところです。
特集第2回目では、開発コアスタッフの山本正美さんと大橋晴行さんのインタビューをお届けする予定。1万文字超えのロングインタビュー完全掲載、お楽しみに!
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V!勇者のくせになまいきだR (ぶいっ! ゆうしゃのくせになまいきだ りたーん)
・発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
・フォーマット:PlayStation®4
・ジャンル:リアルタイムストラテジー(VRTS)
・発売日:2017年10月14日(土)予定
・価格:パッケージ版 希望小売価格 4,900円+税
ダウンロード版 販売価格 5,292円(税込)
・プレイ人数:1人(オンライン時:未定)
・CERO:A(全年齢対象)
※PlayStation®VR専用
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