一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が主催する「日本ゲーム大賞」は、優れたコンピュータエンターテインメントソフトウェア作品を選考し表彰するため、1996年度からスタートしたアワードです。経済産業大臣賞、今後発売されるソフトを対象としたフューチャー部門などを、毎年選定・表彰しています。
中でも年間作品部門は、ファンの投票により年間No.1のゲームタイトルを決定する栄誉ある賞です。本年度は2016年4月1日(金)から2017年3月31日(金)の間に日本国内でリリースされたすべてのゲームが対象となり、ファン投票によって938タイトルが選出されました。その後選考委員会による審査を経て、大賞、優秀賞、グローバル賞、ベストセールス賞、特別賞の受賞作が決定しました。
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)からは、PlayStation®VRが特別賞、『人喰いの大鷲トリコ』『Horizon Zero Dawn』が優秀賞を受賞! 9月21日(木)、「東京ゲームショウ2017」会場で授賞式が行なわれ、関係者が喜びのコメントを述べました。
司会進行を務めるタレントの伊集院光さん(右)、前田美咲さん(左)。
PS VRが年間作品部門 特別賞を受賞! ゲームの可能性を広げ、高い評価を獲得
PlayStation®VRは、360°広がる迫力の3D空間と3Dオーディオ技術との連携により、圧倒的な臨場感を生み出すVRシステムです。ゲームの世界に入り込んだかのような体験をもたらし、ゲームの持つ可能性を広げたこと、プレイヤーにゲームの新たな楽しみ方を提示したことが評価され、「日本ゲーム大賞 2017」年間作品部門 特別賞を受賞しました。
レッドカーペットを歩いて登壇したのは、SIE副社長の三浦和夫。トロフィーを受け取り、受賞コメントを述べました。
「本日はこのように素敵な賞をいただき、心よりお礼申し上げます。そしてなにより、昨年10月発売したPS VRがもたらす、これまでにない体験を支持してくださったユーザーのみなさまに心より感謝を申し上げます。またPS VRは、開発初期からクリエイターのみなさま、パブリッシャーのみなさまと一緒になって開発してきました。発売後も、いろいろな展開を1年間行なってきました。その点でもみなさまのご協力に感謝いたします。
ご存知のとおり、VR、ARは、産業的にも大きく進化しています。これまでゲームはディスプレイに向き合ってプレイするものでしたが、PS VRのように頭部に装着して楽しむVRでは、360°見渡せるイマーシブ(没入型)な空間で遊ぶことができます。ゲームビジネスを生業にされているみなさまにとっては、独創性、創造性をかきたてられる分野だと思っております。我々SIEはゲームビジネスに携わる方々と共に、ユーザーのみなさまがもっとワクワクドキドキし、身震いするような感動をご体験いただけるよう努力を続けていきます。今後ともよろしくお願いします」
『人喰いの大鷲トリコ』『Horizon Zero Dawn』が年間作品部門 優秀賞を受賞!
年間作品部門 優秀賞は、ファン投票で選ばれた938作品から、特に評価の高い作品が選出される賞です。今年は11作品が受賞し、SIEからは『人喰いの大鷲トリコ』『Horizon Zero Dawn』が優秀賞に輝きました。
感動のストーリーに心揺さぶられたファン多数! 『人喰いの大鷲トリコ』
『人喰いの大鷲トリコ』は、少年と大鷲のトリコが紡ぐアクションアドベンチャーです。圧倒的なスケールで描かれた独創的な世界観、絵画のような情景の中、巨大遺跡からの脱出を目指していきます。さまざまな障害を乗り越え、深まるトリコとの絆、ゲームが進むにつれて愛おしさが増すトリコへの感情……。「感動のストーリーに心揺さぶられ、涙した」との声が多数届いたそうです。制作スタッフを代表し、シニアプロデューサーの佐藤一信がトロフィーを手にしました。
「ユーザーの方々から栄誉ある賞に選んでいただき、ここに立てたことをうれしく思います。『人喰いの大鷲トリコ』は、巨大な獣と普通の少年が冒険に出て、絆を結ぶアクションアドベンチャーです。クリエイティブディレクターの上田文人(genDESIGN)を中心に、チームみんなで新たな表現にチャレンジしました。大変ではありましたが、昨年12月にリリースできました。早いものであれからもうすぐ1年経ちますが、いまだにファンの方から「良かった」「感動した」という声が届きます。愛されているんだなと思うとうれしいです。これからも『人喰いの大鷲トリコ』をよろしくお願いします」
司会の伊集院光さんからは、「羽毛のフワフワ感とファンタジーの危なっかしい世界を同居させるのは、大変だったのでは?」との質問も。「トリコを動かすだけで大変な作業でした。本物の生き物のようにしようという課題があり、常にそこを意識しました」「ピーク時には100人以上のスタッフが関わっていました」と、開発の苦労を振り返りました。
これぞオープンワールドの最高峰! 『Horizon Zero Dawn』
『Horizon Zero Dawn』は、多彩な戦略を用いた狩りを楽しめるオープンワールドアクションアドベンチャーです。機械獣との戦いを描いた壮大なストーリー、広大な大地を再現した圧倒的なグラフィック、戦略的なバトルシステムがもたらすゲームへの没入感が、まさに”オープンワールドの最高峰”と多くの支持を集めました。ファン投票では、早くも次回作への期待も寄せられたそうです。受賞にあたり、オランダの開発会社Guerrilla Gamesに代わってローカライズプロデューサーの浦野圭が登壇しました。
「これほど多くのユーザーのみなさまにご投票いただき、ありがとうございます。Guerrilla Gamesは、もともと『KILLZONE』というFPSを制作していましたが、『Horizon Zero Dawn』で初めてオープンワールドに挑戦しました。苦難はありましたが、このように素晴らしい賞をいただき、またたくさんのユーザーにクリア後もフォトモードで遊んでいただき、本当にうれしいです。9月24日(日)までフォトモードのコンテストを実施しており、そちらにも多くの方にご参加いただいています。11月7日(火)からは拡張コンテンツ第1弾『凍てついた大地』も配信します。そちらも楽しみにしてください」
なお、フォトコンテストについてはこちらの記事、拡張コンテンツ『凍てついた大地』に関してはこちらの記事をご参照ください。
さらに、Guerrilla Gamesのゲームディレクターであるマタイス・デ・ヨンからのビデオレターも到着。「日本ゲーム大賞に『Horizon Zero Dawn』を選んでいただき、心から感謝申し上げます。受賞の喜びに加え、日本で愛されるゲームとなって非常にうれしく思います。現在は拡張コンテンツ『凍てついた大地』を仕上げています。どうぞ楽しみにしていてください」と喜びのコメントを述べていました。
次回作への期待も高いとあって、伊集院さんからは「シリーズ化の予定は?」との質問も。しかし、浦野からの答えは「ノーコメント」。「これだけの評価を得て、これだけ次回作を望まれているので頑張らなければと思っております」と、締めくくりました。
ゲームを日本文化として捉え、その振興を図るとともに、産業の発展を目指す「日本ゲーム大賞」。9月24日(日)には、今後リリース予定のゲームソフトを対象とするフューチャー部門も発表されます。PS.Blogでも授賞式の模様をお届けするので、ぜひ楽しみにしてください。
経済産業大臣賞、年間作品部門各賞を受賞したみなさん。
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